繰り返し転移する俺/私は成り上がりを夢見る 殺戮人形を愛撫する俺
Added 2025-10-08 15:02:38 +0000 UTC■ あらすじ:とある普通の男子高生・降永貴志は、夜寝る度に女性として異世界に転移していた。夢とも思えるその現象だったが、その世界で貴志は山賊を生業とする極悪人に見つかってしまっていた。人を犯すも殺すも躊躇わないその極悪人に、幾度となく犯され、殺されてしまう貴志。死ぬ度に同じところからやり直しになってしまう。最悪の状況から逃れるため、貴志はその男に『都合のいい女』として媚び、その世界での成り上がりを目指すのだった。
■ 人間に対し、強い恨みを持っている人形が女体化した貴志を襲わないのは、人形の恨みの大半が男に向いているためです。女性なら無視されるだけで終わりますが、貴志の場合中身の魂が男なので、攻撃はされないけれど気にはされる、くらいの塩梅になってしまっているわけです。執着されてしまうというのは、決して喜ばしいことでもありません。
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俺にはどうしようも出来なかった、ゴルたち荒くれ者を蹂躙したその人形は、頭から血を被った状態で目の前に立っていた。
どんな暴れ方をしたのかはわからないが、辺りがすっかり静かになっていることを思うと、手当たり次第に食い散らかしたに違いない。
その証拠に、血まみれの頭の中でも口元が特に汚れている。人間にかじりついて食い荒らした証拠だ。
そんな凄惨な姿となった人形に至近距離に立たれ、俺は死を覚悟する。
(ああ、やっぱり死ぬのか……また一からやり直しか……)
ループし続けているから、それ自体は問題ないのだけど、出来れば安らかに死にたかった。
いままでゴルやその配下の破落戸の機嫌を損ねて殺されたことはあったが、生きたまま食われたことは一度もない。
せめて早めに殺してくれればいいのだけど――などと考えていると、人形がゆっくりと俺の体を掴んできた。
俺の数倍の大きさになっている人形の手は、巨人の手に他ならない。女になって細くなっているとはいえ、俺の胴体を片手で鷲掴みに出来る程度の大きさがある。
頭からバリバリかじられてしまうのだろうか。それなら一瞬で意識が飛ぶからマシな死に方かもしれない。
それでも目を空けてられず、俺は目をぎゅっと閉じてその時を待った。
『問題ない、と言っただろう?』
そんな剣の声が聞こえてくる。
(そう言われても……っ)
恐る恐る目を開いてみる。確かに、人形は俺のことをじっと見つめるだけで、噛みつこうとはしていなかった。
ただ、すごい匂いを嗅がれている。食べ物かどうかを確かめているように感じた。
(だ、大丈夫じゃなくないか!? いまにもかじりつかれそうなんだけど……!)
『人間と違って呪具や魔道具の類は、目的以外のものには興味を持たない。お主の場合は食らうべき人間の形をしているナニか、だから判断に迷っているだけだ』
(迷っているということは、とりあえず食べてみようとか思う可能性もあるんじゃないのか!?)
『それはないな。食えないものを口に入れたところで、吐き出すだけだ』
野生動物ならそうかもしれないけれど。いや、野生動物だってビニール袋とか、本来食べられないものを誤認して食べてしまうことがあるんだから、こいつもとりあえず口に入れてかじったりしてもおかしくないだろう。
俺はそう思ったが、掴まっている時点でもう遅い。
暫く人形は俺のことを食べられるのかどうなのか悩んでいたようだったが、急にその体が萎み始めた。
驚いている俺の前で、人形はあっという間に小さくなり、俺とほぼ変わらない大きさに――人間大になる。
血まみれであること以外は、かなり美しい造形をしていた。
古ぼけた人形のように見えていたが、案外可愛らしい見た目をしている。
『最初に見つけた時はエネルギーが枯渇していた状態で、いわば干からびていたのだ。それが、十分すぎる血肉を得て活性化すればそうなる』
(いや、人形なのにそれでいいのかよ……)
まるで生きているみたいじゃないか。
『生物も静物も大して変わらん。特にこちらの世界ではな。我のような意志を持つ剣が存在する世界だぞ?』
そう言われてみるとそういう気もしてくるから不思議なものだ。
