初夏の別荘地、
私は夏の間、出張でこの地を訪れた。
ここに、1か月ほど滞在する予定だ。
そして、到着した初日、
別荘の前に広がる大きな森があったので
散策しようと、昼食を済ませ向かった。
鳥のさえずり、風で葉のこすれる音
木々の隙間から差し込む木漏れ日…とても心地が良い。
そして、自然の音に耳を傾けながら
森の中を散歩していると、
偶然、一人の女性と出会った。
彼女は薄手の服を着ており、
無邪気に森の中を彷徨っていた。
正直な所、かなり目のやりばに困る。。。
「こんにちは。」
一応、声をかけてみたが、
彼女は私を不思議そうに僕を見つめるだけだった。
言葉は通じない?のかもしれない…
彼女は私を手招きし、僕を更に森の奥へと案内した。
彼女の後を追うと
やがて、小さな湖にたどり着いた。
湖面は、まるで鏡のように澄み渡っていた。
そして、その湖の中に、彼女は飛び込んだのだ。
そして、湖面から現れた彼の下半身が
青く染められていき、
魚の尾に変化をした。
僕は息をのんだ。
彼女は人魚だったのだ。
驚きを隠せない私に、彼女は微笑んだ。
何も不思議なことはなく、
すべてが当たり前の存在であるかのように…。
そして、その日から私は朝になると湖畔へ行き、
彼女を観察した。ただ、彼女を見つめる。
そして日が暮れる前に帰ってくる。
そんな日が続いた。
ある満月が綺麗な夜…
別荘で執筆活動をしていると
窓のそとからかすかに歌声が聞こえた。
それは人魚の彼女の声だった。
私はその遠くから聞こえる歌声に耳を澄まし
深い水の中に沈んでいくような、
けどそこはとても温かくて幸せに溢れている
そんな気持ちになった。
翌朝、予定がっあたため
森へは行けず、所用を済ませた。
そして、翌日森へ向かうと
彼女が寂しそうな顔で僕の傍から離れようとしない。
別荘へ戻ろうとすると、
彼女が僕についてきた。
言葉が通じないので、水がなくて平気なのかとか、
食事とかいろいろときになるものの
彼女の行動をそのまま受け入れてみた。
そして、別荘に到着すると
彼女は、私の体を求めるように、寄り添ってきた。
彼女の肌は、冷たく、滑らかだった。
まるで、月の光を浴びた水のように。
彼女は興味深そうに僕の瞳を覗いてくる。
そして、僕にそっとキスをしてきた。
僕は、彼女のことを受け入れた。
そして、彼女の頬にキスのお返しそした。
そこからは僕たちはお互いを求めあうように
結ばれた…。
そして、一晩一緒に過ごしたあと、
翌朝彼女を湖へ送り届けた。
彼女は僕の頬にキスをしたあと
笑顔を浮かべながら湖の中へ入っていった。
その日から彼女は、僕の前に現れなくなった…
今頃君は何をしているのだろう…。
私は滞在期間が終わると同時に、
湖畔の近くに住まいを構え、
いまでも彼女に再会できる日を待っている。
君に会いたい。