波音が聞こえる。 海鳴りというほどではない。浅瀬の岩に当たった波が小さくはじける、ちゃぷちゃぷと高い音。 ――ということは海辺のすぐ近くなはずだ。暗闇の中で、ルナは必死に頭を巡らせている。考えることくらいしか出来ることがないから、なのだけれど。 岩の上にあおむけに寝かされているらしい。両手両足は大の字に固定された状態で拘束され、身動きができない。手首と足首に感じる冷たさから、おそらく金属の手枷足枷のようなものだろう。 マジックドレスは、おそらく無惨に切り裂かれて、胸も下半身も、大事なところはすべて空気に触れてしまっている。けれど暗闇に閉ざされていて、どうせ見えないと思えば羞恥に心を乱される心配は今のところなかった。 そう、暗闇だ。 薄ら明かりすらない、数センチ先の目の前すら見えない、まったくの暗黒がルナの周囲を覆っている。波音と、時おり吹いてくる微風から、ここが屋内でないことは分かる。海沿いの洞窟、その中。 「聖光珠、聖光珠応えて。……だめ、か」 期待はしていなかったけれど、さすがに落胆する。影霊もバカではない、そう簡単に反撃させてはくれないようだ。 焦燥感がじりじりと神経を焼く。落ち着いて、抜け出す策を考えなきゃ。まだ何もされていない、今のうちに――。 《ぐひひ。ぐひひひ。宝珠の、持ち主を捕まえられるなんて、つ、ツイてるんだよ、なぁ》 気味の悪い声が急に響いて、さしものルナも一瞬ビクリと反応してしまう。洞窟内に残響が鳴り渡った。間近にいるはずだが、敵の姿はまったく見えない。けれど低く、のどの奥に引っかかるような口調で話す影霊の声は、いかにも鈍重そうに聞こえる。 「……そうね、私の方はまったくツイてなかったみたい。アンタみたいなのに捕まるなんて」 海辺に出没するという影霊を追跡していたら、急に発生した局所的な高波にいきなり呑み込まれて意識を失い、気が付けばこんな姿で囚われていた。不覚と言うしかないけれど、相手が単純な敵なら、まだ勝機はある……かも知れない。少なくとも、今はそれに賭けるしか。 《ぐひひひ。そうやって、よ、余裕ぶって、られるのも、今のうちなんだよな。こ、こ、ここには、誰も助けに、なんてこない、から、じっくり料理して、や、やるんだよな》 「そう簡単にはいかないと思うけど。私には仲間がいる。ルリは、きっとここを見つけだしてくれるからね。そしたらあなたも終わりよ」 《む、ムリなんだな。この洞窟は、み、見つからないんだよな》 「宝珠の力を侮り過ぎじゃない? まぁ、私はその方が助かるけど」 《ぐ、ぐぐぐ……。来ても、あ、あべこべに、やっつけてやるんだよな。待ち伏せすれば、お、お前と同じように、すぐ捕まえちゃえるんだよな》 怒ったように言う影霊の声を、ルナは冷静に聞き分けていた。 おそらく、ルリがこの場所を見つけられる可能性は高くない。あの子はきっと今ごろ、焦って駆けまわっているだろうけれど……広域探査が得意なのは陽光珠よりも聖光珠の方なのだ。 けれどこちらの実情を明かす必要はない。ああ言っておけば敵の意識は外へ向く。その間に、どうにかここを抜け出そう。 見えないけれど、影霊らしい物音がごそごそと動いて遠ざかる気配があった。けれどその足が不意に止まって。 《ぐひひひ。まぁ、ちょっと離れてるくらいで、ちょうど、いいんだよな。戻って来たころには、ボクの能力で、お、お前もすっかり出来上がってるんだよな。自分から、お、おねだりするように、なってるんだよな》 「……どうかしらね?」 《ぐひ、ぐひひひひ。女の子が、情けない声で、お、おねだりする声、だいすきなんだよな。ボクが捕まえた女の子たちは、みんな、最後には自分から腰振って、おねだり、してきたんだよな。