便利な女性型機材あふれる世の中 年末年始の様子 1話先行公開版
Added 2024-12-20 13:01:04 +0000 UTC普通の現代からやや離れた、とある未来の時代。 機械工学や人工知能など、多種多様な各種テクノロジーが時代が進むごとに著しい発展を遂げ、知能的進化を進めた結果、人類はアンドロイドの開発、量産に成功した。 見た目は全くと言っていいほど人間と変わらず、それでいて人間のように動作し稼働することが出来るそれは、長い時も要さず人間社会の至るところへ入り込むようになった。 そして、そんなアンドロイドに各種様々な電化製品や工業製品の機能を組み込むことで、人間としての挙動以外にも道具として非常に有用な能力を得たことで、その需要はさらに増大。 それに加えて、主に求められたアンドロイドが女性型ということもあって、人間社会は機材や商品、道具として導入された魅力的な美女や美少女溢れる桃源郷のような世界へと様変わりしていった。 全身の全てを使用し、人間の役に立つために、女性型達は外でも中でも一生懸命稼働する。 人間の三大欲求である食欲、睡眠欲、そして性欲の全てを満たし、人間の最大限の幸福を提供する天使のようなインフラ的存在。アンドロイドはそれ程の存在となったのだった。 これはそんな時代に様々な時、場所で稼働する女性型アンドロイド達の動作または使用風景。特に、クリスマスから元旦以降に注目した話である。 * * * 未来のある年、クリスマス直前となった日。 人間社会はクリスマスムードに溢れ、街中はキラキラとした人工の星空のような装飾のイルミネーションに染まり、もうすぐそれがやってくるという明るい雰囲気に包まれていた。 クリスマスはいつの時代も変わらない。輝かしい街並みや、パーティーの光景が広がっている。 かつてのそれと変わったとすれば、街なかには女性型アンドロイドが溢れていることである。 「メリークリスマス! 皆さん今年も楽しんでいってくださいね!」 「メリークリスマス! 私達からのプレゼントです! 是非受け取ってください!」 この日は真冬日。都市には大雪が降っており、真っ白な雪が道中に積もっている。 一歩踏み出せば道に雪の穴が生まれ、足元が踏み固められ、ツルツル滑る氷の道が出来る。だがそれを上書きするように、空からたくさんの雪が降っては積もっていく。 そんなマイナスの気温である凍える空気の中、複数体の女性型アンドロイドが、非常に露出度の高いサンタコスで、笑顔を振りまいていた。 彼女達は、すぐ側に入り口がある巨大駅の運営によって配置されたアンドロイドであり、そこが運用している独自ブランドの自販機飲料のアピールも兼ねて毎年キャンペーンを行っている。 彼女達の容姿は全体的に20代前半程で、そのどれもがボリューム豊かで歩く度揺れが見える程の巨乳。身長も多種多様で、比率的には女性平均では高身長なタイプが多いが、平均や低めの女性型も存在している。 なによりそのどれもが非常にスタイルが良く、どれもがランウェイを歩いていても一切違和感が無いデザインが成されているが、それがアンドロイドの当たり前でもある。 そんな彼女達は、サンタ帽に鈴付きの首輪。背中の人工皮膚にブラジャーの如く留められた、まるで帯のようにしか見えないサンタモチーフのチューブトップ。継ぎ目のついた鼠径部の線が見える程の、赤いベリーショートのパンツという、人間であれば即座に凍えてしまうような格好をしていた。 それら以外は一切肌着は身につけておらず、人工皮膚に覆われた肌を露出しており、鎖骨やへそ周り、肉感豊かだったり引き締まっていたりと多様な太ももと、殆ど生身にしか見えないが、うっすらと継ぎ目が走っている女体を曝け出していた。 しかし彼女達の全身が冷たくなっているかと言われればそんなことはなく、自ら電力を用いて発熱を起こし、人肌のような体温を再現していた。 