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【第45話】残虐の大君―捕らわれた獲物 45..総隊長・執務室

45.総隊長・執務室


「では、連れていくぞ。」


ロロベルは部下の軍人達に向かって呟いた。地下牢獄の入口の扉の周で覗き込んでいた彼等は、やっとの思いでエリルが囚われている牢獄の中に足を踏み入れることができたのだ。ロロベルからの命令を今か今かと心待ちにしていたのだから、余程うれしかったのだろう。兵士達の表情に満面の微笑みが見て取れる。兵士が一人、またひとりと牢獄の中に入ってきた。


エリルに対してギラギラした欲望が滲み出た視線を向ける兵士達。今後どのような仕打ちが自分に繰り広げられのか考えると、恐ろしく、また、惨めで不安な気持ちに苛まれる。緊張で急に喉が渇き、息苦しさも感じた。


「お嬢さん、直立してじっとしていろ。」


ロロベルはエリルに直立不動の姿勢を命じると、首輪の前部のDリングに細い鎖を繋げた。この鎖は足の枷同士を繋ぐ鎖よりも細く、軽い。大型犬を引くリードに適したサイズの鎖だ。首に軽くグイっとリードを引かれる力が加わり、首輪が前に引かれる。エリルは前のめりに姿勢を崩す。


「んん・・・・」


口から思わず出る声に、ロロベルは


「しっかりと、リードは繋がったようだ。」


と、首輪のリードを軽く引きながら、エリルの反応をまるで楽しんでいる。エリルの白い肌とは対照的な黒革の首輪が卑猥さと囚われた女の美しさを醸し出す。まるで、自分が家畜のように扱われている状況にエリルは惨めになるが、両手、両脚を鎖や枷で拘束されていては抵抗の術はなかった。


エリルの周囲を5人の軍人が取り囲んだ。軍人の服装はこの時代にもかかわらず、現代とほぼ同じの軍服のスタイルだ。上半身のジャケットは胸の左右にポケットが付き、前面には5個の真鍮のボタンが縦に整然と並ぶ。強いて言えば、Gジャンを緑色にしたような感じだろう。下半身は同じく緑色で統一されたユニフォームのズボンだった。


彼等の身に着けているユニフォームは機能的にできていて、戦場では素早い行動が可能だった。オプシディア帝国は服飾・縫製の技術でも世界一流だったのだ。


――なんて洗練された軍服なのかしら・・・。

エリルはオプシディア帝国の軍人の身なりを見て感心すらした。こんな軍服をいともたやすく作るスバ抜けた工業力を持つ国がオプシディア帝国だった。その他の国が束になっても敵うはずもないのは当然とも言えた。

エリルはオプシディアの工業力の高さを認めざる得なかった。


エリルは後手に拘束され、直立姿勢でじっとしている。その周囲を5人の軍人が取り囲むように近づいてきた。エリルはなにをされるのか不安になるが、後手に拘束され、足にも枷を嵌められていては、じっとしているよりほかはない。


5人の兵士が彼女の周囲を取り囲んだのを見計らうと、ロロベルは


「はじめろ!」


と、命じた。


エリルが装着された黒革の首輪には6ヵ所にDリングがある。前後、斜め前の左右、斜め後ろの左右に各1ヵ所だ。エリルの斜め左前に立つ1人の兵士が腰のベルトに付いた黒革製のポシェットから鎖を取り出す。鎖は銀色に輝く美しい光沢を放っている。太さはロロベルが繋げた鎖よりは太い。それをそっとエリルの首輪の左側Dリングに鎖を繋げ、南京錠を掛ける。


カチン


ズシリとした重みが首の首輪から伝わってくる。エリルは兵士の意外な行動に驚き、


「えっ!」


と小さな声を呟くほどだった。自分の首に嵌められた首輪に鎖を繋げるなど、拒絶したかったのだが、両腕は背後で拘束され、胴枷に繋がれていてほとんど動かせない。なすがままの状態だ。


