XXX4Fans
土装番 from fanbox
土装番

fanbox


元人間と販売品の恍惚な日々 1話先行公開版

 現代よりも離れた未来。電子頭脳の働きによって人間と同等化それ以上に振る舞え、見た目も人間と全く変わらないようにデザインされた、人の理想体とも言えるアンドロイドに、その人間の理想に限りなく一緒になる為に発展した機械化技術と、人間と機械の狭間がとても曖昧になった時代。  人々は生身と機械、それぞれ自分の意志で自由に選択し、己の望みのままに人生を組み立てられるようになった。  機械になる目的は人物によって多種多様。己の能力をより超える為、人間の身体では得られない美を求める為、様々な端末と自身を接続して徹底的な効率化を進める為。  たとえ不可逆だとしても、それぞれの理由に基づいた完全機械化はとてつもない魅力を秘めており、人間社会の中に完全に根付き、無数ある道の一つとして自然と含まれるようになっていった。  だがその中には、普通の人には到底理解されないような、常識から逸脱した理由も存在する。  そして同時に、人間社会の常として、より多くの資産を持つ者がテクノロジーの恩恵を大きく得ることができる。  これは、自らを底のない快感の為に機械化した女性と、彼女の欲望をさらに満たす為に購入された、擬似人格の無い女性型アンドロイドの日常である。 * * *    都内のとある場所に建てられた豪邸。  広々とした庭に、いつでも水の感触を感じられるプール、足りない部屋など存在しない大きさの中に備えられた無数の最新設備、数々の役目を負う自動ロボットに、二人の人間女性のメイドと、いたれりつくせりな中身が揃えられている。  そんな一切の不自由が無い場所に暮らしているのは、一人の女性だった。 「今回も中々の気持ちよさだったわ。プレス機で折り畳まれ潰されてる間、徐々にエラーも出てきて快楽信号が増加していって……」 「巴様、何度も言っていますが、自宅内でもせめて衣服の着用はお願いします」 「私の家なんだからいいじゃない……奈緒ちゃんだって何度も私の裸見てるんだし、慣れてるでしょ?」 「それとこれとは話が別です」  地下に繋がる階段から、全裸姿で上ってきた女性の名前は春日野巴。この豪邸の所有者であり主である。  艷やかでそれ単体でも色気を感じさせる、額を出した黒のセミロングヘアーに、流し目の綺麗な瞳に女神の如く整っている大人びた顔立ち。  先端が常に真っ直ぐを向いた、非常に豊かでハリツヤ共に最高の乳房に、それらの魅力をお互いに引き立てている、無駄肉の一切ない線の美しいくびれたボディライン。  身長は女性の平均よりもかなり高く、美麗で長い脚も相まって、誰もがモデルだと言うであろう見た目麗しさを生み出していた。  まさに彼女は、美女という単語が完璧なまでに似合う女性と言っても過言ではない。 「そぉ? でも今更私の家で服着るの面倒だし……とうせ壊れるんだから、服が無駄になるじゃない?」 「大抵は回収ロボットがどうにかしてくれますけど、時折私が処理するハメにもなるんですからね」 「もう……いっつも固いんだから」 「むしろ、巴様のような極度に振り切れてる人の日常に付き合ってあげてるんですから、言うことくらい聞いてほしいですけどね」  春日野巴は、かつてはちゃんとした全身生身の人間だったが、現在は脳を含めた全身を完全機械化した元人間となっている。  彼女は元々、事業に大成功し、莫大な富を築き上げた人物であり、生活の中で一切の不自由を被ることは無くなっていた。  現在でも、多額の資産運用をしながら財産を築き上げており、それ以外にも自分自身が動かずに懐を増やせる仕組みを作り上げている。  そんな彼女には、ある大きな趣味があった。それは、性的快感を体感することである。  彼女は元々快楽中毒であり、自分の身体で違法なこと以外で色々試しながら、爆発的な快感を得るにはどうしたらいいかという研究も自ら進めていた。  一日に最低一回はオナニーをしつつ、ディルドを使用したり乳首やアナルを攻めてみたり、時には誰かを呼んでセックスをしたり。  気持ちよくなれるようなことを可能な限りたくさん試したが、結局巴が納得できる結論には至れなかった。  