有難いことに、Skebでのイラストのご依頼を日々頂けております。
ご依頼を頂けた皆様、広大なネットから見つけて下さった皆様、海外ニキ、
イラストを見て頂いた皆様、こんな場末のFANBOXまでチェックしてくださった皆様、本当に感謝に堪えません。
さて、Skebで頂いた中には既存キャラの他、依頼者様のオリキャラとしてデザインが確立しているキャラを描く機会が比較的多いのですが、
稀に依頼文でキャラクターの構成要素のみを挙げて頂いてデザインを一からこちらに委ねて依頼して下さる「キャラデザ」のご依頼もございます。
これ、非常に楽しいですけど同時にプレッシャーもあります……!
依頼者、作成者のやりとりが発生してはいけないSkebの性質上、依頼者様の依頼文以上の情報を読み取ることはほぼ不可能な中で、それでも出来れば気に入って頂けるものを描かせて頂きたい……!
依頼者様は依頼者様でどんなのが上がってくるか分からないガチャ的な要素もあるのかもしれませんが、それでもなるべくご希望に添えるように……とうんうん悩みながら作成させて頂いています。
今回はSkebのご依頼で実際に描かせて頂いた2キャラの制作過程ラフを見ながら、実際の苦悩っぷりを見て頂いて笑って貰おうという内容です。
お時間ある方、お付き合いください。
いきなりXに載せた完成版の絵を置きます。
差分もたっぷりあるのでよろしければ作品ページもご覧下さい。
(飛ばなくてもこのあといっぱい出てきます。)
こちらの依頼者様の依頼文はハイパーシンプル!
・10代後半から20代前半
・銀髪
・ピンク&黒基調のゴシック系の装い
・微ファンタジー風
・メイジ系
・TRPG風立ち絵(待機モーション的な?)
・もしよろしければ差分有れば
これだけです。その他はお任せ!……ヒィィィ!?おまかせ!?!?
きっと有難いことに当方の絵柄に多少なり魅力を感じて下さっており、ある意味ではかなり幅広いガチャ感を享受して下さる姿勢でいて下さっているのだと好意的に解釈できなくもないですが、それはそれとして緊張します。
最初にキャンバスに描いた情けないメモをご覧下さい。
そのまま書いた。
せめて指定項目は一切外さずになんとかしたい気持ちの表れだと思います。このあとのラフにも背景にうっすらこのメモが残ってるので相当ナイーブになっていたのが見て取れます。
二重線が引いてある微ファンタジー風の『微』の文字にずっと苦しめられますが、あれ、完成品を見ると微どころじゃなくファンタジーしてるような……あれ……?
最初期ラフ
二次ラフ
三次ラフ
ずっと残ってるメモ。
いろいろデザインの引き出しを開け閉めしながら、上記の三次ラフでようやく方向性が定まりました。
色を乗せて
ゴシック感にメイジ風を足すためにマントと杖を着脱可能にして追加する感じでいきましょう。
ちなみに杖のデザインはまだ全然固まってません。
本番用線画ラフ
(マントあり)
本番の為に収まりの良いポーズを取らせて、杖やマントの細部のデザインを詰めていきます。
ちょうどこの時期、ウマ娘のカレンブーケドールさんが初お披露目していたのでせっかくだから乗っかってオマージュすることにしました。
出来たのは杖の先を金細工で出来たバラの花束にするというもの。ファンタジーとゴシック感のうまいこと中間、『微』を捉えられたのではないかと当時は喜んでいましたが、やっぱり完成品を見ると微どころじゃなくファンタジーな気が……。
ともかく、やっと本番です。
線画。
完成品(過程飛ばし過ぎ)
線画以降は完成品に向けて塗っていくだけなので……。
改めて依頼文に立ち返りましょう。
・10代後半から20代前半 →まぁヨシ
・銀髪 →ヨシ!
・ピンク&黒基調のゴシック系の装い →ヨシ! けっこう頑張った
・微ファンタジー風 →微は追及したと思う 現実のゴシック服にファンタジー系の意匠を細かく足していくことでデザインされてるはず
・メイジ系 →杖とマントでヨシ!
・TRPG風立ち絵(待機モーション的な?) →全身入ってるしヨシ!
・もしよろしければ差分有れば →杖マント着脱可能、表情差分4種ヨシ!
な、なんとかなった……。
そんな感じで出来上がったイラストなのでした。
腰回りのごちゃごちゃ感とか、魔法使いでも杖以外に懐に入られた時用にダガーを吊ってるところとかがお気に入りです。
皆さんならこの依頼文からどんなキャラクターを錬成しますか?
さて、直近の2キャラ目に参ります。
こちらもXに載せた完成品からお見せします。
上記の通り、何故かカラバリが豊富な仕上がりになっているので是非作品ページもご覧になって見てください。
ログホラTRPGに始めて挑むにあたり、キャラデザを依頼して下さいました。
めっちゃ嬉しいです……櫛八玉、ササライに続くわたしのログホラキャラデザインだと胸を張って言いたい……のでしっかり依頼文と向き合いましょう。
・女性(10代後半くらい)
・施療神官(ビルドは大斧を振るうバーサクヒーラー型)
・サブ職業は祈り手(形だけ)
・茶髪セミロングでポニテに纏め、微ツリ目な黄色目。明るく人懐っこい、いわゆるオタクに理解のあるギャルっぽい性格
・大事な部分は鉄細工なレザーアーマーに下は動きやすいスカート
・リアルはモデル(グラビア系もやるタイプの)で時間があまり合わないのもあって、自然とソロで完結するビルドになった。ただし高難易度コンテンツもしばしば顔を出すくらいの腕
・ソロが長いためか、敵のヘイトが自分に向いていないと足元がふわふわした感じで調子が出ない(若干Mっ気がある)
・差分などもしよろしければ
1人目の時よりも指定が多いので、それだけイメージに寄せる手掛かりがありますね。
しかしながら大らかにそれ以外はお任せ頂いている以上、なんとか大きく依頼者様の想像から外れない(もしくは想像以上の)ものをお出ししたい。
最初にやることは分かりますね?