お前も、た、楽しみなんだよな。ぐひひ、ぐひひひひ……》 今度こそ、声が遠ざかっていく。相手が完全に去ったと確信が持てたところで、ルナは改めて自分の状態を探った。両手を保持している金属製の拘束具が緩まないか、少しずつでも抜け出せないかを試してみる。 両手足が伸びきった状態で大の字にされているため、うまく力が入らない。焦りそうになるのを、ぐっと呑み込んで、できるだけ冷静に……。おそらくあまり時間の余裕はないのだ。 最初の数分は、何も起こらなかった。 「……んっ」 拘束聖光少女が急に身を固くしたのは、冷たい刺激が急に右肩の辺りに疾ったからだった。 ヒヤッとした湿った感触が、肩からこぼれて腕の下へ流れていく。 洞窟の天井から落ちてきた水滴だと分かれば、その時はすぐにルナの関心から外れた。今はそんなものに構っている暇はない――。 けれど。 「っ!? これ……!?」 水滴の落ちた肩口が、じわりと熱を持つ。最初は冷たかったはずなのに。 戸惑っているところへ、今度は太ももに次の水滴が落ちた。やはりヒヤリとした、氷水を落とされたような刺激が走るのに、数秒でそれがだんだんと、じわじわ火照るように熱くなってくる。 ――これがあの影霊の言ってた能力、ってわけ? 「……く、うぅぅ……」 この洞窟の天井から滴ってくる雫が、すべて媚毒になっているということ。そして胸も下半身も露出したまま無防備に拘束されている今のルナは、晒している肌すべてが敵能力のいい的だということ……。 慌てて、手の拘束具にかける力を強める。けれど重い金属の枷は抜けそうで抜けない。ガチャガチャと鎖の音だけが響いて。 そして――ぽたっ。 「んっ……!」 右の頬に落ちた。思わず片目をつむって顔をそらすが、濡れた顔にもすぐに言い知れない熱さが灯り始める。 全身のうち水滴が落ちた場所だけ、熱い指がひたと押し付けられているような感覚。じわじわと熱を帯びて。落ち着いて脱出のための策を考えなきゃいけないのに、肌の上に灯った異様な感覚に意識を引かれて集中できない。 そうこうしているうちに。 「ひっ……ぁ、あっ!」 左胸の膨らみ、乳輪をかすめるような位置に水滴が落ちて、脇腹の方へ流れて行った。思わず声を漏らしてしまった恥ずかしさに顔を歪める。けれど、一度灯ってしまった疼きは止まらない。 ドクン、ドクンと心臓が高鳴る。感覚がどんどん鋭敏になって、ルナの少女らしい張りのある小さな膨らみの先端で、乳首はツンと上向いて固くなってしまっている。 「く、うぅ……このままじゃ……!」 次の一滴は腰のあたり、マジックドレスに落ちた。服のあるところなら数滴落ちても大丈夫、だけど。 その次の一滴は首筋に落ちた。冷たい感触に震えあがるけど、その後少しずつ、熱い舌で首筋を舐められているような感じがしてきて、ゾクゾクしてしまう。 さらにその次の一滴は右足に落ちた。タイツの繊維に浸み込んで、その周囲がじんわりと熱を帯びた。 「……く、この……っ!」 洞窟の天井を見上げる。けれど自分の鼻先さえ見えないほどの真の闇だ、何も見えはしない。 次の水滴がどこに落ちて来るのか、その予測も無理な話だった。隠すことも防ぐことも、避けることもできず、どこへ落ちてくるか分からない「次の一滴」をどうしても意識してしまう。ここを抜け出すことを考えなければいけないのに――。 「ひっ、あ、あぁ……!」 開いた足の付け根、太もものほとんど下腹部に近い辺りに雫が落ちる。そこから内股を、秘裂をかすめるように通って、お尻の下まで流れて行った。落ちた時に細かなしぶきも飛んだのか、ワレメの周りも熱くなってくる。思わず下腹部に力を入れて震えてしまい、両足を強張らせる。 まずい。