今度は斜め右前の兵士が首輪の右側に付くDリングに鎖を繋げ、南京錠を掛ける。それに続いて、今度は左斜め後にいた兵士が首輪の左斜め後に付くDリングに鎖をつけ、固定した。同様に右斜め後にいる兵士が首輪の右斜め後のDリングに鎖を結ぶ。


最後に、背後の兵士がエリルの首輪の後方のDリングに鎖を結び。前・前方の左右、後方の左右、背後から厳重な鎖の拘束が完成した。


これで、エリルは前・前方の左右、後方左右の5方向から鎖を繋がれたことになる。これでは、いくら逃亡を試みても絶対に不可能だろう。まるで重大犯罪を犯した罪人のような扱いにエリルは屈辱を感じずにはいられない。


嵌められた首輪に四方向から鎖を固定され、拘束される惨めな姿をじっと耐えるエリル。前後左右の6方向から鎖で引っ張られては、微動だにできない。


しかし、拘束はそれだけではなかった。


再び、斜め左側に立つ兵士がベルトポシェットから鎖を取り出すと、今度は腰に装着された腰枷の左側Dリングに鎖を結び付ける。


腰枷にも首輪同様にDリングが前後、左右に各6ヵ所付いていて、鎖を繋げられるような仕組みになっている。


カチン

カチン


南京錠の無機質な施錠の音が室内に響く度に、自分の自由が徐々に奪われていく。

鎖は自分では外せないように、南京錠で厳重にロックされるのだ。


エリルの腰の左側に鎖の重さが加わり、自分が拘束されていくのが嫌でもわかった。


次いで、次々とエリルの細いウエストに装着された黒革製の腰枷に嵌められる鎖。その数は合計で5本に達した。そして、エリルを囲む5人の兵士が前方左右、後方左右と後部など全ての鎖の接続を終える



これでエリルは前後、前方斜め左右、後方斜め左右、後方の6ヵ所を首輪と腰枷で鎖につながれた。

「逃亡されては、困るのでな。」


ロロベルはそういうと、兵士に目配せをして、さらに、エリルを取り囲む5人に完全な拘束を命じた。


前方左右の2人の兵士、後方左右の兵士、後部の兵士は、さらにベルトポシェットから鎖を取り出すと、それらをエリルの足枷のDリングに南京錠で繋いだ。


兵士達は、エリルのカラダに繋がる鎖を3本を手に収め、エリルの自由を完全に奪っている。


「無駄だとは思うが、言っておく。逃げようなどと思うなよ。まあ、この拘束では歩くのがやっとだ。逃げれるはずもないか・・・」


ロロベルは笑いながら、エリルに言い聞かせると、


「では、行くぞ」


と兵士たちに合図を送った。


ロロベルがエリルが嵌める首輪に付くDリングを引くと、彼女のカラダは前のめりになりつつ、無理矢理に足を歩みはじめる。抵抗したくても完全に拘束されては、受け容れるしなかない。


首輪、胴枷に結ばれた鎖はある程度の力で引っ張られ、たるむことはない。それは四方向から均等に力を受けている証拠だった。つまり、この軍人達はこうして女を拘束して運ぶのに慣れているのだ。


エリルの首、腰、足首にずっしりと鎖の重さが加わる。鎖は1本ではなく10本ともなると、その重さは想像以上に重い。しかし、その重みが与える不自由さ自体がエリルを囚われのの身であることをかえって認識させていた。


――くうつつ、重い・・・


あまりの鎖の重さに、奇跡の力に集中するのは困難だった。


――拘束されるのがこんなに辛いなんて・・・


両足首に嵌められた足枷を繋ぐ鎖に歩幅を制限されながら、エリルは鎖の重みに苦しめられながらも牢獄を後にする。


牢獄を出ると、そこは薄暗い廊下だった。地下室特有のかび臭ささが鼻に付く。壁は煉瓦のような形をした石が並べ積まれ、整然とした印象を受ける。石切り作業で均一化されたものだろう。見事に幾何学的に組まれた長方形をした石が壁面や天井を覆い、ここにもオプシディア帝国の建築技術の高さが見て取れた。