そんな時に、彼女はある映像作品に目を引かれた。 『今回も参加しちゃいました! 私、こういうのの為に保険に入ったわけじゃないんですけど、破損エラーの快感を知っちゃったら、むしろこの為に登録したのかなぁ……って』  それは、ある特殊な趣向を持ったAVのシリーズだった。 『あ、ぎっ!? そそ、そうよ、そうよよこれ、これががが欲し欲しい欲しい必要が求めタスクの実行実行がががか、CPUが正常に正常nnnnn、えへへへ、かしこままままま、りまし、りまし、擬似人格。がせせ正常に正常ううううう、参照してくだてください、あ、あ、あ、あ、あ』  映像の中では、全裸姿の女性型アンドロイドが椅子に座り、後頭部カバーを開放して電子頭脳を曝け出し、そこから過度の電撃を流してわざと破損させている光景が映し出されていた。  これらは、破損やウィルスによるデータ破損、ハッキングや過負荷などによって生じたエラーを快楽信号に変換し、その全てを性的快感として処理している様子になっている。  人間と同様に大切な部位である電子頭脳をわざと破壊されているにも関わらず、映像内の女性型は、震えながら股間から人工愛液を垂れ流し、胸を揺らしながら乳液を噴き出し、気持ちよさそうなよがり声や感情のないシステムメッセージやノイズがぐちゃぐちゃに混じった声を微笑んだ口から発し続けたり。  後頭部から煙を噴き出しながら、全身を震わせて狂っている姿に、巴は未知なる世界を、そして自分がずっと求めていた理想の世界を見出した。  そして、女性型が微笑みを絶やさぬまま首をカクンと垂れ下げ、規則的に震えながら機能停止した姿を見たときには、既に巴の股間はえらく濡れていた。  それからというもの、巴は同ジャンルのAVを片っ端から視聴し始めた。 『ここ、これ、れれががが、本当本当に、本当に頭がsssショーとす、する、しそうしそうです、というこ、ここと、ことなの、なのね。人間だだだだった頃だった頃全然ちちちがちがちがうちがくて思考がが正常にできなきもちいいいいい……』 『あは、は、私、わ、わた、わた、しの皮膚がとと、皮膚、溶けてて、熱い、熱くて、オーバーヒーttttしてるし、ししてしてま、あは、あっ、快楽信号が、ががが、処理をを実行し、実行ていま、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ』 『はあんっ! あっ! ああああっ!! す……ごい……あそこが外せるだけで……ああんっ! こんなにいっぱい、気持ちよくなれるなんてぇ……ああああんっ!!』  電子頭脳に過度な電流を流してショートさせ、後頭部から火花を散らせながら潮吹きや乳液を胸から出しているものや、過負荷によって生じた異常な高温への排熱が正常に行われず各部がオーバーヒートを起こし、股間や腹部、胸の人工皮膚が溶け出しながら痙攣しているもの。  他には女性器ユニットを取り外して、繋がったまま強く弄って人間だった頃よりも激しい自慰行為にひたるもの。多種多様な、機械にしかできない背徳的かつ刹那的な性行為が行われる様を何個も何個も見ているうちに、巴は全身機械化を決行する結論に至った。  巴は、自らの容姿を、最も気に入っている26歳頃の見た目を基準にして、自分の欲望のままにアレンジし、現在のような絶世の美女の姿にした。  それから、金にモノを言わせて地下に自身の予備ボディの製造工場や保管庫、さらには室内回線や衛生回線を通してリアルタイムで全データのバックアップを行うサーバーを設置。  あとは、自身の人格データや思考ルーチンなどの電子情報を利用して製作した、自動経営AIも導入し、いよいよ巴は、自由に全身から感情が噴き出してしまいそうな程の快感に浸れる毎日を送れるようになったのだった。   「それはそうだけど……ねえ、奈緒ちゃんも私と同じように機械化しない? 人間の身体なんて欠陥品に思えるくらいに気持ちいいわよ?」 「私は元々機械化するつもりはありませんから。ここには給料目当てで来てるんですし」 「えええー、奈緒ちゃんとっても可愛いんだから、機械化してもすごく映えると思うのにー」  そんな彼女にメイドとして雇われているのは、大学生の黒瀬奈緒。  