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【第13話前編】残虐のサド大君―マゾ奴隷に徹底調教される被虐のフィアンセ 13.サン・ラグーナ―― 出発前夜

※後半部の文章が途切れていましたので、後編として掲載しました。 不具合がございましたことをお詫び申し上げます。 13.サン・ラグーナ―― 出発前夜(前編) エリルは見覚えのある部屋で目を覚ました。今朝まで寝ていたサン・ラグーナ城の『麒麟の間』のベッドで寝ていたのだ。オイリーが顔を覗き込み、 「お目覚めでございますですか?」 と心配そうに尋ねてきたので、ゆっくりと頷いた。全身に重苦しい倦怠感があり、声を出す気力はなく、頷くのが精一杯だったからだ。オイリーによると、兵営舎付近のカフェで騒ぎが発生し、エリルを心配し現場に駆けつけたところに、テクレンス達が暴漢達と剣を交える場面に遭遇したという。 暴漢達は10人以上でテクレンスとマグーニの2人に襲い掛かっていたが、周辺にいた帝国兵達が助太刀に加わり、しばらくして鎮圧された。兵営舎に近かったことや、この城塞都市内は非番の兵士が多いことも幸いした。 その後、オイリーはテクレンスとともに奴隷商館でエリルを保護したという。全裸状態のエリルはオイリーによって服を着せられ、『麒麟の間』に運ばれた。なんでも、奴隷商館で水と思って飲んだ液体は「睡眠誘導剤」であり、12時間はその効果が持続するらしく、この倦怠感はそのためだろう。 「姫様のお下着は、すべてオイリーが速やかに回収しましたですから、テクレンス様などに知られてはいないでございますです」 オイリーは自慢気にエリルの耳元で呟いた。 どうやら、オイリーの気転で変態下着を身に着けていたことはバレなかったらしい。 だが、ホセは暴漢達に殴られたことにより内臓に障害が生じたらしく、意識不明の重体に陥っていた。オイリーはエリルに、以上の説明を終えると急いで部屋からどこかに出ていった。衣服は通常の下着の他にスリップを着ていて、肉体を戒める下着は着けていない。少し安心したが、ホセのことが心配で気が気でなかった。 ―― ホセはいつも命がけで守ってくれている。ホセのところにいかないと・・・ しばらくすると、慌てた様子でテクレンスがやってきた。オイリーが呼びに行ったのだろう。 「エリル様、わたしが浅はかだったために、すみまんせん。」 テクレンスは思詰めたような表情を浮かべ、エリルの手を取る。 エリルは少しほほ笑んで 「大丈夫です」 とテクレンスを気遣った言葉をかけ、彼の心を思いやる。テクレンスの話によると、エリル達を襲った暴漢達は戦列艦・ヴィクトリーに侵入していた秘密結社シャールの一味で、テクレンスへの報復とエリルの誘拐を企てていたという。近隣諸国やこの地で馬賊に扮(ふん)して残虐行為を繰り返していたのも、この一団の仕業だったという。 「シャールですの・・・・」 エリルには秘密結社シャールの話はまだしていなかった。 「ええ、エリル様をビクトリーで襲った儀装兵は、秘密結社シャールのメンバーだったのです。恐らく、ヴィクトリーやそのほかの戦列艦にも、あの3人以外の仲間が潜伏していたのでしょう。儀装兵3人が捕縛されたことや、私やエリル様のことまで詳しく知っている様子でした。今回の襲撃も報復だと言っています。現在、逮捕した人物を尋問中です。今後も油断はできませんが、我々がエリル様を絶対にお守り致します。」 テクレンスの瞳には、エリルを必ず守るという強い意志が漲り、輝いていた。 「テクレンス様、ありがとうござます。テクレンス様がいらしてくださるのなら、とても心強いです。あの、ホ、ホセにはケガはないでしょうか? かなり激しい仕打ちを受けていましたから・・・」 ホセの容態が心配だった。テクレンスの口から直にホセの具合を聞きたかった。 「ホセは・・・・、医務室にいます。意識不明の重体です・・・」 テクレンスは俯き、沈痛な趣で静かに呟く。エリルの胸に衝撃が走る。 ―― ホセが意識不明だなんて、わ、わたしのせいだ。わたしを守ろうとしてホセは・・・。ホセを助けてあげないと・・・。 「テクレンス様、ホセのところに連れてってください」 ―― 奇跡の力を使えば、ホセの命を救うことができるかもしれない。 「し、しかし、エリル様、まだエリル様のお身体も万全とは言えません」 「わたしは、もう大丈夫です。どうか、わたくしをホセのところに・・・」 テクレンスは少しためらうが、ホセの命を救うにはエリルの力を借りる以外にないことは明らかだった。 「わかりました。ありがとうござます。エリル様」 テクレンスはエリルに深々と跪き感謝の言葉を口にする。 エリルは全身に残る倦怠感と戦いなからも、着替えを済ませると城内の医務室にテクレンスと共に向かった。医務室では、ベッドの上でホセが静かに息をしているが、顔色は悪く意識はない。医師の話だと、内臓に障害が生じ、いつ息を引き取ってもおかしくない極めて危険な状態だという。エリルは、テクレンス以外の人払いを頼む、 「私も、席を外した方がよろしいでしょうか?」 テクレンスが奇跡の力の発揮に気を遣う。「奇跡の力」は、アクアマリン王国の神官のみが使いこなせる聖なる力であり、本来、許された者しか術法の運用に立ち会えなかったからだ。 「以前、テクレンス様は立ち会っていますので、大丈夫です。ご一緒に回復を祈ってください」 テクレンスは黙って頷く。エリルがベッドに横たわるホセの顔を見つめると同時に、頭の中に聞いたことのない呪文が浮かび上がり、ホセの腎臓、肝臓、すい臓などのイメージが湧いてきた。さらに、ホセをまばゆい光が包み込んでいく。 ―― どうして・・・、奇跡の力が自然に発揮していく。呪文も自然と口から出てくる。 奇跡の力はエリルが意識しなくても自然と力を発揮し、重症のホセを癒していく。