この地下通路は天井がかまぼこの上部のようにアーチ型をしており、左右の壁には凡そ7m間隔で油式のランプが設置されている。廊下の左右には扉が5枚ほどあり、そこには同じように女性が閉じ込められているのだろう。


――鎖が重い。足を上げるのが精一杯だわ・・・


一歩、一歩足を進めるエリルだったが、両足首の枷に繋がれた鎖は左右それぞれ3本ずつ。それからの鎖の重さがずしりと両足首にかかってくるのだ。それに歩幅を制約するための両足枷を繋ぐ鎖もある。


とにかく、太腿に力を込めて、重い足を上げて歩くのだが、足首の枷同士を繋ぐ鎖が邪魔をして、歩幅が限られてしまう。歩くのがやっとの状態だった。


「ほれ、ほれ、しっかり足を上げて歩くのだ!」


ロロベルはエリルの歩行速度が遅くなると、面白がって手綱の鎖をグイグイと引っ張る。

当然、エリルの首輪が引かれ、首が締まり、息が苦しくなる。無意識にエリルは前のめりになりつつ、首輪と腰枷と足枷の鎖に拘束されながら惨めに歩くのだった。


無言で歩くエリルだったが、ロロベルの悪戯のせいで首に嵌められた首輪がグイグイと首を締め付け、息苦しい。それに、両腕は背後で手首と二の腕をピッタリと密着するほどに拘束されていいて、バランスが取りにくい。


しかも、歩幅は両足首に嵌められた枷同士を繋ぐ鎖が20cmほどで、思うように歩けないのだ。恐らく、胴枷に鎖が繋がっていなければ、バランスを崩して倒れてしまうだろう。胴枷とそれに付く鎖はエリルの転倒防止も兼ねている。


たとえ、エリルがここで脱走を図っても、ここまで堅牢に拘束されてしまっては無理だろう。前に3人、両サイドに2人、背後に1人の兵士とロロベルで地下の廊下をゆっくりと進む。


ジャラ、ジャラ


足枷に付けられた鎖が床を擦る音が地下廊下内に響く。


「くっ・・・」


エリルは歯を食いしばって、重たい鎖が付けられた全身に力を入れて歩いていく。廊下内にオレンジ色の炎が薄暗い地下廊下を照らしていた。


左右の扉はどれ堅牢な鋼鉄製で中を覗くことはできない。右側のある扉の前に来ると、その扉は鉄格子のような構造で、室内の様子を確認することができた。


エリルは何気なく眼を向けると、そこには、Yの字に女が吊るされていた。エリルの目に飛び込んで来たその映像の余りの衝撃に言葉を失い、息をの飲む。


女はYの字にされて吊るされている。いわゆる、逆さ吊りの状態なのだ。天井から平行に吊るされた円柱の長い柱の端に両足首が結び付けられ、これでもかという程に両脚が開脚されている。120~140°くらいまでの開脚だろう。


そして、両腕は後ろ手に縄がけされ、乳房の上下に縄掛けされている。恐らく、高手小手縛りの一種だろう。女は正面に顔を向けるが、アイマスクと猿轡で口を覆われ、視界と発声を奪われていた。見事な美脚、そして、芸術的な腰のくびれ、豊かとは言えないまでも、形の整った乳房、ブロンドのボブヘアはどれも嗜好品として男を満足させるには十分だった。


女の脚には太腿までのチョコレート色のブーツ装着され、腰には純白のショーツを身に着けている。女の首には黒革の首輪がきっちりと嵌められていた。そして、130°に拡げられた両脚の中心部、つまり股間の真上には黒く長細い棒状の物体が吊るされていた。