殆どの家内作業はロボットに任せられるが、それでも行き届かない部分が出てしまう為、人間のメイドが誰かほしいと考えた結果、募集に来た中で、自分のやること成すことを受け入れてくれそうな彼女を雇うことにした。  さらさらとしたミディアムヘアーに、丸眼鏡が似合うジト目。顔の全体の造形はとてもよく、巴程ではないにしても、メイド服の下からでも察せられる程の魅力的な体型を持っている。  給料としては大手企業に就職するよりもこちらを優先しそうな程の破格ぶりであり、元々学費目当てかつダメ元だった奈緒はそんなチャンスを逃すまいと、どんなことが起きてもここで働いていこうと決めたのだった。   「ともかく、今日はこれ以上壊れないでくださいね。地下以外で壊れられたら、わざわざ片付け必要になるんですから」 「ああそれなんだけど……私、今ここでまだ壊れるわね」 「えっ」    今日はやめてほしいと言った直後に、巴は左手の後ろに持っていた、小型外部ストレージを自身の首筋に差し込んだ。 「外部機器が接続されました。新しい身体にバックアップから復活した直後だけど、なんか潰されるだけじゃちょっとだけ物足りなくて。だからね、こ、こう、こうし、こうしし、ししして、ウィルスを、ウィルスをインストールしし、して、してして、ここわ、壊れ壊れれれれれ」  一瞬感情のないシステムメッセージを口にして無表情になった後、すぐに何事もなかったかのように話を続けようとする巴。  だが、それから間もなく、巴は喋りながら膝から崩れ落ち、両腕をだらんと垂れ下げながら上半身が仰け反り始めた。  気持ちよさそうに微笑んでいるにも関わらず、両眼から人工涙液が流れ出し、両乳房の先端から乳液がとろとろと溢れ出している。  人工愛液のしずくも漏らしながら全身がガタガタと震え、徐々にその動作も激しくなってきている。  音声も少しずつ壊れだし、首を左右に振りながらまともな喋りが消えていった。 「はあ……いっつもいっつも目の前で壊れられる側の身にもなってくださいね。こんなに液体撒き散らして」 「だって、だって、ってきききもちきもちいいい私の私は私を快楽信号にに行いますが実行されされされファイル内のででデータをきもちいいがきもちちちちちち…………人格データが破損しています。参照できません人格データをインストールしてくだい人格データが破損し、ししし、参照参照人格データををををを、じじじ、人格で、実行、実行参照できませ、ささささささ……」  溜息をつき、手元で携帯端末を操作して、豪邸内の回収ロボットを予め用意しておく奈緒。  その間にも、急速に巴の内部データは破損していき、一瞬で文章として成立しない言動になってから、すぐに人格データそのものが壊れてしまった。  巴という人格が壊れたことで、同じシステムメッセージを何度も繰り返す機械人形へと変わり果てた、巴だったもの。  微笑みは変わらないまま両目を見開き、液体を各部から垂れ流しつつかくん、かくんと痙攣し続けている。  そんなどうしようもない状態になった直後、奈緒が呼び出した回収ロボットが、クリーニングロボットと一緒に指定場所まで到着した。  両機体共に四輪駆動となっており、回収ロボットには機体中央部に大きめの回収ボックスが備わっている。 「そこの巴様を回収して廃棄しといて」  奈緒が命令を与えると、回収ロボットは二本のアームを用いて巴だった機械人形を持ち上げ、乱雑に回収ボックス内に放り込んだ。 「人格データが、がが、人格で、たたた……参照を、参照を、参照をををを……」  箱の中で少しずつ動作が鎮まっていきながら、巴だった機械人形は廃棄処分される為にその場から消えていった。  残された奈緒とクリーニングロボットは、それぞれ協力して床に残った液体シミを落とす作業に入った。 「毎回毎回、気分でいきなり壊れるんですから……変態雇い主って本当に苦労する……」  愚痴こそこぼしているが、奈緒は現状の仕事や生活には非常に満足していた。  これだけ軽口を主人に向けて叩けるのも、それだけの信頼関係を築いているという証でもあり、そもそも巴のことをとてもおかしい変態物体だと認識しているような目で見ているというのもある。  