異形と機械お姉さん達の性的な日常 1話 4/4 先行公開版(短め)
Added 2024-09-30 14:28:06 +0000 UTC「美咲様の機能停止を確認。修復を実行する為の準備に入ります」 ミレイはぴくりとも動かなくなり死体のようになってしまった美咲の姿を淡々と受け止めつつ、これから修復するための準備に入った。 美咲やミレイ自身の修理は、それぞれ二体だけでは現状行うことが出来ない。それに必要なパーツも、ミレイの物だけなら揃えられるが、美咲に関しては市販のアンドロイドとは勝手が違うため、実質的には中身を造り変えることとなる。 機械相手のメンテナンスを行い元通りに修理する方法は無くはないが、実行しようとすれば大掛かりなことを要することになる。 その為、今の美咲、またはミレイの修理は、まだ帰ってきていないキリエ頼りになっていた。 ミレイはまず、美咲の頭部を両手で挟み、しっかりと万力のように掴む。 人間の見た目をしているとは思えないほどに彼女の頭部は髪の毛越しでも熱く、火傷してしまいそうだったが、ミレイは表情を変えずに持ち続けている。 それから躊躇いもなく頭部を180度回転させ、真後ろを向けさせてカチッ、という音を鳴らす。 すると、美咲の頭は簡単に首から離れ、空中へと持ち上がっていった。顔が真下を向くと、口内に溜まっていた人工唾液が糸を引いて鎖骨の位置に落下する。 ミレイはその頭部をベッドから離し、床の方へと持っていく。 それから、後ろ髪を掴んで思いっきり引っ張ると、後頭部カバーが髪の毛と一緒に外れ、中身の電子頭脳が空気に晒された。 生身が一切存在しない、元人間の電子頭脳が、まるで喘ぎ声でも上げるかのように不規則なタイミングで火花を散らし、煙が漏れ出し室内に立ち込めていく。 ミレイはそれに直接触れ、指先の人工皮膚から焼ける音を鳴らしながら、壊れた機械の脳を強引に取り外した。 その瞬間、美咲の眼球や舌がぴくっ、と反応するが、中枢部が取り外されると、美咲の頭部だった抜け殻は本当の意味でただの樹脂と金属の塊となり、床の上に転がった。 それの隣に、外された電子頭脳を置き、まるで検証現場のような状態を形作った。 発熱したそれに触れたミレイの手指は、人差し指以外も火傷したように人工皮膚が溶け、糸を引いていた。 続けて、ミレイは首から下の胴体を持ち上げ、美咲だった物の下に置く。残留している電力がそうさせているのか、脳を失ってもその女体は指や足がひくひく意思なく動いていた。 柔らかな尻やすべすべした背中を下にして床に置いた後、今度はずっと快楽信号を発信し続けぶるぶると気持ちよさそうに震えていた女性器ユニットを、下腹部に生まれた穴から掴む。 電子頭脳ほど熱くはないが、人肌よりも高い熱を持っている子宮ユニットを掴みつつ、左手でぬるぬるした膣内に指を入れて引っ掛ける。 それから思いっきり引っ張りつつ子宮ユニットの方から同時に押し込み、女性器ユニット全体を股間から取り外した。 秘部が濡れている分、生々しさが跳ね上がった、無機物とは思えないような偽物の生殖器を、股間に生まれた穴の前に置く。 それから、流れ作業のように四肢を根元から取り外し、美咲という存在はバラバラに解体されたのであった。 「美咲様の解体が完了しました。修復準備が完了しました。キリエ様の帰宅まで待機します」 ミレイが行える作業は、現時点ではここまで。後はすべて、今は家にいないキリエに任せるしかない。 元人間を大まかに分解し、まさしくモノらしい姿へと生まれ変わらせた彼女は、人間らしい姿を保ったまま、その壊れたガラクタの横でしばらく、無言で待機し続けるのであった。 * * * 「ただいまー! 今帰ったよミレイ!」 「ただいま帰宅しました」 美咲が壊れて数時間後。外の仕事に出かけていた美緒とキリエがようやく帰ってきた。 二体とも、事前にミレイから連絡を受けており、美咲が壊れてしまったことは既に知っている。 全く慌てている様子はなく、むしろそれがよくあることとしてお互いの中で処理しており、こうしていつもの日常の如く振る舞っているのだった。 美緒は靴を脱ぎ、キリエは靴の形に変形させた足を元に戻して自宅へ上がる。 そのまま二体の足は美咲の自室へと向かい、ずっと待機していたミレイのもとへとやってきた。 「あー、今回も派手にやっちゃってるね……こんな気持ちよさそうな顔で固まっちゃって」 「おかえりなさいませ、美緒様、キリエ様。美緒様は既に食事を終えられましたか?」 「大丈夫だよ、もう済ましてきたから」 「かしこまりました。キリエ様、美咲様の修復をお願い致します」 「了承しました。美咲のバックアップデータは用意していますか?」 「はい、こちらに用意しています」 美緒との会話は、まだ人間的な柔らかさの要素が含まれていたが、キリエとミレイの会話になると、機械同士らしいとても冷徹な雰囲気へと変貌した。 ただ必要なことだけをやり取りし、ミレイはこの自宅内で無線接続により取得されている美咲のバックアップデータがコピーされた外部ストレージをキリエに手渡した。 「それじゃあ、あたしは風呂入ってるね。もうお湯は入ってるよね?」 「はい、既に用意しております」 「さっすがミレイ、いつもありがとね。