このままじゃまずい。焦るほど、胸の先端や恥裂に広がりつつある火照りに意識をかき乱されて、思考が空回りする。視界からの情報が無いせいで、どうしても皮膚からの刺激を意識せざるを得ない。こんな状態で、もし一番敏感なところに水滴が落ちてきてしまったら――。 ぽたり。左の二の腕。 次の水滴が落ちてくるまでに大体数十秒くらいの時間がある。その合間はしかし、冷感が熱感に変わる感覚や徐々に悪化していく状況を思い知らされ、次はどこだろうと怯えおののく時間でしかない。 ぽたり。右脇腹。 「く、うぁっ……ぁ、あ……あぁ……」 真綿で首を締めるように、時間をかけて、追い詰められていく。ランダムに落ちてくる水滴に、少しずつ淫らの淵へ引きずり込まれていく。完全な暗闇の底で自分一人だけが身をくねらせ喘いでいると、まるで世界に自分一人だけ、みじめな痴態を晒しているような被虐的な気分になる。 はぁ、はぁと呼吸を乱して、慎ましい胸を上下させて喘ぐ。けれどそれが仇となった。 「……んぐっ!?」 開いていた口の中に水滴が飛び込んできてしまう。吐き出すよりも早く咽喉奥まで浸み込んでしまった媚毒で、口腔内までが熱くなる。否、それだけではなく、媚毒が全身へ回ることも許してしまう。 明かりが無いせいで見えてはいないが、今や拘束聖光少女の全身はほんのり桜色に染まり、じっとりと汗を浮かばせた艶めかしい姿だ。両太ももをもじもじと擦り合わせ、身じろぎするたびに胸の膨らみを小刻みに揺らして腰をくねらせる。宝珠の力を託された凛々しい少女戦士が、無骨な石舞台の上で踊る淫らな舞乙女へと変わっていく。暗闇の中でなければ、その痴態に誰もが魅了されただろう、背徳的な美しさを纏っていた。 「うあぁ……は、ぁぁぁ……いひっ、ぃぃっ……!」 可憐な唇の間から漏れる声も、だんだんと抑制が利かなくなっていく。 とろ火でじっくりと炙られるように、わずかずつ、全身の性感を昂らされる。嫌らしく、時間をかけて。 左胸の下あたりに一滴。右の二の腕に一滴。左の手の平に一滴。鎖骨の辺りに一滴。お臍に一滴。 そして。 「ひあぁっ、あぁぁっ!」 右胸の先端で固く尖りきっていた乳豆を、ついに媚毒水滴が直撃する。一瞬の冷感に全身をビクリと跳ねさせて震えるルナ。けれど地獄はその後からだ。 徐々に、そして激しく熱を帯びる肉突起。まるで火がついたように。心臓の鼓動に合わせてズクン、ズクンと狂おしい疼きを発して、片方の乳首だけが異常なほどの敏感状態に燃えあがる。自分の体ではないみたいに……。 「うあぁっ、ああああぁぁぁぁっ! 熱いっ、おっぱい熱いぃっ! こん、な、こんなの、おかしく、なるぅ……!」 乳首の内側から、今にも破裂しそうなほどのもどかしい感覚が膨れ上がって、居ても立ってもいられないほど。すぐにでも圧しつけ揉み潰して疼きを解消したいのに、両腕は大の字に固定されたまま動かせない。逃がすこともやりすごすことも出来ない、行き場をなくした渇望が小さな小さな体の一点の中で荒れ狂う。 切なくて、けれど触れることもできなくて、自分から胸を突き上げるように動いてしまう。慎ましい膨らみを自分から揺らし少しでも疼きを散らそうとして、けれどかえってもどかしく悩乱を深めるだけだ。 「く、うぅぅ、うあぁ、あぁ……おっぱい……おっぱいが、ぁ……!」 うわ言のように恥ずかしい言葉を漏らしながら、上半身をくねらせて喘ぐ。はぁ、はぁと呼吸は千々に乱れて、もう脱出を考える冷静さもどこかへ行ってしまっていた。 疼きから気を逸らそうにも、周囲は完全な闇で何も見えないのだ。どうしても、自身の体に意識が向いてしまう。それも、媚毒のもたらす熱ばかりに。