白い扉を開くなり、甘い香りが鼻を突いた。
濃厚すぎる匂いは重ささえ感じたような錯覚を生む。甘いものが大好物なルリでさえ顔をしかめたのだから、よほどのことだ。
《あら、ずいぶんとカワイイ子たち。すごいわ、思わず張り切っちゃうわ……美味しいお菓子、いっぱりご馳走してあげなくちゃだわ》
銀色のシンクが並ぶ厨房の奥に、白いコックコートを着た長身の女性が立っている。そしてこれも白く、縦に長いコック帽をかぶった姿。おそらくはパティシエなのだろう女性が見るからに異常なのは、その顔も両手も、黄色く粘りけのある液体に包まれている事だった。それがハチミツらしいことは充満する甘い匂いでわかる。
そしてハチミツに包まれた顔の奥で、赤く不気味に輝く瞳がルリたちをじっと見据えているのだ。
「悪いけど、甘すぎるのは好みじゃないの。さっさと倒させてもらうわ」
「う……わたしは甘いの、好きだけど、さすがにこれは甘すぎだと思う!」
《あらそうなの? でもいいわ、すぐに変わるわ。甘ぁいの、大好きな女の子に変えてあげるわ……ふふふふふ》
得体の知れない笑みを浮かべたパティシエ影霊が軽く手を横に振ると、厨房の奥から複数の男たちが起き上がり、ぼんやりとした目と足取りでルリたちへ向かってくる。明らかに影霊に操られているらしい様子に、ルナが小さく「面倒ね」と呟く。
「取り巻きは私が引き受ける。ルリ、一発で決めちゃって」
「うん、やってみる」
じりじりと近づいてくる人間の男たちの動きを探りながら、大鎌を構えるルナ。その後ろで、ルリが詠唱を開始する。
正面、影霊はニヤニヤ笑うだけで動かない。右の男は大きめのテーブルに阻まれて、回り込まなければこちらに来れない。なら、先に左の男から倒して――そう思って地を蹴ろうとしたルナに、影霊が笑いかける。
《あははっ……魔法少女ちゃんたち、素直でとってもカワイイわぁ……そんなに素直でまっすぐだと、イジワルな影霊にすぐ負けちゃうよ? ほら……こんな風に!》
「……っ!?」
頭上。
気づいて避けようとした時にはもう遅かった。ドシャ、と落ちかかってきた重たい何かに、圧し潰されるようにしてルナはその場に膝をつく。首筋から背中にのしかかってくる質量を跳ねのけられずに、そのまま床に手をついて顔をしかめた。
けれど、それも一瞬のことだ。とっさに感じた危機感、影霊に対する闘志、宝珠の使者としての使命感――心に浮かんでいたすべてを、甘い香りが一瞬で包み込み、呑み込んだ。
「くっ、あ、ぁ……なに、これ……!?」
のしかかる重さを押し返して立ち上りかけたルナが、そのまま後ろに倒れて尻もちをつく。その頃にはルナの表情から力が抜けて、瞳は焦点を結ばないまま天井の方をぼんやり眺めるような格好になっていた。
そんなルナの頭に、天井からさらに滴って来た黄色いモノが落ちかかり、美しい黄金色の髪、そして額から鼻筋へと流れ落ちる。もう見間違うはずもない、それは天井から降ってきた大量のハチミツだった。
そして額から流れてきたハチミツがルナの唇に触れ、口の中に入っていった瞬間――聖光少女の手足から力が抜けて、そのままキッチンの壁に寄りかかってしまっていた。
「ルナちゃん、大丈夫!? くっ、このぉっ!」
白いコックコートの男たちが近づいてくる。前衛のルナがいなければ、ルリに詠唱の余裕を保つのは難しい。牽制気味に陽光珠の光を無詠唱でバラまくが、影霊に操られている男たちの洗脳を解くには至らない、せいぜい足止めができる程度だ。そうして徐々にキッチンの隅へ追い詰められていく。
