かつてこの星を守った女神がいた。
自らを永劫の地獄に堕としながら、彼女はこの世界を・この星を・この宇宙を守り抜いた。
そして今
女神はもういない。
残されたのは、守り手を失ってしまったこの星と、
『愚かなる人類に告ぐ・・・この星は、我々バーバリアン星人のモノとする!!』
美しいこの星を我が物にしようとする侵略者。
UFOから異空転移ビームが放たれ、人々が集まる昼間のオフィス街に巨大怪獣が出現した。
「おろろ―――ん!!!」
咆哮を上げる怪獣は、二本足で自立する巨大なトカゲの体に、夥しい数のするどい角が生えた姿。
『手始めに、この宇宙怪獣サラマンドルで、貴様らの文明を破壊してくれよう!!』
UFOからの宣告と同時に、巨大怪獣が街を破壊する・・・と思われたその時、
戦闘機が二機飛んできて、
ダダダダダダダダダ!!!
怪獣に向けて機関銃を放つ!!
「ぐぎゃぁああ!!!」
機銃を受けた部分が爆発し、怪獣が悲鳴を上げる。
「へへへへ・・・楽勝っすね。」
「馬鹿野郎!油断するんじゃねぇ!」
戦闘機の間で、そんな会話が無線で交わされる。
「ぎや・・・ぐぎゃぁああああ!!!」
サラマンドルと称された怪獣が、頭を抱えてうずくまる。
「片桐ぱいせ~~~ん・・・心配しすぎっすよ。ほら、こんなにザコじゃないっすかぁ~~」
一機の戦闘機が怪獣を追撃しようと迫った次の瞬間・・・
その体中に生えた角が発射された!!
「うわぁああああああああああああああ!!!」
油断の代償は大きすぎた。そのことに気が付いた時にはもう遅かった。
地球防衛軍極東支部第一航空部隊隊員、荒川ミライが死を覚悟した次の瞬間、
目の前に赤い閃光が落ちた。
それは角を焼き払い、そして・・・
「ミライちゃん、死にそうになるのこれで何回目よ。」
不敵な笑みを浮かべる赤い巨人がそこに現れた。
ソレはかつて赤い女神と呼ばれたモノとよく似ていた。
白磁器のような滑らかで白い肌に燃えるような深紅の模様が鮮やかに生えている。模様はビキニラインを形作り、控えめだが美しい胸を装飾している。胸元には宝石のような美しいオーヴが輝き、模様と同じ色の長い髪が腰の位置まで伸びている。
ここまではかつて地球を守っていた赤い女神・・・彼女が去ってから、後にエンジェル・ルシアと呼ばれるようになった女神と特徴を同じくする。
だが、今現れた彼女はエンジェル・ルシアをそのまま幼い子供にしたような姿で・・・とがった耳、気持ち吊り上がった瞳、二本の鋭い牙。背中には真っ赤な小さい羽根。そしてお尻から悪魔のような尻尾が生えている。
まるで悪魔のような姿。実際彼女を小悪魔ルシアちゃんと呼ぶ層もある。だが、それ以外の人々は『エンジェル・ノア』と呼ぶ。
この世界を、星を、宇宙を守る三人目のエンジェルと・・・
そう、女神無き今この星には彼女、エンジェル・ノアが残されていたのだ!!
「ノアぱいせんあざっス!!」
「礼はいいわ。後は私に任せて、アンタは片桐副隊長とUFOを相手して頂戴!」
ノアが指さした方、宙に浮かぶUFOへ二機の戦闘機が飛んでいく。
「さて、悪いけど私・・・力の加減が上手く出来ないのよね!!」
そう言って振り上げたノアの手の周りに、黒いエナジーが集まっていく。
バチバチ・・・バリバリ!!!
雷鳴に似た音を立てながら、それは巨大な手を形作り・・・
「黒に帰せ!ノアールクロ――!!!」
バリバリバリズドーーーン!!!
巨大怪獣を引き裂いた!!
「ぐぎゃあぁあああああああああああああああああ!!!!」
怪獣の断末魔が響く。
「ふぅ・・・あとはあのUFOね・・・」
ズドオオオオオン・・・
地響きをたてながら崩れ倒れ行く怪獣を背にして、ノアは仲間の戦闘機と激しい撃ち合いを続けるUFOを見上げる。
そこに慢心は無かった。決して油断はしていなかった。
だが、連日の戦いによって蓄積されてきた疲労やダメージが、彼女の判断力をいささか鈍らせていた。戦いを少しでも早く終わらせたいという思いが、ノアを焦らせていた。
怪獣の絶命を確認することなく、瞬時ではあるが背を向けてしまった。
それが命取りになってしまった・・・
ズブリ!!!
