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土装番 from fanbox
土装番

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異形と機械お姉さん達の性的な日常 1話 3/? 先行公開版

「あっ、あ、あああ、こんなの、初めてぇ…………耳ってこ、こんなに、に、気持ちいいんだぁ………あっ! あ、ぅ……ああんっ!」  ミレイの人差し指が第一関節、第二関節と、次々と奥へ入り、途中で何かと衝突する。  それは、奥まで耳の中を覗かないと発見できないような位置に備わっている、鼓膜代わりの集音ユニットだった。  生身から機械の身体に造りかえられた以上、人間と同じ機能を有するにしても、そのメカニズムは大きく変わってくる。  樹脂製の耳の奥に備え付けられた、マイクとさほど存在としての差はない集音ユニットは、周囲の柔らかな樹脂の感触と違いごつごつとしており、存在をはっきりと示す程に固い。  指ざわりそのものも、まさしくマイクのヘッド部分が小型化したものを触っているようで、生身の人間には存在しない部位だとすぐにわかる。  それに直接触れると、美咲の電子頭脳にガサガサと大きなハンドリングノイズが伝わってくるが、彼女はそれに伴う刺激も快楽信号に変換し、まるでディープな耳かきをされているような感覚で解れた声を漏らした。  それと同時に、ミレイの指からさらに奥へ集音ユニットを押し込む圧力が加えられており、それははっきりと、彼女の耳の中を破壊しようとする意志が見受けられた。  耳奥に備わった集音ユニットは、普通の女性の指からは発生しないような圧力が加えられ、徐々に元の位置から奥へと押し込まれはじめている。  めき、みし、と耳の中で潰れ、壊れていく集音ユニット。生身の人間で言う鼓膜部分が潰れてしまっても、美咲はただ喘ぎ声を出すだけで少しずつ壊れていることを感じさせなかった。  まるで性欲をくすぐる透き通った声を聴かされているように、女性器ユニットや手指をひくひくさせながら震える美咲。  ミレイがゆっくりと、耳の奥深くまで挿入した指を一度引き抜くと、耳の穴からぽろぽろと、破損した集音ユニットのパーツがこぼれ落ち、様々な鈍色の破片がベッドの上に散らばった。      「美咲様、気分はいかがですか?」 「あっ……ぁ……は、ぁ……ん……なに……ミレイ……ぃ……何言ってるのか、きこえな……いの……あっ……ねえ、声出して……ぇ……あっ…………」 「集音ユニットの破損を確認。音声認識が不能となったことで、セックスプログラム、パターン14を進行します」  人間の鼓膜にあたり部品が破壊されれば、音が聞こえなくなってしまうのは当然の摂理。  美咲は、快楽信号の海の中で自分の集音ユニットが壊されたことに気づくこともなく、頭部から発生する破損によるエラーが変換された快感に満たされながら、とろんとした瞳でずっと無表情のミレイが口をぱくぱくと動かす姿を見つめていた。  一方で、それの破壊がプログラムのうちに含まれていたミレイは、きちんと設定されたパターンの順序通りに、美咲への機械にしか出来ない性行為を進めていく。  抜き取ったばかりの指を自分の口に含み、多分に人工唾液の膜を纏わせる。その指のぬらめきは卑猥なニュアンスを抱いており、淡々とした動作ながらもどこかアンドロイドのような機械人形にしかない色気を帯びていた。  ミレイは、両方の人差し指を舐めて準備を整え、再び美咲の耳の穴の中への挿入を再開した。  集音ユニットという、耳穴のカバーの役目も負ったパーツが壊れたことで、彼女の耳は直接電子頭脳と繋がる穴へと存在の意味が変化した。  ミレイの濡れた人差し指は今、生身が欠片も残されていない電子頭脳に先端が触れている。  指が根元まで入ったことで、両手でしっかりと美咲の頭が挟めるようになり、優しく人工皮膚同士を触れ合わせて固定していく。  