彼女達の素肌に落ちてくる雪がすぐに溶け、樹脂製の素肌がそれを弾き地面に落ちていく。 そんな彼女達は、全員が腰に紙コップと布巾をぶら下げており、その中心にはそれを捨てる為のゴミ箱が設置されている。 「すみません、一杯ください。あんたはポタージュだっけ」 「はい! 私にはポタージュが補充されていますよ! 少々お待ち下さいね」 ふと、一人のスーツ姿の男性が、金髪の女性型にポタージュが欲しいと伝える。 金髪の女性型は元気に答えて笑顔を向けると、腰にぶら下げた紙コップを一つ、彼に手渡す。 すると、彼女はチューブトップをずらして左乳を曝け出し、固くなったピンク色の乳首を露出させた。こぼれ落ちないように少し強めに縛り付けられていた柔らかな乳房が解放され、波打ちながらその肉感豊かな楕円形の塊を寒空の下で出す。 彼女は、左手でそれを下から持ち上げ、男性が持ったコップの口元に乳首を差し出すと、自らヒダリちち揉みしだきながら二本指で乳首を弄り始めた。 「あっ……ん……は……あっ……ん…………」 絶え間なく大粒の雪が降る中で頬を赤らめ、乳上で雪が溶けるのを気にせず小さな喘ぎ声を上げて弄り始めて間もなく、彼女の乳頭から、リクエストされた通りのコーンポタージュが放出され始めた。 母乳のように溢れるそれは瞬く間に紙コップの中を満たし、程よい量が注がれたところで、乳頭を付近で拭って放出を止めた。 「あんっ……ん……どうぞ、コーンポタージュです! これで温まってくださいね!」 金髪の女性型が注いだ熱々のコーンポタージュは、細かく砕かれたコーンが入った、とろっとしたタイプで、味もしっかりコーンの基盤にコンソメと生クリームが効いている。 人間のような乳から放出されたそれは、見た目こそ生きた女性から出ているようにも感じられるが、本質的には動く哺乳瓶が排出しているのと似たようなもの。 人間女性の見た目をしていても金属と樹脂の塊である彼女達は、清潔そのものであり、衛生的にもほぼ問題はない。 ポタージュ排出の際、彼女は性的快楽を感じているような反応を示していたが、すぐに通常通りの振る舞いへと戻っている。実際に快楽信号は発信されているものの、その場その場で適切な反応に切り替え振る舞うことが出来る事も、彼女達アンドロイドのある意味優れた点でもある。 美味しくコーンポタージュを飲み干した男性がコップを捨てるのを確認し、去っていく姿に、金髪の女性型は笑顔で手を振ってから再びクリスマス祝いの声かけに戻っていった。 「ちょっと消毒させてくれよ。手が冷たくて仕方ねえんだ」 「はいよ! あたしに任せて!」 今度は少々季節錯誤な雰囲気もある、ブラウンなショートヘアーで褐色の人工皮膚を持った女性型に、一人の手袋を着け忘れた男が消毒させてほしいと話しかけてきた。 それを聞き入れた褐色の女性型は、ただでさえ脱げてしまいそうなショートパンツを自ら下にずらし、女性器ユニットを曝け出し、股間を突き出した。 ショートパンツが取れた彼女の股間からは、ほんのりと湯気が漂っている。 すると、男性はピンク色の割れ目に左手を突っ込み、手首まで深々と挿入した。 「あんっ! ああっ! あっ……そのまま膣内で手を止めてください……あっ!」 ガイド通りに容赦なく膣内に手を入れられた褐色の女性型は、下半身を固定したまま上半身を軽く仰け反らせ、両乳を揺らしながら喘ぎ声を漏らした。 彼女の女性器ユニットは、挿入された手をしっかりと膣肉で挟み込み、うねうねと前後させた。 股間から出る蒸気の量は一気に増加し、ぽたぽたと水分が雪積もる地面へと落下していった。 褐色の女性型の膣部から出ている液は、人工膣液ではなくアルコールの消毒液。 彼女達全員には、女性器ユニットをハンドウォーマーのようにして扱う機能が実装されており、樹脂製の膣肉を用いた気持ちいい触り心地と共に手を温めることができる。 