まるで、水滴の落ちた熱い場所だけが自分の身体なのかと思うほどだ。 そうして翻弄されている間にも、水滴は次々と落ちてくる。腕に。足に。胸に。あるいは。 「ひっ……! だ、ダメっ!」 下腹、鼠径部の辺りに落ちた一滴が、陶器のように滑らかな肌を、つつ、と滑り落ちて両足の間へ流れていく。まずい、と思っても両手両足が拘束されていればどうにもならない。なすすべもなく、一滴の媚毒は流れ落ちて――少女の可憐な花園の中へと吸い込まれ、浸み込んでいった。 「うあぁっ、あぁぁぁぁ……だ、めぇ、これ……熱く、なってきちゃうぅ……! んぁっ、あっ、くぅぅぅ……っ!」 今度は下半身を突き上げて身悶えする番だった。誰にも触れられていない恥裂が、少女の発情反応で徐々に開き始め、はしたない肉ビラさえ見えるほど開花してしまう。闇の中、密かにほころんだ花を見せつけるように持ち上げ、逃がしようのない熱感に狂う。 さらには、潤んだワレメから媚毒の溶け込んだ愛蜜が垂れ、その下でヒクヒク震えていたアヌスにまで毒を伝播させてしまう。 「ひぐぅっ、んぁ、あぁ……っ! こんなの、変になるぅ……! 乳首も、アソコもぉ、どんどん変に、なって……!」 かつてなかったほど胸の突起をビンビンに固く尖らせて、はちきれそうなのに、触れることもできない。感度は際限なく上がっていくのに、刺激はないから疼きが蓄積する一方で。 今やルナの全身に汗が浮き、吐息も熱を帯びて、完全に発情状態にまで追い込まれてしまっていた。それでいて狂おしいほど敏感になった性感帯はおあずけ状態のまま、昂るばかり。 最初の一滴を身に受けてから、もう一時間以上は経過しているだろうか。もしかしたら数時間か。完全な闇の中では知りようもない。そして使命感で必死に意志を保とうとしていた聖光少女の精神力も、すり減り続けて――。 「もう、もうムリぃっ、頭おかしくなるの……! 乳首も、おまんこも全部、熱くてうずうずして、ガマンできなくなってる、のにぃ……! こんな、生殺しみたいな……放っぽられた、ままでぇ……!」 無言の闇へ向けて、あられもない、むなしい泣き言を続けるルナ。煮えたぎるような渇望感に、身体をただくねくねと身じろがせて涙まじりに弱音を吐く。じっくりと少女の忍耐を溶かし堕とす媚毒の淫獄は、凛々しかった宝珠の戦士をあさましい発情メスへと変えていく。 そして―― 「いやっ、もういやだぁっ! なんで誰もいないのぉっ!? 誰か、誰でもいいから触って、ルナのおっぱい、おまんこぐちゃぐちゃにしてよぉ!」 《ぐひひひひ! そんなにおねだりされたら、しょ、しょうがないんだよな》 「……え?」 不意に、耳もとで影霊の声がして、ルナはぴたりと動きを止めた。 ほんとうに耳もと、すぐそばだ。敵の吐息が感じられるほど近くに。 《ぐひっ! お前、ボクが外へ、遠くへ行ったと、お、思ってたんだよな? 実は、行ってなかったんだよな。ずっとお前の横に、い、いたんだよな》 「……う、そ……」 《ぐひひひひ! お前が、腰突き出して、恥ずかしいこといっぱい言ってたの、ぜ、全部聞いてたんだよな。正義の魔法少女が、き、聞いてあきれるんだよな。自分からおねだりする、へ、ヘンタイ女なんだよな》 「い、嫌……うそ、嫌だ……ぁぁ……!」 媚毒のせいではなく、全身に火がついたように熱くなってルナは身を縮めた。誰もいない、見ていないからと思っての、遠慮のない腰振りと言葉だったのに。ぜんぶ、見られて、聞かれて……! 全身から血の気が引くほどショックなのに、恥辱感はかえってさらなる熱となって全身を駆けまわった。キュンと収縮したワレメから、さらなる蜜をこぼして震えてしまう敏感思春期少女。 《ぐひ、ぐひひ。