快楽信号の処理によって小刻みに震える頭を両手で掴むと、今度はグッと、今にもキスをしてしまいそうな程の距離まで顔を近づけた。 「あぁ……ミレイ……あっ……顔が近いの……あっ…………間近で見ると、改めて綺麗な顔……」 「ありがとうございます、美咲様」  人工物で構成された美女同士の顔が向き合い、色香に満ち溢れた吐息を幻視しそうなやり取りを交わす美咲とミレイ。  上半身を前に傾けたことで、お互いの両乳房が今にも乳首同士が触れ合い、重なり合いそうな程に接近している。  それぞれの容姿はどこからどう見ても理想的な絶世の美女そのものだが、生物ではない彼女たちは呼吸をしておらず、温かな呼吸を交わしあうこともない。  じっと見つめ合う中、美咲は人間らしさを表現するために、プログラムによって設定されたタイミングで瞬きをしていたが、ミレイは目をそらすこともなく、とにかく両目を開いたままキープしていた。   しばらくカメラアイの絞りを拡縮し、瞳の中に目の前の相手のことをしっかりと完全に収めたところで、ミレイの方からゆっくりと樹脂製の唇を重ね、柔らかな感触と快楽信号を共有し始めた。  それと同時に、腰の上に跨っていた姿勢を変更し、身体をうつ伏せの状態にして美咲の身体に折り重なり、女体同士のすべすべとした肌をくっつけあった。 「ん…ぅ…………ミレイ……あ、あ、ぁぁ……ん……とっても……上手くて……きもちいい…………」  舌が絡まり、唇が重なり、声の出る場所が塞がっていても、発声スピーカーの方式で喋っている美咲もミレイも、はっきりと明瞭な発音で喋っている。  アンドロイドからもたらされた、濃厚で、温かくて、柔らかくて、愛情すら感じてしまいそうな、セックスプログラムに従ったキスによって、美咲は身体をよじらせながら絞り出すような嬌声を漏らしていた。  呼吸をしていない分、彼女達は中断を途中に挟むことなく、欲望のままに絡み続けることができる。 「ん……あっ、ぁ……あっ! あっ…………ん…………ミレイは……気持ちよくないの……?」 「申しわけありません。当機には現在、快楽信号を処理した際の適切な反応がプログラムされていません。その為、快楽信号そのものは発生しており、処理も実行されていますが、人工愛液の分泌と身体に生じる形式的な痙攣が発生するのみとなっております」  彼女自身が言う通り、今のミレイには様々なセックスを行うためのプログラム自体はインストールされているが、それに伴う反応や挙動はまだ組み込まれていない。  美咲のように喘ぎ声をあげたり、快感を外へ逃がすように身体を捩らせたりと、そのような淫らさが見える行動を行うという思考も、反射的な動作もない。  あくまで彼女は市販品であり、そこにキリエによる改造が加えられたというだけで量産品という根本は残っている。  その結果、今も店で販売されている同型機と違って、自分達にとっての様々な快楽行為を行うことはできるが、それをした際の自分自身の反応はまだ確立されていないのであった。 「あんっ……ん…………もったいない……なぁ……あっ! こんなに上手いのに、ミレイの、あっ……そういう反応見られないなんて……」 「申しわけありません、美咲様。その代わり、当機は美咲様の命令通り、セックスプログラムを実行します」  量産品は量産品らしく、登録された所有者のために動き、奉仕していく。まさしくアンドロイドの鑑とも言えるようなミレイの振る舞いに、どこか得も言われぬ非人間的な色気を感じながらも、美咲は彼女のテクニックに身を傾けた。  しかしその直後、美咲の状態に大きな変化が訪れる。 「あっ……ぁ……ミレイ……ぃ……あんっ! あなたとのキス……あっ……きもちいい……胸も、すごく、きもちいいの……あんっ! 