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広域はんい from fanbox
広域はんい

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①縮小奴隷日記外伝 ~二人の日常~


「えっと答えは……」


 ここは『柏木 明日香』の自室。

 明日香はテーブルの前にある座布団に座り、学校の宿題をしていた。


「なんだ、えらくつまづいているな」

「うん……」


 問題が解けないのか、広げられたノートの上に巨大なシャープペンシルのペン先を落としている明日香。

 ノートと一緒にテーブルの上に置かれた俺『葉山 真一』の目の前で、コツ……コツ……コツと。


「ちょっと見せてもらってもいいか?」

「えっ? 別にいいけど、見ても真一はもう解らないんじゃないかな?」


 明日香は俺に何も期待してないみたいだ。

 まあ無理もないか。 俺が学校に通っていたあの頃より授業はかなり進んでいるため、解らないと思われているのだろう。

 それにこの家に一緒に住み始めた当初に宿題を見た事があるが、問題は解けなかったから。


 だからもう、期待はされていない。

 現に、あれから明日香は一度も俺に宿題を教えて欲しいと言ってこなくなったのだから……。


「まあ、見せてみろって……うーん、ここをこうすれば解けるんじゃないか?」

「え? こうするってどうすれば?」

「だから、これを……」

「あっ! ほんとだ!」


 教えた通りにして問題が解けた明日香は、広げたノートの上に勢いよく記入していく。

 それはもうカリカリカリと小気味の良い音を奏でて。


「えっ? えっ? ほんとに解けたし、真一すっごーい!」

「ハハ、だろ」


 得意げに返事をする。

 