同時に、消毒液を排出することで、これから駅の中へ入るに際して手を清潔に保つことが可能となっている。 「はぁ……はぁ……ああっ! あんっ! あっ…………どうぞ、右手も入れて!」 左手を抜かれた褐色の女性型は、消毒液のしずくを溢しながら、まるで先程までの心地よさそうな喘ぎが無かったかのような声と表情で、残った右手の挿入を推奨した。 右手も同様に挿れられ、下半身を硬直させたまま嬌声を上げ、膣肉で温めてあげる。 「あっ……あんっ……あぁぁ……ありがとう! 衛生環境へのご協力感謝しま」 「ああそれと、ココアも入れてくれ」 「わかった、ちょっと待っててくれよ」 両手共に膣内利用消毒が完了し、ハキハキとしたお礼の言葉を言い終わる前に、男性は続けてココアを頼んだ。 彼女はそれをすぐに受け入れ、金髪の女性型と同様に右胸を曝け出し、喘ぎながら乳頭から紙コップにホットココアを注ぎ込み提供した。 飲み終えた紙コップを捨てて駅へ向かっていく男性に笑顔で手を振りながら、褐色の女性型はショートパンツをずり下ろし曝け出したままの女性器ユニットから、だらっと多めの消毒液を排出し、簡易的な膣内洗浄を完了。 乳頭と秘部を布巾で拭き取り、胸と股間を再度隠すと、改めて声かけに戻った。 様々な通行人にホットドリンクを提供し、膣内消毒を行い、元気な振る舞いを一切ブレさせることなく動き続けていたその時、黒髪ロングの女性型の目の前で、一人の女性が足を滑らせ転倒した。 「きゃあっ!」 「大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」 黒髪ロングの女性型はすぐに女性のもとへ駆け寄り、膝を曲げて雪の中に素足の膝を置きつつ右手を差し伸べる。 それと同時に、彼女は両目の絞りを拡縮させ、優しい表情とは裏腹な冷たい眼球の動作で転倒の原因箇所を分析した。 「いたた……だ、大丈夫です……幸い腰は強く打ってないので」 「お気をつけくださいね。もし大丈夫だと思っていても、実は大きな怪我だったということもありますから。何かあったら、すぐ病院へ向かってください」 (転倒箇所の分析。原因は短時間の積雪と通行量により踏み固められた圧雪アイスバーンと判断。通行人との会話終了後、排除を優先) 黒髪ロングの女性型は、女性の腰についた雪の塊を払ってあげながら寄り添う言葉を話しつつ、その裏で次に行うべき行動を冷静に、機械的に演算した。 安全な位置まで優しく腕を握り、滑らない位置まで移動を終えたことを確認すると、柔らかでお淑やかな笑顔で手を振った後、女性型達の後方に用意されているスコップで該当箇所周辺のアイスバーンを正確かつ無駄のない動作で削り、通行人の安全を確保したことを確認すると、改めて元の宣伝の振る舞いに戻っていった。 彼女達を含めた、街なかで稼働する女性型アンドロイド達には、それぞれの機体に擬似人格が搭載されているが、それらはあくまで彼女達の挙動に人間的要素を付加するためのものであり、自我が存在しているわけではない。 彼女達はあくまでプログラム通りに稼働する機械人形であり、そこに人間のような自己は無い。 その為、限りなく人間に近い挙動ではあるが、プログラムで動く機械であるが故の違和感は残っていた。 そんな人間のような美しい機械人形は、どんな環境でも指示通り、命令通りに動き、与えられた役目をいつでも全うするのである。 「あれ欲しいなぁ……そろそろ上着も新しいの入れてみたいなと思ってたし」 「いいね、俺もそう思ってたよ。ちょうどいいんじゃない?」 「うーん、でもぉ……」 「こちらの服をお求めですか? でしたら、今がお買い得ですよ! もうすぐクリスマスですし、ちょうど良いと思いませんか?」 ショーウインドウでオシャレな衣服を身に着けポーズを取るマネキンの役目も、女性型アンドロイドに取って代わられた。 