そのまま、その黒い棒が下降していけば、女の秘部に埋め込まれていく仕掛けだ。女は逆さ吊りにされ、股間の秘部を黒い棒状の物体でまさに蹂躙されようとしていた。


そして、その物体の先端は、丸みを帯び無数の小さな突起が突き出たいるのがわかる。あんなものを埋め込まれたら、正気ではいられないだろう。


呆然と室内の逆さ吊りにされた女の姿を見るエリルにロロベルが厭らしい微笑みを浮かべ話しかける。


「おや、これにご興味がおありですかな?」


ロロベルの声にハッとするエリル。


「この女の両脚は130°まで開いているのですよ。まあ、一番女の肉体が美しく見えるのが開脚130°だと、総隊長はおっしゃている。」


すぐさま、相手に厳しい言葉を浴びせる。


「貴方達はなんて酷いことをするのですか! 今すぐ、彼女を自由にするのです!」


エリルは自分の身が今どのような立場にあるのかも忘れて、ロロベルに女性の解放を命じる。それも威厳があるかのように。


――なんてことかしら。この地下室で、こんなに惨たらしいことをしてるなんて。


エリルの心の中は憤激で溢れていく。


「あの棒状のものがどのような働きをするがご存じですかな?」


ロロベルは博識ぶってエリルに卑猥な道具の役目について聞いてきた。当然、それは女の秘部を蹂躙するに決まっていたが・・・。エリルはそんな質問に答えず。彼女の解放を命じる。


「あの女性を解放しなさい!」


凛とした表情でロロベルに命令するエリルだったが、今はそのようなことが聞き入れられる筈もなかった。


「まったく、困ったものだ。それでは少しお見せしましょうか?」


ロロベルはそう言うと、指先をパチンと鳴らし、合図を送る。

牢獄内には軍人がいたのだろう、合図と同時に黒い棒が徐々に下がっていく。


「あれは鋼鉄製でしてね。かなりの重量があるのですよ。」


「や、やめなさい!」


エリルは残虐な行為を止めさせようと叫ぶが、ロロベルは一向に聞く耳を持たない。


女の股間には白革のショーツがピッタリとフィットし、白い肌からショーツが浮き上がり艶めかしい。


丸い円形状の先端は女の秘部の真上、女の秘部に触れるか触れないかのギリギリの所で下降が止まった。


女は鉄の棒の先端の感触に気付いたのだろう。必死に腰を振り、鋼鉄製の巨大なディルドの侵入を拒もうとしている。しかし、それが返って、自分の秘部を刺激することになるのを女は気付いていなようだった。


エリルは鋼鉄製の棒の上部を見つめ、そしてハッとする。


鋼鉄製の棒は女の秘部に当たる部分は円形、その逆の天井から吊るされる部分は日本の寺でよく見かける釣鐘を逆さにしたようになっていた。逆さになった釣鐘の中心部から鎖が伸び天井から吊るされていたのだ。


「はじめろ!」


ロロベルが命令を下すと、釣鐘を右から撞木で打つ。


ゴーン


けたたましく、重低音の音が鳴り響くととともに、女の股間に密着した先端から振動が伝わっていく。


「はあああああ」


「ああああああ、あん、あん」


「うあああああ」


女の口から悲鳴とも、喘ぎ声とも取れる声が漏れる。


「まあ、これは鐘の振動を利用した責め具だ。この音と響きが女を徐々に狂わせていく。最初は意識があるが、鐘を打ち続けると正気を保つのは難しいのだ。お前にも今度味あわせやろう。さて・・・」


その時、首輪がグイと地面に向けて引っ張られ、それとともに顔が地面に向けて近づいていく。目の前にはロロベルの履いている黒のブーツが迫ってきた。ロロベルのブーツの下には首輪に繋がった鎖が踏まれている。


そう、ロロベルはエリルの首に繋がる鎖を踏みつけ、無理矢理のエリル頭を下げさているのだ。エリルは腰を曲げ、鎖に引かれて腰の位置まで頭を下げる姿勢を強制された。


―― うううっ・・・、く、くるしい・・・・


エリルは突然襲った肉体への苦痛に言葉を失う。それもそうだ。無理矢理に首輪の鎖が強引に地面に向けて引っ張られるのだから・・・。


「よく聴くんだ小娘。お前も毎晩いい声で啼かせてやる。愉しみにしてるんだな。」


ロロベルは踏みつけた首輪の鎖から足を外すと、何事もなかったのようにエリルの首輪の鎖を引き薄暗い地下廊下を進んでいく。エリルは首輪、腰枷、足枷に鎖を結ばれた不自由な姿勢でついて行く以外になかった。