文句は言うものの、別に対して嫌悪感や忌避感を抱いているわけではない。そういうのも含めて巴という人物なのだと理解していた。  だからこそ、二人の過ごしている今の生活と時間は、とても良きものだとお互いに思っていたのだった。 * * *  そんなある日の昼過ぎ、二人とロボット達による生活に、突如新たな住人が舞い込んでくる。  豪邸の正門に到着した一台のトラック。そこから台車に乗せて、人一人が余裕で入れるような巨大さのダンボールが運ばれてきた。  奈緒はそれを見て、また何か主人が購入したんだなと思いながらも、伝票にサインも書き、一人になったところで、入り口に置かれたそれをじっと見つめていた。  その直後に、縦セーターとラインのしっかり出るレギンスをきちんと着ている巴が、嬉しそうな足取りで乳を揺らしながら向かってきた。 「やっと来たんだ〜! 待ってたわもう!」 「巴様、これなんですか?」 「あのね、私そろそろ一人だけで壊れる以外のプレイもしてみたくなっちゃったの」 「たまに私が手伝ってますけど」  言葉の通り、奈緒は主人の行き過ぎた変態ぶりに引いてはいるものの、たまに巴のことを手伝うこともあった。  指定した箇所に穴を空けて棒で穿ってもらったり、取り出した女性器ユニットを両手で握り潰してもらったり、引きずってもらったり。  だがそれらは、あくまで人間である奈緒にもできることかつ、心情的にもしてもらえることに限度はある。  そこで、巴はある意味自分の仲間である存在を購入したのだった。 「それじゃあ物足りないのよ。奈緒には感謝してるけど、やっぱり生身だから、出来る事に限界はあるじゃない? だからね、私と同じ機械の身体を持つアンドロイドに、奈緒と一緒にお世話をしてもらうことにしたのよ」  ダンボールを開けると、そこには一体の成人タイプの女性型アンドロイドが、無数の梱包材と共に詰め込まれていた。  一本一本が美しく見えるさらさらとしたブロンドのミディアムヘアーに、透き通るような青い瞳に薄めの唇とシャープな輪郭の大人びた美貌。  全体的に細めの体型ながらも、乳房は巴と同様に大きく、ファッションモデルのような綺麗な曲船を身体中に描いている。  まさに、理想的な美女の一つの形とも言える姿だった。 「まあ確かに、不思議と人型のがいませんでしたもんね」 「最初はまあいいかなって思ってたの。だって、手当たり次第に襲っちゃいそうで、それじゃまともに家事清掃もできないじゃない? だから人型のは設置しなかったんだし。でも、この娘はちゃんと私と一緒に気持ちよくなる目的で買ったからね」  うっとりとした眼差しで、まだ電源も入れられていない女性型の頬を優しく撫でて、自分と同じ人工皮膚の感触を味わう巴。  一人でもとても満足いく行為を毎日体験している巴だったが、行う者が増えれば、より多様な快楽体験が出来るようになるだろう。  側で奈緒が理解できないものを見ているような眼差しを向けながら、巴は早速、女性型の構内に詰まっている緩衝材を取り出した後、首筋の皮膚カバーを開けて、電源ボタンを長押しした。  すると、開いたままだった女性型の瞳の奥に光が点った。 「…………電源が入力されました。マイルテック社製アンドロイド『ハイレイヤーシリーズ』を購入していただき、誠にありがとうございます。初回起動の為、稼働前のセットアップを行います」  電子音っぽさがどこにもないが、汎用的な大人の女性タイプの電子音声で、アナウンスらしい感情のない喋りを、仰向けのまま喋り始める女性型。  直後、巴は首筋の皮膚カバーを開き、そこからケーブルを伸ばした。 「セットアップは直接行うわ。可能でしょ?」 「はい。所有者が機械化済、もしくは代理アンドロイドが設定を代行する場合は、直接接続することによってセットアップが可能となります」 「それじゃあ……外部機器が接続されました。新しい機器の為、登録を行います」 「外部機器が接続されました。新しい機器の為、登録を行います」  女性型側の首筋の端子にケーブルを接続すると、お互いにほぼ同時に表情が失われ、全く同じ内容のシステムメッセージを、殆ど同じ雰囲気の無感情かつ別々の声で呟いた。  それから少しの間、無表情のまま両者ともに塊、とても小さな動作音以外は静かな時間が続いていく。  