売出し中の商品を身に着けながら、一定時間ごとにポーズを変えて一切ブレることなく静止し続ける。 たまに視線を動かしたり、注目する人物がいると商品を自らアピールしたり、子供や少年少女が手を振ったりすると、それに合わせて笑顔で手を振り返す。 時にはショーウインドウから出て外でポーズを取り、どんなに肌を晒していても鳥肌を立たせたり震えることもなく、凛々しい表情でポーズを取り続ける。 「うわーおっぱいでけー!」 「すっごい柔らかーい! でも冷たーい!」 「こら、そんなに触っちゃだめよ。でも、あなた達も今、私が勤めてるこちらの店舗で売ってる服、とても似合うと思うわ。どう? ちょっとだけ寄ってみない? 中のほうが温かいし、こちらの店舗は地下とも繋がってるから安全に移動できるわ」 ショーウインドウの外でポーズを取っている最中、いたずらに谷間を晒した胸や素肌を見せている美脚をベタベタと触れられても、搭載された擬似人格らしい笑顔を見せながら宣伝セリフを言ったり、その人物に合う販売中の衣服を分析提供してくれる。 「こら、そういうことは人間にしちゃいけないわ。私はアンドロイドだから修理できるけど、人間の場合は取り返しのつかないことになるかもしれないのよ? さ、反省したかしら?」 時にはいたずらの度が過ぎ、足を取って転ばせるような子供や人物も存在する。 そんな時は、転んでも痛がったり表情も変えないまま、対象の年齢に合わせて対応を変えていく。 どんな時でも、アンドロイド単体で殆どのトラブルに対応し、人間に対してより心地よく正しい方向を促しつつ、所属する店舗の宣伝も欠かせない。 このように、様々な場所で活躍する女性型アンドロイドは、どんな所であっても絶対に人間には欠かせない、一つの根幹とも言える存在として根付いているのであった。 そして、女性型アンドロイドの恩恵を受けるのは企業や店舗だけではない。個人にもそれは大きく存在している。 実装機能が多様化し、様々な機材や道具が女性型アンドロイドへと置き換わった結果、自宅に設置する家電としての需要も増大した。 今や一家に一台というレベルにまで普及しており、余裕さえあれば一人暮らしでもそれを迎えられる程の存在となっていた。 * * * クリスマスイブの夜。連日続く大雪の中、一人のスーツを身に着けた男性が、寒空の中で期待に胸膨らませながら、自宅までの帰路についていた。 「今日帰ってきたらいるはずなんだよなぁ……あーマジで楽しみだわ。やっと家にもアンドロイドが迎えられるんだからなぁ……!」 彼の名前は大塚和彦。とある会社に勤めて2年が経った会社員である。 彼は数日前、念願のアンドロイドをクリスマスイブに合わせて購入した。 いつも利用している家電量販店で、とても彼好みの容姿をした機体を見つけ、これを自分へのクリスマスプレゼントにしようと考えた。 この時代ではアンドロイドを購入した際には、購入者の自宅へと自ら向かう自動操作。ダンボールに梱包された状態で配達業者に運んでもらう業者配送。そして、あらかじめ自宅のオートロックのデータを渡して、既に購入者の機体として動作している状態として留守中に待機してもらう自宅待機の、三種類の配達手段が存在する。 和彦は、実質的な置き配のような選択肢である三つ目の自宅待機を選択した。 既に彼の携帯端末には、購入した女性型を操作するためのアプリがインストールされており、事前に要望した物以外は初期設定状態ながらも様々な情報が見られるようになっている。 「ずっと見てていいなって思ってたんだよなぁ……さすがに色んなとこで動いてるのよりはスペック劣るけど、それでもアンドロイドはもっときたいよなあ」 彼は道中に、端末画面から既に自宅へ来ているはずの女性型の容姿や各種設定、イヤホン越しにサンプルボイスを聞いたりしながら、自宅へ帰るときを今か今かと待っていた。 