前の話 https://daigo-chokopan.fanbox.cc/posts/10002291 お題箱 https://odaibako.net/u/chokopan ============================ 「んっ……んん……?」 数時間前、眠っている間に棺に閉じ込められ、どこかへ連れ去られてしまった胡桃は目を覚ました。真っ暗な棺の中、目を開いているはずなのに何も見えない。 「ん……っ、んぐっ……!?」 自分の状況を確認するために声を出そうとしたが、口と鼻を覆われているのか、くぐもったうめき声しか出す事ができなかった。口と鼻を覆う何かを外そうと手を動かそうとするが、手は自分の腰の位置から一切動かせなかった。 両手両足をまっすぐと伸ばした姿勢から、一切体を動かせない。光を拝む事すら許されない。胡桃は、自分が今、狭い棺に閉じ込められているという事を理解した。 「んっ……んぐっ……」 棺の中で体をもぞもぞと動かしていると、棺の外から声が聞こえてきた。 「おはよう、お目覚めかな?」 棺の外にいる男は、先ほどまで音沙汰なかった棺から胡桃のうめき声が聞こえてきた事で、目を覚ました事に気が付いたようだった。 「んぐっ、んぐっ!」 胡桃は男に、自分が今どうなっているのかを聞こうとするが、口を押さえつける布のせいでうまく話す事ができなかった。 「あぁ、そうか、まだ何も伝えていなかったね。君はこれから私たちの商品として、売りに出されるんだよ」 「っ!?んぐっ……っ!んんんっっ!!」 棺の中で必死に暴れる胡桃。しかし拘束具によって体を真っすぐ伸ばされたまま固定されて、全身の筋肉を使えなくされている胡桃は、抵抗らしい抵抗もできない。 「君が入っているこの棺は特別製でね、何日間閉じ込められても大丈夫なように、なっているんだ。箱の中に入っていて首を動かせないように固定されている君からは一切見えないけど、背中側に小さい隙間が沢山空いていてね、そこから空気が入って来るようになっているんだ。」 「んぐっ、んぐっ!っ……っ!」 「まぁ君に空気を吸わせる為だけに、この棺を作った訳じゃないんだけどね」 男がそういうと、胡桃の背中の下から、シューーーーーーーーーーっという空気が漏れだすような音が鳴り始めた。そして数十秒後、胡桃は背中に、温かく湿気のある空気が当たるのを感じた。 それは媚薬効果のある水を熱して発生させた、特別な蒸気だった。熱い媚薬効果のある蒸気が箱の隙間から入り込み、胡桃の肌に触れる。サウナのような蒸し暑さに包まれ、汗が肌を濡らしていく。 「この棺はね、君を閉じ込めたまま調教する為に作った特別製の棺なんだ。君にはこれから数日間の間、何も見えない、体も全く動かせない完全な密室で、調教を受けてもらう。」 「っ……っ、っ……んぐっ……っ」 真っ暗な箱の中、箱の隙間から入り込みつ続ける媚薬蒸気を当てられた胡桃は、この状況から脱出しようと必死に体を動かした。しかし、ギシギシと音を立てる拘束具は、全く外れる様子がない。 「じゃあ、我々はここを離れるから。そのまま数日間、蒸し焼きにされる気分を味わってくれ。」 棺の外の会話や声が聞こえた。聞こえるのは、シューーーーーーーーーーという音と、自分の乱れた呼吸音だけだった。 熱すぎるわけじゃない、耐えられないわけじゃない。じわじわと温かい空気を当てられ続けるのは地獄のような苦しみだった。湿気の多い密室では、濡れた肌が渇かない。 「ん……っ♡……っ♡んぐっ♡……っ♡」 数時間後。胡桃の体は汗だくになり、服は肌にぴったりと張り付き、太ももまでびしょ濡れになっていた。媚薬効果のある蒸気を密室の中で当てられ続けた胡桃は、体が火照り、敏感になっていた。そして、そんな体になった状態で、何も見えない真っ暗な箱の中に閉じ込めれらる。肌を伝う汗を拭う事すら許されない。目の周りにたまった汗が、目に入ってくる。 「んぐっ♡……っ♡んぐっ♡……っ♡」 息苦しさと、暑苦しさ、自分の体を動かす事が出来ない不自由さ。今一体どれだけの時間がたったのか、光すら見れない、孤独の空間。暑苦しさで眠る事すら許されない。時間がどれだけ過ぎているのかもわからない恐怖が胡桃の心をどんどんと蝕んでいく。 「っ……♡んぐっ♡……っ♡んぐっ♡」 体がじわじわと発情していく。胸の先や、足の付け根のむずむずが止まらない。しかし、そのむずむずを抑えようにも、手足がまったく動かない。自分で自分を慰める事すら出来ない。そんな状況でも、媚薬の効果は絶大で、どんどんと体が火照り続ける。 いつ終わるか分からない、地獄の調教は、まだ始まったばっかりだった。