テクレンスは目の前のホセを包む光に向かって祈りをささげる。 ―― 大事な弟分なんだ。どうか守ってくれ、どうか身体を治してやってくれ、頼む。 テクレンスは奇跡の力の光に向かって祈り続けた。エリルがテクレンスを見るとテクレンスからも不思議な淡い光が出ていた。 ―― テクレンス様の真摯な祈りが通じているのかしら・・・。 しばらして、奇跡の力の光が少しずつ消えていった。 「・・・ん~」 昏睡状態にあったホセの口から、小声が漏れる。薄目を開けたホセの目には、エリルとテクレンスの姿が映った。 「姫様? テクレンス? どうして?」 「ホセ、意識が戻ったか?」 テクレンスがホッとしたような顔つきで聞いてくる。 「う、うん・・・」 「エリル様のお陰で命拾いしたのだから、感謝しゃなきゃな」 ―― そうか、俺は助かったんだ。 ホセは恥ずかしそうに、黙って頷く。 エリルはホセに近寄ると、頭をギュッと抱きしめた。 「ホセ、ありがとう・・・・」 医務室に医師を呼び、ホセの症状を改めて診察してもらうと、医師は驚いたような表情を浮かべ、 「こ、これは、どうしたことでしょう。完治しています」 と、呆気にとられていた。今まで瀕死にあった負傷者が、息を吹き返し蘇っていたのだから、当然だろう。疲労でうとうとしているホセに 「もう少し、休んでるのよ」 エリルはそう言うと、医務室を後にした。廊下には宰相代理のダムが控え、 「エリル様、少々お時間を頂戴してよろしいでしょうか?」 と述べると、エリルとテクレンスを「剣の間」に案内した。この部屋は、応接設備が整った気品のある雰囲気の部屋で、芸術的な価値があると思われる甲冑、剣、槍などが陳列されている。ちょっとした、武具の美術室とった趣(おもむき)だ。エリルが応接ソファーに腰掛けると、ダムが口を開いた。 「この度は、エリル様にひどくご難儀なご経験をさせてしまいましたこと、お詫び申し上げます。また、親衛隊員のホセのご看病もいただきありがとうございます。」 ダムは、艦内での暴行事件や今回の襲撃事件で相当に堪(こた)えているのだろう、沈痛な趣(おもむき)で表情は硬い。エリルはダムやテクレンスの心情を察し、 「いえ、今回の件は、思いもよらぬことで、テクレンス様をはじめ、皆さまが命がけでこの身を守っていただきました。お礼を申し上げるのは私の方です。どうか、お気を煩(わずら)わせないでくださいませ」 エリルはそういうと、ダムとテクレンスに優しい笑顔を向けた。ダムの説明によると、暴漢は艦隊旗艦ヴィクトリーの艦内でエリルを襲った秘密結社シャールと同様のメンバーだという。 「秘密結社シャールのメンバーは、ヴィクトリーやそれ以外の艦船内に数グループが潜伏していた痕跡があり、それらが偽装水兵3人が捕まったことをシャールに伝えたようです。そして、報復としてテクレンス達を襲撃し、エリル様の誘拐をも計画しておりました。艦船内に潜伏していたと思われる密偵者達は、残念ながら取り逃がしました。」 この襲撃した賊たちは、当初、周辺地域を荒らしていた馬賊と呼ばれた盗賊とみられていたのだが、40~50騎に及ぶ騎馬を擁し組織的な行動を得意とすることから、盗賊に扮した武装集団ではないかと思われていた。そのため、帝国守備隊においても、周辺地域の監視を強め警戒していたのだが、賊は城郭内に忍び込み、エリルらを襲撃したのだった。 「そのお話は先ほど、テクレンス様からお聞きしました。彼らの目的はお金なのでしょうか?」 「私共もこの組織については、はじめて耳にするほどで、よく承知してございません。ただ、儀装水兵の取り調べから、他国などから犯罪を請け負う秘密組織のようでございまして、前回の船舶内での事件や今回の襲撃などを成し得ることから、かなりの規模の組織ではないかと推測されます。報復やエリル様の誘拐が目的だと言っていますが、本当の目的はまだわかりかねます。」 続いてテクレンスが、エリルに語りかける。 「国家単位でなければ、この組織を動かすのは難しいのです。つまり、エリル様の我が帝国への国賓訪問を妨げたい勢力が存在していると思われるのです。しかし、エリル様、ご安心ください。このテクレンス、命に代えてでも貴女をお守りいたします」 テクレンスの瞳には強い意志が漲っていた。 ―― ああ、テクレンス様、貴方がいてくれるのなら、なんと心強いことか・・・。 帝都カールスクルーナまでの警備計画の説明が終わると、エリルは「麒麟の間」に戻った。部屋ではオイリーがエリルの帰りを待ちわびて、そわそわしている。 「姫様、お帰りなさいでございますです。早速でござますですが、湯浴みのお時間でございますです。私がお身体を清めさせていただきますです」 オイリーはエリルが部屋に戻るや、すぐに湯浴みを勧めてきた。通常、湯浴みは専任の侍女がするものであるが、このサン・ラグーナ城塞には、専任の侍女がいないため、オイリーがエリルを湯浴みさせることになる。オイリーに身体を洗ってもらうなど、何をされるかわからない。想像するだけでも恐ろし過ぎて任せるのは正直遠慮したいところだった。 「い、いえ、自分で湯浴みするから、結構よ」 エリルはオイリーからの湯浴みの手伝いをやんわりと断った。 「あっ、そうでございますですか。それではごゆっくりとお寛(くつろ)ぎくださいませです」 湯浴みに強引にしゃしゃり出てくるかと思っていたが、意外にもあっさりと引いたオイリーの反応に何か引っかかるものがあるが、そこは深く考えすぎずに一安心して身体を清めることにした。大きな大理石の浴槽は、1人で入るには贅沢過ぎるつくりだ。湯舟に浸かりながら、心が和らぎリラックスしたエリルは故郷アクアマリン王国や恋人のカールを思い浮かべていた。 ―― もうアクアマリン王国を離れて1ヵ月以上経つわ。カールは元気にしているかしら・・・。明日は、、もう帝都カールスクルーナに着くのね。皇帝陛下にこの縁談をキッパリと断らなくては・・・。