足元を雪に取られて少々移動が遅くなるのが不愉快なポイントだが、それ以外はイベントとしては最高。彼にとって人生最高のホワイトクリスマスと言っても過言ではなかった。 そうしてしばらく歩き続けた後、ようやく自宅のマンションに戻り、オートロックの鍵を開ける。 ドアノブを開ける手に期待の震えが伝わる。和彦がドアを開けると、その先には数日前に家電量販店でアルカイックスマイルを見せながら全裸で立ち尽くしていた女性型が、柔らかい微笑みを見せながら薄手のセーター姿で出迎えてくれた。 「おかえりなさい、和彦様。そして初めまして。私は○○○社製アンドロイド、登録名 奈津美 です。今回は、私を購入して頂き誠にありがとうございます。今日から誠心誠意、和彦様の為に尽くしますからね」 和彦が彼女へ事前に付けた名前は奈津美。 彼よりかは少しだけ年上に感じられる雰囲気で、サラサラとした黒のセミロングヘアーに、勝ち気さとお淑やかなの両方が備わっているように見える、それぞれのパーツがはっきりと主張している美しくも大人びた顔立ち。 全体的に色白で、かつその下には何も着ていないことがわかるセーターの下からは、少し動く度に揺れている大きな両乳房がはっきりと存在を主張している。 血色の良い人工皮膚に覆われた太ももと露出された脚は、さらなるセクシーさを強調し、全体的に強い色気と魅力が対面した時から溢れ出していた。 「ただいま。あぁ……こうやって美人が迎えてくれるのって気分いいなあ」 「和彦様に喜んでもらえて嬉しいわ。それと、和彦様がリクエストしていた飲料も補充してあるわ……んん……ぅ…………」 ドアの方を一切見ることなく、視線はずっと奈津美に釘付けになったまま閉めていく和彦。 本当にあの店で立っていた機体が家に来たのだと強く実感し、興奮と感動の両方を覚えた。 ドアが閉じ、外界との繋がりが絶たれた直後、奈津美はいきなり靴を脱いだばかりの彼に抱きつき、胸を押し付けながらキスを開始した。 すると、彼女の口からは、人工唾液ではなくビールが放出され始めた。 和彦はよく、帰宅してからはすぐにビールを飲んで気分を良くし、一日の終わりを感じている。 それを購入した女性型でやってみたいという第一の欲望を満たそうと、彼は事前にアプリから命令を送信し、体内にビールを補充するように命令していた。 奈津美はそれを受信した直後に、現在彼が買い溜めているビールを確認。複数種類があり、どれが所有者の好みであるかはまだ学習データが足りておらず理解できていないが、ひとまず一番多い種類の缶ビールを取り出す。 それから、一度全裸姿となってへその中に備わっている体液タンクの注入口に管を繋ぎ、最初に水道水を注入。 タンク内を水洗いしてから、女性型ユニットや口からそのすすいだ水道水を放出してから、今度は開けた缶ビールの中身をへそに接続された管から吸い取り、体液タンクへ補充した。 それぞれの人工体液や乳房から放出する液体の補充口は、機体ごとに異なっており、様々な形が存在する。 中には、体液全てを口から補給したり、アナルから補充する期待も存在する。が、奈津美はその中でもスタンダードなものだった。 そうして、所有者が現在一番多く保管している缶ビールの中身を体内に置き、彼を迎えた。 舌を絡め、アルコールの風味がしつつも、ほんの少しだけ樹脂の味がする柔らかな唇を重ねながら、舌を伝って注がれるビールを飲み込んでいく和彦。 ほぼ毎日いつも喉に流し込んでいる舌馴染みの味だが、今日は特別、これまでよりも不思議と美味しく感じられる。 奈津美の体液タンクに補充されたことで温くなっているということも全く無い。彼女には体内の液体の冷却、加熱調理機能が備わっており、まるで女性型のウォーターサーバーの如く動くことが出来ていた。 その為、肉感豊かな舌や唇を伝ったそれでも、まるで冷蔵庫から取り出してすぐのようなキンキンに冷えたビールが提供できている。 