じゃ、美咲が直る頃にはたぶん戻るからー」 この場で出来ることは何もないだろうと、これまでの経験から察している美緒は、邪魔にならないようにと部屋を離れ、全身を気持ちよく洗い流すために浴室へと向かった。 それと同時に、キリエは美咲の修復作業に入った。 ずっと放置されていた美咲のパーツは、すっかり熱が落ち着き人間の体温以下の温度にまで下がっている。 キリエはまず、ボロボロな電子頭脳を左手で鷲掴みにし、思いっきり腹部へ押し込んでいった。 身につけているスーツごと彼女の体表面が波打ち、ずぶずぶと取り込まれていく。 まるで胎内回帰したかのように取り込まれた美咲の電子頭脳は、奥深くまで液体金属が浸潤した後、破損箇所を補修しながら内部データにアクセスし、破損したファイルの確認を開始した。 キリエの中には、美咲の全身の構造図が全て記録されており、彼女自身の理解以上に身体の何もかもを理解している。 微小な電子部品の形状から眼球ユニットの中身まで、きちんと保存されており、そこから破損した部品や足りない部品を洗い出し、自身の一部をそれに変化させ埋め込むことで、新品パーツとして新生させる。 以前から既に、美咲を構成する部品のいくつかはキリエの液体金属の一部と交換されており、もはやいつものことと言っても過言ではなかった。 しばらくの間、スーツの擬態が解けて銀色の液体が蠢いた姿を晒す。 そしてそれが落ち着き、キリエが腹部に手を突っ込み取り出すと、まるで新品も同然な電子頭脳が姿を現した。 光沢を抱くその様は、つい数時間前まで火花を上げて煙を出していたとは思えない。 それを床に置き直し、彼女は続けて胴体内部、四肢、女性器ユニットと、次々と寄生するように抱きつき、体内に取り込み、時折感じているかのような痙攣を起こしながら、次々と美咲の身体を修復していった。 一通り内部機構の修復が終わった後、最後の仕上げとして、ミレイにも使用される人工皮膚の修復剤を用いて、自ら破いた下腹部など、裂けてしまった複数箇所の体表面を直していった。 「ミレイ、指の人工皮膚が融解しています。一度切除し、修復剤を使用します」 「ありがとうございます、キリエ様」 途中、ミレイの指先の融解した人工皮膚を確認したキリエが手を伸ばし、指先を刃物に変形させて丁寧に切り取っていく。 金属骨格が剥き出しになったところで修復剤を使用し、元の滑らかな人工の指先が取り戻された。 思いやりを感じられるようなやり取りだが、二体は終始声色を変えず淡々とした雰囲気で会話を交わしていた。 そして、美咲の人工皮膚がようやく全て修繕され、それぞれの接続部の断面が金属部品であること以外は生身のバラバラ死体のような姿が取り戻された。 「修復が完了しました。ありがとうございます、キリエ様」 「気にしないでください。では、接続を開始します」 無駄なやり取りは一切せず、二体は最後に美咲の全身を組み立て始めた。 空っぽの頭部に電子頭脳を接続し、後方を向いた状態で首を繋げてカチっ、と音が鳴るまで180度回転させる。 四肢と女性器ユニットを繋げて、うっすらとした継ぎ目が見える以外はとても人間らしいスタイルが取り戻されると、ようやく彼女の姿は完全に本来のそれとなったのだった。 「接続が完了しました。美咲様の電源を入力します」 首筋の皮膚カバーを開き、その下に隠された電源ボタンを押下する。 「電源が入力されました。加藤美咲の起動を開始します。システムチェック、異常無し。バッテリー残量36%。各部センサー、及びボディに異常無し。システムは正常に稼働中。人格データを確認。人格エミュレートを開始します…………」 人間らしい振る舞いとは正反対な、淡々とした喋りを天井に向かって口にする美咲。 まるで壊れ乱れたことが無かったかのようにとても正常な状態であることを読み上げた後、美咲はゆっくりと元の柔らかな表情を取り戻した。 「あれ、もうこんな時間なの?」 「こんばんは、美咲様」 「美咲、私は既に帰ってきています」 「おかえりなさいキリエ……私また、寝落ちしちゃったみたいね。ということは、美緒も帰ってきてるんでしょ?」 「はい。私と一緒に帰宅しました。つい先程、入浴しに移動しました」 「あ、やっと直ったんだ。おはよう美咲」 数時間の淫らに故障した時間が丸ごと削除されたかのような、いつも通りの自身を人間だと思い込んだままの振る舞いに、キリエとミレイは共に合わせた会話を交わした。 そして、ちょうど浴室から戻ってきた美緒は、湯がよほど気持ちよかったのか、指先や乳首の先など、ところどころの擬態が溶けており、肉壁が蠢いていた。 「おはようって、もう夜じゃない。もう……なんだか一日損した気分」 「まあ、そういうこともあるから仕方ないって。さ、美咲もお風呂入ってさっぱりしようよ」 「そうね、頭を切り替えて、明日取り戻すことにするわ! また苦労かけちゃったわね、ミレイ、キリエ」 「気にしないでください。それが当機の使用用途ですから」 「気にしなくても構いません。私は美咲と共に生活する者である以上、協力関係にあります」 この家には、一体も純粋な人間は存在しない。全員が見た目麗しい絶世の美女だが、中は世界の常識と隔絶している。 そんな彼女達の、非現実的で、非日常的で、淫らで卑猥なことが溢れる、機械欲と肉欲の日々。 それが、4体のお姉さん達が繰り広げる奇妙で性的な日常なのである。