でも、うまくいくかしら・・・。 残虐の皇帝と呼ばれるファドゥーツⅠ世が、やすやすとこの縁談を諦めるとは考えにくい。楽観視するのはあまりにも危険だった。「麒麟の間」に接する浴場は来賓者のための設備で豪華な仕様でできているのだが、湯舟につかり足を延ばした時、足先に何かが触れた。大理石づくりの浴槽の表面はよく磨かれていて突起部などはなくすべすべのハズだが・・・。 「なにがあるのかしら?」 確かめるために手で触れると、筒のような金属が手に触れた。不審に思ってそれを湯から引き揚げようと持つと、それはかなり重量があるようで重い。 ―― お湯の中になにかあるなんて、危ないわね。 湯から引き揚げてみると、それは鎖につながった金属製の枷だった。枷は銀製なのだろうか、メタリックの美しい輝きを放ち、鋼鉄製の鎖は浴槽の床面に続いていた。どうやら、この枷は足首に着けるものらしい。そうすると、手首に着ける枷は頭上にあるはずだ。天井に目を向けると、天井から枷が2つ垂れさがっているのが見えた。どうやら、この大理石づくりの浴場では、女を枷につなげて身動きを封じて清めるらしい。 ―― オイリーだったら、あの枷を着けさせて身動きできないようにしたあとで、なんか変なことをするにきまってるわ。 エリルはこの浴槽の枷が汚らわしいことに使われるであろうことは容易に想像できた。一方、洗い場に目を向けると、これも大理石でできた長方形の台が目に入る。そろそろ、身体も程よく温まったきたので、湯舟から出て長方形の立方体の台を見ることにした。 大理石づくりの台は箱型で、台の表面には人型の窪みが彫ってある。ここに女体を寝かせて、侍女が身体を洗って清めていくのだ。台の表面に彫られた人型の溝は、仰向けでも、うつ伏せでもピッタリとフィットするように、頭部のくぼみに加えて、胸の部分には乳房の窪み、ヒップの部分には尻のくぼみが彫られている。 ―― この窪みに肉体を嵌めて、ゴシゴシ洗うのかしら・・・ 頭部の上には、獅子の形をした湯口があり、口からお湯が出てこの台の表面を湯で温めていく仕組みだ。恐らくは、この大理石の長方形の洗い台のなかにも湯が通っているのだろう。触ってみても冷たさはなく、むしろ温かいくらいだった。 そして、手首、足首の部分には、鎖につながった金属製の枷が付いていた。身体の清めと称して、この台を使い、女にいかがわしいことをしているのだろうか。自分にこの仕掛けが使われなくて「ほっ」とする。 浴場から出ると脱衣室には、絹製で高級感あふれる白のスリップが置かれていた。 ―― レースが刺繍してあるなんて、なんて素敵なのかしら。それにこの手触り、なめらかで肌触りがいいわ。 エリルはスリップを手に取り、その肌触りのよさにうっとりとする。スリップはスキニーなスタイルで、ちょっとしたミニドレスのようなスタイルになる。エリルのボディーラインを引き立たせ、一層美しく見せている。ショーツやブラは置いていなかった。 ―― 「下着は着けるな」ということかしら・・・ スリップ姿で寝室に入ると、オイリーが手ぐすね引いて待ちわびていた。 「姫様、お湯加減はいかがでございますでしたか?」 いつもながら、何かを企んでいるようにニヤニヤと厭らしい薄ら笑いを浮かべている。エリルは気にしない振りをして、 「ええ、いいお湯加減でしたわ」 と答え、自分が持っている下着を探そうとすると、 「姫様、お下着はこちらでござますです。」 てっきりないものと思い、自分がアクアマリン王国から持ってきたものを着用しようと探したのだが・・・。 「脱衣室になかったものだから、わたしが持ってきた下着を使おうと思ったの」 「そうでございますですね。姫様に特別にご用意させていただきましたあのお下着は、暴漢達に壊されましたでございますですから、困ったものでございますです。あのお下着は、変態女の姫様を満足させるには、もってこいでございましたですのに、残念なことでございますです」 ―― な、なにを言っているのこの老婆は! 「でも、ご安心くださいませです。あの特殊下着は、テクレンス様が賊を仕留めた隙に、気づかれることなく、このオイリーがひっそりと回収致しましたでござますです。早速、エルムポリの職人に修理するように出しておきましたです。すぐにお身体に着けられるようになるでござますですから、どうぞご心配なさらないでくださいませです。」 せっかく、破壊されて使い物にならなくなって安心していた特殊下着を、オイリーはあの乱闘状況でひそかに回収して、修理に出したという。エリルにとっては、迷惑千万のこの上ないことだった。しかし、特殊下着は、テクレンスに気づかれないうちに、回収したということなので、あの特殊下着を身に着けていたのを知っているのは、ホセだけとなる。 ―― あんな下着は二度と身に着けたくないわよ 「そ、そう、わざわざ修理までしなくてもいいのではないかしら・・・」 「いえいえ、姫様に特にお気に入りいただいたお下着でございますので、しっかりと修理させていただきますです」 エリルをまるで変態痴女のように扱うオイリーだったが、この件で口論しても結論は見えている。エリルはこの話題にはこれ以上触れるのをやめ、ベッドに入ろうとすると、 「姫様、ではお下着をお付けいただきますです。」 と、別の下着を用意してきた。 ―― オイリーが用意してきた下着なんて、また、なんか変な仕掛けがしてあるんじゃないでしょうね。 エリルはふと心配になりつつも、オイリーが持つ下着が入ったトレーに目を向ける。 ―― なにこれ! そこには、真珠がとぐろを巻いて載せてあった。よく見ると、真珠のとぐろはロープのようになっている。つまり真珠の数珠繋ぎになったものだった。それは、以前エリルが着けさせられた「真珠の菱縄」に似たものだったが、この真珠の数珠は、単純に真珠を1個ずつつなげた、単純な構造になっている。 