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陵魚 from fanbox
陵魚

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近況5/25 それは強く応えてくれるのだ

 執筆休養期間をエンジョイしております。

 昨日、ついに『シン・ウルトラマン』を視聴して来ました。


 私は幼少期にけっこうウルトラマンは見ていたんです。ただ歯抜けでね。どうもうちの親が、「レンタルビデオで借りてきた特撮やアニメを流しておけば子供は大人しくしている」という教育方針だったらしくw いろいろ借りてきて見せてくれてたんですけど、別に順番に見せるとかそういうのはあまりこだわらなかったらしい。それでもまぁ、素晴らしい英才教育だったようで結果として私みたいな人間が仕上がったわけですけれどもw

 まぁウルトラ怪獣は好きだったよね。御多聞に漏れず私もウルトラ怪獣大図鑑みたいなのを夢中でめくり続けた子供時代を過ごしておりましたよ。そこからヘンテコな形の怪物への関心つながりで妖怪とかに流れ、さらに民俗学とかに関心が移り今に至るわけですが……。

 そんな私にとって『シン・ウルトラマン』、本当に本当に素晴らしい作品でした。

 以下、ネタバレ注意ですのでまだ見てない方はブラウザバック!





















 ウルトラマンはゴジラじゃないんだよね。

 ゴジラはさ、大本の白黒映画もシリアスな怪獣災害対応シミュレート映画という側面がありましたけど、ウルトラマンってもっとユルい話なわけですよ。激重怪獣スカイドンを宇宙に返そうと思ってケツにロケット突っ込んだら混乱したスカイドンが地上を爆走し始めるとか、まぁそういう話なわけw

 だから、『シン・ゴジラ』と同じ作り方をしても、ウルトラマンにはなってくれないんですよね。

 怪獣のデザインだって、ゴジラに比べてももっとトンチキでバカバカしいじゃないですか。しかも次々と変なのがやってくる。ゴジラと同じノリで人間側の対応を律義に描いてたら、禍威獣・外星人あわせて5体とか出てきて毎回文明レベルが変わるレベルの激震が発生してるんで、10時間かけたってお話は終わりませんよね。

 なので、あの軽いノリにして作ったのは当然でもあったし、ウルトラマンのリブートとしては圧倒的正解だったと思います。シンゴジの成功に変に引っ張られず、昭和特撮の軽いノリを継承して作ってくれたのが、何より嬉しかったなぁ。ほんと、涙が出るほど嬉しかったです、そこは。


 でもだからこそ、映画だったのが本当にもったいないな、とも思ってしまった。いや分かるんですよ、映画だったからこそこのクオリティで作れたっていうのは。でも本当は、全39話をテレビで、毎週楽しみにしながら見たかった、そう思わせられる作品でもあったんですよね。

 映画の尺でひとつのまとまった話にするために、ザラブ、メフィラス、ゼットンっていうシリアス路線の話が続く構成になってますけど、先ほども述べたようにユルい話を受け入れられるようにわざわざ作ってあるわけですし、本当はもっといろいろやった方が魅力が伝わったと思うんですよね。

 だって見たくないですか? ガヴァドン(子供の落書きに宇宙線が照射されて怪獣化)の発生理由を知って頭を抱える岸くんとか、ガマクジラのせいでパールのアクセサリーが買えなくなって発狂する浅見さんとかさw 明らかにそういう話に振り回された時に一番輝く布陣じゃないですか、禍特対。

 せっかくあの世界を好きになれたんで、「このウルトラマン」と「この禍特対」がギャンゴとかペスターとかブルトンとかスカイドンとかに遭遇して、てんやわんや四苦八苦しながら解決していく話が見たい! おい見せろよ! ってなってましたねw



 今やウルトラマンは地球人に味方してくれるのが当たり前なヒーローとして定着していましたけど、本来、ウルトラマン自身が地球人にとってまったく未知で、真意も分からない、存在も異様な「他者」だったわけですよね。映画の冒頭ではそのウルトラマン本来の他者性、味方っぽいけど何を考えてるのか分からない不気味さ異様さをちゃんと強調するところから始めて、それが徐々に応援したくなるヒーローへと変わっていくっていうのをちゃんと作ってくれてたのも、すごく素晴らしかった。

 カラータイマー無いし体色も知ってるウルトラマンと違うし、っていう戸惑いがあったのが、ザラブ星人のエピソードで変身した辺りで「俺たちの知ってるウルトラマンだ!!!!!」ってなる瞬間がもう、もうね、最高に最高でしたね。ザラブ星人戦は映像もほんと素晴らしくて、昭和ウルトラマンのスピリットとテイストを残しつつ令和基準にアップデートされた豪華すぎる映像を見せられて、ああなんて贅沢なんだ、ってなった。ビル突き破って変身して出てくるウルトラマン最高すぎるでしょ。庵野ありがとう樋口監督ありがとう、ってなってた。


 そしてやっぱり、私はヒーローが孤独も厭わず示す、献身的な「人を救いたい」っていう姿勢に心打たれてしまうんですな。世界のすべてが覇権と欲望と打算に満ち溢れてる中で、それでも素朴に人を救いたいんだ、って頑張るヒーローに、自分自身の願いも載せてしまう。文字通り宇宙中を敵に回してるのにさ、勝てるわけないのにさ、それでも、それでもっていう……そういう姿勢こそヒーローだと思うの。

 私はやっぱり、そういうのが好きなんだと思った。



 そんな感じです。とても素晴らしい刺激になりました。やっぱりたまには映画も見に行ってみるもんですね。

 さて、そろそろ今月の更新の準備に入ります。週内に二次創作SSを一本投稿予定。あとは月末にお散歩に行こう、くらいが当面の予定ですね。

 引き続きくつろいでいきたいと思います。

 ではでは。


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Comments

話題作を前に手掛けたことでいろいろ周囲から言われたりしたと思うんですけど、「ウルトラマンを作る」ことから1ミリもブレてなかった、というので本当にすごい仕事だったと思いました。マニアならではの細部へのこだわり、すごかったですよねw

「ウルトラマンはゴジラじゃない」 非常によくわかります!そもそもスタート地点から違うんだからウルトラマンにゴジラの影を求めるんじゃないって評論家気取り達にいってやりたい。 大胸筋バリアに回ればなんとかなる、飛行人形っぽいCGと、とにかく樋口監督と庵野さんのウルトラマンオタクっぷりが詰め込まれてたと感じましたね、大満足。


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