背中に突如激痛が走り、
「あ・・・ぁぁ・・・うあぁぁあああああああああ!!!」
巨大な少女天使が悲鳴をあげた。
「ぐげげげげげ・・・げひゃひゃひゃひゃ!!!倒したと思ったろ?残念!!俺様は一度殺されてからが真骨頂!なんたってゾンビ怪獣なんだからな!!」
振り向くと、倒したハズの怪獣・サラマンドルが鋭い爪をノアの背中に突き刺していた。
巨大なトカゲ怪獣は、角だらけの骨格はそのままに、肌がめくれ上がり肉がただれ、死臭を振りまく悍ましい姿になっていた。
「ぐっ・・・ぁ・・・ぁ・・・なかなか・・・男前になったじゃない・・・」
必死に皮肉を口にするノアのカラダを、
ズブズブズブ!!!
背中に突き刺さった爪が貫く!!!
ブシュウウウ!!!
「あがぁああああああああああ!!!!」
いたいけな少女の鳩尾が、悍ましい怪獣の爪に突き破られてしまう。広いアスファルトの道路に、弓なりになったノアの影が伸びる!!!
「くっ・・・うぁ・・・あ・・・こんなの・・・なんでも・・・ない・・・わ・・・!!!」
自らの腹から突き出た怪獣の爪に手をかざすノア。その手のひらから黒いオーラが放たれて・・・
ボゥ!!!
怪獣の爪を、手を、腕を焼き尽くす!!!
「あぁぁあああ・・・!!!」
自らのオーラで体内を焼かれる苦しみに声を上げるノア。だがその捨て身の攻撃は確実にゾンビ怪獣をも追い詰めて・・・
追い詰めた・・・ハズなのに・・・
「ぐげげげげげ・・・げひゃひゃひゃひゃ!!!捨て身の攻撃たァ健気だなぁ?」
ゾンビになったサラマンドルは高らかに嗤い、黒いオーラに焼かれる腕を自ら斬り落とした!
そして・・・
「分かってねぇようなら教えてやらぁ!ゾンビってのはな、死なねぇからゾンビなのさ。そして死なねぇてぇのは、こういう事なんだよぉ~~~!!!」
斬り落とされた痕からすぐに腕が再生してしまう。ドロドロの腐肉で出来た、禍々しい瘴気を放つ、毒々しい色の爪が生えそろった腕が・・・
「くっ・・・ちょっと腕が再生したくらいで・・・いい気になってもらっちゃ困るのよ・・・」
よろよろと立ち上がりながら、ゾンビ怪獣に対峙するノアの胸元、そのエナジーオーヴが・・・
ピコン・・・ピコン・・・ピコン・・・
点滅し、彼女の危機を知らしめている。
「う・・・うぅぅ・・・」
エナジーが枯渇しつつある苦しみに、思わず胸元に手をやってしまうノア。今にも膝から崩れ落ちそうになっている彼女を、怪獣は余裕の表情で見つめている。
「どうしたどうした?そんな顔して大ピンチなのか?だけど俺様は、油断なんかしてやらねぇぜ!!!」
怪獣は後ろに飛びのくと、
ビュンビュンビュン!!!
無数の鋭い角をノアに向けて発射した!!!
「くぅ・・・」
震える足に力をいれ、迫りくる角を避けようとした・・・その時、
『助けて!!』
人の声が聞こえた。
背後のビル・・・そのオフィスの中で、倒れたラックに足を挟まれて逃げられない女性が一人・・・
ノアが最優先すべきは目の前の怪獣を倒すこと。そのことにより何百何千の人々を救うこと。それに比べたらたった一人の命などあまりにも些事・・・取るに足らないモノである。
彼女は神ではない。守れるものには限りがある。何を優先すべきかなど、考えるまでもない・・・
「・・・しょうがないわね。」
ノアはそう呟くと、ビルの前にカラダを大の字にして立ちはだかった!!!
ズブズブズブズブ!!!!
怪獣の放った角が・・・全てノアのカラダに突き刺さってしまう!!!