ショーツになる真珠の下着はT字スタイルで、ウエストに巻く真珠の縄とフロントの股間を股縄のように通し、まるで麻縄の股縄を締めるように股間に装着する。真珠はひとつずつ、小さな穴が貫通していて、細い鎖が通り真珠を数珠繋ぎにつながっている。ただし、この真珠のT字ベルトは単純な仕組みで、クリトリス、膣口、肛門といった各陰部への突起物などはない。真珠の菱縄の仕掛けよりは、過酷ではない印象だ。 一方、ブラジャーはもはやブラジャーと呼べる代物ではなかった。用意されていたのは、真珠が数珠つなぎになった1本の真珠の縄で、各両端には先端にクリップのような器具がついていた。このクリップは先端が「V」の字の形状になっており、ネジを締めると先端部が締まっていく仕組みになっていた。「乳首吊り用の真珠の縄」と言った方が正しい用途を表している。 使い方は、ネックレスのように真珠の縄を首にかけて先端を乳首の上に配置し、クリップで乳首を挟み、乳首を上方に無理矢理に引き上げるというものだ。まったく、乳房をホールドする役目はなく、ただ、単に乳首を引っ張り上げて責めるだけの器具だった。 ―― ひっ、な、なにこれ! 「こ、こんなの、下着じゃないわ!」 エリルはオイリーに激しくあがらう言葉を口にすると、その姿を見てオイリーは「ふっ」と笑みを浮かべた。その瞬間、イアリング「乙女の幸せ」からエリルの意識の中に、「罪悪感」「苦しみ」「恐怖」などが次々に襲ってくる。 ―― ああ、や、やぁめて・・・ 「姫様は、『乙女の幸せ』の支配下におありになりますのをお忘れございませんようにでござますです」 オイリーは勝ち誇ったような顔でエリルを見つめる。 「くぅぅ・・・」 エリルはイアリング「乙女の幸せ」に抵抗を試み意地を張るが、意識の中に胸を絞めつけるような感覚が襲い、苦しめられていく。 ―― ううう、く、苦しい、息ができないないような苦しさだわ・・・。 「さぁ、姫様、このお下着はどうされますでございますですか?」 苦悶に満ちた表情を浮かべ苦しむエリルにオイリーは意地悪く問い詰めてくる。エリルは仕方なく、この下着を身に着けるほかはなかった。が、その屈辱感は並大抵のものではなかった。 「くっ、み、身に着ける、わ・・・」 「あら、姫様、お口の利き方やご作法をお忘れになったようでござますですね。」 オイリーは底意地悪く、エリルから王族としてのプライドを奪い去ろうとする。 ―― ほんとうに、なんて底意地が悪いのかしら! エリルは顔を歪めると、そのままベッドの上に体育座りの姿勢になると、両脚を左右に広げ、股間を晒していく。M字開脚の姿勢になると、両手を頭の後ろで組み、はしたない姿勢をとった。あまりの恥ずかしさに、身体全体が熱くなり、顔は真っ赤に染まっていく。  下半身のスリップは巻き上がり、股間の割れ目はあられもなく晒されている。まさに惨めな姿だ。エリルは顎を引きまっすぐオイリーを見つめると、恥ずかしく淫らな誓いの言葉を口にしはじめる。 「オイリー様、どうか淫乱変態エリルのオマンコを見てくださいませ。エリルはいつもアソコを濡らさないと満足できない淫らな牝犬です。どうか、淫乱変態エリルの臭いオマンコの濡れ具合、締まり具合など手入れに手抜かりがないか、よくお確かめくださませ。そして、エリルのオマンコやクリトリスなどの厭らしいところを刺激して満足させてくれる淫具を着けていただき、この淫乱牝犬の淫らな疼きをお鎮めくださいませ」 言い終えるた瞬間、イアリング「乙女の幸せ」による「悦楽」「恍惚感」「多幸感」などが全身を満たしていく。その心地よさはまるで、全身と心がとろけるような甘美なものだ。 ―― あああ、ああああ、満たされていく・・・とろける・・・。 「ああああ、あああああ、ああ・・・」 全身全霊を恍惚感に満たされたエリルは、淫らな表情を浮かべ、女の啼き声を恥ずかしげもなく漏らしていく。 「おほほほ、姫様、真っすぐにこっちを見るでございますですよ」 エリルの瞳から力強さは奪われ、虚ろな視線がオイリーに向けられる。 ―― こ、こんな快楽を与え続けられたら、やがて考えることもできなくなってしまうわ。 「イヤリング『乙女の幸せ』の祝福を受けたようでございますですね。あがらおうとしても無駄でございますですよ。『乙女の幸せ』の戒めからは何人(なんびと)たりとも逃れやしませんでございますです。おほほほほほ」 「・・・・・」 嘲(あざけ)り笑うオイリーに今のエリルは言葉を返す意志をも蹂躙されていた。 「さて、姫様、スリップをお着けでございましたら、お下着をお着けできませんでございますですよ」 オイリーは全裸になって、M字開脚をするように求めてきた。 ―― この老婆はなんて変態なのかしら、でも言うことを聞かないと「乙女の幸せ」から戒めを受けてしまうわ。 エリルは仕方なくスリップを脱ぎ、全裸でM字開脚の姿勢をとる。女にとって屈辱に満ちた姿勢だ。 「姫様、オマンコの具合はいかがでございますですか?」 オイリーはエリルの性器の状態を聞いてきた。お風呂に入ったこともあり、性器は通常の状態に戻っていたいるが、先ほどの「乙女の幸せ」により与えられた「悦楽」が肉体の疼きを目覚めさせはじめ、肉体全体にジクジクとした不燃の肉欲が生じはじめていた。エリルは仕方なく、正直に肉欲を口にする。それは誰にも知られたくない、肉体の奥深くに疼く隠されている淫らな黒い欲望だ。 「少し、か、感じはじめています」 恥ずかしいことを口にして全身が「カーッ」と、真っ赤に染まっていく。 「おほほほほ、そうでござますですか。姫様はど変態淫女でございますですから、いつもアソコを弄(もてあそ)んでいないとご不満でございますですからね~。」 楽しそうな口ぶりで語りかけるオイリー。 「ええ・・・・・」 オイリーの言葉を肯定して素直に受け入れると、「乙女の幸せ」から「悦楽」「服従」による幸せ、「多幸感」が全身と意識の中を満たしていく。 