とりあえず人形の見目が良くなったのはいいとして。
「なんか……なんかすごい引っ付かれてるんだけど……どうなってんの……?」
人形は俺にひしっとしがみ付いて離れようとしない。
無表情で能面のような顔をしているから、何を考えているのか、敵意や害意があるのかないのかもわからなくてより怖い。
『おそらくだが、食えるか食えないかの結論が出なかったのだろう。それは生きている人間、特に男を恨んでおり、近くに人間がいれば攻撃をしかけるようだ。しかしお主の場合は対象になるかどうかを判断できず、とりあえず近づいてみている……という感じなのだろうな』
「だからって、こんな状態じゃ動けないんだけど……」
『ならば、人形のエネルギーを消費させてやればよい。そうすれば人形サイズにまで縮んで、持ち運びしやすくなるだろう』
「消費ってどうすれば……?」
まさか人を襲わせろとでもいうのか。
しかし人を襲わせたら結局血肉を得てしまい、永遠に縮まない気がする。
そう考えていると、剣は予想外の提案をしてきた。
『何もエネルギーを消費させる方法は攻撃させることだけではない。――愛撫してやれ』
「はい?」
『絶頂させてエネルギーを消費させるのだ』
とんでもない解決方法を示された。まさか人形を弄って絶頂させろとは――というか。
「絶頂するのかよ、この人形……」
『問題ない。その人形の素体に使われているのは人間の女性だ。その性質を引き摺っている。男に対して過剰な攻撃をするのも、おそらくはその女性が男に恨みを抱いていたからだろう。とはいえ、元となった女性の魂はとっくに消費されているから、怨霊化したわけではない。安心しろ』
何を安心しろというのだろうか。剣の感覚はたまにものすごくずれている気がする。
(とりあえず……やるだけやってみるか)
そう思って改めて人形を見る。
血に塗れた姿に加え、濃厚な血の匂いが漂ってきて、意識が遠ざかりかけた。
「……と、とりあえず……洗うか」
まずは人形を綺麗にするところから始めた方が良さそうだ。
俺自身も埃塗れになっていたし、さっぱりするところから始めよう。
ループしている中で、何度か水浴びをする機会はあった。
大抵はゴル達による強制水浴びというか、汚れた体を洗えとばかりに放り込まれたり、めちゃくちゃ冷たい水を笑い交じりに浴びせかけられたりしたわけだが、とりあえず水を浴びる場所はわかる。
その周りもかなり大変なことになってはいたが、なんとか水浴びをすることはできた。
「さ、さむい……」
時間的に昼前だからまだいいが、水はかなり冷たい状態であった。
季節が冬じゃなくて良かったというべきか。
とりあえず一通り体を綺麗にすることができた俺たちは、改めて室内へと戻る。
大惨事の中、なんとか無事に残っている部屋に入り、そこにあった適当な布を使って体を拭く。
そして、改めて人形と向かい合った。
人形はずっとこちらの体に密着して来ていて、今にも食いついて来そうで気が気でなかったが、なんとか耐えられた。
人形にも関わらず、やけに体が柔らかいのは何故だろう。そもそもあまり人形らしい構造ではない。継ぎ目とかもなかった。死体がそのまま動いていると言っても信じられそうな感じだ。
いや、もっと正確にいうなら――ラブドールがそのまま動いている、みたいな感じだろうか。
その体に体温は感じられなかったから、ただ触れるだけで気持ちいいかというと微妙なところだけども。
かつてはそういう用途に使われていたとしても、不思議ではない感じだ。
『実際にそういう用途でも使われていたようだな。人間を素体とした人形は体温などの生理現象はなくなるが、自動補修機能が付与できる。つまり、多少乱暴に扱っても自動修復する』
男に対して異様に恨みを抱いているのはそういう理由もあるんじゃないだろうか。
ろくでもない男が本当にろくでもないのは、どの世界でも変わらない事実なのだから。
「……生理現象がないってことは、濡れたりとかもしないわけか」
だとすると俺のテクニックでイかせられるかどうかわからない。
そもそも、男の時ならともかく女の身体でどう女を満足させればいいのか。俺には荷が重い気がする。
『男の時でも満足させられるとは思えんが?』
(うるさいな! ちょっと黙っててくれ!)
