みんなが使えるセックスドール 桜庭美月の場合 1話先行公開版
Added 2023-11-23 13:01:48 +0000 UTCとある島国の首都、東陽。その大都市の中に無数ある中心地区の中でも、より発展と開発が進み、毎日のように数え切れない程の人々が行き交う都市の1つ、渋原。 シンボルでもあるスクランブル交差点と巨大な駅、ビル群を中心に彩りが広がるその街のとあるフィットネスジムにて、ある一人の女性トレーナーが働いていた。 「いい感じいい感じ! すごいじゃない! 来た頃は持ち上げられなかった重量上げられてる! 間違いなく、これまでの努力の賜物ね。見た目にもしっかり成果が出てるわ」 無数の機材や広々とした室内などの条件が整った良質的な環境の中で、動きやすいように肌の露出が多いスポーツウェアを身に着け、ジムにやってくる人々へ理想の身体への指針を提供してくれている女性の名前は桜庭美月。 年齢は23歳。普段は額を出したセミロングのワンレンボブヘアーで、ジムトレーナーとして働いている際は、動きやすいように髪をまとめてポニーテールを作っている。 鼻筋がスッキリと通り、眼は目尻が鋭いながらその宝石のような瞳の美しさが目を引き、薄めの唇にスッキリとした小顔。 大人の女性的な雰囲気を帯びた、全体的にシュッとしている非常に美しい顔立ちは、お姉さんという形容詞が非常に似合い、男女問わずジムで出会う人々を虜にしていた。 肌は申し分ないくらいに美しく、艶めきの具合が他の人々よりもはっきりとしており、思わず頬ずりしたくなる。 それでいて彼女の胸は、スポーツウェアを着ると、よりそのサイズが強調される程に大きく、片手では収まらないサイズを誇っていた。 美月の乳房のハリは、薄着になる程に強調され、普段の立ち姿でもロケットと例えられるような力強さを示していた。 そんな各部の魅力的な姿をさらに引き上げるように、美月の身体にはムダ肉がどこにも感じられず、腹筋も綺麗に浮き出ながら目を引くようなくびれを作っている。 太ももの程よい締まった太さや腰の曲線美、両脚のしなやかさも加わり、まさに彼女は女神が造形した理想の女性とも言えるような、完璧な美貌とボディを有していた。 「メニューも毎回しっかりこなしてるし、これならもうすぐ理想の身体まで近づけるわ!」 「ありがとうございます……これも全部、美月さんが見てくれたおかげですよ」 「ううん、間違いなく貴方の頑張りの成果よ。あたしはその背中を押して協力しただけ。だから自信持って」 そんな彼女は、所属しているフィットネスジムの中でも特にユーザーからの人気を得ていた。 持ち前の類まれなる美貌と魅力的な体つきも去ることながら、彼女の優しくかつ指摘するところはしっかりと指摘し、それぞれの理想や目的に寄り添ってくれるスタイルがジム利用者の心を惹きつけ、男女問わず是非とも美月に自分のトレーニングを見てもらいたいという人が跡を絶たなかった。 「あたしはまた別の人に教えてくるから、今日はここまでね。目標までもう少しだからここが踏ん張りどころよ」 「は、はい! ありがとうございます!」 「お待たせしました、宇田真奈美さんですよね。今日も来てくださってありがとうございます」 「は、はい! わ、私、美月さんみたいになりたくて、それで頑張りたくて……!」 「ふふ、そう言ってくれるの、とっても嬉しいですよ。1回来てからもう1回っていうの、意外とハードル高いですからね。それを乗り越えられただけでも、真奈美さんは理想への大きな一歩を踏み出せてますから、もっと自信を持っていいですよ」 教える人それぞれの名前をきちんと覚え、しっかりとその人に合わせた応対を行う。 初心者には初心者の、慣れた人には慣れた人の、それぞれの人となりや要望もきちんと覚えながら、自信をつけさせるようにしつつ、少しでもお相手が勇気を出して踏み出した理想への道を進めるように手助けする。 美月がそのやり方に長けているのも、容姿に並ぶほどの人気の理由でもあった。 この日2回目のジム来店となった女性にも、顔を近づけつつ優しく、励ますようにして、褒めつつ対話していく美月。 真奈美は、その顔の美人ぶりから来る射抜くような微笑みと羨ましくなるくらい豊満な乳房が生み出すスポーツウェア越しの谷間を見て、思わず心臓を高鳴らせて頬を赤く染めながら、いつかこの人みたいになりたいという理想のもとで心を震わせた。 「あ、ありがとうございます……!」 