「あああああ、あああああ・・・・ううううう」 ―― また、悦楽の波がきた。全身がどろどろに満たされていく。抵抗できない・・・ エリルの意識の中から、オイリーに対する「怒り」「反抗」「敵愾心」「嫌悪」がどんどんと弱まっていった。 「姫様、どこを刺激してほしいでございますですか?」 オイリーはとんでもない破廉恥なことを王女に向かって聞いてくる。まっとうな女性なら、こんなことに、まともに答えることはしないだろう。まして、エリルはアクアマリン王国の第三王女である。堪えられるはずはない。 「オ、オマンコと・・・、クリトリスと・・・・、アナルと・・・・、乳首・・・・です、わ」 エリルは羞恥心で顔を真っ赤にしながらも、女性が口にすることもはばかれる卑猥極める言葉を口にした。 「おほほほほ、姫様は、ほんとうにど変態の淫女、痴女でございますですね」 オイリーは嬉しそうに目を細めながら、エリルを見てほほ笑んでいる。下品な言葉で貶めることを忘れない。 「ええ、どうか、その厭らしい下着で私の肉体を慰めてください。あああああ、ああああ、満たされる・・・ああああ・・・」 エリルは恍惚感で満たされたエリルは、「はぁはぁ」と肩で息をしている。余程の快楽が肉体と意識を襲っているのだろう。 「お下着をお着けする前に、このお薬を塗らしていただくでございますですよ」 ペン用のインクボトルほどの小瓶が手に握られている。その中には淡いブルーの液体が満たされているのが見える。得体の知れない液体を見せられ、エリルは怪訝な表情を浮かべた。その表情を見て取ると、 「これは、変なお薬ではございませんですよ。ただの『掻痒(そうよう)促進剤』でございますですよ。」 「掻痒(そうよう)促進剤?」 聞きなれない言葉に問い返した。 「はい、左様でございますです。まあ、簡単に言えば、「痒くなるお薬」で、人体には無害でございますですから、ご安心くださいまし」 ―― えっ、『掻痒(そうよう)促進剤』ですって、寝る前にそんなものを肌に塗られたら痒くなって眠れないじゃないの。それにそんなものをどこに塗るのよ。まさか、陰部じゃ・・・。 「そんなの寝る前に塗ったら、痒くなって眠れないんじゃないの?」 「何をおっしゃいますですか姫様、これを塗れば、姫様は我を忘れるほどの夢心地になるでございますです。さぁ、動かないでくださいませですよ」 そう言うと、オイリーは小さな刷毛(はけ)で乳首や乳房に丁寧に液体を塗り、それが完了すると、クリトリス、膣口、肛門に液体を入念に塗り込んでいった。液体を塗られた箇所は、最初に「じわっ~」と温かくなっていき、次第に軽いかゆみが生じてくる。 「今日は初めてございますですから、膣の中に塗るのはやめておくでござますです」 オイリーは乳首、乳房、クリトリス、膣口、肛門への塗布を終えると、次は下着の着用の準備に取り掛かる。掻痒(そうよう)促進剤を塗られた秘部はポカポカしてその部分だけ、肌の温度が上がっている感じになり、次第に痒みを感じ始める。 「どれどれ、この真珠の下着を着けますですよ」 オイリーはそうつぶやくと、真珠の縄の両端に付いたクリップを一方を乳首に挟み、ネジで絞めていく。 クリクリ、クリクリ ネジを回すとクリップの先端が狭まり、乳首が挟み込まれ潰されていく。エリルの乳首に「ツーン」とした痛みが走る。掻痒(そうよう)促進剤による痒みが一瞬和らぎ、それが気持ちいい。 「うっ・・・」 思わず、声を漏らす。オイリーは意に介せず、真珠の縄を首の後ろに回し、もう一方のクリップを首から下げさせると、その先端のクリップを乳首に挟む。真珠の縄はそれほど長さがあるわけではないので、一方を引っ張ると、乳首が上に引っ張られてしまう。 両方の乳首にクリップを付けると、乳首は上に引っ張れる恰好になった。 「くぅぅぅ・・・」 一瞬痒みが和らいで乳首にジンジンする刺激が伝わってくる。が、痒みは一層強まって、どんどん痒みが増してくるようだ。 「姫様、乳首が上に引っ張り上げられる感じは、どうでございますですか?」 オイリーはニヤニヤと笑っている。 「ええ、と、とても感じますわ・・・」 こんな惨めな仕打ちをされても、おべっかを使わないといけない立場に貶められ、その惨めさに涙が滲んでくる。それを必死に抑えて、オイリーに笑顔を向ける。 「それはそれは、ようございますです。それでは、こちらのT字型の真珠の下着をお着けいたしますです。ちょっとお立ち下さいますですか?」 エリルはベッドから降りると、頭の後ろに両手を組んだままの姿勢で立った。 「姫様、脚は肩幅よりやや広く開くでございますです」 エリルはオイリーの命令に従って、両足を開き、無防備な姿勢になる。「乙女の幸せ」から与えられる悦楽により、エリルの性器は充血しはじめ、はしたない淫液が滲みはじめていた。それに、クリトリス、膣口、肛門の部位はほのかに熱を帯び、痒みが段々と強くなってきている。淫液はそれにも反応しているようだ。 ―― ああ、痒みが強くなってきている。アソコを掻きたい。手で触れて掻いて癒したい。 「おほほほ、ここはこの淫具を嵌められるのを、今か今かとお待ちになっているようでございますですね。ほんとうに、姫様は厭らしいことが大好きなのでございますですね」 ―― そ、そんなことあるわけないじゃないの! 私は貴女に無理矢理にこうさせられてるのよ! 貴女の方が余程の変態だわ。 心の中でそう叫んでも、エリルの肉体も意識も「乙女の幸せ」から悦楽を引き出す方法を学習していた。そう、それはオイリーの言葉を肯定して受け入れることだった。人間は快楽には滅法弱いものだ。それをエリルは身をもって実感することになる。 意識の中に「乙女の幸せ」から、「罪悪感」「背徳感」「苦しさ」「恐怖」が与えらてくる。 ―― あああ、や、やめて・・・。いや、わたしは・・・。悪く・・ない。く、苦しい・・・。 「姫様、あがらっても無駄だと言ってるでございですよ。