そうして、巴側の表情が元に戻ると、ケーブルが外され、続けて女性型の口が動いた。 「初期設定が完了しました。今日からよろしくお願いします、春日野巴様」 「巴様だけでいいのよ。こちらこそよろしくね、マーシア」  巴は女性型の名前をマーシアと名付けた。  セットアップ完了後の挨拶を終えると、マーシアは早速箱の中から立ち上がり、奈緒の方を向いた。 「黒瀬 奈緒さんも、今日からよろしくお願いします」 「あ、ああ……よろしくお願いします」  巴が先に登録を済ませてくれたのか、名前を呼んで丁寧な一礼を向けてくれたマーシア。  奈緒も釣られて頭を下げて挨拶し、新しい住人を出迎える儀式は終了した。  だが、奈緒は彼女について、少しだけ不思議に思うことがあった。 「あれ、そういえば擬似人格は入れてないんですか?」 「はい、私には現在、擬似人格はインストールされていません。擬似人格を用いた交流を行いたい場合は、各自擬似人格が販売されているストアでの購入やオンライン上でのソフトウェアをインストールしてください」 「まあこの通り、マーシアには擬似人格を入れずに送ってもらったの。最初は入れてからにしようかなとは思ったんだけど……私、まさにアンドロイドって感じで淡々とした相手に色々したいしされたいなって思ったのよね。必要になったら後から追加すればいいし」  そう言いながら、巴は早速マーシアの手を引っ張ると、身につけていた部屋着を全てを脱ぎ捨て、彼女の身体に抱きついた。 「はぁぁ……柔らかいし冷たい……起動したばっかりって感じね……」 「巴様、適当に脱ぎ捨てては衣服が汚れてしまいます」 「いいのよそんなこと……どうせ洗うんだから……」  大きな乳房同士を押し付けて潰し合い、背中に腕を回して抱きしめて、全身でマーシアを感じていく巴様。  全力の愛情表現にも、マーシアはずっと無表情を保ちつつ、至極まっとうな言葉を向けた。 「ねえマーシア。私ね、マーシアと私で一緒に気持ちよくなりたいから、貴女を買ったの。でもね、やっぱりまずはどういう風に気持ちよくなるかを教えないといけないわよね」 「はい。私には男性との性行為機能は搭載されておりますが、女性同士の性行為プログラムは簡易的なものしか搭載されていません。何か、巴様が求めるものはありますか?」  マーシアの純粋な質問に、巴はまず、彼女の細く柔らかな左手を握ってそれを首元へ、右手を握り、下腹部まで持っていく。   直後、巴は両手で自ら下腹部に爪を食い込ませた。  刺激によって小さな喘ぎ声を上げた後、そこから一気に人工皮膚を左右に引き破り、皮膚の奥にある子宮ユニットと、肉筒とも言える膣ユニットを空気に晒した。 「あんっ! あっ………っ…………ほら、見て……マーシア……」 「自己破損は推奨されません。修理を行ったほうがよろしいかと」 「そんな固いこと言わないでよマーシア……私ね、破損や誤作動で生じるエラーを快楽信号に変換してね、性行為のようにして楽しんでるの……それを一緒にしてほしくて、貴女を買ったのよ」  マーシアは無表情のまま、十数秒ほど沈黙した。  視線は破損した下腹部と顔を行ったり来たりし、瞳の奥で絞りが拡縮を繰り返す。  動作のループがようやく収まり、改めて巴の顔を見つめると、マーシア側から口を開いた。 「概ね理解しました。巴様は、一般の方々からは大きく逸脱した、所謂特殊な性癖をお持ちなのだと認識しました。巴様は、破損した際の対策は何か成されていますか?」 「ここの地下で、常にバックアップを取ってるし、いつでも戻れるようにメンテナンスルームもあるし、予備の身体だってたくさん製造してるの。もちろん、これからマーシアのことも登録して、いつ壊れてもいいように設定するわ」 「では、私には巴様の命令を拒否する理由はありません。万全なバックアップがあるならば私はそれを了承します」  後先考えない程の刹那的行為ならば拒絶していたが、それだけの非常にしっかりとした地盤があるならば、マスターの命令を聞き入れる以外にない。  マーシアは、改めて巴からの指示を受け入れる態勢に入った。 「ふふ……嬉しいわマーシア。