真冬だろうが冷えたビールを飲むのが好きな彼にとってこの機能は、まさに最も求めている機能と言っても過言ではなかった。 同時に、柔らかな両乳房が潰れるくらいに押し付けられることで、両方の方向から所有者を夢中にさせていく奈津美。 思わずごくごくと飲み進め、ひっそりと片手で乳房を揉みしだいていた和彦は、このまま玄関に居続けるのは流石にとようやく思い直し、キリの良いところで飲むのを止めた。 「危ない危ない、夢中になりすぎるとこだった……美味いな奈津美。その……ここまで良いとは思わなかった」 「ありがとね。そう言っていただけて光栄だわ」 下の中にビールの泡を残しつつ、麦混じりのアルコールの香りを漂わせながら微笑む奈津美。 発信源ながら酔っ払う様子は一切なく、ただただこの瞬間は女性の形をしたビールサーバーとして稼働した彼女は、所有者に指定された理想の擬似人格通りの振る舞いをしながら、次の命令を待っていた。 「次はどうしようか……」 一人暮らしを始めて以降、アンドロイドを買えずに街やオフィス、かつていた高校や大学、利用した施設に設置されていた彼女達を見ていた頃の妄想が現実になった。それが実現するとここまで良いものになるとは思わなかった。 魅惑の機械人形を導入した和彦の新しい日常は、この瞬間から始まった。 奈津美とのビール口移しキスを経て、和彦はそれから様々な命令を与えた。 「どうですか和彦様? 冷蔵庫に残ってる食材から作ったんだけど、口に合います?」 「最高。奈津美の手料理ってだけでもうすごい美味しいわ」 ビール補充以外の命令をしていなかった和彦は、奈津美が来ることばかり考えて夕食のことが頭から抜けていたことを思い出し、冷蔵庫の残り物から夕食の仕度を命令した。 まだ所有者の食事や好物に関する学習データが足りていない奈津美は、命令に従ってビール補充時に開けた冷蔵庫内の保存物データを引き出し、そこから調理可能な栄養バランスや満足度の高さなどが最も適切であるレシピをネット上から検索する。 最も合致するレシピを引き出した奈津美は、そこからとても慣れているような手付きで調理を開始し、炊飯器の音が鳴るまでの間に完璧な手作り料理を作ってみせた。 「うま……塩加減もちょうどいいし、俺じゃここまでの作れないな……」 「ありがとね和彦様。私は和彦様に美味しいって言ってもらえるのが一番嬉しいもの」 自分が作ったことのない理想的な、機械仕掛けの手作り料理を見事に提供されて舌鼓を打つ和彦。 まるで長年一緒にいた嫁のような、奈津美のプログラムされた明るい微笑みが眩しく綺麗で仕方がない。とても彼女が、感情のない微笑みで家電量販店に売られていたとは思えない。だがそれがアンドロイドなのである。 それから奈津美は、食器の洗浄片付けまで、何年もそれをしてきたかのようなスムーズさで動いた後、浴室の洗浄とお湯張りまで全て完遂した。 自分が何もしていなくても、次々と家事が完了していく様に、まるで夢のようだと思いながら、和彦は衣服を脱いで入浴しようとする。 「昨日まで全部俺がやってたのにな……いつの間にか終わってる。両親と住んでた時もそんな感じだったけど、改めてアンドロイドがいるっていいよなぁ……」 アンドロイドとの共同生活が出来たのは中学以来。より強く彼女達の存在の便利さが感じられるようになった上に、両親がいない分、小学校高学年頃から抱いていたが発散するタイミングが見つけられなかった劣情を発露できるようになった。 理想の美女の機械人形との共同生活がこれ程までに素晴らしいとは。まだ半日すら経っていない間に、自分へのクリスマスプレゼントに自分で感謝した。 「うーーさみさみ……微妙に暖房届いてないな……早く入ろ」 肌寒さを感じる浴室の前で、湯気の目前の温かさを気持ちに感じながら、和彦はそそくさと中へ入り、まずは身体を洗おうと全身にお湯をかけた。 