「主様!」
「出撃準備、出来ました!!」
「救援物資、戦闘準備完了しました!!」
「主様、結界の用意できました」
配下の美女軍団が一斉に声をあげた。
呪毒に封鎖された海都。
魔龍によって海都は呪毒に犯された。
悪性の呪毒の拡散を防ぐため、海都は封鎖される。
「長殿、ゆくのか?」
天代があらわれる。
「起きて大丈夫か? まだ本調子じゃないだろう」
「も少しゆっくりしたい所ではあるがの、じゃが危難とあればしかたなかろう? まぁもっとも」
危難でない時などないのじゃが、といいかけ苦笑する。
「今回は巫女達も何人か連れて行くのじゃろう?」
「ああ、治癒に秀でた奴を何人か連れて行く。想像以上にやべぇ状況だからな」
草薙は情報収集のため、くノ一を外に派遣している。
配下から得た情報、そして草薙の伝手で得た情報を統合すると、海都は呪毒に犯され、極めて深刻な状態にある事は間違いない。
「知っておる。それなりに、長殿の代わりを務めておったのでな。まぁ……」
天代の纏う空気が緊張を帯びる。
「――状況は最悪に近いといわざるをえんの。呪毒の拡散を抑えるため封鎖されており、外部、政府の助けが入る事はないし助ける気配もないという状況じゃ。つまり」
「見捨てられというわけだな」
重く言葉が響く。
理解は出来た。
公の治安機構は徹底的に蹂躙され、自衛戦力も崩壊。
多くの政治家が死亡した。
魔大国ガルディゲンの超侵攻、神聖国リュシオンの裁き、そして十三帝将の叛乱
により政府機能は壊滅状態にある。
それぞれの勢力が、トップ一人だけで国を灰燼に帰す事ができる絶大な力を有する。
あの日、日本が滅びなかったのが歴史に残る奇跡以外のなにものでもない。
ヘルヘブンをはじめとした各勢力に繋がった倫理ガン無視の非合法組織も暴れ回っている。
通常ならば完全崩壊してしかるべき状況なのだ。
(志公方、北条……傑物頼りというわけか)
統御しているのは
一都市の、しかも呪毒という厄付きを助ける事による崩壊の連鎖を防ぐという判断は理解できる事ではあった。
ジワジワと体が毒に侵蝕され、死を待つだけしかない状態。
今回は感染力のある呪毒だ。
人間は相互不信になり、罵り合い苦しみながら死んでいく。
――地獄。
封鎖された美しき海都は今やガルディゲンの魔族の餌たる負の感情を吐き出す毒壺。
それをなしたのは呪毒の根源
「――魔龍ジルヴァーン」
ガルディゲンの魔族。
展開された呪法の強さから、中位の魔戦将を越える力を有しているのは間違いない。
あまりにも危険な相手。だが
(――滅ぼす)
刹那、零度の風が吹いた。
その風に宿るのは――死のような何か。
なでられるだけで虚無の世界に染まるような異質さがあった。
「!!」
「あっ」
「――」
虚衆達が息を飲んだ。
それが主の風、本性の一部である事を理解する。
自分達は今から人間を助けにいく。救うための戦いだ。
だが、これが正義と悪の戦いでない事も本能的に再認した。
草薙悠弥。この『只の日本人を名乗る■■という存在は無法に過ぎるのだ。
誰にも共感できて誰にも理解できない。
「主様……」
女達が草薙を見た。
目に宿るのは忠誠、そして畏怖。
忠誠を誓う配下の女達。
何度も命を助けられ、魂の底からの恐怖を救われた。
あの日、絶体絶命の時、草薙の神風が日本を、そして自分達を救った日。あの時の皆の心に、女達が生まれ持つ魂ともいうべき所までに主への忠誠は刻まれている。
魂までの忠誠を尽くすと、女達は決めている。
風守の、現在の蒼生大和の美女軍団は忠誠は絶対。
しかし、主との隔絶した力や在り方に畏怖を覚える時があるのも事実だった。
「…………」
透徹な瞳が女達を見据えた。
「あっ……」
女達がゴクリ、と息を飲む。
先ほど見せた絶対の殺気。
その主の瞳が見据えるは――
「おっぱいだ!!」
おっぱいだった。
「えっ?」
むにゅうううううぅぅっ!
巨乳を――もむ!!
女ザコを仕留めるような――容赦のない乳揉み!!
「きゃんっ♥」
「はうっ!?」
思いっきり乳を揉んだ。
草薙悠弥、乳をもむ。
決戦前の真剣な流れで流れるように乳揉み。
もはやKYというレベルではない。
「うぴょーーーーーーーーーーーーー!!」
じたいを見守っていた、蒼生大和在住の珍獣タヌタヌさん(魔法使い)は喜びの声をあげた。
「さすが草薙くん!
ボク達のエッチな夢を叶えてくれる!
これは崇める奉るうううううううぅぅぅ!!!」
タヌタヌが雄叫びをあげる。
士気が無駄にあがる。
スケベがはじまるのだ。
「う~ん、この無道」
天代がう~んという。
俺が法だといわんばかりの草薙の自由すぎるふるまいに『こいつマジやべぇな』と日本語なげやりな感想をいただきつつ――
「戦略的にこれが最適解なのじゃが……やべぇ奴はやべぇ奴じゃな!!」
「――それもまた良し」
風が応えた。
~
乳を揉む
ああ乳を揉む
乳を揉む
~
草薙、心の俳句。
草薙には強い呪毒耐性がある。大半の力を失った草薙だが、呪毒の耐性は
比較的残っている。
草薙と強く『繋がる』事によって、配下の者達にも一時的に呪毒の耐性が付与される。基本的に、行為は繋がりは強ければ強いほど、回数が多ければ多いほどいい。
草薙との繋がりを強くする事で配下の女達の耐性は高まり、強い呪毒が蔓延する地域でも救援、戦闘が可能になる。
~関連~

~ 呪毒に犯され 封鎖された海都。 見捨てられた絶望、呪毒に苦しむ日本人。 人々の祈りに応え、蒼生守護の風が吹く 討滅するは呪毒の根源、魔龍ジルヴァーン。 無道の風と外道の呪毒がぶつかる。 ~
~天代(中央)~
~タヌタヌ~