じゃあ、私の下腹部の穴から直接女性器ユニットを弄って、同時に私の首を握り潰して……」 「かしこまりました」  指示を受け、マーシアの右手は女性器ユニットへと伸び、力加減もわからないままに揉みしだいた。  ピンク色の樹脂肉は一気に形が変わり、悲鳴を上げるかのようにぶるぶると振動した。 「ひあああっ!! ま、マーシア、あああっ!! あんっ! い、いきなり過ぎて、あ、はあんっ!!」 「申し訳ありません。力が強すぎましたか」  「ま、待って……やめな……いで……すごく刺激的で……吹っ飛んでしマイそ……あああんっ!!」  背中が大きく仰け反るが、首を掴まれるていることで、巴の動きが阻害されて震えるだけになってしまっている。  外性器部分がぱくぱくと、抑えきれぬ興奮から開閉し、クリトリスを立たせながら人工愛液を噴き出している。  初めての行為だっただけに、力加減も何もわからなかったマーシアは、これは強すぎてしまったかと謝罪したが、むしろそのままで良いと、急激に襲いかかってきた弾けんばかりの刺激に魅了され、巴はよがり始めた。  同時に、彼女の首は同じような力で圧迫され始め、発生用のスピーカーに異常が生じ始める。  人工皮膚にシワが生まれ、カタカタと頭が震えているが、呼吸をしていない巴には何の苦痛もなかった。 「かしこまりました。では、当初の出力をキープしたまま圧迫を継続します」 「あああァア、あ、ああ、あは、ああ、あ、ト、とっ、てて、ても、いイわ……あああっ!! 私だト、こんな二、いきなり握るなんてこトできna■01@$#%0$%!!??」  人間には絶対に耐えられない圧迫は続き、どれだけ異常の兆候が見られても、マーシアはそれを止める気配はない。  人工皮膚の奥から軋む音が聞こえ、音声のノイズも増え、急激にほとばしってくる快楽信号に、指がわきわきと暴れだす。  そして、巴の首は限界を迎え、くしゃっ、と紙のように潰れてしまった。  発声スピーカーが見事に潰れ、金属骨格や配線まで巻き込み内部が酷く傷つき、彼女の身体は激しい痙攣を起こした。  表情こそ恍惚に染まっているが、たった今その口から出ている酷い電子音が悲鳴なのか達したことによる嬌声なのか聞き分けができない。  身体との繋がりが無線接続に切り替わった巴は、ぷらんと真横に頭部を力なく傾けながら、背中を仰け反らせつつ幸せそうに乳首から乳液を、性器から愛液を噴き出した。 「■0#201!! ■$@0い$20い#、■dt326vy■!!!」  唇はぱくぱくと動いているが、もはやなんと言っているのか見当もつかない。  人間の面影が無くなった音声を聞いても、マーシアですらまともに聞き取れず、与えられた命令を継続するしかなかった。  声が意味を成さない間、彼女の生殖器官がその感情を表現する。  握られ揉まれ続けている膣ユニットと子宮ユニットが、止まることなくバイブのような痙攣を続け、ずっと気持ちいいが続いていることを示している。  溢れ出す快楽信号に、巴は改めて、誰かから与えられる幸福を感じていたが、次第に全身の痙攣はところどころに緩慢さを見せ始める。 「□■き■@01!0#…………もち■#@0#%=@0!! 10@#0……@.t?+/!!!」  電子頭脳が発熱し始め、マーシアが触れている女性器ユニットも、人間の体温をゆうに超えている熱を帯び始める。  ペースを一切緩めない継続的かつとても強い刺激が蓄積し、処理能力の限界に近い快楽信号が与えられ続けた結果、排熱が追いつかず各部位が危険な状態に近づいていた。  不快な電子音も、不自然な隙間が生まれるようになり、機械らしさが如実に出るようになっていた。  だがそれでも、巴は快楽信号の処理を決してやめない。  無数のエラーを無視し、官能的な笑顔のままカタカタと震え、淫らに液を漏らしながら、爆発的な多幸感に浸る。 「#0$&$0!!? 400@#@@!! 001■……………………」  そして、女性器ユニットが何度目かわからない暴れるような痙攣を起こし、直後に背中をまたもや仰け反らせようとした瞬間、巴の動作は時間が止まったように無くなり、静かになった。 「…………巴様はデータ処理が追いつかずフリーズしちゃったみたい」  ずっと主人が乱れる様子を傍から眺めていた奈緒は、マーシアにしばらくの間彼女に仕えてきた経験からくる予想を伝えた。  