「うぐぅっ!!!あぁぁああああああああああああああ!!!!」
昼間のオフィス街に、小悪魔のような天使の悲鳴があがる。
『あぁぁ・・・ごめんなさいごめんなさい!!!』
オフィスから聞こえる泣きそうな声に、ノアは微笑んだ。
「ばかね・・・謝ることなんてないわ・・・すぐに私の仲間が助けに来るから・・・大人しく待ってなさい・・・」
「ぐげげげげげ・・・げひゃひゃひゃひゃ!!!正義のヒロインは守るモノが多くて大変だなぁ!!その点怪獣はいいぜぇ?ただ破壊し蹂躙し、滅茶苦茶にすればいいんだからよぉ!!!こんなふうになぁあああああ!!!!」
ギュィイイイイイイイイン!!!!!
腕に腿にお腹に・・・カラダ中に突き刺さった角が回転し、ノアの肉体を抉り始める!!!
「うぎゃぁ・・・あぁあああああああああああああああああ!!!!」
壮絶な苦悶の声を上げながらも尚、ノアは大の字の姿勢を保っている。背後のビルを、そこにいる人を、悍ましい怪獣から守るために・・・
「おいおい。まだそんな顔が出来るのかよ?いいぜいいぜぇ?なら正義の心を保ったまま、粉々に爆ぜてしまえ!!!」
怪獣の言葉と共に・・・ノアを抉り責めている角が・・・一斉に爆発して・・・
ボン!バン!ドゴン!ドドドドドドーーーン!!!
「あがっ・・・ぅ・・・ぁ・・・ぁ・・・」
一瞬ノアの瞳が白目をむいてしまう。意識を飛ばしてしまうほどの責め・・・にもかかわらず依然その場に立ち続けるノアの胸を・・・
「おっと。寝んねの時間にはまだ早いぜ!?」
ザン!!
ゾンビサラマンドルの爪が引き裂いた!!
「うあぁぁああああああああああ!!!」
一瞬の気絶・・・そんなささやかな安寧すら許されず、ノアの意識が無理矢理引きずり起こされてしまう。
「あ・・・ぁ・・・ぅ・・・んぁ・・・はぅぅ・・・っっ!!!」
彼女を苛めるのは、引き裂かれた痛みだけではない。
ドジュウウウウ!!!
怪獣の爪の毒に、彼女のささやかな膨らみが犯されているのだ!!
「ひぅ・・・くぅ・・・くぁああああ・・・」
「どうだ?俺様の毒の味はよぉ!?」
ゾンビサラマンドルの、もう片方の手の爪も禍々しい毒の爪へと変化していく。
「ぅ・・・ぁ・・・ぁ・・・こんなの・・・ぜんぜん・・・なんとも・・・ない・・・わ・・・」
「そうかよぉ!!ならもっとヤってしまっても平気って事だよなぁ!!!」
ザクゥ!!
今度は両手で、先よりも深く胸を斬り刻まれてしまう!
「あぁぁあああああああああ!!!」
斬撃に苦しみ毒に悶えながら、両腕を水平に開き胸を晒したままの姿勢を崩さない。それは背後のビルを、その中の人を意地でも守るという彼女の強い意志である。
だが怪獣は、その崇高な意思を嘲笑い踏みにじる!そのむき出しの弱点をここぞとばかりに責め続けるのだ!!
ズバ!ズシュ!ゾリ!ザシュ!!!
何度も何度も胸を爪で引き裂かれ、
ズクン・・・ズクン・・・ズクン・・・
たっぷりの毒に、胸を犯されていく・・・
「あくっ・・・あぁぁ・・・ぅあ・・・あ・・・あぁぁぁああああ・・・!!!」
ピコンピコンピコンピコン!!!
胸元のエナジーオーヴの点滅が早くなり、警告音がけたたましく響いていく。
「このチカチカ鳴るやつはぁなんだぁ?」
怪獣の爪がオーヴの表面を
カシュウ・・・
引搔いた。
オーヴに傷がつくこことはなかったが・・・
「ん“ぁ“ぁ“!!!」
ノアのカラダが突っ張り、尻尾がピンと立ってしまう。
「なんだなんだ?ここを責められるのも好きなのか?」
カシュ!カシュ!カシュ!!