「でも何で真一がこの問題を解けるの? 学校の授業なんて受けてないのに」


 驚いた表情をして俺を見つめている明日香。

 不思議なのだろう。 小さくなってから禄に学校にも行ってない俺が、習ってもいない問題を解けた事に。


「いや、ほんと何で? たまたま勘で言ったのが当たったとか?」

「んな訳あるか! 明日香と一緒に勉強をしていたからだ。 ほら、いつも宿題とかする時は毎回俺も傍に……机に置いてしているだろ? だからだよ」

「ちょ、それだけでわかったの? いやいやいや、凄すぎるって!」


 明日香からの尊敬の眼差しが素直に嬉しい。


 悔しかったんだ……ずっと。

 明日香から期待されていないって事が。

 彼女が勉強をしている間、人形のように机の上で眺めているしかなかったのが。


 だから頑張った。 明日香が勉強をしている際、俺も教科書を必ず読み込んで脳内で復習をしていたりして。

 幸い俺には膨大な時間があったので。

 ……それに小さくなってからの後遺症である、 “記憶を失わないようにする頭の体操” にもなったからだ。


「ん? ちょっとまって、じゃあ試験を受ける時、真一を連れていけば……」

「おい……だめだぞ、そんなカンニングみたいなのは。 宿題なら見てやれる事はできるが、試験は別だ。 ちゃんと自分の実力で勝負しないと」

「わかってるって、ちょっと冗談で言っただけだから本気にしないでよ真一」

「本気にはしてないが、まあ一応釘をな……」

「ちょっと! 一応ってなにさ」


 正直に、明日香ならやりそうだと思ったのは黙っておこう。

 そんな事を言ってしまうと、『私の事を信じてないっ!』って、絶対に怒るか拗ねるし……。


「むーっ!」


 ほら、何かちょっと拗ねてるし……。

 これなら言わなくて正解だったな。 この分なら確実に怒ってただろう。


「はあ、まあいいや。 ちょっと休憩する!」

「えっ⁉」


 んーっ! と声を出して背筋を伸ばす。

 それによって山のようなおっぱいが勢いよく持ち上がっていき、俺の元に二つの山脈の影を落とす。

 大きな……大きな影を……。


「はは……」


 相も変わらず俺は明日香のおっぱいに圧倒されてしまっている。

 ただの胸だというのに、この小さくなった体から見ると暴力的な大きさであるため。

 何故ならあの片方のおっぱいですら、俺の力では持ち上げる事すら出来ないのだから。

 同級生の中で一番成長しているあの胸は、あまりに重すぎて……。


「ん? 真一、私のおっぱいをジッと見てるけどどうしたん? あ、もしかしてお腹空いてたり? まだお昼じゃないけど、おっぱいの時間にする?」


 彼女がいう “おっぱいの時間” とは、まあ要するに俺にご飯を与えるという言葉である。

 赤ちゃんみたく、乳首を吸わせ……いや、汗を舐めさせるという……。


「お、おい! 別に俺は腹が減ってるわけじゃないから」 


 慌てて上着を捲ろうとしている明日香を止める。


「え? 違うの? 別に遠慮なんてしなくてもいいよ」

「遠慮じゃなくてマジで。 それに何度も言うけど赤ちゃん扱いみたいなのはやめてくれよ……」

「ああ、ごめんごめん! つい名残で」

「名残ってなんだよ……」



 真一は未だに知らなかった。

 過度のストレスによって、自分が幼児退行を発症している事を。

 そんな幼児退行を発症している時の記憶は、本人はまったく覚えていないために。


「たまに明日香は良くわからない事を言うよな。 何だよ、何か隠し事をされている気がすっごいするんだが」

「アハハ……真一は気にしなくてもいいよ」


 何でもないかのように明日香は振る舞う。

 明日香は真一の状態を言うつもりがなかった。

 わざわざショックを受ける事を教える必要はないと思って。

 何よりもショックのあまり精神が壊れて、自分を保てなくなってしまったら嫌であるため。


「気にしなくてもいいって、はぁ……まあいいや。 それよりも宿題はまだ途中だろ? 終わらせとかないとまた秋実さんに叱られるぞ」

「大丈夫だって、ちょっと休んだらまた再開するからさ」

「ほんとかよ……。 秋実さんに明日香の事を頼まれているんだから頼むぞ……」

「そういえば秋実姉が出かける間際に、真一は私の事を頼まれていたもんねー」


 久しぶりの休暇である『坂口 秋実』は、朝からエロステへと出かけていた。

 明日香が彼女のために容易した、マイクロモルモットの優待チケットを持って。


「ああ、秋実さんの信頼を裏切りたくないからちゃんとしてくれよ?」

「はいはい、わかってるって」


 本当に聞いているのか分らない生返事をして、真後ろにあるベッドにボフンッ! と飛び乗る明日香。

 それから彼女はベッドにうつ伏せになり、足を交互にばたつかせてスマホを弄り始めたのだった。

 勉強をしていたテーブルの上に真一を残したまま。


「はぁ……まったく」


 はしたない姿を平気で晒して、真一の前で寛ぎ見せている明日香。

 見るにクラスメイトで異性の男子だった真一を、まったく意識なんてしていないようだ。


 同じく真一の方も一緒で、溜息を吐いて飽きれているだけで気にはしていなかった。

 明日香のこの行動が、自分をまったく意識していないと分っていても。


 何故ならこれらは、お互い共に生活していって作られた、彼女と彼の日常であるからだ。

 明日香からは、同じ部屋に住んでいる彼に気を使わない事が増え、そして真一の方もまた、彼女から気を使われない事にすっかり慣れてしまった日常。


 なんと言うか、ある意味家族らしい感じである。