指示する主人が固まっている以上、誰かが言わなければずっとこのままだろうと思ったからである。 「離しちゃってもいいと思いますよ。もう修理しないとダメそうですし」 「かしこまりました、奈緒様」 「えっ、な、奈緒様!?」  主人ではなくメイドである自分に対しての様呼びに驚いている間に、マーシアは与えられた指示通りに手を離した。  人の形をしたものが落ちたとは思えないような硬質的な音が響き、衝撃によって巴の潰れた首はふらふらと揺れた。  電子頭脳に直接衝撃が伝わったからなのか、落下した直後、巴の全身は一瞬だけ背中を大きく浮かせて痙攣を起こした。 「初期設定の際、奈緒様をサブマスターとして登録されました。こうして見ると、巴様が機能不全に陥った際に命令する方がいらっしゃらないので、合理的な判断と思われます。私単体でも自律稼働は可能ですが、やはり学習を進めるまでは、巴様のことを把握している方がいる方が安全ですので」 「そ、そうですね……」  予め自分のことも考慮して設定をやっていてくれたのかと、そういうきちんとした部分を嬉しく思いながらも、奈緒は主人の変態行為の成れの果てですべきことを思い出し、マーシアへの説明もシておこうという目的も兼ねて携帯端末を取り出した。 「そうだ、巴様がまともに動けなくなったらこれしないと」  マーシアの前で軽く操作すると、間もなく、壊れた巴を回収する為のロボットがやってきた。 「巴様からの説明はもらってる?」 「初期設定の後、巴様が停止した際の処置として教えていただきました。機能停止した後も、廃棄から新機体への移行ではなく修理してまた動かしてほしいという例外措置もあるらしいので、巴様との交流を深めるうちに理解しようと思っています」  思ったよりも短い間に色んな指示を受けてたんだなあと思っているうちに、フリーズした巴が回収ボックスに放り込まれ、地下へと運搬されていった。  完全に機能していない分、移動中も時折痙攣し、箱の中からガタガタと揺れ動く物音が聞こえてきた。    それから数十分間程経過したところで、新しい身体に乗り換えた巴が、傷一つない全裸姿で戻ってきた。  真っ先に彼女は、待っている間も裸のままだったマーシアへと思いっきり抱きついていった。 「ありがとうマーシア! 初めてにしてはとっても刺激的で最高だったわ!」 「ありがとうございます、巴様。まだ理解の追いつかない趣向ではありますが、巴様に喜んでいただけたのなら幸いです」  機械の美女同士がくっつき合う天国のような光景が繰り広げられる。  何もまだ指定していないし、最初はただの説明で終わるつもりだったのに、ここまでしっかり意図を汲んで破損させ、快楽信号をいっぱい引き出してくれたマーシア。  それだけでも、この買い物は正解だった。理想的な機械の相手を選べたと、巴はこれからの性生活の充実をとても喜んだ。 「ふふ……あ、そういえばね、奈緒もちゃんとサブマスターとして登録しておいたから。貴女の作業も色々手伝ってもらっていいわよ」 「先程マーシアから聞きましたね。まあ……ありがたく使わせていただきます」 「なーんだ、もう聞いてたんだ。ま、とにかく、これからも色々とよろしくね」 「はい、よろしくお願いします、巴様、奈緒様」  淫乱機械な主と雇われメイドの館に、新たな仲間として加わった、擬似人格の無いとても機械的な女性型アンドロイド。  一人と一体の特殊極まりない日常は、理解できないと思いながらもそういう趣味もあるよねと受け入れるメイドが見守る中でより官能的に、より過激に進むようになるのであった。

Comments

そういやこのネタ、あれといくつか被ってる!というのは2話目を書いてる途中で気づきましたね といっても、今までも似た感じのネタはいくつもありましたし、書き方や内容や方向性によって色々変わってきます

土装番

ありがとうございます!もうしばらくお待ち下さい

土装番

そろそろ前に見た素材をまた使うんですね。

Y.Ginko

めちゃくちゃシコくて最高や👍完成を楽しみに待ってます。

ごぼう


Related Creators