「それじゃあ、始めていきましょう! じゃあまず、メニュー前のストレッチに入りましょうか」 誰にでも分け隔てなく接し、その人が求めるものへの道筋を辿る手助けをしてくれる。まさに彼女は、理想のジムトレーナーと言っても過言ではなかった。 「正直に食事のメニューを出してくれて助かるわ。気持ちはわかるけど、やっぱりこういう所では、正直に言ってくれたほうがあたしも色々出せるからね。それで、そのメニューからこれからの食生活を考えてきたので……」 「すごいじゃないですか! あれだけスクワットキツそうだったのに、今じゃその時の回数も難なくこなせてますよ! 間違いなく努力の賜物です!」 「無理しちゃダメですよ。はやく理想の身体がほしいのはわかるけど、それで怪我したら元も子もないですし、逆に遠ざかっちゃいますから。身体とは一生の付き合いなんですから、死ぬまで一緒にいる相棒と考えるくらいに、大切にしなきゃいけませんよ」 勤務時間中は休む時間も殆ど無いが、その上で彼女は疲れる様子を微塵も見せず、常にフルスロットルで利用者の為に動き続けた。 時には細かなデータで、時には自分も一緒にトレーニング方を実践してあげて。まさにその体力は、見た目にもわかる程に鍛え上げた彼女の鍛錬の賜物。 汗1つかく様子もなく、息切れもせず、美月はトレーナーとして常に最高の仕事を提供し続けていたのだった。 そして、夕方である17時になると、彼女の受け持つ時間帯が終了し、退勤となる。 同じ勤務時間である同僚と一緒に、事務所の隣部屋にあるロッカールームへと移動し、スポーツウェアを脱いで素肌を晒していく。 「お疲れ様ー」 「お疲れさま美月ー。…………美月、やっぱり前にも増して胸大きくなってるよね?」 スポーツウェアを脱いだ瞬間、それに引っ張られるようにして両乳房が持ち上げられ、服からの拘束が解けた瞬間に弾むように揺れ、美月の両胸の弾力や豊満さがこれでもかと強調される。 同僚である石原琴乃は、彼女の以前から魅力に溢れているのにここ最近でさらにスタイルが良くなった身体を見て思わず声を漏らした。 「そうなのよ。なんかサイズが大きくなってるんだけど、不思議と重く感じないの。身体も軽いしね」 「何か習慣とか変えた? 前からずっと普通以上にトレーニングしてるの知ってるし、その成果が出始めたんじゃない? まさか胸まで大きくなるとは思わなかったけど」 「かもしれないなぁ……それに、身体がよく動くだけじゃなくて、前より頭も冴えるようになったかも。なんか視界が広がったというか、すごいスッキリしたというか」 「そういえば、メモ取ったりしなくなったよね。お客さんの細かいとこにもさらに気づくようになってたし。どんどんすごくなってるじゃん!」 より細く引き締まったり、胸が大きくなったりと、美月の容姿的な魅力もさることながら、ここしばらくの間に、彼女自身の能力にも明らかな向上ぶりが見られていた。 まず、美月はいつも会話の中で、担当するユーザーが喋っていた内容をメモに取り、そこからこの先必要になってくるであろうメニューや提案を考えるようにしていた。 だがここ最近はメモ取りが無くなり、口頭での会話と頭の中だけでそれらが全て完結するようになっていた。 他にも、より細かいところまでユーザーの身体に生じた変化に気づくようになったり、途中の休憩時間が短くなり、疲れている様子を見せなくなったりと、元々高かった美月の能力が、周囲から見ても著しく跳ね上がっていた。 彼女自身はそれをすぐに自覚せず、いつの間にかそれくらい出来るようになっている、という感覚で認識するようになっていた。 「あはは、ちょっとあたしでもびっくりしてるわ。ここまで出来たっけ……って。なんだろ、引っ越してから気分一新したのもあるのかも」 美月は、一連の能力向上にはあまり関係ないとは思っているが、つい先日引っ越しをしたばかりだった。 これまで自宅にしていたマンションから、オートロック式で部屋も広く、まだ建てられてから間もない大規模マンションへと移動。 以前の住居よりも非常に住み心地が良く、ほぼ毎日の体調が万全で気分がいい日になるほどの環境へと変わっていた。 だがそれはあくまで気分や体調への影響の話であり、精神状態とは繋がっていても身体能力や思考能力とはまた別の話だと考えていた。 「きっとそれもあるって。いい物件見つけたじゃん美月! あーあ、私も美月みたいになりたいなあ」 「もう、そこまで行くと褒めすぎよ琴乃。じゃ、お疲れ様!」 「うん、お疲れさま美月!」 