私、な、なんだか……あ、あ、あっ! と、とってもし、幸せ、し、しあわ、幸せ、せせせせ」  スレイブドールとしての突然の発情を起こしてはいるものの、彼女の挙動や振る舞いは概ね人間らしい様を保っていた。  しかし、性行為を続けている最中、美咲の身体は突然、それまでの性感に浸っていたような震えとは明らかに違う痙攣を発生させ始めていた。  絡みあった舌や唇も、まるで痺れているように震え、動作が覚束なくなっている。  ずっとお互いに見つめ合っている眼球ユニットも、瞳の意味が小刻みにブレ、レンズの奥の絞りが不規則な拡縮を繰り返し始めた。  両脚がピンと伸びた状態で上下に振動し、両手の指がわきわきと暴れながらシーツの上で跳ね、女性器ユニットから排出される人工愛液がまるで出の悪くなった水道のように噴き出していた。   「両手人差し指の先端より熱源反応を確認。皮膜が破損していますが、セックスプログラムを続行します」  美咲が異常な動作を起こしている中、ミレイはそんな事態を最初から想定してたかのように何も反応を見せず、性行為を続行する。  その中で、美咲の耳から挿入している指が、頭部内で破損してしまった。それこそが、美咲の明らかな誤作動の原因でもあった。  耳から指を挿入する前、ミレイは指を舐めて人工唾液を纏わせて潤いを作った。彼女はそのまま奥深くまで突き入れ、指で電子頭脳に触れる。  美咲の電子頭脳はわずかな頭部内のスペースを活かして人差し指で密かに撫でられ、そうしているうちに徐々に人工唾液が浸潤していく。    最初のうちはさしたる影響はなく、ただほんの少しだけ動作処理に不具合を発生させるだけに留まっていた。  しかし時間が経つにつれてその影響は拡大し、電子頭脳は小規模のショートを起こしてしまった。  閉じられた頭部内で小さな火花が散り、それがミレイの指先の人工皮膚を焦がす。それがキッカケとなり、美咲の電子頭脳は度重なるエラーを吐き始め、誤作動を起こし始めたのだった。 「あ、あ、あ、あ、みみ、ミレイ、ミレイ? 私、わ、私、私わ、わわわ、あはっ、好きよ、好き好きなの好き、エラー、頭部ゆに、ユニットが損傷していましています。とととって、とっても気持ちいこんな、ななな、あんっ! どうしたの?」  中枢部が破損したことで、彼女の挙動は一気に狂い始める。  ミレイの体重が押さえになっているものの、美咲の痙攣はベッドがガタガタと音を鳴らす程に激しくなった。  美咲の表情はとめどない快楽信号によって恍惚に染まっているが、頬や目蓋に生じる誤作動による痙攣を起こした後も全く変わっていない様から、非人間的な不自然さが宿りだす。  彼女の口元の動作は、ミレイとのキスを優先してリップシンクが自動的に切れた状態になっていたが、キスをしながらも口元を動かそうとしているのか、舌を絡めて唇を重ねながら、時折発している音声に形を合わせているような動きをしている。  その一方で、美咲の音声はところどころでピッチや音程が崩れ、内容も支離滅裂な部分が混ざるようになった。  快楽信号の処理によって度々噴き出していた乳首からの空気も、その放出ペースが早くなっており、乳頭部や乳内に熱を帯びるようになっていた。  乳首に隠れたノズルが何度も母乳の空撃ちを行い、樹脂肉が少しだけ柔らかくなる。だがいくら空気を出しても、豊かな乳房の中から乳液が出ることはなかった。  徐々に全身の制御がうまくいかなくなっているのか、口内に溜まった人工唾液が口端から漏れ始め、頬を伝ってシーツを濡らしていく。  ミレイの足とくっついている美咲の両脚は、ばたばたとベッドの上でバタ足の如く暴れ、シーツが叩かれる音が一定間隔で鳴り続けていた。   「ミレイ、ね、ねえみみ、ミレイミレイミレれれれれい? 私はわ、私、私は、エラー、頭部ユニットが、ユニットが、破損していまsssssす。ただちに修理し、修理しててて修理してください。ください。ミレイ、愛してる愛してる愛しししし、ああんっ! あっ、あっ、あ、あ、あ、あ、私は加藤美咲美咲美咲きききです。