XXX4Fans
miruno from fanbox
miruno

fanbox


【3-1】「おはようございます」

拝啓、ヒナ姉ちゃんへ。 おはようございます。 ここ、月ノ宮に来て、二日目の朝がおとずれました。 ベッドから身を起こすと、希望を象徴するかのような眩しい朝日が、オレと室内を明るく照らし、開かれた窓から入ってくるやわらかな風が肌に触れ、なんだかくすぐったい気分になります。 そして、そんなリラックス効果を生み出す窓際に立つのは、一人のメイドさ……ん?メイド? 「おはようございます」 「お、おはよう……ございます?」 クラシカルメイド服に身を包む、謎の女性のやわらかい挨拶に、オレこと『白井弟』は、混乱しつつも何とか声を返した。その直後、脳内で思考のバーゲンセールが始まる。 「(へ? 誰? 誰? こんな綺麗なメイドさん、昨日はいなかったはずなんだけど? あっ、もちろん姉ちゃんが一番ですよ~。姉ちゃんは唯一無二の女神ですよ~。浮気じゃないからね、姉ちゃん! この人は、そう、清純派アイドル見る感じの美しさってヤツで……。 ああ、チクショー!絶好のシャッターチャンス逃した。頼むからさっきのあいさつシーンの記憶、カメラに保存させてくれ!!)」 『カシャ』 「?」 突如、頭の中で響くシャッター音に顔をしかめる。 ははっ、まいったね。朝から幻聴かよ。 あれ撮れなかったの痛すぎるもんな……あぁっ、さっきの風景、もう一度再現できないかな~? そんな残念と後悔の感情に頭を支配されていると。 「大丈夫ですか?」 メイドさんが、心配して近寄ってきた。顔が近い。 オレは、焦りながら顔を離し、問題ない事をアピールする。 「大丈夫です、大丈夫です。オレの姉ちゃんは女神です。それでえ~と……あなたは?」 「申し遅れました。私、『駒川詩』と言います。紫乃様に頼まれて、あなたのお世話係をさせていただく事になりました。以後、よろしくお願いします。」 「え………えええええええええええ!!!!!」 せ、世話係って、何考えてんだよ、水崎!ってかシノ様とか呼ばせてるのどうなの…?じゃなくて、オレは姉ちゃん一筋だから問題ないけど、一般男子中学生だったらヤバいからね? 頭モンモンボンだからね!? この人、駒川さんも、きっと色々あって水崎に逆らえないんだろうな~……かわいそうな駒川さ…ん? 駒川…… 「あーー!!もしかして昨日のナースの人?」 「はい、そうですが……」 「くっ!」 オレはバッと跳ね起きると、ベッドの上で飛び掛かる直前の猫のような姿勢で辺りを見回した。 駒川さんは、きょとんと不思議そうな表情をしているが、オレはかまわず警戒を続ける。 「き、昨日のメイドのヤツはどこだ?また、オレの体に何かしようとその辺に隠れて……」 「メイド?……ああ、白樺さんの事ですね。あの方なら今日はお休みです。何やら昨日、紫乃様に色々頼まれて大変だったようなので」 「や、休み?」 「はい。それと、昨日の朝は申し訳ありませんでした。体の一部が大きく膿んでいたようなので注射による投薬で治そうと考えていたのですが……もう必要なさそうですね」 そう言って、恥ずかしげもなくオレの下半身に視線を落とす駒川さん。 「っう―――」 オレは、顔を真っ赤にし、たまらず股間を抑える。そんな純真な顔で見ないで。超恥ずかしい…。 この人、ただの天然さんなのかもしれないな~。それはそれで危うい気もするけど……。 「ま、まあ、それならいいです。こちらこそ、変な行動取ってすいませんでした。」 オレはあぐらをかいた姿勢で座り、そのまま頭を下げた。 「いえ、お気になさらず。それよりこちら、昨日預かっていた白井様の所持品です。ご返却させていただきますね」 そう言って、カートを引っ張り出してくる駒川さん。両手で丁寧に手渡してくる。 「まずは、お召し物です。昨日のモノは洗濯し、まだ乾いていないので、同じデザインのモノをご用意させていただきました」 「あっ、ど、ども」 「次に、スマホとカメラですね。充電は済んでますので、すぐにお使いいただけます」 「ち、ちゃんとレンズ磨いてある。助かります。」 「それとこちら、チョーカーです。失礼ながら首につけさせていただきますね」 「どうぞ、どうぞ、チョーカーって初めてつけ……ん?」 <ガチャ> 「な、なんじゃこりゃーーーーーー!!!!!」 そうして首にはめられたチョーカーを見て、混乱するオレ。 首の中心部分に、山ニーナさん達がつけている指輪の『逆三角形の宝石』が黒光る。 「ぐおっ、外れねー!!駒川さん、なんなんですかこれ!?外してくださいよ!!」 その懇願に、駒川さんとは逆の方向から答えが返ってきた。 「絶対に外しませんよ~、それ ♪ 」 声の方向、部屋の入口に目をやるとそこには。 「み、水崎……」 オレの天敵、水崎紫乃が、微笑みを浮かべて立っていた。 ============================== 今回から新章スタートです。 朝起きたら、メイド詩さんがお世話係になっていた。なんか変なチョーカーつけられた…って流れです。 この先、 詩さんとのラブロマンスとかは完全にないので、安心していただけたらと思います。 個人的には、白井弟を世話する事で、人との関わり方や距離感を学んでいく(=白井弟で失敗ケースを学んでいき、成功基準を作る)という詩さんルートもアリかなと思いますが、その辺は『帝』である程度、星崎ちゃんがスタートさせてくれてるので、掘り下げはしません。 補足説明をするとしたら、『ウタちゃん』ではなく『(劇場版)詩さん』だという事ですね。前回のフラグメント戦で、ウタちゃんの痛みゲージがMAX振り切り限界突破したので、満足してお眠りいただいてます。またフラグメント戦になったら意気揚々と復活するのでしょうが……劇場版詩さんの方のエチチ描かせてもらえませんかね~? あと、チョーカーにはめられているリフレクター指輪の宝石は、山田パイセンが紫乃たんからもらった黒指輪が素材となってます。 効果のほどは、次回以降で。 どうでもいい情報としては、白井弟の息子様が勃っていなかったのは フラグメント固定化されたばかりで満たされてるから。

【3-1】「おはようございます」 【3-1】「おはようございます」

Related Creators