毒の爪がオーヴを引搔くたびに、
「あぁ“っっ・・・ぅくぁっ・・・っぁ・・・うあぁぁ・・・!!!」
少女のようなノアのカラダがピクンピクンと跳ねあがる。オーヴを責められるたびに、全身の神経を同時に弄られているような苦しみにカラダが反応してしまう。
「んはぁっ・・・っぁっ・・・や・・・やめなさ・・・ぃあぁ・・・」
「おいおい!そんな反応して誘っているのかよ・・・いいぜぇ~~~とことんかわいがってやる!!」
ぐんッ!
ゾンビ怪獣が腐肉の腕でノアのカラダを抱き寄せる。
「あン・・・ぅ・・・ぁ・・・ぁ・・・ぁぁぁ・・・」
ピコンピコンピコンピコン・・・
もう力が残って無いのか、ノアは怪獣の腕にしなだれかかるようにぐったりとしてしまう。
「あ・・・ぁ・・・あぁぁ・・・ぅぁ・・・」
両手と頭がだらんと垂れ下がり、グズグズに腐った腕の上で小さな胸が弱弱しい呼吸に合わせるように上下に動いている。
「はぁ・・・はぁ・・・ぅあ・・・あ・・・あぁぁ・・・」
「ぐげげげげげ・・・げひゃひゃひゃひゃ!!!」
哂うゾンビサラマンドルの肩から・・・メキメキ・・・メキメキ・・・音を立てて、腐った腕が何本も生えていく。その先には、毒の爪が伸びていて・・・
「たっぷり可愛がってやるぜぇえええ!!!!」
いくつもの毒の爪が・・・ノアの胸を裂き貫く!!胸元のエナジーオーヴを引搔き突き弄ぶ!!!
「あぐっ・・・ぁぁぁ・・・ぅあ・・・あぁああああああ!!!!」
腐ったゾンビの腕に身を預けながら、ノアの可愛らしいカラダがピクンピクンと跳ねてしまう。
「んぐぁ・・・あぁっ・・・っぁ・・・ぁ・・・くぁ・・・ぁぁぁああああああ・・・」
悶え苦しむ姿に興奮するのか、爪での責めがますます苛烈になっていく。
ピコンピコンピコンピコン!!!
雲一つない青空の下、警告音が悲痛に響く。
「もうたまらねぇぜ!!」
ゾンビ怪獣は叫ぶように言うと、ノアの胸元で悲鳴を上げ続けるオーヴにむしゃぶりついた!!!
「んはぁぁっっっっ!!!」
ジュルジュルジュル!!!!
ノアはもう何も出来ずに、されるがままに吸われることしか出来ない・・・ゾンビの唾液に清らかなオーヴを凌辱されながら・・・貪られることしか出来ない・・・
誰もがそう思ったその時、だらんと脱力したノアの腕が、怪獣の頭を押さえた。
「はぁ・・・はぁ・・・ぅぁ・・・ぁぁ・・・ゾンビっていうのは・・・頭を潰すのが・・・セオリーなのよ!!!」
どこにそんな力が残されていたのか、ノアは手に黒いオーラを集め・・・そして・・・
「たぁああああああ!!!!」
胸元にむしゃぶりつく怪獣の頭を破壊した!!!
デロデロデロ・・・
頭部を無くしたゾンビ怪獣の首から、体液が流れ出しノアの胸を汚していく・・・
「んぁぁあああ・・・あ・・・あぁぁ・・・うあぁぁぁああ・・・」
ぴ・・・ぴこん・・・ぴ・・・ぴこ・・・
胸元のオーヴの輝きが今にも消えそうになり、警告音も途絶え途絶えになっていく・・・
「ぐげげげげげ・・・げひゃひゃひゃひゃ!!!ゾンビ汁に胸を汚されるのも好きなのか・・・お前、何してもエロくなるんだなァ!!!」
あぁぁ・・・ノアの必死の攻撃も虚しく、怪獣の笑い声が高らかに響き渡ってしまう。
「ぅ・・・ぁ・・・あぁぁ・・・」
「残念だったなぁ!!頭を潰されたくらいじゃァ俺様はなんでもねぇんだわ!!!」
メキメキメキメキ!!!
ノアの目の前で、怪獣の首が生えてしまう。なけなしの力を使って潰したハズの頭部が・・・
「はぁ・・・はぁ・・・ぁぁぁ・・・これで・・・わかったわ・・・わたし・・・たちの・・・勝ち・・・よ・・・」
「あぁぁ?何言ってんだお前は?」
ゾンビ怪獣の無数の腕に、ノアの華奢なカラダが抱きしめられてしまう。グズグズに腐った肉体に押し付けられながらギリギリと締め上げられてしまう!!