あっ、みみミレイ! あんっ! きもちいいこここれは、これは? 大好き…………」  美咲の頭部内から鳴るショート音が、徐々に頻度を上げて激しくなっていく。  それまでは頭部内の小さな現象であり、音が外へ出ずこもっていたが、規模が大きくなる程にそれが外へ漏れ始め、人間の頭の中からはまず鳴ることがありえない音が聞こえるようになってきた。  指で一応塞がってはいるが、貫通した耳の穴から火花の散る音や、指と樹脂肉の間から隙間から少しずつ煙や光が漏れ出している。  美咲の電子頭脳がショートを起こす度、彼女の頭部はまるで何かから殴られたように揺れ、その度にミレイが両手で頭を押さえ直し固定した。  電子頭脳の損傷度合いが広がりつつあるためか、彼女の眼球ユニットの振動が徐々に激しさを増し、まるでひどく動揺しているかのような姿になっていた。  今、ミレイが覆い被さるのを止めて身体から離れてしまうと、美咲はすぐに乱雑に暴れだし、周囲に人工愛液を撒き散らしてしまうだろう。  ミレイは意図せずそれを防ぎながら、命令通りにセックスプログラムを実行し、美咲を気持ちよくしてあげるために黙々と肉体的快感と電子的快感を与え続けた。 「両手人差し指が破損しています。動作に問題はありません。美咲様の動作に変化が発生しています。美咲様からのレスポンスがありません。セックスプログラムを進行します」  火花を散らす電子部品に直接触れ続けている上に、それの原因となっている自分の人差し指を抜かないまま、ミレイは人工唾液まみれのまま電子頭脳を撫でるのを止めなかった。  今、美咲は人間らしさを殆ど失い、エラーや誤作動によって絶え間なく発生する快楽信号に満たされながら壊れ続けている。このまま放置しても、おそらく彼女はもう勝手に壊れていくだろう。  だが、ミレイのタスクはまだ終了していない。所有者からの命令は全て完全に遂行し、満足してもらうことが彼女の存在意義なのである。  ミレイは右の人差し指を耳の穴から抜くと、火花を浴びてかつ熱せられた電子頭脳を触れ続けたことで人工皮膚が溶け、金属骨格が剥き出しになっていた。  他四本の指と違い、その無機質さと機械感がはっきりと表れているが、ミレイは痛がるような素振りも困惑するような様子もなく、一旦ディープキスをし続けていた唇を離し、身体を少しだけ下半身の方へと動かす。  そして、ずっとひくひくと興奮を形にしたように震え、人工愛液を垂れ流している女性器ユニットの少し上にあたる下腹部に右手を当てると、ミレイは人工皮膚が溶け剥げたことで鋭利さを宿した人差し指で思いっきり人工皮膚を貫き、ブチブチと片手で引き裂き始めた。 「あ、あ、あ、ぁぁあぁあ腹部が破損し、破損し、破損していしていまままま、エラー、頭部ユニゆに、ユニットが破そそそそん、修理をヲヲヲ、快楽信号が快楽信号の処理が遅延してして遅延しています。み、みみミレ、ミレ、い?」  まるで硬めのビニールを破くように樹脂製の柔肌が破れていく。人工の皮の下から姿を表したのは、小さな駆動音を鳴らす金属骨格と快楽信号の処理によってまるでバイブのように淫らな振動を起こしている女性器ユニットと、それに付属した子宮ユニットだった。  今はまだ、何も挿入されていないにも関わらず、膣内にある何かを絞り出すように、ぐにぐにと膣肉で構成された肉筒が収縮を繰り返している。  まるで生きた肉のように見えても、彼女の身体の中にはどこにも生身の部分は存在していない。ピンク色の肉も、全てが作り物である。  ミレイは、肉欲に溺れた様子の女性器ユニットを側面から掴み、金属剥き出しの人差し指を思いっきり押し込みながら、握り潰した。 「■$@%0$■■!? 