照れ臭くなってしまう会話に入り込みそうになったところで、美月は時間を見つつ、ジムから退勤して自宅へと戻っていった。 スポーツウェアから着替えた彼女の今日の私服であるセーター姿は、巨乳を基準に上下の明暗がハッキリと分かれており、胸を張る姿勢をしていなくても突き出ている姿が主張していた。 歩く度に乳が小さく波打ち、一歩一歩進むだけでも、寸分の狂いもない美しい歩き姿と共に目を引く魅力に溢れていた。 「今日は帰りに……ああそうだ、ちょっとだけ買い物しないとね」 すれ違いざまや対向からくる視線など一切気にすることなく、頭の中でこれからのことを考えながら渋原駅へ向かう美月。 途中、駅ビルの中でカヌレを2個買い、右手に手提げの紙袋を下げつつ目的の駅ホームへと移動する。 「……やっぱりいつも混むわね……」 夕方頃なのもあって、駅は大量の人でごった返しており、ギリギリ列が形成されているのを視認できるかどうかという程だった。 新しい住まいからここまで離れている分仕方ないとも彼女は感じているが、それはそれとしてどうしてもこのような人混みに当たるのは本当に憂鬱だと感じていた。 それから乗る予定の電車がやってきて、ぎゅうぎゅう詰めな電車のドア入口、ちょっと揺れれば思いっきり他の乗客に潰されてしまいそうな位置で、彼女はなんとか乗り込んだ。 だがそのあまりの狭さと人の圧に、美月の豊満な両乳が電車のドアに押さえつけられ、外からは彼女のセーター越しの胸がガラスに潰されている偶然の卑猥な光景が生まれていた。 「………………っ…………!」 これまでに何度も電車には乗っており、その中で何度もこのようなことはあったが、今日は特に満員電車になっているらしく、よりはっきりとドアの窓に乳の円が作られるくらいに圧されていた。 美月自身も思わず、今すぐにでもきついからちょっと離れてよと声を出したくなる状況だったが、彼女は密かに頬を赤らめていた。 (声出ちゃいそうになる…………今までこんなことなかったのに……胸も乳首もきもちいい……) 以前までは人の流れに釣られたり、もみくちゃになったりした時、乳に強引な刺激が与えられて痛いと思っていた。 だが、以前から不思議と、どのような形でも両乳房や乳首が刺激された時、性的な快感が生じるようになったのだ。そのタイミングは、彼女の能力が向上し引っ越した時期と被っている。 今この時、ガラス窓に押さえつけられ潰れている時も、服越しに刺激が与えられ続け、喘ぎ声が漏れ出しそうになっていた。だが、こんな車内でそのような声を出すわけにもいかず、美月は唇を噤んで力を入れ、ひたすら我慢し続けていたのだった。 なんとか性感を我慢し続け、ちょっとだけ歩きが内股気味になりながらも、美月は乗り換えの駅に降り、ほんの数分落ち着くために休憩しつつ電車を乗り継ぎ、ホームとなる電車駅まで到着した。 「今日はひときわ人多かったわね……ほんと、ああいう満員電車どうにかしてくれないかなぁ」 小声で愚痴を溢しつつ、美月は途中のコンビニで1リットルの牛乳パックを1本購入し、2種類の袋を右手に携えながら帰路についた。 その間、彼女の買い物の中で、夕食に関連するような食べ物が購入される雰囲気は一切存在しなかった。 「着いた着いた。大きい分目立つから、道に迷わなくていいわね」 そして、美月は新居である大規模マンションの前まで到着した。 見た目からとても新しく清潔で、荒れている様子も全く感じられない。欠けることなく時刻に合わせた灯りが点いており、足元や周辺への不安が生じることもない。 周囲の建物もどこか新しめのものが多く、安心して過ごせるという印象をさらに強くしていた。 美月はマンションのエントランスに向かい、自動ドアに入ってからその先にもう1つある、カードキー式をかざして開けるタイプの自動ドアを利用し、ゆったりとした姿でその先へ進んでいった。 「あ、こんばんはー」 「どうも、こんばんは」 その途中、マンションの住人らしいカジュアルな私服姿の女性とすれ違い、お互いに歩きながら挨拶を軽く交わした。 その女性は自分よりも少しだけ歳上に感じられるが、思わず見ていたくなる程の美女であり、薄着な私服姿から盛り上がる両胸やボディライン、歩き姿の綺麗さが、女性としての持ち前の魅力を自然と溢れさせていた。 「どうもこんばんは」 「こんばんはー」 美月の部屋は202号室。運動も兼ねて備え付けのエレベーターではなく、階段から登っていく途中、今度は制服姿の学生らしき少女と遭遇した。 