その直後、一旦のブレーキや呼びかけも一切無しに、一糸まとわぬ姿の奈津美が、続けて浴室の中へと入ってきた。 「うわっ!? 奈津美!?」 「和彦様、私が身体を洗ってあげる。さ、あとは私に任せて」 既に両乳の先端が腕に触れている程の距離で、奈津美が背中を流す係を申し出た。 不意打ちのような行動に、和彦は驚きながらも男性器が盛り上がっていた。 「マジか……でも確かにそういうのもあったか。じゃあ頼む」 その行動に身を任せると、奈津美はナイロンタオルを受け取った直後、それと自分の身体にボディソープを塗りたくり、つるつると滑るようになった両乳房を密着させ、そこから丁寧に腕の方から洗い始めた。 「〜〜〜〜!!」 背中に来る乳の圧と感触に、思わず声にならない興奮を起こす和彦。 彼女の視界からは見えていないが、彼の肉棒は今、一気に突き上げるように膨らんでいる。 奈津美は、泡を纏った両乳で背中を滑らせながら、両腕から首筋、胸元や腹部と、上から下へ次々とマニュアル通りに洗体を進めていく。 そして、両足を洗い、股間に手が届いた瞬間、彼女の手は膨らんだ男性器にぶつかった。 その柔らかでしなやかな手の動作は二秒程停止する。それから何事もなかったかのように洗体が再開され、プロの美容師のような手付きでシャンプーとリンスでの洗髪、洗顔まで進め、一度泡が洗い流される。 あとは入浴して温まるだけだったが、奈津美は彼の正面へと移動して密着する。 「和彦様、性的興奮の状態が見られるわね。私の女性器ユニットを使用して、今から性処理する?」 性欲を煽り立てるような動作で、通常時と同じような声色のまま、浴室での性行為を誘い出す奈津美。 彼女自身にはセックスがしたいという感情があるわけではなく、所有者の男性器に強い性的興奮の反応が見られるので、それを自身の機能を使用して処理するという思考経路を辿ったに過ぎない。 性欲を煽り立てるような挙動をしているのも、通常はそうした方が男性は喜び、より所有者の幸福に繋がるという道具的思考によるものである。 「じゃあ………………今からするか」 そのまま入らなかったら身体が冷え始めるとわかっていても、目の前の魅力溢れる美女の誘いは彼にとってとてつもない刺激となった。 今日自宅に来たばかりの機械の提案を和彦は受け入れることにした。 了承の言葉を聞いた直後、奈津美はすぐさま割れ目を手も使わず大きく拡げ、揺れ動く程にいきり立った肉棒を、奥まで受け入れながら抱きついた。 女性型アンドロイドにデフォルトで搭載されている性行為プログラムによって、濡れてはいるが冷たくて摩擦をどこか感じる膣肉が、引っかかりながらもうねうねと動き、腰を振らずとも所有者の肉棒を刺激していく。 「あっ! あんっ! あ、あ、あっ! あんっ! どう……和彦様……ぁ……きもちいい……? あっ!」 「うっ……こんな、気持ちいいのか……初めて使ったけど……やばいな……っ……!」 まだユーザー好みに学習、調整されていない汎用的なパターンの喘ぎ声をあげながら、最低限の腰の動作で、小さく唸りを上げて女性器ユニットを動かす奈津美。 人間ではほぼ不可能な挙動で快感を増幅させ、より人工皮膚が接触する面を増やしつつ、わらび餅のように潰れるほどに柔らかな両乳房を押し付ける。 「ありがとう、和彦様……んぅ……ん……あっ、あんっ! んん…………」 所有者の反応から動作は良好と判断し、発生する快楽信号に従った声色でセリフを喋りながら、ビールの味が濃いキスを再び重ねる。 舌を絡め、柔らかな唇をまた重ね、玄関でのファーストキスとはまた違う雰囲気を味わう。 口が塞がっていても、スピーカーから発声している奈津美は、演出としてくぐもった声を出しつつ明瞭な喘ぎ声も同時に発する。 人間的かつ生物的な絡み合いをしながらも、同時に非人間的な挙動を起こす奈津美。 