初めまして。もしくはごきげんよう。う之介です。
今週は特に書くこともないので、お休みしようかと思ったのですが、FANBOXの投稿企画で「わたしのプロット」なるものをやっているので、乗っかってみようかと思います。
以前、写真と一緒に作品の制作過程を上げたことがあるので、そちらも参考にして下さい。→こちらです。
まずは、メモ帳とネタ帳の写真などをいくつか。
読めますか? 読めませんね。
これは、拙作『歯痛と羞恥と夜行バス』のメモとプロット、歯の状態です。
せっかくなので、書き起こしてみますね。
起点となるメモです。この作品は、Pixivの企画(乗り物が出てくる作品を募集)に出すと決めていたので、夜行バスを題材にするところからスタートしています。それと、月末作品にすることも決めていたので、メモの書き出しは『月末 夜行バス 案』となっています。以下、メモ帳の書き起こしです。
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目的 ライブ(土曜)
金夜 仕事から直接、バス
菓子パンの夕食→歯磨きせず
車内でマイク落とし。SAでスキンケア
土朝
降りてから(ネカフェ)歯磨き、メイク
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と、これだけです。結構ザックリとしか決めてないですね。このメモ帳の段階でセリフを思い付いてる作品もあったりしますが、この作品に関してはこれだけで、ネタ帳のプロットに移ります。
作品のあらすじや、設定が書いてあります。以下、書き起こしです。
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主人公。社会人になって日が浅いOL。薄給。
気弱な面がある。ロングヘア。スリム(やせ気味)
食事、菓子パンが多い(コスパ良)。口に残っても平気。
夜行バスに乗ってから、歯が痛み出す。
・最初、隣が男(オタクで気持ち悪い)
・席を間違えていて、女性に変わる。
・痛み止めを持っていないかを聞く。(あの日? 歯が痛くて……)
・女性は歯科衛生士で、歯痛と聞いた瞬間、態度がキツくなる。
・SA休憩で、トイレで口の中を見られる。「歯に気を遣ってないでしょう?」
・痛み止めもなく、冷却シートで少し冷やしながら、目的地へ。
・冷却シートで少しましになって寝る。だが、痛みで起きる。(夢を見る)
・寝つけず、涙目で苦しんでいると、隣の人が気付き、正露丸を詰めてくれる。
夜行バスに乗るまでと、降りたあと(いつもの行動パターン)
金夜、会社の制服のままバスに。(会社に更衣室なし)
菓子パンで夕食(車内)。そのまま寝る。(メイクは拭き取りペーパー)
SAできちんと洗顔、スキンケア。
土朝、降りてから、ネットカフェ。(シャワー、着替え、メイク、歯磨き)
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あらすじはこの時点でほぼ固まってます。その前後は、設定ですね。この辺を、「何となく頭にある状態」から「しっかり言語化して書き出した状態」にしておくと、書いてる時に楽なのです。
詳細なプロットです。書くシーンごとに行動や会話を決めていきます。
以下、書き起こしです。
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1.乗る前~2番目の乗車地
・仕事終わりが遅く、早足でバス乗り場へ。途中のコンビニで菓子パン。
窓側の席に座り、菓子パンを食べる。
発車間際、隣に男が座る。(アイドルのオタクっぽい。不快感)
時々疼いていた歯が痛み出す。今までより強い痛み。
痛み止めを持っていないか、隣の人に聞きたいが、気持ち悪くて話をしたくない。
(最悪……)と溜め息をついていたら、次の乗車地、「席、間違ってません?」
2.2番目の乗車地~SA
上品な香水の香りがする女性に変わる。
「コンセント、使って大丈夫?」