メモです。
字が汚い。依頼文から見た目情報に関わりそうな要素をピックアップしてあれこれ考えていきます。
最初期ラフ
いきなり生首ですが、これは髪型と服装で別々に考えながら手を動かしているせいです。ツリ目気味なのとか意識しないとすぐ手癖に負けていきます。
二次ラフ
ポーズラフ
三次ラフ
後ろにメモが輝いていますね。
この辺でギャル感を意識しすぎているのと、レザーアーマー+鉄という指示に対して装飾が華美過ぎてしまっていると方向性のズレを認識します。
Googleでレザーアーマーを画像検索しまくりました。
絵描きの皆さんほぼそうでしょうけど、デザイン中はありとあらゆるものを参照して制作作業を進めます。画像検索もそうですし、手元の本棚にいろいろあるデザイン本やら好きなイラストレーターさんの画集やら、漫画なんかをいろいろ見ながら進めていきます。
そのものそのままを使うのではなく、世の中に溢れるあらゆるものには完全オリジナルというものはほぼ存在し得ないので、アイデアをいろんなところからつまんで参考として取り入れていく作業ですね。
もっと器用に出来る人もいるとは思いますが、自分にはこれが現在の自分にはない引き出しを開ける手段です。
結果、
これが
こうなって
こうじゃ。
レザーアーマー+鉄に自分なりの答えを出せました。
この方向で再度ラフを切ります。
四次ラフ
なんとか方向性は定まりました。
描いてる通り、ログホラというにはやや線が多いのでハイファンタジー風になっていますが、それは……その……最近ユニコーンオーバーロードを遊んだので……。
……もしかしなくても、自分はその時々の自分の心にあるものしか出力できないのかもしれません。
最終ラフ
大斧を持つキャラなので、斧の重さありきでキャラの立たせ方を考えました。
ついでに斧も反対側は槍みたいに使えるデザインに……いや、なんかこれ使いにくそうだな……。
ま、まあエルダーテイルは元はゲームだし細かいことはええやろ……。
デザインした当初は槍部分を地面に突き刺してアクションするとかっこいいんじゃないかとか想像していました。こういう妄想が好きです。
線画。
斧の木目はダマスカス鋼のイメージです。木目のある鋼、かっこいいですよね。
完成品。これも塗るだけなので過程は飛ばします。
細かいことですが、ログホラTRPG用、と明言して頂いていたので、線画の主線となる黒をハラカズヒロ先生のカラーイラストを参考に若干薄く仕上げました。
グラデーションを多用することでハラ先生のタッチに近い雰囲気を出そうとしています。
今回の目玉は表情差分のほかに、
こちらのカラーバリエーションです。
PSDファイル上で切り替えられるように、
・革部分(茶革、赤茶革、黒革)
・金属部分(鉄、黒鉄、真鍮)
・タイツとシュシュ(赤、緑、橙)
と各部位で3色ずつのバリエーションを用意してみました。
これもユニコーンオーバーロードの影響です……。
※ネームド以外の傭兵を雇用する際に、兵科を選んだ後にベースカラーや髪色、金属鎧の色などをそれぞれ選べる仕様になっていた
初めてのログホラTRPG、キャラデザは大部分がリテイクの効かないガチャになってしまうとしてもなるべく希望に寄せたいということで、こんな試みをしてみた次第なのでした。
気に入って頂けるといいなと送り出します。
こちらも改めて依頼文に立ち返ります。
・女性(10代後半くらい) →ヨシ!
・施療神官(ビルドは大斧を振るうバーサクヒーラー型) →ちょっとクレリックっぽく見えない気もするけどヨシ!(ストラだったものが後ろのひらひらした布として残った)
・サブ職業は祈り手(形だけ) →見た目にはあまり反映しないのでヨシ!
・茶髪セミロングでポニテに纏め、微ツリ目な黄色目。明るく人懐っこい、いわゆるオタクに理解のあるギャルっぽい性格 →気を使ったポイント。ここが外れてなければ大外れにはならないと信じて……ヨシ!
・大事な部分は鉄細工なレザーアーマーに下は動きやすいスカート →最も気を使ったポイント。クレリック服+レザーアーマー+鉄パーツで重ね着をしながら要素をまとめられた気がします。右手で斧を扱う為に装備の左右バランスを変えて右手を軽くしているのもお気に入り。ヨシ?
・リアルはモデル(グラビア系もやるタイプの)で時間があまり合わないのもあって、自然とソロで完結するビルドになった。ただし高難易度コンテンツもしばしば顔を出すくらいの腕 →斧がエンドコンテンツ産っぽい見た目になったのでヨシ!
・ソロが長いためか、敵のヘイトが自分に向いていないと足元がふわふわした感じで調子が出ない(若干Mっ気がある) →表情差分で表したかった。ヨシ?
と、こんな感じ。
いろいろ考えながら絵を描いてるんだなあと思って貰えればうれしいです。
そも、納品期限の30日に対して割とギリギリ納品だったんだけど……
果たして予定していたセッションの日程がもう過ぎている、なんてことはないだろうか……??
思い切り不安になったことも書き添えつつ、キャラデザ2案についての記事を終わります。