気分は一気に上昇し、腰を浮かせて彼女の膣奥を突いた直後、和彦の視界に性器同士が結合した箇所が入り込んだことで、感じる違和感の正体に気づいた。 「ぷはっ、ちょっ、なんか泡立ってる……うっ……!」 それは、女性器ユニット側から泡が溢れ出ている光景だった。 現在、奈津美の体液タンクには、彼がリクエストしたビールが補充されている。 体液タンクは涙液、唾液、膣液と共通して使用されており、そこに補充されていればその目、口、女性器の三箇所から排出される仕組みになっている。 その為、キスでビールが出てきたのと同様に、今の彼女の膣からは、キンキンに冷えたビールが排出される状態になっていた。 女性の形をした機械に多種多様な機能が実装できるからこその、ちょっとした事故である。 そんな状態に驚きはしたが、直後に彼の肉棒は、それまでの行為の積み重ねによって一気に快感が引き上げられ、射精寸前の状態に入った。 「あっ……ん……あ、あああっ! 和彦様、私の膣内に、遠慮なく、あ、ああっ! 出して……ああ、あ、あ、あああああっっ!!!」 本来ならすぐにでも止めた方が良いが、和彦はせめて一発の射精までそのまましようと、ノリのまま継続。 奈津美は、腰を突き上げて奥まで押し込む所有者の動作に従い、ビールを放出しながら膣肉を締め付け、ラストスパートに入った。 それに合わせて奈津美は浴室の広さに合わせた小刻みな腰の動きと、独立した膣壁の動作を合わせて、より気持ちよく射精できるように促した。 彼女の表情は、快楽信号によって紅潮して気持ちよさそうな笑みを浮かべているが、瞳の奥は冷静に所有者の状態を視覚的に分析している。 そして、限界に達した和彦が溜め込んだ劣情を放出すると、奈津美はタイミングを合わせて今日の中で一番気持ちよさそうな音声を出し、放出された精液を膣内のビールと一緒に子宮ユニットまで吸引した。 弱めのバキュームで吸われているような感覚が余韻の中でやってくるが、和彦は性器にビールがそのまま直に当たるのは危ないと思い、性衝動に身を任せた状態から正気に戻りすぐに引き抜いた。 気づけば、浴室の床はボディソープのそれとは違う泡と黄金色の液体に溢れていた。 「和彦様、どうだった……? 私は、とっても気持ちよかったわ……」 「あ、ああ……すごく良かった……けど、今度はちゃんとベッドの上でしよう……」 「あっ……ん……わかったわ……和彦様が気持ちいいと思ってくれて私、とっても嬉しい…………」 恍惚に染まった反応を起こしつつも、視界内ではどこかバツが悪そうな反応を示していることも分析されている。 彼女達はそれらのデータをもとにフィードバックを行い、よりユーザーが心地よく自分達を使える様に調整していくのである。 「とりあえず……一度また洗ってから、一緒に湯の中入るか? 確か耐水なんだろ?」 「そうね……私は耐水、防水仕様だから一緒に入れるわ。もう少し、和彦様とくっついていたいの……」 突発的ながらも情動と演算による挙動が入り混じる性行為は、ビールの愛液が溢れるというトラブルがありながらも最高の気分のままに終わった。 その後も彼は、恍惚な表情を保つ奈津美と共に同じ湯の中に入り、乳を揉んだりキスをしたりと本番まではいかない行為を繰り返しながら絡み合い、そしてビールを排出させた後で同じベッドで抱き合いながら眠りについた。 こうしてまた、一人の人間がアンドロイドによって、より幸せな日々を手に入れたのである。 このように、この未来の時代は女性型アンドロイドの存在によって、人類の幸福は底上げされていた。 どんな場所にも、どんな場面にも、今は常に女性型がどこかに在る。 量産される彼女達が活躍する時は、他にもたくさん存在しているのであった。 これは、人間社会の中で女性型アンドロイドが、人類に幸福を与える機械として、道具として稼働している未来の世界の話である。