「う!ぁぁああああ!!!うあぁああ!!!」
「誰の勝ちだァ?お前はこうやって締め上げられて・・・」
バキバキ!!ボキボキ!!!
「あぐぅ・・・あ“がっ・・・ぅ“ぁ“あっっ!!!」
「こうやってゾンビ汁塗りたくられるだけでアンアン喘いでいる事しか出来ないくせによぉ!!」
締め上げながら、怪獣はノアのカラダを自らに擦りつけるように動かしていく。
ぶしゃ!ドロぉ・・・ヌルぅ・・・
腐肉から垂れる異臭を伴う体液に、ノアの清らかな肢体が汚されていく・・・
「ぃぁ・・・あぁぁああ・・・んぁ・・・あぁぁああああ・・・!!!」
ぴ・・・ぴ・・・ぴ・・・
オーヴの輝きはまさに風前の灯・・・正義のヒロイン・エンジェル・ノアに敗北の時がまさに迫ろうとしていた!!
「え・・・エネルギー反応・・・かくにんしたわ・・・アンタが首をはやすとき・・・ぅぁ・・・あのUFOから・・・エネルギーがながれこんでいた・・・あのUFOをうちおとせば・・・あんたは・・・うあぁぁ・・・」
ノアの視線の先には、UFOを追う戦闘機。基地から次々に援軍が現われて、今や計六機の戦闘機がUFOを破壊しようとしている・・・
だが・・・
「それが分かったところでどうなるよ?まさかこの星の人間どもごときが撃ち落とせるとでも?」
UFOは瞬間移動を繰り返しながらビームを放っている。いつ撃ち落とされてもおかしくない状況の中、追い詰められているのは仲間達の方にすら見えてしまう。
だが・・・
「はぐぅ・・・ぅあ・・・そ・・・そのまさかよ・・・アンタ・・・この星の奴らを・・・なめないほうが・・・いいわよ・・・」
「そうかいそうかい。そうやって囀ってろよ弱者がよぉ!!!」
ノアをきつく抱きしめたまま、ゾンビ怪獣は自らの肉体から無数の鋭い角を生やす!それはノアのカラダ中を刺し貫いてしまう!!
「あがぁああああああ!!!」
「弱ぇえくせによぉ!一人じゃ何にも出来ねぇくせによぉ!いっちょ前に希望を抱くんじゃねぇぞ!!」
ドクン・・・ドクン・・・
ノアに突き刺さった角が脈を打ち始める・・・それはあぁぁ・・・微かな彼女のエナジーを貪り吸っていく!!
「うぁぁああああああ・・・うぁ・・・あぁぁあああああ!!!」
「ビチビチといい反応しやがる!!このまま全てのエナジーを吸い尽くして・・・生命力さえも吸い尽くした後・・・ただ苦しむだけしか出来ない生き人形になったお前を、永遠にドロドロのゾンビ地獄で可愛がってやるぜ!!それが弱いくせに俺様に立ち向かった報いだ!!」
「うぁ・・・ぁぁぁあああああ!!!」
ノアのカラダが激しく痙攣する・・・それは蝋燭の炎が消える前の揺らめき。今まさに、正義のヒロインの全てが・・・吸い尽くされようとしていた・・・
その最中にあって、ノアは笑った。微かに、微笑んだ。
脳裏に浮かぶのは、二人の女神。
ともに月で戦い、怪獣王・ギガントクルスを討ち倒した青い女神・セイラ。
ノアを生み出してくれて、何度も一緒に戦ってくれた赤い女神・ルシア。
その偉大な二人と比べたらノアは確かに・・・
「えぇ・・・その通りよ・・・確かに・・・私は・・・弱いわ・・・あぅぅうう!!!」
なに笑ってやがる!そう言わんばかりに、ゾンビサラマンドルがノアの肩に噛みついた!
チュルチュルチュル・・・エナジーを吸われる責めを受けているのに・・・さらに吸血責めまで受けてしまう・・・
「あぐぅ・・・ぁぁぁ・・・私は・・・よわ・・い・・・弱いから・・・助けてもらうの・・・」
ノアが必死に頭上へと手を伸ばす・・・それは空で戦う戦闘機に、燦々と輝く太陽に助けを求めているようだった。
「ぁぁぅ・・・そしてね・・・弱いから・・・頭を使うのよ・・・」
ドシュウウ!!