それで、触って欲しいって、い、言ってたんだよな? お望み通り、いっぱい触って、鳴かせてやるんだよな》 「違う、違うのぉっ、来るなっ触るなぁっ! アンタみたいな、影霊になんて……!」 《素直じゃ、な、ないんだよな。それならそれで、た、楽しみが、増えるんだよな》 不気味な言葉と共に、媚毒水滴の落下が再開される。洞窟の天井から垂れてきていたのではなかった。影霊が直接、水滴を落としてルナを弄んでいたのだ。その証拠に――。 「くあぁっ、あっ、だめっ、おっぱいにまたぁっ!」 これまでかすめるだけだった左乳首に、いきなり水滴を落とされて慄く。片方の乳首で散々悩まされ続けた媚毒の味、おかしくなってしまいそうなほどの疼きが、もう片方にも灯る。 敵が見ていると分かっていても、身体が跳ねるのを止められない。ほとんど痛みに近いほどズキズキと恥ずかしい蕾が突き立って疼いて、それがいつまでも続く。両手が自由だったなら、とうの昔に胸を揉みしだき乳豆を指先で丹念に揉み潰していただろう。なのに、今、感度だけ異常に上がった突起は、ただ敏感になり続けるばかりで……。 《もうすっかり、できあがっちゃってるんだよな。お前の、は、恥ずかしい声、もうたっぷり聞いたんだよな。今さら、ガマンしても、しょうがないんだよな。ほれ、ガマンなんて無駄だって、お、教えてやるんだよな》 「ひぃンっ! うぁ、あぁぁぁっ! そこ、そこは、ぁ……!」 既に窮屈そうに包皮を押し上げ、悩ましく膨らみきっていた淫核を、媚毒が直撃した。身体の芯まで響くような冷たさが、またたく間に熱へと変わる。包皮の内側まで浸潤した液体としての水が、媚毒成分までをクリトリスの根元にまで行きわたらせ、新たな、凶悪な悩乱をルナにもたらす。 「ふあぁぁっ、あぁぁっ! んぁっ、あぐぅっ、んぅぅぅぅぅぅっ! 乳首ぃ、乳首が……クリもぉっ、破裂しちゃう……! うずくのぉっ、うずいて、止まらな……っ! ダメぇっ、こんなの、ほんとにおかひくなるぅっ!」 《どうするんだな? おねだりして、くれたら、いじってあげるんだよな》 「く、うぅ……う、うるさいっ、アンタ、なんかにぃ……んぁぁああっ、だめっ、これ以上ぉ、アソコにそれかけちゃダメぇっ!」 強がるそばから、耐えきれず甘い嬌声をあげさせられてしまう。情けない姿を散々見られた後では、強気な態度を繕おうにも限度があった。一度折れてしまった意地を今さら立て直すこともできずに、ずるずると敵の術中へ落ちていく。 終わらない渇望。限界の身体。そしてついに、心も。 「……て」 《んん? 何なんだな?》 「弄って……私の乳首と、アソコ、めちゃくちゃにして、ほしいの……」 宝珠の使者としての気高い心、意志の折れた音が聞こえるようだった。闇の中で、瞳から涙をこぼして情けない懇願を敵にしてしまうルナ。 けれど相手はもっと意地悪で。 《ぐひひひ! 宝珠の使者サマは、ものの頼み方を、し、知らないんだな? もっとていねいに、ボクをその気にさせるように、た、頼まなきゃだめなんだよな》 顔を赤く、壮絶に悔しそうな顔になるルナだが、この暗闇では相手を睨み返すことすらできない。あるのはどうしようもなく屈服してしまった自分の情けない身体と、勝ち誇った絶対優位な敵からの声音だけ。 一度折れてしまった聖光少女は、最後のプライドすら手放して――。 「ルナの、からだ、めちゃくちゃにして……ください」 《もっと、どこを弄られたいのか、具体的に》 「……ルナの、乳首と、おまんこ、いっぱい弄って、ください」 《まだまだ、ボクに対する敬意が、ぜんぜん足りてない、んだよな》 「くぅ、ぅ……影霊、様、お願い、です……ルナの乳首と、おまんこ、もう限界なんです……めちゃくちゃに弄って、くださいぃ……」 《お話にならないんだな。