このイアリング「乙女の幸せ」からはもう逃れられないでございますです。」 一人の女が心と肉体を蹂躙され、苦悶に満ちた表情で苦しむ姿を見て、この上なく満足するオイリー。やがて女の心は屈服していく。その惨めな姿を見るのが何よりも楽しいのだ。 ―― 姫様、とっとと快楽の奥底の深淵(しんえん)に堕ちて、二度と戻れないようになるでございますですよ。 オイリーが望むとおり、 エリルはイアリング「乙女の幸せ」からの与えられる苦しみに耐えられずに、 ―― い、いや、やめて、わかったわ、そう、わたしは、へんたい・・・ と、頭の中で認めると、「乙女の幸せ」が悦楽をどんどんと送り込んでくる。エリルの心が屈服し、抵抗をやめると、「乙女の幸せ」は褒美として至上の悦楽を肉体と意識に流し込んでくるのだ。まさに、麻薬のように肉体と心を蝕んでいく悪魔の装飾品と言えた。 「ああああ、いい、ああああ、とろける・・・・」 悶えるエリルを後目(しりめ)に、オイリーはエリルの股間に真珠の縄を嵌めていく。ウエストに真珠の縄を巻くと、縦に1本伸びたT字の真珠の縄を股間に通し、後ろでウエストの真珠の縄にフックかけして装着を終えた。 「うっ・・・」 エリルが真珠の縄を股に食い込ませた瞬間、淫らな声を漏らす。 股間を通した真珠の縄は、見事にエリルの割れ目に食い込んで、クリトリス、膣口、肛門の陰部を心地よく刺激しているのだ。急所に塗られた膣口からは少しづつ淫液が染み出しはじめていた。それに加えて、掻痒(そうよう)促進剤の効果は絶大だった。乳首、乳房、クリトリス、膣口、肛門はもどかしい痒さが増し、ジクジクと疼きはじめている。正直に言えば、人目をはばからずに思いっきり手で掻きむしりたいほど耐え難いものだった。 ―― ああ、痒い、掻きむしりたい・・・・。 オイリーが「真珠の縄」の下着を装着し終えると、ちょうど「麒麟の間」に訪問者を伝える壁ベルが鳴る。 リンリン 「おやま、誰か来たようでございますです。姫様はスリップをお着けになってお待ちくださいまし。」 オイリーは「麒麟の間」の大扉に向かっていった。エリルは絹製の白いスリップを身に着け、来訪者に備えて部屋着用のミディアム丈のクリーム色のフレアドレスをまとった。 「おやま、ホセ様、もうお身体はよろしいのでござますですか?」 どうやら、ホセが来室したらしい。 「ああ、姫様のお陰ですっかりよくなったんだよ」 「奇跡の力」の存在を知らないオイリーにとって、その言葉はエリルの見舞いによって励まされたという解釈になったらしい。「奇跡の力」で瀕死の人間を生き返らせることができるなど、普通の人間には想像もつかないおとぎ話だからだ。 「それはそれは、今、姫様をお呼び致しますです。奥の応接間でおかけになってお待ちくださいませです」 オイリーはホセにソファーを勧めると、エリルを呼びに寝室に行った。 「姫様、ホセ様がお見えでござますです。もう、すっかり良くなったご様子で、姫様のお陰だと申してございましたですよ」 「それは、よかったわ。ちょうどホセの顔が見たくなったところなのよ」 全身を痒みに苦しみながら、エリルはホセの来室を喜び、急いで応接間に向かう。ソファーに腰かけるホセは元気そのもので、先ほどまで生死の境を彷徨ったとは思えないほど、肌艶の血色がよかった。それを見てエリルは心から安堵(あんど)する。 「ホセ、もうすっかりよくなったみたいね」 エリルは明るい笑顔でホセに声をかけて、対面のソファーに腰を掛ける。その瞬間、真珠の縄が股間の陰部を刺激してくる。 ―― くううう、痒いのにこの刺激は我慢できなわ・・・。 エリルはホセに苦悶する表情をみとられないように、つくり笑顔をホセに向ける。しかし、エリルの秘密を知るホセにはバレバレだった。 ―― あの胸のシルエット、姫様の乳首には何か器具が付けられてるなぁ、それに座った時の表情は不自然だ。また、股間に淫具でも着けてるのかもしれない。 フレアのミディアム丈のスカートはソファーに座ると、膝の少し上まで隠れる程度だが、座り方によってはスカートの中が覗けてしまう危険性もある。対面でホセと向かいあっていることもあり、しっかりと両膝をつけて、股間をガードした。 「姫様のお陰だよ。一度ならず、二度も命を救ってもらうなんて、なんてお礼をしたらいいのやら、オレは姫様の護衛なのに情けないったら、ありゃしないよ」 ホセは照れ臭そうに語り、小さな箱をエリルに差し出す。 「こ、これ、街の宝飾屋で見て、姫様に似合いそうだと思って買ったんだ。こんなのじゃ、命を救ってくれた恩返しになんてならないけど、姫様に着けてほしいんだ」 「そんな、ホセはいつも命がけで私を守ってくたんですもの、ちっとも情けなくなってないわよ。感謝しているわ。この箱開け見てもいいかしら?」 ホセは黙ってうなずく。エリルが箱を開けると、ホセが裏路地の宝石店で手に入れたアレクサンドラライト、エメラルドなど主石として組み込んだ魔道装飾具の「虜のペンダント」が入っていた。 「うわー、素敵なペンダントね。これ高かったでしょ?」 エリルは嬉しそうに無邪気な笑顔を見せる。 「まあ、俺の給料で買えるくらいだよ」 「でも、これアレクサンドラライトやエメラルドとか、高そうな宝石使ってるわよ。宝石のサイズも大きいし・・。かなり高価なものよ」 「まあ、姫様に似合うと思ってね。よかったら着けてよ」 エリルはホセから、 「願い主の秘めた思いを伝える」 「願い主の願いを成就させる」 「願い主に服従させる」 という働きを持った魔道装飾具を知らずに身に着けることになる。 早速、ペンダントを首からかけると、 ズキン とした電撃に似た衝撃が胸を突き刺した。 「ん? なにかしらこの感覚」 しかし、それ以外は何も不審なことはなかった。まだ、ペンダントの魔力は効果を顕していないようだ。徐々にエリルの肉体や精神に影響していくのだろう。