お互いに階段でぶつからないように気をつけつつスペースを譲り合い、軽い会釈と笑顔ですれ違った。 その少女も、通っている学校では間違いなく噂になっていると確信できるほどの美少女であり、ミニスカートから出た太ももや脚は見事なバランスで、その年代の中では間違いなく大きい方の胸や非常に可愛らしい顔立ちは、歩いているだけでも魅力が振りまかれていた。 「…………ここのマンションって、美人ばっかりよね……引っ越してから美少女や美女しか見てないかも」 ぼそっと思い返した通り、このマンションには見た目麗しい女性しか暮らしていなかった。 もしかしたら、自分のその中の1人に思われたりしているのかな? などと美人に思われたい気持ちを密かに発露しながら、美月はカードキーを取り出して自宅の鍵を開けた。 「ただいま我が家ー! はーやっぱり、広くて綺麗な部屋っていいわねー!」 美月の新居となる部屋はどのフロアも広々としており、1人で生活するにはこれ程便利な場所はないであろうと思えるものだった。 室内の物品は、その広さに対して少なめだが、それは彼女が引っ越しの際に大部分の所持品を廃棄した為である。 美月は帰ってからすぐに手洗いうがいをした後、早速リビングへ向かい、そこを経由してキッチンへと向かった。 その途中、リビングに鎮座する、女性のひとり暮らしには明らかにあることが奇妙な、人一人分格納可能なポッドが存在を主張していたが、美月はまるでそれがあることが当たり前であるかのようにスルーした。 キッチンに向かった美月は、手に持っているコンビニのビニール袋から牛乳パックを取り出し、その口を開けて右手に持つ。 すると、それを自分の口に当てて、一気に喉へ流し込み始めた。 一呼吸置く気配すらなく、まるで灯油をタンクに流し込むようにどくどくを注いでいく。 咳き込む気配も、息継ぎをする様子もなく、美月はあっという間に1リットルパックを空っぽにしてしまった。 「道も覚えたし、だいたいどういう店があるかも覚えたし……もうちょっと駅の周りとか散策してみようかしら……あっ……」 空のパックを側に置き、セーターをめくり上げ、身につけているブラをずらして両胸の乳首を露出させる。 ブラのおかげで主張していなかったからか、彼女の先端はいつの間にか固くなっており、その存在を表出させていた。 直後、彼女はシンクに自身の両胸を差し出し、両手で軽く胸を揉みしだきつつ乳首を摘み転がす。 すると、乳頭からじんわりと白色の液が、まるで牛の乳搾りのように噴き出してきた。その色や粘度は、明らかに先程飲み込んだ牛乳のそれだった。 「ああっ……ん……今までこの辺りって目をつけてなかったものね……ん……最寄り駅とかもまだ見てなかったわね……」 明らかに性感に身を委ねているような声を漏らすが、不自然な程にそれを楽しんでいるような言葉は出さず、日常的な独り言をひたすら喋り続ける美月。 乳房弄りを止め、乳頭周辺をタオルで拭き取った後で、ブラを直してセーターを降ろし、カヌレ入りの紙袋だけを持って何事もなかったかのようにリビングへ移動。設置されているソファーに腰を降ろし、ゆったりと身体を預けてリラックスし始めた。 「明日は早めに終わるし、それなら駅にもあまり人いないだろうし、ちょっと歩き回って……」 新しい環境をより楽しみ、周辺にはどんなものがあるのか、どんな場所なのかを改めて知っておこうかと頭の中でまとめたその時、玄関の方からドアの鍵が開けられる音が聞こえた。 「……えっ? ちょっと、なんで鍵開けられてるの……?」 このマンションの鍵はオートロックな上に、カードキーもそれぞれの部屋ごとに割り当てられている。それを開けられるのは、住人と大家の2人だけのはず。 大家が来るという連絡は一切なく、そもそも用があるとしてもいきなり開けてくるなんて異様という他ない。 美月は警戒心を強め、ソファーから身を乗り出して玄関の方を見る。 直後、玄関のドアが思いっきり開けられると、そこには彼女の知らない男が立っていた。 「ここかぁ……確か、リビングにいるんだよな」 「……はぁ!? ちょっ、なにがどうなってんの!? なんで入れてるの!?」 男はまるで、ここが自分の自宅のように平然と足を踏み入れ、まっすぐ美月のいるリビングへと向かった。 美月はすぐにソファーから立ち上がり、警戒しながら窓側へ後退りする。 「いたいた。見た通りマジでエロいなこいつ。見た目も俺好みだし」 「オートロック式な筈でしょ……? なんであたしの部屋に入れてるのよ!? ていうかあんた誰なの!?」 