そんな調子じゃ、全然ダメなんだな。もっと自分の立場を、分かるように、思い知らせてやるんだな。ふぅぅ~~~!!》 不意に、強い風がルナの開ききった恥裂、その上端でしこり勃ったクリ、そしてか弱く震える乳首に次々当てられて、 「ひあぁぁぁぁぁっ!! んあぁっ、だめっ、かひゃああぁあっ!! ひぃンっ、うぁあっ、そんな、ますます疼いてぇ……!」 さらなる惑乱の底へ堕とされる。敏感になり過ぎた少女の身体は、ほとんど剥き出しの神経そのものだ。悪戯のような吐息の刺激すら拷問のように身を苛む。それでいて、直接触れられていない、はしたない肉突起はますます欲求不満の疼きを増す――。 もう、制御しきれない自分自身の体が恐怖だった。ほんとうに狂ってしまう――そんな恐慌状態から、ルナはますます深く、敵の罠の中へ沈んでいく。 「もうイヤぁっ! 頭おかしくなるぅ! こんな、こんなのほんとに……!」 《ぐひひ。おねだり、もっとエッチに、おねだり、するんだな》 抵抗の余地もなく。影霊の気に入るまで、何度も、何度も言いなおしをさせられる。気に入らなければまた吐息で、剥き出しの弱点突起を虐められて。 何度も、何度も。 その末に――。 「ルナはぁっ、影霊様にいじめてほしくて、わざとエッチな格好で戦って負けに来た、ヘンタイ魔法少女ですぅ! んぁっ、いひぃぃ……っ! 影霊様に弄られると思うと、おまんこからやらしいお汁が止まらなくなるエッチな子ですぅっ! もう、乳首もクリもビンビンにおっきくなってぇ、おまんこもぐちゃぐちゃでぇ、影霊様のおちんぽ欲しくてたまらないのぉ! ルナのエッチなからだ、いっぱいいじめて、犯して、気持ちよくしてくださいぃ!!」 洞窟中に反響する大声で、その言葉は響き渡った。 《ぐひひひ! そこまで言うんなら、じゃあ、ご褒美を、あげるんだよな》 ようやく、影霊の動く気配がした。ずざ、ずざという地を這うような音からして、想像以上の巨体であるらしい。その巨体が、ルナの下半身から、全身へ覆いかぶさるように動いて。 急に、少女の両胸へ、何かが包み込むようにのしかかった。 「ひぃっ!? うぁ、あぁぁぁぁっ!? なに、これ、冷た……っ!?」 影霊の本体は、まるでゼリーのようにぷるぷるの柔らかい、そして冷たい感触だった。そんなゼラチン質の大きな手が、発情し過ぎて一回り大きくなった少女乳をじっくりと覆い、ツンと突き立った乳首を押し倒しながら丹念に揉み込んでいく。しかもその表面に、ルナを既に散々悩ませた媚毒水が絶え間なく分泌されているのだ。 散々お預けをされて敏感過ぎるほど張りつめた胸への、待ちに待った刺激。それも一滴二滴ですら狂おしいほどの悩乱を与えた媚毒を満遍なく胸に塗り込まれて、華奢な身体の限界はあっけないほど早く訪れた。 「くあぁぁぁっ、乳首ぃっ、乳首イきますっ、イっひゃいましゅうぅっ! ひああぁぁぁぁぁっ!! おっぱいぃ、冷たいので捏ねられてるのに、どんどん熱くなっひゃうのぉっ! おっぱいぃ、おっぱいだけでぇっ、何度もイっひゃいましゅっ、んあぁぁぁっ、~~~~~~~~~~っ!」 影霊の目の前で、あられもない嬌声をあげて連続アクメを晒す敗北ヒロイン。忍び笑いを漏らす愚鈍そうな影霊の手で、胸だけへの責めで簡単に絶頂を極めさせられる。 両手両足を伸ばしきって拘束された少女が、岩の上で壊れたように全身を跳ねさせる。そこにも、やはりゼラチン状の弾力ある触手が何本も伸びてきて、媚毒水を若々しい身体の隅々まで塗り込んでいった。脇腹にも、腋にも、首筋や鎖骨のあたりにも。耳もとにも、指先にも。