ペンダントをかけた自分の姿を鏡に壁の姿見に写して見る。クリーム色のドレスにピッタリマッチして、エリルの美しさをペンダントが一層引き立たせている。 「うわー、ステキ!ありがとう、ホセ。大事にするわ」 エリルはペンダントをたいそう気に入った様子だ。ホセはエリルが喜ぶ顔を見てひとまず安心した。 ―― 姫様はどうやらペンダントを気にってくれたみたいだ。これで、いつも身に着けてくれるかもしれない。 そう考えると、ペンダントの魔力がエリルに影響しはじめ、どんな変化が起きるのか、楽しみになってきた。 ―― これで姫様を性奴隷にできるかもしれない。俺は姫様を肉欲の虜の性奴隷にして、飼ってやるんだ。俺だけの性欲のはけ口として。 ホセの心の中ではエリルを性奴隷にしようとする黒い欲望が渦巻きはじめていた。 「もう、早く休んだほうがいいよ」 と言い残して、ホセは部屋を去って行った。掻痒(そうよう)促進剤の効果で、乳首、乳房、クリトリス、膣口、肛門にウズウズする痒みを感じエリルは、無性に恥部を両手で掻きむしりたかったが、なんとか理性で我慢する。寝室に戻るとオイリーがニヤニヤして、エリルの戻りを待っていた。 「ホセ様とのお話が随分とはずんで、お楽しみいただいたようでございますですね。それでは、早速、御就寝のお身支度をさせていただきますです。スリップをお脱ぎくださいませです。」 「えっ?」 オイリーはスリップを脱ぎ、真珠の縄の下着のみの姿になるように言ってきたが、また何やらいかがわしいことをしそうな雰囲気だった。 「ネグリジェに着替えれば、すぐに寝れるわよ」 エリルは少し心配になって、ネグリジェの準備をやんわりと求めるのだが、オイリーは不安を掻き立てるような言葉を口にする。 「いえいえ、ネグリジェは後ほどでございますです。新しいお下着を着けていただくでございますです」 何かを企むようにニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべているオイリーを見て、エリルはゾッとした。 ―― また、なにかよからぬことを考えているんだわ・・・・。 イアリング「乙女の幸せ」を着けているエリルに逆らう術はなく、素直にスリップを脱いで、真珠の縄による卑わいな下着姿になってベッドの前に立った。 首にかけた真珠の縄の両先端に付いたクリップは乳首を力強く挟み、上の方に乳首を引っ張りあげて痛みを生じさせ、さらにT字の真珠の股縄は秘部である割れ目に繰り込み、クリトリス、膣口、肛門に淫靡な刺激を与え続けていた。その上、オイリーによって塗られた「掻痒(そうよう)促進剤」は、乳首、乳房、クリトリス、ラビア、膣口、肛門の各秘部にむず痒さを与え、じっと我慢しているのを辛くさせていた。まさに、痒みによる拷問といえる。 ―― ああ、痒い、恥ずかしいところを手で掻きむしりたい。乳首も乳房も、クリトリスも、オマンコも、肛門も痒い・・・・掻きたい・・・。 エリルは秘部の痒さに全身をブルブルと振るわせていた。 「おほほほ、姫様、痒くて、痒くて、随分とお辛いそうでございますですね。」 オイリーはエリルが痒みに苦しむ姿を目にして楽しそうだ。 「あ、あたりまえでしょ。こ、こんな変な薬を塗られて、普通でいられるわけないわ」 エリルは余程頭にきているのだろう、オイリーを責め立てるような口ぶりだ。 「そうでござますですか、それでは、少しお身体が楽になるようなお下着をお着けいたしますです」 オイリーはチェストの上に置いてあった衣装用トレーをエリルの目の前に持ってきた。そのトレーには黒革でつくられた奇妙なブラジャーとショーツが丁寧に折りたたまれていた。 「これが、今夜お着けいただくお下着でございますです。」 それは、ブラジャーというよりもハーネスに近いイメージのもので、とても女性の乳房をホールドできる代物ではなかった。 そのシルエットはとても奇異だ。形としては丸眼鏡のシルエットに近いだろう。もちろん、女性のデリケートな乳房をやさしく包み込むカップはない。2つのベルトで左右に円形を作り、そのベルトを乳房の付け根にぐるりとはめ込み、搾り上げていく仕組みだ。もちろん、乳房の根本をベルトで締め付けられれば、乳房絞りだされるためにロケットのように突き出てしまう。 乳房の根元を搾り上げるベルトの上部に肩にかかるショルダーベルト、左右には背後に回り、胸囲を締め上げるサイドベルト、下部にも胸囲を締め上げるサイドベルトがあり、乳房締め上げベルトをしっかりと固定しる仕組みだ。 最も奇異なのは、乳房を締め付けるベルトの縁(ふち)には無数の小さなDリングが付いていることだった。 黒革製のショーツはフルバックスタイルだったが、ウエスト部分はベルト状になっており、両サイドでバックルで締め上げる仕様で、両サイド、フロント、バックにDリングが付いている。また、クロッチ部にはしっかりと縁(ふち)どられた楕円形の穴が開いていた。ただ、肛門部分には穴はないように見える。一目見れば、誰もが普通の女性が身に着ける下着でないことがわかる。 ―― ち、ちょっと、なによこれ、また変な仕掛けがあるじゃない。 その下着は見るからに悍(おぞ)ましいオーラを浮かび上がらせていた。 ―― なんて、汚らわしいの・・・ あまりの異様なシルエットにエリルは一歩身を引く。 「さあ、姫様、さっそくこれを着けていただきますです。それと、せっかくで、ございますから、乳首パッドを姫様ご自身でお好みのタイプをお選びくださいませです」 「乳首パッド? い、いえ、これは遠慮するわ・・・」 オイリーは身じろぐエリルに詰め寄ると、トレーの2段目を見せて黒革製の直径4cmほどの円形パッドを指さした。 「こちらが、乳首、乳輪の上に被せる乳房パッドになるものでござますです。この円形パッドはいくつかの種類がございますですので、姫様のお好みなものをお選びくださいませです。」 