いつもなら、ルリが敵に押されていれば真っ先に駆けつけるルナが、今は床に座り込んだまま呆然と天井を見つめていた。天井からは、ぼたぼたと、際限なくハチミツが垂れ落ちてくる。ルナの肩に、足に、手の甲に、スカートに……さらには周りの床までが、べたべたのハチミツで覆われつつあった。
「甘、い……甘いの、が……まとわりついて、きて……うぁ、あぁ……っ!」
全身を覆うほどの甘い蜜……それらが醸す空気は、ルナの想像を超えていた。嗅いでいるだけで、鼻腔の奥が焼けるかと思うほどまとわりつく、甘い甘い匂い。そしてハチミツの香りに包まれるほどに、ルナの思考がピンク色のモヤで覆われていく。
――もちろんそれは影霊の特殊な能力、邪淫の力だった。けれど多くの影霊が使う媚毒ではない。身体を強制的に発情させ昂らせる効果とは違う。お菓子の影霊が使うのは、精神に作用する毒――心を蕩かせる罠。
もともと聖光珠は守りにおいては陽光珠より劣る。全身はもちろん、口の中へ直接影霊の力を宿した蜜が入り込んでしまった今、抵抗しようと思ったそばから、甘い痺れに頭が占領されていく。
「ぅ、あ……これ、だめ……甘い、の……これ、甘いのぉ……!」
陶然と、うっとりするような声。聞いたことのないようなルナの声音に、ルリがギョッとして振り返る。
もどかしげに手袋を脱ぎ捨てたルナは、ひっきりなしに落ちてくる新たなハチミツを手のひらで受け止めて、
「んちゅ……ちゅぶ、んむぅ……ふわぁ、あぁ……んんんぅうぅ……」
指先を口の中に入れて、手にまとわりついたハチミツを、舌で舐めとり始める。柔らかく湿った舌が、細い指に絡みついていく様は淫靡で、ちらりと横目に見たルリの頬まで赤く染めるほどだ。
そして甘い蜜に直接触れた舌から、さらに濃厚な歓喜の信号が生じて、恍惚聖光少女の脳神経を直撃する。
逆らえない。
性感も神経に直接訴える刺激ではあるが、性的なもの、特に強制的に味わわされる性の刺激に対しては嫌悪感もあった。けれど味覚、「おいしい」という刺激に対して嫌悪や拒絶感などあるわけがない。心理的抵抗すらほとんど受けることなくルナの深層意識にまで浸透した影霊の能力が、聖光少女の理性を一気に吹き飛ばしていく……。
ちゅぱちゅぱと子供のように指を舐めるルナは、もう暗示の虜だ。空いたもう片方の手が、欲望の命じるままに下半身へと下りていく。スカートをめくりあげ、タイツとパンティーの中へ、しなやかな細い指を滑り込ませて。
「んふぁ……あぁっ、くふぅンっ……! んむぅ、あっ、んぅぅ、あ、んんんぅ……っ!」
秘裂を弄りまわすうちに、ぴちゃぴちゃとはしたない水音が響き始める。けれどそれもわずかな間のこと。下着の中へ突っ込まれた手を伝って、パンティの中にも重いハチミツが這い込み、流れ込んで……下着の中もどろどろの黄色い蜜だらけになった。水面を叩くような軽い水音は、すぐにグポグポという重々しい音に変わった。粘度の高いハチミツ液を自らの指で膣奥に塗り込むようにしながら、少女の指が激しく出入りする。
甘い味の快感に、潤んだ性器から昇ってくる性の快感が加わって、ますますルナを惑乱させる。上と下の両方の口で魔性の蜜を味わって、敵前とは思えない痴態に沈んでいく陶酔聖光少女。