「いいねいいね、マジで自分に自覚ないんだな。こりゃ存分に楽しめそうだ」 美月は、入ってきた男を睨みつけながら、いざという時に反撃できるように体勢を整えつつ質問をぶつけるが、男はそれを意に介していない様子で、答える気配を一切出さなかった。 そもそも答える気も存在しないようで、美月からは全く話が通じない異様な相手という印象を受けた。 男がさらに近づこうとすると、美月はより後ろに下がり、部屋の端側を回りながらなんとか逃げ出す算段をつけようとする。 「ちょっと、質問に答えなさいよ! どうやってあたしの」 「操作コード:469308」 「部屋に入……………………」 警戒を解かず、威嚇としての意味も込めながら声を出し続けていたその時、男が口にした6桁の数字を耳に入れた瞬間、美月は突然後退りしている最中のポーズで動かなくなり、喋りが途切れてしまった。 表情からは、それまで宿っていた敵意が完全に消失し、生気のない無表情へと切り替わってしまった。 しばらくそのまま動かなくなった後、美月はゆっくりと姿勢を正し、展示物のように綺麗な、お手本通りの気をつけの姿勢を取り、男の方へ身体の向きや視線を移動させた。 「操作コードを受諾しました。登録されたユーザーを認識しました。一時的に操作権限を譲渡。セクサロイドモードを起動します」 直後、彼女の口から発されたのは、いつもの活発的な美月からは考えられないような、機械的な内容かつ無感情極まりない淡々とした声だった。 まるで美月以外の別人が乗り移ったような挙動を見せた後、今度は男に向かって両手を股間の前で重ね、従者のように丁寧な礼を行った。 「お待ちしておりました、寺口 大智様。本日はセックスドールである私、桜庭 美月を利用して頂き誠にありがとうございます」 すると今度は、初めて遭遇してきた侵入者の男性の名前を淀みなく喋り、自分のことをセックスドールだと宣言しながら、言葉での礼を向けた。 自ら口にした通り、桜庭美月という女性は今、ユーザーである他者の為に己の女体を曝し、性玩具として捧げる機械人形となっていた。 美月は元々生身の人間であり、社会の中で暮らす者の1人として普通の人生を歩んでいた。 そんなある日、フェイマテックと呼ばれる組織が、元来の美女である彼女を誘拐し、強制的に全身機械化手術を実行。 元々素晴らしかった容姿をさらに魅力的にブラッシュアップさせつつ、その身体からは生身の部分を全て取り除かれ、知らぬ間に元人間の機械人形として生まれ変わらせられたのだった。 美月がここしばらくの間に感じていた、身体の軽さや記憶力、視力などの身体能力の向上は、全て機械化による恩恵であり、それを彼女は自覚していない。 引っ越してきた大規模マンションも全てフェイマテックの所有物であり、彼女はセックスドールのみが住む実質的な管理箱の住人となっていた。 今までと変わらず桜庭美月という人間として振る舞いながらも、その本質は誰かに使われる性人形へと作り変えられたのであった。 「大智様はセックスドールの御利用は初めてということですが、簡易的に説明をお聞きになりますか?」 「いや要らない。事前にどういうものか多少は予習したからな」 「かしこまりました。では、存分に私の身体をお楽しみください」 「ならまずやることがあるだろ? 今着てるの全部脱げ」 「かしこまりました」 1人のジムトレーナーではなく、1体のセックスドールに切り替わった美月は、初対面の男の言葉に従い、着飾った私服を自ら脱ぎ始めた。 身につけている衣服を全て脱ぎ、乳房を支えるブラや股間を隠すショーツも抵抗なく取り、人間としての彼女がまだ誰にも晒したことのない見事な裸体をその場に晒した。 「全ての衣服を脱ぎ終えました」 美月の身体には、1本の産毛やムダ毛も無く、つるつるとした人工皮膚が部屋の光を反射している。 人間だった頃はアンダーヘアも存在していたが、今はそれらも全てなくなり、女性器ユニットのあられもない姿を露出している。 ピンク色の乳首には、ほんのりと牛乳の拭き跡が残っており、それが使われる為の準備の痕跡を感じさせた。 「へへ、間近で見ると画像よりも最高だな……改めてこれを好きにできるとか今でも信じられねえよ」 「ありがとうございます、大智様。私の身体は、人間としての桜庭 美月の身体を素体に造られております。