ノアの手のひらから、黒いオーラがエネルギー弾となって放たれる!!
だが・・・それは無情にもUFOとはかけ離れた方向へ・・・
ぴ・・・ぴこん・・・ぴ・・・こ・・・・・・
最後の力を使い果たしたノアのエナジーオーヴが完全に力を失ってしまう。
「う・・・ぁ・・・ぁぁ・・・」
だが、ノアは死んだり活動を停止したりはしない。そんな生ぬるい救いなど訪れない。
完全に力を失ったノアはもう、何の抵抗も出来ずに、
身を守るモノを失った敏感なカラダを怪獣に差し出すことしか出来ない。
ただされるがままに苦しみ悶えることしか出来ない・・・
「ぅあぁああ・・・あぁぁぁ・・・あぁああああああ!!!」
メキメキメキ・・・ゾンビサラマンドルの首がもう一本生え、ベロンと敗北のヒロインの頬を舐める。
「んぁ・・・あぁぁぁ・・・」
「これでもうお前には何も出来ない・・・お前はお終いなんだ・・・でも安心してくれよ。そのガキみてぇなエロいカラダを、たっぷりと可愛がってやるからよぉ~~~」
ガブリ!
もう反対側の肩も噛まれて、
「うあぁぁあああああああああ!!!」
チュウチュウとさらに血を吸われ、ノアが苦悶の声を上げる。
エナジーを吸収しつくした角は彼女の生命力を吸い始め、ヒクヒクと震えるカラダはドロドロの体液で汚されている・・・
絶望的な責め苦・・・
だが・・・
彼女はそれでもノアはニヤリと笑った。
「んぁっ・・・あぁぁ・・・お終いなのは・・・アンタの方よ・・・」
その視線の先では・・・
ノアが放った黒いエネルギー弾が、今まさに見方である戦闘機を直撃しようとしていた。
「B作戦っすね!了解っす!!」
荒川ミライはそう言うと、戦闘機にバリアを張った。
カン!
エネルギー弾は跳ね返り、また別の戦闘機へと向かっていく・・・
カン!カンカン!!!
まるでピンボールの様に戦闘機から戦闘機へと跳ね返っていく。
跳ね返る度に加速し、エネルギーが増していく・・・そして・・・それは・・・
ドン!!!
瞬間移動を繰り返すUFOをついに貫いた!!!
「うぎゃぁあああああああああああ!!!」
ノアを抱きしめたまま、怪獣が断末魔の悲鳴を上げドロドロのタール状になっていく・・・
「う・・・うぐぉおおお!!!せ・・・せめて・・・お前を道連れにぃいい!!!」
それはノアの肉体を汚し、侵食していく・・・エナジーが突き、身を守る術を持たない無防備なカラダへと・・・
「うぁ・・・あぁぁ・・・ああああああああああああ!!!」
こうしてノアは・・・地球防衛軍は今日も勝利を収めた・・・
だが・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
こぽ・・・こぽこぽ・・・
カプセルの中で少女が身悶える度に、溶液の中に泡があがる。
勝利の代償はあまりにも大きく、傷つき汚染されたノアの肉体はエナジーに満たされたカプセルでの治療を余儀なくされていた。
―――こんなのなんでもないわ。昼寝してるようなモノよ。―――
カプセルでの治療を受けた感想をノアはそんな風に語る。だが、昏睡しながらも苦しげに悶える姿を見て、誰がその言葉を信じれるだろうか。
カプセルの中で苦しむノアを、地球防衛軍極東支部第一部隊総隊長・雨宮イノリが見つめていた。
苦しい治療を受けた後に待っているのは、苦しい戦い・・・その小さなカラダに壮絶な責め苦を受け続ける彼女を止められないのは、それがノア自身が望んだことだから。
このカプセルも、ノア自身が設計し創ったモノなのだ。
「ねぇルシアちゃん・・・」
イノリはポツリと口にした。
「アナタ達は・・・どうしてこんなにも・・・戦わなきゃいけないの?」
答えるモノのいない問いが、空しく虚空へと溶けて行った・・・
アヤワスカ
2022-11-16 08:51:38 +0000 UTCアヤワスカ
2022-10-22 17:39:15 +0000 UTCレノン
2022-10-21 15:58:50 +0000 UTCアヤワスカ
2022-10-17 02:44:28 +0000 UTCdeszero
2022-10-16 20:14:09 +0000 UTC