そうして全身がとめどなく、淫らな発情状態へ釘付けにされてしまって……けれどもちろん、責めはそれで終わりなはずはなくて。 「ひっ、んいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!? そ、んな、急にぃ、おまんこ入ってきてぇっ! うあぁぁっ、だめ、これだめっ、影霊様これ抜いてぇっ、抜いてくらひゃいぃぃっ! んあぁっ、あンっ、はひぃぃぃぃンっ! これ、掻きまわ、ひゃれ……!? 奥まで掻き回ひゃれへぇ、おかひくなるのぉっ!!」 ルナの膣奥までを一気に貫いたのは、男根のカタチではなかった。くしゃくしゃに縮れた無数の海藻がブラシのようになって、やわらかい膣穴、その敏感な肉襞を残らず掻き上げながら押し入ってきたのだ。もちろん、媚毒水を敏感粘膜に塗り付けながら。 弾力性に富む柔らかなゼラチン質のちぢれ触手はどれほど激しく動いても膣粘膜を傷つけることなく、絶頂痙攣に震える膣側面を掻きむしりながら前後に抽挿を繰り返す。はしたない敗北魔法少女をお仕置きように、激しく、激しく。 「うああぁぁっ、あぁっあっあっはひぃぃぃぃぃぃぃっ!! らめれすぅっ、そんなに激しくされたらすぐイっひゃいまひゅぅっ! エッチなお水ぅ、奥まで塗り付けないれぇ! これ以上おかひくしゃれたらぁ、わかんなくなっひゃうからぁ!」 《ぐひひひ。どこが、ダメなんだな? ちゃんと言わないと、わからないんだよな》 「おまんこれすぅ! おまんこの奥ぅ、ルナ弱いのぉ! だからそんなにいっぱい掻き回しひゃないれくらひゃいいっ!! かひぃっ、はひゃああぁぁぁぁぁぁぁっまたイくぅぅぅぅぅぅぅっ!!」 《だーめなんだよな、ボクに生意気な口を利いた、ば、罰なんだよな。ぐひ、もっと激しく、か、かき回して、やるんだよな》 「はぎぃぃぃぃぃぃっ、きひぃぃンっ、んあぁっ、あはあぁぁぁぁぁぁぁぁっ! いやっ、いやぁぁぁ、もうお仕置きゆるひてぇ! いっぱいイきまひたぁっ、イっひゃったからぁっ、もう止めてくらひゃいっ、乳首もらめぇっ! おっぱいイくぅっ、おまんこもぉ、ぜんぶイっひゃうのぉぉっ!! ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 みじめな絶叫が、洞窟内で反響して消えていく。 ゼラチン質の体を持った異様な影霊は、射精というものをしないのか、ただ媚毒水を分泌してルナの全身に味わわせながら、ただ延々と少女の発情肉をこね回し、いたぶり、嬲り続けた。終わることなく、ルナの敗北嬌声を搾り取って聞き続けることを楽しんでいるようだった。 「うああぁぁっ、はひっ、ひぃっ!? んあぁぁ……っ! だ、めぇ、影霊様っ、まって、止めてぇっ、お腹のおく、ずっとビクビクして……すごいのきひゃうっ、まってくらひゃい、こんなのおかひく、なっひゃ……はひゃあっ!? かひぃっ、んいぃぃっ、ああああぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁっ!! イくイくイくイくぅぅぅぅぅぅぅっ! うあぁっ、はひぃぃぃぃぃっ、すごくイっひゃってぇ、壊れひゃうのぉ! 止まって、いまだめっ、せめてイき終わるまで……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! はぎぃっ、んひぃぃぃぃっ、あああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 ただ一方的に快楽を叩き込まれる絶頂人形となった少女の哀れな嬌声が、いつまでも、いつまでも響き続ける。 助けの来ない洞窟の奥で、敗北聖光少女は、壊れるまで影霊のオモチャにされ続けた。