人間だった頃の魅力をそのままに、よりユーザーの皆様に喜んでいただけるように調整されました」 自分の身体を道具のような扱いで喋り、無表情かつ無感情な喋りながら、製品として堂々とした姿でセックスドールとしての素晴らしさを誇示した。 そんな説明が終わるとほぼ同時に、大智は右手で左乳を持ち上げながら、ぐっと顔を向き合わせる。 「それなら、事前に俺が指定した準備は出来てるよなあ?」 「はい、既に準備は完了しております」 「じゃあ、早速やってもらおうか。その菓子と谷間に乗せて胸を差し出せ」 「かしこまりました。少々お待ち下さい」 美月は、先程ソファーに乗せた紙袋を手に取り、中から渋原駅の駅ビル内で購入したカヌレを1個手に取った。 帰路で行っていた一連の買い物は、彼女自身の意思などではなく、事前にプログラムされた要望通りに人格データが動き、それを自分の意志で行っていると認識しながら購入したものだった。 美月は元々甘いものが好んでいるわけでもなく、頻繁に牛乳を飲むわけでもない。それを衝動的に買う土台もそもそもないのである。 そんな自覚なき外付けの動機によって購入した両方の商品を、彼女は自分の身体から提供することになった。 命令の通り、両乳房を下から持ち上げ、固くなった両乳首を上向きにし、そこに生まれた谷間の上にカヌレを乗せる。 両乳を皿扱いしながら、ユーザーに使われることをシステム的に心待ちにしていると、大智はまず左乳首に食いつき、揉みしだき始めた。 雑な力の入れ具合で左乳がひしゃげ、乳首が吸われると同時に、乳液タンクに補充されたコンビニの牛乳が噴き出し、発生する快楽信号によって無表情のまま全身を震わせた。 「馴染みのある味だなこれ」 「はい、今回補充した牛乳は、帰宅途中のコンビニにて購入した1リットルサイズの牛乳となります。商品名は」 「そこまで言わなくていい、あそこのだろ通りがかったよ。そんでこいつは……」 機械的な説明ぶりを晒しながら、気持ちよくなっているとは思えないような無表情ぶりを継続する美月。 そんな挙動を無視しながら大智は胸に乗せたカヌレを半分口にした後、今度は右乳首に吸い付き、ごくごくと牛乳を吸い込んだ。 「おっ、結構美味いじゃん。いいの選んだな。これで一緒に牛乳を流し込むのがいいんだよな」 「ありがとうございます。こちらのカヌレは、現職場から帰宅す……る際、渋原駅ビル内の……店舗にて、購入しま……した。店舗名は……」 大智の言動に反応し、人間らしさの欠けた事務的返答で、ユーザーへのより良い情報を開示する美月。 だが、本来ならばすらすらと喋っているはずだが、乳房や乳首から与えられる鋭い快楽信号が彼女の電子頭脳のメモリを消費させ、ところどころで不自然な隙間を造らせた。 その喋りを無視しながら、欲望のままに乳液タンクを消費させていく大智。時には噛みつき、時には谷間に顔を埋めて乳の感触を存分に堪能する。 「おい、残りのコレをお前が口に含んで口移ししろ」 「かしこまりました、大智様」 気まぐれに、食べかけのカヌレを口に当てて口移しするように命令すると、美月は素直に従い自ら口内へ含ませる。 軽く人工唾液を纏わせた後、大智から行われたキスを受け入れつつ、舌で器用に食べかけのカヌレを移動させつつ、与えられたプログラム通りに濃厚なディープキスを交わした。 無味無臭の人工唾液だからこそ可能な趣向でもあり、大智もそれを承知で堪能した。 「キスも相当やるじゃねえか」 「はい、ありがとうございます大智様。私は人間だった頃、キスの経験は一度しかありませんでしたが、改造時に模範的なキスの動作プログラムが搭載されましたので、人間だった頃の経験を加味した動作に加えて、ユーザーの望むようにも実行可能です」 「よおし、そろそろ本番と行こうじゃねえか。その場で仰向けになってあそこを外せ」 「かしこまりました。指定された姿勢へ移行後、女性器ユニットを開放します」 上半身を一通り楽しんだ大智は、そろそろセックスドールとしての本分を全うさせてやろうと、冷たい床の上で仰向けになるように命令。 美月はそれにおとなしく従い、ゆっくりと仰向けになった後、これまでの乳房への刺激から生じた快楽信号によってすっかり濡れた女性器ユニットを晒した。 その蜜壺はまるで、早く肉棒を受け入れたいとばかりにうねうねと膣肉同士を擦り合わせており、いつでも快適な挿入が行えるように下準備を整えていた。 そして、膣内全体に人工愛液が行き渡ったと判断した直後、股間から微小な動作音が聞こえた後、人間からは鳴り得ない玩具的な音と共に、美月の外性器が前面へ迫り出してきた。 