しばらく、進むと正面に金属製の格子が見えてきた。牢獄にある鉄格子だ。


垂直に真っすぐ伸びる鉄の棒が横一列に綺麗に並んでいる。ここから先は侵入禁止とでもいうように、他者を寄せ付けないものものしさが伝わってくる。


「おっと、忘れていましたよ。お嬢さん。」


ロロベルは軍服のベルトに着けた黒革のポシェットから、黒革のベルトを取り出す。それをエリルの目の前にかざす。


エリルの目の前には細長い黒革のベルトが視界に飛び込んできた。両端から中央部の部分は幅が広がり、内側には半円錐形に盛り上がる何か突起物のようなものがついている。起異物は2個ある。


「さて、ここから出るには、これをお着けしなければなりませんな。」


不気味な笑みを浮かべエリルに近寄るロロベル。エリルはそっと後ずさりしようとするが、首輪の鎖、腰枷の鎖、足枷の鎖がそれを許さない。


身を捩って抵抗しよとするも、軍人の男に囲まれ、繋がれた鎖を握られているのだ。抵抗などできるはずもなかった。


「国境警備所では、密入国者をこうして管理するのが規則でね。」


ロロベルはそう説明すると、黒革のベルトをエリルの腰枷の前に付くバックルに着けていく。


カチン


バックルに南京錠が嵌まる音が鳴り響く。


―― くっ、この男はなんて卑怯なのかしら・・・


白革のスパッツの上から、股間に黒革のベルトを通すロロベル。エリルの股間の敏感な部分に黒革がピッタリとはっていく。秘部から肛門にかけてすっとベルトが身体を這う。その瞬間、頭の中に電撃のような、しかも甘い刺激が走り抜けていく。


――ううっ


ほんの少し黒革のベルトが擦れただけで、エリルのカラダは敏感に反応してしまう。


「ほう、感度はよさそうだな。」


ロロベルは黒革のベルトがしっかり秘部に食い込むように調整しながら、わざわさ女が恥ずかしがる言葉を口にエリルを辱めていく。


エリルはその言葉を聴くと、全身が真っ赤になるほどの羞恥心が込み上げてくる。


ロロベルは腰枷の後のバックルに黒革のベルトを通すと、秘部と肛門の位置を入念にチェックする。少しでもこのベルトの位置がズレれば、その効果は半減するどころか、役目を果たさないからだ。


黒革のベルトが股間部に当たる部分にある半円錐状の突起物は女の膣口にピッタリと収まるようにできている。また、後方の円錐状の突起物もまた肛門を塞ぐような仕組みだ。


この二つの突起物は着衣上から嵌めるもので、実際に挿入を目的とするものではない。したがって、性的な刺激はそれほどではないものの、装着に羞恥心や異物感は相当なものだった。


「では、締め上げるぞ」


ロロベルはそう言うと、エリルの股間に通した黒革のベルトを力一杯に締め上げる。


エリルの股間に黒革のベルトがギュウギュウに締まり、内側の突起物が敏感な部分に触れてくる。まさに、二つの穴に何かが挿入してくるような違和感のある感じだ。


―― ああ・・・


その衝撃に両脚から力が抜け、その場にしゃがみ込もうとするエリル。しかし、それを軍人5人が鎖で支える。軍人たちは片手で3本の鎖を軽々と持つ強者だ。今のエリルには床に倒れる自由すらなかった。


「どうだ。その股間ベルトの味は? 病みつきになるのではないか?」


ロロベルはエリルの苦しむ姿を見て喜々としている様子だが、エリルは顔をうつ向け、口元に力を込める。これ以上、はしたない声をあげないように・・・。


この股間に通された黒革のベルトは想像以上にエリルを責めてた。敏感な秘部を四六時中圧迫し、少しでも動けば、微弱な性的な刺激を与えてくる。そして、女はこのベルトによって、常に股間に意識が向いていってしまうのだった。