黒革でできた円形パッドは厚さ2~3mmで2枚の革パッドが合わさっているようだ。円形パッドには、縁に沿って無数の革紐(かわひも)を通すような穴が開いている。表面のは金属製の2cm程のスタッドが中心に1本生えている。このスタッドの先端は丸い珠状になっていて、スタッド全体は光沢感ある美しいシルバーの輝きを放っていた。 裏面はいくつかの種類があり、裏側の円形パッドの一面に高さ1cmほどの先端に丸みを帯びたスタッドが無数に埋め込まれたもの、裏面がなだからな円柱状に盛り上がり、中心の頂点が2cmほどの高さに盛り上がったもの、裏目にピンポン玉ほどの鉄球が付けられたもの、裏面に剣山のごとく細い針が無数に植えつけられたもの、などがあった。 「この円形パッドの縁に開いた穴に革紐を通して、乳房絞りバンドの縁(ふち)に付いてる小さなDリングに通して絞っていくと、段々と円形パッドが引っ張られて、乳房を潰す仕掛けでござますです。」 オイリーの恐ろしい説明に、エリルはそれらを自分の乳房に押し付けられて肉体が受ける痛みを想像すると、身震いした。 「まず、一つ目の、こちらの円形パッドは裏側に先端が丸い球状になったスタッドが無数についてございますです。お着けになられて、革紐で締め上げていきますと、姫様の大事な乳房の柔肌にグイグイとこのスタッドがめり込んでいくでござますです。それはそれは、もう泣き叫びたいほどの激痛をお感じになられるでございますです。」 ―― くっ、狂ってるわ・・・ 二つ目の、こちらの円形パッドでござますが、裏側が緩やかな円錐状になって盛り上がっているでございますです。中心は突起になってございまして、ちょうど姫様の乳首に突き刺さって、乳房の中に乳首をめり込ませるでございますですよ。それはもう、痛くて、痛くて、声も上げられないほどのたうち回るほどだとお聞きしてござますです。」 楽しそうに説明するオイリーに、エリルは唇をかみしめて黙って聞くしかなかった。 「三つ目の、こちらの円形パッドでございますですが、裏側がピンポン玉ほどの鉄球が付けられているでござますです。この鉄球の表面には小さな鉄球が無数に付けられてございますです。これらが、姫様の美しい乳房に食い込んでいき、強い圧迫感と激痛を与えるでござますです。これも気が狂うほどの痛みだと聞いてございますです。」 イアリング「乙女の幸せ」を着けているせいもあり、エリルは静かにオイリーの説明を聞いている。また、心の中では、その酷い仕打ちを待ち望むようなドキドキする感覚も芽生えはじめていた。 ―― ああ、あんなものを無理矢理に着けられてたら、乳房に激痛が走って耐えられない。そんな惨めな状態におかれたら、私は・・・。 「四つ目の、こちらの円形パッドでござますですが、裏側に剣山の針を無数に植えつけてあるでございますです。これらの無数の剣山の針が姫様の乳首、乳輪、乳房に突き刺さり、激しい痛みと出血を促すでございますです。痛みは激烈で出血までしてしまう、とても刺激的で興奮が高まるものでござますです。」 オイリーは一通り説明を終えるとエリルの顔を見つめ、 「姫様、姫様のお好きなパッドをお選びくださいませでございますです」 と言って、エリルにパッドを選ぶようにせかしてきた。 ―― こ、こんなもの、自分で選べだなんて、まるで私が自ら望んでるようで、そんなことができるわけないじゃない。どれだって、着けたくないわよ。 自分で自分の乳房を責める淫具を選ぶなど、なんと屈辱的なことなのか。エリルはオイリーによって貶められていく自分が置かれているいる状況に心の底から恥辱を感じていた。 「姫様、どれがよろしいでござますですか?」 オイリーは妖しい笑みを浮かべながら、エリルが乳房に着けるパッドを選ぶように促してくる。しかし、どれも乳房に甚大な苦痛を与える仕掛けが施してあり、これらを着けて一夜を過ごすなどとても考えられなかった。 「姫様がお決めできないようでござましたら、わたくしがお選びいたしますでござます。やはり、すべて試してみるのがいいでござますですよ。」 オイリーは恐ろしいことにすべてを試すなど言い始めている。迷っている時間はない。 「えっ、ちょっと待って、いま、選ぶから・・・」 エリルは慌てて、自分を責めるための淫具を選びはじめる。 自分の乳房に苦痛を与えるための淫具を自分自身の手で選ばなければいけないななど、なんと惨めなことであろうか。しかし、エリルに選択する術はない。必死にダメージが少なそうな淫具を選ぶしかなかった。 ―― どれを選んでも痛そうだわ、肉体に最も苦痛が少なそうなのは・・・ パッと見た感じでは、裏側が円錐状のパッドが刺激が少なそうだったが、その先端が深く乳首を乳房にめり込ませることを考えると、とても恐ろしくて、それを選ぶ気にはなれなかった。また、裏側にピンポン玉状の鉄球が付いたパッドも、鉄球サイズが乳房にめり込むのを考えると恐ろしく、やはり選ぶ気にはなれなかった。 裏面に剣山の針が無数に付いているのは、針の1本、1本が乳首、乳輪、乳房に突き刺さり、流血することを考えると、これも恐ろしくてとても選ぶ気にはなれなかった。 消去法で、最後に残ったのが、先端にパチンコ玉状の鉄球が付いたスタッドのパッドだった。 ―― 街中で着けていた特殊下着のブラジャーの内側は真珠が付けられていて、着用するとその真珠が乳首や乳輪、乳房、肌にめり込んで痺れるような強烈な激痛を与えてきた。しかし、流血したり、乳房を鉄球で押し込められるほどではない。 ―― 鉄球スタッドならば、我慢ができるかも・・・ エリルは先端に鉄球が付いたスタッド付きパッドを選んだ。 「オイリー、これにするわ」

【第13話前編】残虐のサド大君―マゾ奴隷に徹底調教される被虐のフィアンセ  13.サン・ラグーナ―― 出発前夜

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