そりゃあ実際俺は童貞だったから、女を満足させる自信とかないわけだが、それを人ですらない剣に指摘されると腹が立つ。
剣を黙らせた俺は、改めて人形の様子を確認する。
人形は黙ったまま、俺の動きをじっと見つめてきていた。
そこに感情の動きは感じられなかったが、こちらの様子を窺われているみたいで、落ち着かない。
いっそ完全に人形めいていれば、ここまで緊張しなかったと思うのだが――中途半端に人っぽいから見られているみたいに感じる。
「……触るぞ?」
思わず不要な確認を口にしてしまいながら、俺は人形の体に触れる。
洗っていた時にも思ったが、人形の肌はすごく柔らかくて触り心地が最高に優れていた。そういう用途に使われていたのも納得だ。まあこの世界には今までの俺が半ばそうだったように、性奴隷が普通に存在する世界だから、人形を使ってするのはそれこそ性奴隷にも中々出来ないような酷い行いだったに違いない。
人形に成り果て、性奴隷以下の扱いを受け――この人形が人間の男を強く憎むようになっても無理はないと思う。
その恨みの強さを利用してゴルたちから逃れた俺には、それに対して何を言う資格もないが。
せめて俺くらいは優しく触れてやろうと、手のひら全体を使って人形の胸を揉みほぐしてやった。
それを人形がどう感じているかはわからない。表情を変えるわけでもないし、何らかの反応を示すわけでもないからだ。
(体温は感じないけど……この感触、いつまででも触っていられるな……)
限りなく女性の胸に近い感触のそれを、ひたすら優しく揉み続けていく。
それに没頭していたら、不意に剣がまた話しかけてきた。
『お主、それでは埒が明くまい。もっと全身で触れてやったらどうだ』
(う、うるさいな! 全身でって……こういう、ことか?)
剣の指摘に従うのは癪だったが、確かに反応もないし、同じことをしていても仕方ない。
俺はとりあえず人形の体に腕を回し――ハグした。
ふわっと柔らかい人形の身体と、自分の身体が擦れ合う。ただ抱きしめているだけなのに、妙に気持ちよく感じる。
(俺の身体も女になってるし……敏感になってるの、か……? それにしても、これは中々……!)
相手に体温はなくとも、ずっと触れていれば体温が移るのは当然。
その熱を蓄えた人形の身体は、触り心地がよりよくなったように感じる。
「んっ……! 中々悪くない……気がする……」
口ではそんな風に呟いたが、実際の心地よさはいいなんてものではなかった。
すごく、気持ちいい。ハグは幸せホルモンだったかなんだかが出ると聞くが、まさにそんな感じである。
人形の方は相変わらずだったが、場合によっては人形も気持ちよく感じているのではないだろうか。
柔らかい人形の胸と、こちらの柔らかい胸とが擦れ合う。
こっちの乳首はもうずいぶん硬くなっていて、ちょっと擦れるだけでも強い快感を生み出す。
その刺激に体をくねらせると、それによってまた擦り合いが生じ、気持ちいいが連鎖する。
「ふわああああぁ……♡」
言ってしまえば体をこすり合わせているだけなのに、すごく気持ちよかった。
それがあまりにも気持ちよくて、俺は人形の足に自分の足を絡め、股間を強く擦り付けてしまう。
ぬるっとした感触がしたことに一番驚いたのは俺自身だ。
「うおっ……!?」
(まさか……こんな、濡れて……!)
確かにゴルたちに散々弄ばれたせいで、多少は濡れやすくなっている自覚はあったが――まさか、こんなすぐに濡れようとは。
少し自分が情けない。恥ずかしいと言ってもいい。
そんな事を考えながらも、腰の動きは止められなかった。
全身を擦り付け、気持ちよさに流されてしまう。
そんな俺の状態をどう感じているのか、全く感情の読めない顔のまま、人形は俺の行動を受け入れ続けている。
俺が足を絡めている人形の足には、俺の愛液がたっぷり移って、テラテラとした怪しい輝きを放つようになっていた。
無機質にも感じた人形の足が、妙に艶めかしく感じる。
「はぁ……はぁ……!♡」
荒い呼吸を繰り返しながら、俺はさらに全身を人形にこすりつけていく。
そうしているうちに、人形がピクピクと反応のようなものを見せ始めた。
(お前も……気持ちよくなってくれてる……のか?)
多分そういうわけではないんだろう。単に刺激に反応しているだけのこと。
それでも俺は、なんだか心地よかった。
(思えば転移するようになってから、こんな風に人と触れ合ったことないもんな……)
大体乱暴に弄ばれるばかりで、気持ちよくなったことも稀だ。後半は半ば無理やり気持ちよくなりはしたが、今ほど穏やかには感じられなかった。
俺は少し気分が乗り始めて、人形を気持ちよくするついでに――自分も気持ちよくなっていた。
つづく