エリルも例外ではなく。この辱めから快楽を感じないように、意識を股間に集中しないようにしていた。


―― 気持ちをアソコに向けてはダメ! 違うことを考えないと・・・。


必死で自分に言い聞かせるが、それはロロベルや兵士達から見れば、エリルの行動に変化が顕著に出始めているのは明らかだった。


俯(うつ)き、じっと何かに耐えるようにするエリル。


「気に入って貰えたようだな。」


ロロベルはエリルの姿を見て、満足したように言い放つ。


そして、前面にある鉄格子にゆっくりとエリルを引いて進んでいった。

しかし、エリルは先ほどとは違って、歩みはスローな動きに変わっていた。

足の進め方はゆっくりと伸ばすようにして、なるべく身体の動きを制している。

表情は固く、口元は一文字に結ばれていた。

明らかに刺激を受けないようにしているのだ。


エリルが足を少しでも動かすと股間のベルトが陰部にい食い込み刺激を与えてくる。それは微弱な刺激であるにも関わらず、股間がさらに刺激を求め、腰全体が無意識に反応してしまうのだ。


―― んんん


―― いけない。変な声がでちゃう。声を抑えないと・・・。腰が勝手に前後する。くっ・・・。


エリルの心の中では、ロロベルが仕掛けた卑猥な黒革のベルトによる甘美な誘惑に負けまいとして必死に抵抗を続けていた。


そんなエリルの姿を見ていたロロベルは


――美しい少女が淫らな刺激に必死に抵抗し、抗う姿はなんと魅力的なのだ。


そう思っていた。


鉄格子の横には、ラッパの先端のような器具があり、フタがされていた。ロロベルはその器具の前に立つと、


「ロロベルだ。開けろ!」


と声を出す。ラッパからは


「了解致しました。」


と声がして、鉄格子が上の方にゆっくりと上がっていく。


「水車の力を利用していてね。」


エリルが驚いて見ていると、自慢するように説明してきた。


「中に入れ!」


ロロベルはそう命じ、エリルを鉄格子が上がった中に進むように命じる。もちろん、エリルは鎖で拘束されているのだから、兵士2人とロロベルが先に入るのだが。


エリルが足に力を入れ、前後させると同時に股間にジンジンとした悩ましい刺激が下腹部に広がっていく。少しでも気を抜くと膝が抜けそうなくらいで、足首や膝、太腿に力を淹れて歩く。


喉の奥まで、


――んんんん


という女の声が出そうになるが、それを思い切り飲み込み、声を抑えた。

中は正方形の部屋のような空間が広がっていた。ただ、奇妙なのは、天井がはるか彼方にある点だった。


部屋の内部にあるラッパ型の器具に再びロロベルは話し掛ける。


「最上階だ。」


「了解いたしました。」


すぐさま返答があると、目の前の鉄格子が降りてきて、部屋の中に閉じ込められる。


すると、床が上がりはじめた。


「昇降機ははじめてかな? これも水力を利用している。風力もあるのだが、使い勝手があまりよくねくてね。」


エリルの首輪に繋がる鎖を持ちながら、設備の説明をしてみせる。昇降機はゆっくりと昇っていく。何階昇ったのだろう。正面に格子が見えるが、最上階の格子の金属は真鍮製で細く、薄く黄金色に輝く。所々に花や葉のオブジェの装飾が着けられている。この階は女を監禁するだけの目的ではなさそうだ。