 まあ家族といっても、真一は明日香に飼われているペットのようなものなのだが……。


 そのようないつもと変わらない日常。

 穏やかな時間が流れている中、スマホを見ていた明日香がいきなり思い出したかのように声を上げたのだった。


「あっ! そうそう! ねえ聞いてよ真一」

「ん? どうした?」


 暇な時間を潰そうと教科書を見ていた俺は明日香へと顔を向ける。

 すると明日香は、寝そべりながらベッド脇に置いてある鞄をがさごそと漁り、中から何かを取り出したのだった。


「じゃーん! ほら、これを見てよ」

「え? ……へ?」


 明日香が手に持っているのは、男性器を模して作られたディルドという玩具。

 明日香が自慰の時によく使う玩具を、何故か自慢気に掲げて俺に見せつけている。


「玩具をいきなり俺に見せて何がしたいんだよ……。 も、もしかして今から始めようとしているのか?」


 そう思うのも無理がなかった。

 だって明日香が所持しているディルドというのは、俺みたいな小さな人間を鈴口に差し込んで使用する、あの店専用の特別な玩具であるため。

 だからそんな物を俺に見せていると言う事は、つまりは……俺をディルドの鈴口に入れて使おうとしているのだと思って。


「ちょ、ちょっと! なに? 別にするつもりで見せたわけじゃないから違うって」


 しかし明日香の反応を見る限り、どうやらそういうわけでもないようだ。


「もう! 真一って私の事をいつもオナニーしてる女の子って思ってない?」

「い、いや……別にそんな事は……」


 正直にいうとそう思ってしまっている。

 明日香がする時は、いつも俺を使って慰めているのだから。 それも高頻度で……。

 まあ、こんな事を思ってるなんて、明日香には口が裂けても言えないんだが。


「じゃ、じゃあ何だ? いきなりそんな物を俺に見せて」

「えっ、分らない? ほら良く見てよ」


 寝ていた体勢からベッドに座り直し、手に持ったディルドを前屈みになって俺の元まで近づけてくる。

 そんなディルドを言われた通りに目を凝らし見て、そして俺はやっと明日香が何を伝えようとしていたのかを気付いたのだった。


「あれ? もしかして新しい玩具か……?」

「そう! 新しい玩具♪ ってか気付くの遅いって。 カメじゃん」

「カメって……以外にあいつは走ると早いんだが……」


 明日香は小馬鹿にしているようだが、そもそも真一が気付けなかったのも無理のない話。

 このディルドというのは、真一からすればどれも同じで、酷く苦痛を伴う物でしかないのだから。

 ゆえに、また苦しい思いをしなければならないんだという気持ちでいっぱいになり、そのために玩具の見た目に関してはそこまで意識は向けていなかったのである。 いや、向けられる余裕がなかったというべきか。


「ふっふー♪ 実はこれはね、特別製の玩具なんだ。 つまりオーダーメイドで私のために作ってもらったの」


 確かに言われてみると、本物に良く似た精巧な作りをしているのが見て取れた。

 妙にリアルに血管などが浮き出たりもしていて。


「わざわざオーダーメイドで玩具を作ってもらったって……他のと対して変わらないだろ。 確かに本物そっくりな玩具だとは思うが……」

「他のと変わらないってそんな事あるわけないじゃん。 だってこれはさ、真一のを模して作ったんだから」

「……え? 俺のを模して作った?」

「そうなの、真一のおちんちんが勃起した時の形や大きさを、寸分違わず本物そっくりにね。 だから特別製なんだ~私だけの♪」


 俺のを模した卑猥な玩具を手に持ち、なんとも自慢気に話してくる。

 頬擦りをして嬉しそうに……。


「ちょ、ちょっと待ってくれ。 寸分違わずにって、そんなのどうやって」

「ん? あーそれは前にさ、スマホで真一の写真をいっぱい撮った日があったでしょう? 覚えてない?」


 そういえばと思い出す。

 射精寸前にまで勃起させられた姿を、やたらと撮られていた日の事を。


「えっと……あーあの日か! さすがに恥ずかしすぎて今でも忘れられないわ。 ……どんな辱めを受けさせるんだよって」


 スマホのレンズを向けられ、俺の勃起した姿をあらゆる角度から撮られていた。

 執拗にカシャカシャと……無機質なレンズで。


「そうそう、その日♪ でね、スマホに撮った勃起したオチンチンを、人間の頃だったらどのぐらいの大きさになるのかとか計算して作ってもらったんだ」

「まじかよ……」

「うん、だからこれは真一のオチンチンと言っても過言じゃないの。 これからはこの真一のオチンチンを使ってするからね? ここに真一本人を入れてさ❤」


 明日香は指先でディルドの鈴口を撫で回している。

 妙にいやらしく、俺を中に誘っているかのように……。


「俺のを模した玩具の中に俺を入れて使うのかよ。 なんだよそれ……」

「えーいいじゃん。 だって私は思う存分真一を感じられるんだよ? これが真一のなんだって思ってしたら、一緒にエッチしてる気分になれると思うしね。 真一だって自分のオチンチンの玩具を使ってされた方が嬉しいでしょう? 私とセックスしてる気分になれて」

「セックスしてる気分って、こっちは痛すぎてそれどころではないんだが……」

「ん? 何だって? ごめん、良く聞き取れなかった」

「あ、いや……嬉しいよ」


 嬉しいという気持ちは嘘ではない。 何故なら俺を思い――してくれるのだから。

①縮小奴隷日記外伝 ~二人の日常~

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