×「仕事終わり? 大変ね。おつかれさま」
〇「初めてなので、もしかしたら寝ている間に迷惑かけるかも」
話しかけやすそうなので、痛み止めを持っていないか聞く。
小声「もしかして、あの日? 他のものは大丈夫?」
「いえ……歯が痛くて……」目が、瞬時にキツくなる。「虫歯?」
「えっと……はい……」「持ってないわ。痛くなったのは今夜から?」
「いえ、前から少し痛かったんですけど」「その時点で歯医者へ行かなきゃダメじゃない」「その時点でも遅いわね。もっと早くに……」
消灯。「お休みなさい。痛みが引くといいわね」
しかし痛みは引かず、頬を押さえながら耐える。
3.SA
一睡もできず、SAに。「まだ痛いの?」「はい」「診てあげる」
歯科衛生士であると明かされる。
「私……まだ歯を磨いてなくて……」「え? 歯を磨かずに寝ようとしていたの?」
「まずは磨いてきなさい。歯ブラシはあるんでしょ?」
言われた通り、磨いてくる。(スキンケアの時間が……)
口の中を見られる。第一声「汚な……」「え?」
「あなた、歯に気を遣ってないでしょう? ざっと見ても、結構虫歯があるわよ」(デンタルミラー持ってる)
「傷む歯はここね。2本とも大きな穴が空いてるし、中に何か詰まってる。夕飯は?」
「メロンパンを……」「菓子パンの夕飯? よくないわね」
周りを人が通り過ぎていく。恥ずかしい。
「痛み出してどのくらい?」「2週間前くらいから時々」
「そのくらいなら、まだ根っこが化膿してたりはなさそうね。分からないけど」
「とりあえず、冷却シートで冷やしておけば少しは軽くなると思うわ」
バスに戻り、冷却シートを貼る。(みっともない……)
それでも痛みは和らぎ、眠りに落ちる。
「多いのよね。高校、大学くらいでいっぱい虫歯作って、仕事が忙しいとかで痛み出しても歯医者に来ないで、どうしようもなくなってから泣きながら来る人」
スイーツや、小腹満たしのおやつ、甘いお酒で虫歯菌喜ばせて歯をいじめて、自分の責任なのに「虫歯になっちゃった」って。「なっちゃったじゃなくて、作ったんでしょ?」
4.夢
友達と向かい合っている。
甘いお菓子を食べ、ジュースでゆすぎ、甘いお酒を飲む。
虫歯菌が、口の中で小躍りをしているのが見える。歯にどんどん穴が空いていく。
友達が、虫歯だらけの口でにっこり笑う。「これは、あなたよ」
顔が、鏡に変わり、自分の顔が映る。
虫歯菌が、モリを歯に打ち込む。「痛い!」
5.目が覚めた後
痛みで目が覚める。ズキズキと痛い。冷却シートを貼り替え、もう一度寝ようとするが、今度は痛みが引かない。
痛みに耐えていると、隣の人が目を覚ます。
スマホのテキストメモで会話。「まだ痛いの?」「痛みが強くなってきて……」
「眠れそう?」「無理っぽいです」(ほぼ泣いてる)「仕方ないわね。ちょっと待って」
バスの運転手から、正露丸をもらってくる。
「これを虫歯に詰めるから」「え?」「ちゃんと効くのよ?」
口を開けさせられ、虫歯に詰まった食べカスを取られる。
「声を出しちゃダメよ」探針で取る。中に刺さって痛い「あぐっ……」(涙)
「深く進みすぎてると効かないから、そこまで進んでないことを祈るのね」
幸い、痛みが引いていく。
「正露丸もだけど、虫歯そのものも匂うから、マスクは外さない方がいいわよ」
恥じ入りながら、眠りに就く。
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プロットを書いてる時点で、しっかりとシーンの詳細が頭にあったんでしょう。結構詳しく書いてますね。あと、ラストの部分は書きながら違う形にしたのを思い出しました。
歯式表です。歯式表は、プロットと同時期にアナログで書いて手元に置き、口内を描写する時などに参照してます。私はうっかりさんなので、こういうのを用意しておかないと左右を間違えたりするので。
とまあ、こんなところでしょうか。長々と書きましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。