ロロベルと兵士たちはエリルの拘束具に繋がる鎖を引いて、昇降機を降りていく。


ジャラ、ジャラ


先ほどまで、鎖が床を擦る音が響いていたのが、この階では音は静かになった。赤いフカフカの絨毯が敷き詰められていたからだ。


正面に観音開きの大きなチョコレート色の木製の扉だある。いかにも、高級そうな印象を受ける。


ロロベルはその観音開きの扉の前に進むと、声を上げた。


「総隊長殿、連れて参りました。」


静寂な廊下に


「入れ!」


と入室を許可する声が響き渡る。


ロロベルは


「失礼します。」


と軍人らしく律儀な礼を述べ、エリルのリードを引いて部屋の中に入っていく。エリルは仕方なく続くが、股間の刺激がドンドンと下半身全体に広がり、頭の中は混乱する。


エリルは自分の身体が股間のベルトによって、無理矢理に発情させられているのに気付く。

――あそこが、段々と熱くなってきているのがわかる。このままじゃ、マズイわ。


先行するロロベルや兵士に続いて鎖に引かれて一歩足を踏み入れると、そこは大きな執務室のようだった。正面に窓を背に執務室の巨大なデスクの椅子に腰かけるメルセの姿が見えた。デスクは木製の重厚なつくりで、天板の側面にはお洒落な幾何学模様がほられている。恐らく、腕のいい職人が精魂込めて作った品に違いない。その机の椅子にデンと腰を据えてこちらを睨んでいるのがメルセだ。彼は小柄な体格もあり、一層机が大きく見えるのが滑稽だ。


その少し離された右横には金属の「ロ」のフレームが不自然にも部屋の中に配置されていた。デスクから丁度斜め右に目を向けると真鍮の金属フレームが目に入る。これも真鍮色で黄金の輝きを放ってはいたが、やはりこの部屋には似合わない不自然さを醸し出していた。


「きたか。」


メルセは鎖に引かれるエリルを見ると、余程待ち遠しかったのだろう。身を乗り出して、エリルの拘束姿を繁々と眺め、


「美女と鎖は良く似合う。女というものはこうして鎖で繋いで観賞するのが一番美しいと思わんかね。」


メルセはそう言って、ほくそ笑む。その表情には狡猾さと、陰湿さと、卑猥さを感じる誰が見ても嫌悪すべき姿が滲み出ていたのだった。


ロロベルはエリルの拘束された姿を見て満足そうにするメルセに、


「女を金属フレームに吊るしましょうか?」


と、尋ねた。デスクから少離れた場所に配置される「ロ」の字の真鍮製の金属フレームにエリルを吊るすのだろう。エリルは首輪、胴枷、足枷に付けられた鎖によって軍人達に動きを完全に封じられ、まったく抵抗すらできないでいた。


―― あの男、また、何か卑猥なことを企んでいるんだわ・・・。


エリルはメルセの残忍で冷酷な目を見て、ゾゾゾと身震いするほどの嫌悪を覚えた。デスクから身を乗り出して、エリルの全身をくまなくじっくりと舐めるように見つめる。そ

のねとねとした視線は粘着質で、乳房、腰、陰部、太腿、足首と何度も往復してエリルを眼で犯していく。


しばらく、メルセは無言でエリルを視線で犯す。


エリルは首輪や枷に繋がれた鎖を左右と背後に立つ軍人に握られ、身動きができおないままその場に立ち尽くす。メルセの視線の先には、あるとき乳房があり、じっくりとその膨らみを眼で愉しんでいる。また、あるときは腰のくびれに視線を向け、薄革のタンクトップに包まれた裸体を想像しているようだ。


「うむ。」


メルセはエリルの肢体を存分に堪能したのか、満足気に頷く。


――こんな男の視線に晒されるなんて、なんて屈辱なの!


エリルは全身を拘束されあらゆる抵抗を取り除かれてしまった。それは、女性のシンボルである豊かな乳房や、女性の大切な秘部を両手で隠すことさえ奪われてしまっていた。まさに、この男に性欲の対象として慰みものにされているのだ。


「では、そのフレームに吊るすとしよう。」


メルセの眼を十分満足させたのか、そう言い終えると、前のめりに座り気味だった椅子に深く腰かけ、肘掛に両腕を降ろして、足を組む。まさに、支配者がするような仕草で椅子に座っていた。


「先ずは基本形でよい。」


そう命じると、再びメルセは沈黙して部下の作業を見守った。ロロベルは頷くと


「台を用意しろ」


と、部下に踏み台を用意するように命じた。この踏み台は二段の階段状になっていて、2段目は幅広い平面で、下部は金属フレームの上を跨げるように溝が彫られている。色は白で統一され、木製のように見える。それを下部の金属フレームに噛ませて置く仕組みだった。


今のエリルは自分が何をされても抵抗できない状況下にあり、軍人たちがしきりに何かを準備するのをただ見ているのみだった。

【第45話】残虐の大君―捕らわれた獲物 45..総隊長・執務室

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