「女性器ユニットを開放しました。どうぞ、ご自由に使用してください」 美月などの、フェイマテックによって全身機械化されたセックスドール達は、自在に女性器ユニットを単体として取り外し、オナホールのような扱いで使用することができる。 身体から離れた女性器ユニットとは無線接続によって繋がっており、離れていても自由自在な膣内動作で、ユーザーの肉棒を刺激することができる。 周囲の人工皮膚と一緒に飛び出した外性器の奥には、膣内となる肉筒のような見た目の膣ユニット。その最奥には、素体の形状を再現しつつ精液タンクとして備えられた子宮ユニットが接続されていた。 彼女が準備をしている間に服をすべて脱いだ大智は、ずるりと引きずり出した女性器ユニットを早速、固くいきり立った肉棒にはめた。 前戯も何もなく、容赦なく膣内と子宮口を刺激された瞬間、股間にぽっかりと、下半身の内部機構が見える無機質な穴が空いた美月は全身をびくんっ、と大きく震わせた。 「オナホみたいなのに、オナホよりもかなり具合良いな……」 「ありがとうござ、います。大智様。無線接続状態の女性器ユニットは、一定距離まで本体と離しても使用可能です。自由な体位で使用してください」 身体は快感にまみれて、気持ちよさそうな反応を起こしているが、表情も音声も、セックスドールに切り替わった時と変わらず無感情な状態が続いている。 挿入された男性器を咥えた膣ユニットが、膣肉をぐにぐにと自在に動かし刺激する姿が外側からも確認でき、その姿が人間では味わえない官能的な雰囲気を放っていた。 手を離していてもひとりでに性感を与えてくれる便利さは、まさに道具のそれであり、彼女の女性器ユニットはひとつの完成された性玩具としての役目を果たしていた。 大智はその自由度を活かし、股間に女性器ユニットをはめ込んだまま、仰向けになっている美月の身体に抱きつきつつ、両胸に顔を埋める。 男性器を咥えた女性器が、その移動の間にぶらぶらと振られるが、膣肉はそこからずり落ちたりしないようにがっちりと掴み続け、性玩具としての役目を継続し続ける。 大智が床に座った瞬間、子宮ユニットが床にぶつかり擦れてしまい、それに連動して新たな快楽信号が生じて、びくんっ、と美月の背中が反れた。 「男性器の状態変化を確認。子宮口を開放します」 単体で非対称な反応を発生させている最中でも、彼女の電子頭脳はユーザーを気持ちよくさせるためにリソースを消費させている。 肉棒を刺激し続けているうちに、膣肉内のセンサーが射精の兆候を感知し、膣ユニットの動作パターンを変更した。 その変化は外から見てもわかる程で、ピンク色の肉筒の振動がより激しくなっており、少しだけ子宮ユニットの接続部が緩んでいた。 大智も、彼女の性器から与えられる気持ちよさと女体の感触と極上の容姿に性欲を煽られ続け、今にも射精しそうになっていた。 もっとこのまま彼女でめちゃくちゃに弄んでやりたいという気持ちのままに、改めて乳の谷間に顔を埋めながら揉みしだいたり、残存した牛乳を吸い込んだりと、欲望の赴くままにもみくちゃにした。 そして、荒い呼吸と共に彼女の身体を思いっきり抱きしめながら、大智は膣内へと容赦なく精液を注ぎ込んだ。 「射精を確認しました。ありがとうございます、大智様」 ユーザーの絶頂を感知した美月は、注がれた液を一滴も残すことがないように膣肉を締め付けつつ吸引し、それを自然妊娠することのない、いくらでも中出しできる子宮内へと溜め込んでいった。 見た目には身体と切り離されているが、子宮が震えるのに連動して、美月の身体は気持ちよさそうに震える。 人工愛液の放出ができない代わりか、彼女の乳首からは残りの牛乳がしとしとと漏れ出し、しずくが床に溢れていった。 「勃起状態が継続していますが、このまま続行しますか?」 「はぁ……はぁ…………もちろん、このまま使うに決まってんだろ……!」 一度の射精を経ても、大智の性欲は収まらなかった。これもまた、美月の性的魅力とセックスドールとしての極上な性能によるものである。 「ありがとうございます。引き続き、性行為を続行します」 「ああその前に、今度は人格エミュレートを動かせ」 「かしこまりました、大智様。人格エミュレートを実行します…………」 まだまだ彼女を使えるなら、色んな趣向やプレイをして存分に使い倒したい。 大智は、まだまだ使っていなかった機能を更に使っていこうと、セックスドールとして動かしてからまだ実行させていなかった人格エミュレートを行うように命令した。 