参照先ききききが、見つかりませ見つかりませ、ませせせせ、きもちいいのきkkkkもちいいの! もっと、もも、もっとととと、エラー、え、エラらららら、感情値の上昇が上昇で上昇をををを、予期せぬ破損が破損が発生しししし、しし? ストレージなな、内の内の記憶デーたがが破損し、破損ししましましましましま……ははじめましてましてましてまして! あ、あ、あ、あ、あ」  まるで下から間欠泉に突き上げられたように腰が跳ね上がり、あまりの膨大な快楽信号の量に、女性器ユニットからスプレーが噴き出したように人工愛液の飛沫が噴き出した。  力なく垂れている両腕は、今にも取れてしまいそうなくらいに身体の痙攣に釣られて暴れ動き、右目が白目を剥いている。  耳の奥から煙がじわじわと漏れ出し、時折わずかに火花が漏れ始めていた。  美咲の乳頭から噴き出し続けている空気は熱風となり、筐体温度が明らかに上昇している様を表していた。  そして、たった今最も強い力で刺激された女性器ユニットは、まるで単体の生物のようにぶるぶると震え、鋭くほとばしる快楽信号を受けて乱れ狂っていた。  多量の信号と度重なるショートによって、とうとう部品側が耐えられなくなってしまったのか、美咲の内部データの一部が破損してしまい、ミレイに関するデータが失われてしまった。  先程まで濃厚に絡んで愛し合い、自分から性行為をしたいと頼んでいた同棲相手に関する記録や記憶が吹き飛び、たった今まで一緒にいたのにはじめましてと初対面かのような言動を口にする。  彼女の状態は、挨拶をしている場合ではない。それでも人格データは、機械的に自分が壊れてしまっていることを認識せず、システム側からの警告を己の動作に反映せず、あくまで加藤美咲という人間として稼働を続けようとしていた。 「はじめま、はじめまして、まして私は私ははじめま、まして加藤美咲美咲美咲、あなたのな、名前は名前何? 何? あなたの、あなたの、あなたたのののののの■□■■□#$*$!!?」          しかし、機械の破損は自然治癒もしないし、壊れれば連鎖的に次々と崩れ落ちていく。  焦点の合わない動作で眼球を動かし、カクカクとした緩慢な動作で手足を動かし、バラバラな瞳の動きでミレイのことを捉えようとする姿はあまりにも非人間的で、生身の人間の概念からはかけ離れたものとなっていた。  そして、視覚の中にいる知らない女性の名前を聞こうとしていたその時、彼女の頭の中から、これまでで最も大きなショート音が弾けた。  美咲の身体はベッドの上で弾み、電子音を多分に含んだ、嬌声のようにも聞こえるノイズを吐き、両乳を淫らに揺らしながら、規則的ながら激しく不気味な痙攣を起こした。  その後、美咲の挙動は一気に嘘のように小さくなり、まるで達して開放感に包まれたかのように、びくっ、びくっ、と玩具の人形のように震えていた。 「あなた、ハハ@ハ、だ、レ? はじ、め、メ0メ、まして、エラー、え、ララ、rrrrー……重大ナ、重大#な、エらー、0重大な、な■な、はい。はじ、めマ…………し、て。なま、えぇぇぇぇェェ%ェェeeeeee………………」  参照可能な記憶データに基づいたエミュレート人格の発言と、システム側が発する警告メッセージが混ざりあい、事切れる寸前のような途切れ途切れの音声が、幸せそうに微笑んでいる形で固まった口から鳴る。  今の彼女は、どこからどう見ても壊され捨てられたセクサロイドのようにしか見えない。それ程に、人間としてはあまりにも稚拙すぎる挙動へと変わり果てていた。  そして、無軌道な言動がしばらく続いた後、意味もなくミレイの名前を聞こうとした言動の最中、どんどん音声が壊れた玩具の電子音声のように低くなっていき、とうとう何も喋らなくなってしまった。  自発的に動くことはなくなり、時折発生したショートによる脊髄反射のような挙動が起きるだけ。  こうして、美咲は自分を人間だと思い込んだまま、機械人形らしい姿を晒し、機能停止してしまったのだった。


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