美月の頭部から微小な動作音が鳴り、数秒ほどの静止時間の後、彼女の振る舞いには一気に人間らしさが宿り始めた。 「…………ああっ! 大智さ……まぁ……あたしのあそこの具合、どう……? 満足してくれてる……? ああっ!」 「当たり前だろ……さっきそれで出したんだからよ……」 「嬉しいわ……ああんっ! あたしも今、子宮に大智様の熱いの、感じて……あんっ! きもちいいわ……ああっ!!」 それまでの無表情から突然頬を赤らめ、溜め込んだ分を全て吐き出したような喘ぎ声を上げ始め、まるで愛する恋人に向けるような蕩けた声で対話を開始した美月。 セックスドールとしてのシステムと自己認識に、美月としての人格データの動作が乗り、より人間らしいセックス人形とのプレイに興じられるようになる。 機械仕掛けの性玩具となった今、桜庭美月としての人格はただのデータでしかなく、同時により幅広い性行為を楽しむための道具でしかないのである。 「まだまだお前には気持ちよくしてもらうからな、バッテリー切れても知らねえぞ」 「あんっ! あんっ! はい……あたしのこと、いっぱい使って……はあんっ! あたしは、大智様のセックスドールだから……ああんっ!!」 こうして、美月は全身の機能を全てユーザーの為に提供し、自分磨きの為に鍛えてきた身体を知らない男に喜んで捧げながら、溢れる快楽信号に身を委ねて、その日のセックスドールとしての役目を果たしたのであった。 * * * 「あースッキリした。こんな便利で都合のいい女どもがいるんだな。また使わせてもらうわ、じゃあな」 「あ、ありが、がとう、ごごございました大智様ぁ……あた、し、しし、セックくくスドールとして、とってま、し、幸せよ…………」 溜まりに溜まった精を吐き出し、期待以上の満足感を得て家を去っていった大智。 その矛先となって一身に性欲を受け続けた美月は、どれだけ性感帯となる箇所をぐちゃぐちゃに扱われたのか、乳頭から空気が殆どを占める牛乳の飛沫を噴き出しながら、ぐったりと床の上で不規則な痙攣を起こし倒れていた。 女性器ユニットは外れたままで、割れ目からは子宮ユニットだけでは受け止めきれなかった精液が、人工愛液の残存分と一緒に床へ漏れ出ている。 膣肉がそれを塞き止めるように動作しているが、女性器ユニット全体が、床の上でびくん、びくんとバイブのように震え、ひとりでに動いているせいで、精液の漏出を促進させてしまっていた。 そんなやり捨てられたような姿でも、美月は電子頭脳への負荷によって緩慢な音声で、最後まで使用してくれたユーザーへのお礼を口にする。 「また、の、のの、ご利用をお待ちし、お待ちしてまセックスドールプログラムが終了し、ました。しました。室内せせ、清掃後、筐体洗浄を実行します」 既にいなくなった大智に対して、人格エミュレートが実行されていながら最後まで商品としてのお礼の言葉を口にしようと、誰もいない場所に喋り続けていた途中、ユーザーの退室を確認したシステム側が動作に割り込み、人格エミュレートをOFFにした。 恍惚に染まり蕩けた表情だった美月の顔は、一瞬で無表情になり、ゆっくりと立ち上がる。 膨大な快楽信号がもたらす負荷によって動作が不安定なのか、フラフラと覚束ない足取りから、床でのたうつ女性器ユニットを拾い上げる。 それから、足元の濡れ跡を避けつつ、全身の洗浄準備に入る為にリビングを去っていった。 これから彼女は、女性器ユニットの側面部を洗浄してから、一体だけで床掃除を行い、全身の洗浄に入る。 そうすれば彼女は、再び人間としての桜庭美月に戻り、セックスドールだという認識を失い。記憶データも制御されて人間としての生活に戻る。 知らないうちに奉仕し、知らないうちに弄ばれ、知らないうちに娯楽として壊される。そんな本来の記憶も認識できないまま、全身機械に造り変えられた美月は、これからも人間の中に紛れて自覚なく稼働していく。 そして、彼女にはさらなる、女性の形をした玩具としての運命が課されていくのであった。
Comments
いえ、世界観は繋がっていないですね。 完全にそれぞれ独立した世界観となります。
土装番
2023-11-24 12:47:31 +0000 UTCちょっと質問です 以前作り変えられたセックスドールの行方って作品がありましたがその世界観との繋がりはありますか
紅零(くれい)
2023-11-24 10:57:08 +0000 UTC