「ルナちゃん、しっかりして! 目を覚まして、お願いっ! このままじゃ、わたしたち……!」
「あンっ! うぁっ、はぁうぅぅ……っ! んぁっ、あんっ、あぁっ、ふあぁぁぁぁぁ……っ!」
必死に呼びかけるルリも、壁に背中がくっつくほど追い詰められていた。後方からの支援が得意な陽光少女が、敵地の真ん中に一人で戦うのは分が悪すぎる……けれど、いつだってルリの声にはすぐに応えていたルナなのに、今はどれほど大きな声も届かない。糖分がもたらす多幸感の飽和攻撃に、抵抗の方法などない。いわば強制幸福状態だった。かけがえのない友だちの声も忘れて、あさましく自らの秘所を擦り立てながら、快楽を貪り、蜜に溺れていく――。
指先にハチミツを掬っては、口の中に運んで小さな舌で舐めとる。その間ももう片方の手がハチミツをまとわせた指で秘裂を掻き回し、ルナ自身の愛蜜と混ぜ合わせながら、膣壁を押し込むように擦り立てる。甘い蜜の誘惑に負けた聖光少女は、ぺたんと座った両足をしどけなく開いて、まるでルリに見せつけるかのよう。さらにはハチミツだらけの床の上に、小さなお尻を擦りつけるように腰まで動かす痴態を晒してしまっている。
《いつの間にか、黒い方の子も甘ぁいのが大好きになっちゃったわね? 夢中になっちゃって、カワイイわぁ。ワタシの蜜がそんなに好きなら、もっとあげるわぁ》
ルリは自分を守るのに精いっぱいだ。そうしている間に、別な男たちがルナを取り囲んでいた。はしたない自慰を続ける恍惚少女を無理やり立たせた影霊の手下たちは、けれど行為を止めるわけではない。もちろん、待っているのはさらなる恥辱だ。
手に持ったプラスチックの容器から、さらなるハチミツがルナの身体に垂らされていった。マジックドレスの胸元に沁み込んだ黄色い蜜が浸透して、少女の慎ましい乳丘、その先端で膨らみきった肉豆までを甘く押し包んでいく。
《さぁ、全身で味わってね》
「ひゃっ!? んぁっ、はぁンっ……んぅぅ、んはあぁぁぁぁぁ……っ!!」
ハチミツをたっぷりと含んだ服ごと、男のゴツい手がルナの胸を揉みしだき始めた。たっぷりと注がれた粘性の高い蜜がドレスの胸元に溜まって、ぐじゅぐじゅと音をたてながら膨らみかけた乳肉をほぐしていく。ローションよりも粘りけの強い液体に覆われての胸愛撫は直接的な責めとは違う。もどかしく感じたかと思えば、ドレスの裏地による摩擦が乳首を襲って不意打ちのように桃色の電撃を送り込んでくる。
「んあぁぁっ! あひっ、ひぅぅぅンっ! おっぱい、そんなに激しくぅ……ひゃあンっ、ふあぁっ、あぁ、あ……服の中、ぜんぶ、ハチミツだらけで……やンっ! 変なの、なんでこんなに、からだ、敏感になってるのぉ……? ふあぁ……ああっ、はぁうぅっ! 乳首ぃ、ドロドロのドレスでいっぱい、擦られてぇ……気持ひ、いいのぉ……!」
快楽への抵抗心を失ったルナが、はしたない嬌声をあげながら身をくねらせる。両手も両足も、何の拘束もされていない。ただ自身の指にすくい取った蜜を口に入れて味わいながら、男たちの愛撫に身を任せている淫落魔法少女。
敵の前に無防備に晒された身体は、さらなる愛撫を誘引する魅惑の花だった。ルナを取り囲んだコックコート姿の男たちが、なおも手を伸ばしてくる。ハチミツ塗れで少女のワレメを透かしてしまっている白いパンティの上から、太い指が覆いかぶさって、恥丘そのものを揉み込む。下着の中に入り込んでいたハチミツがぐちゅ、ぶちゅと重い音をたてて鳴り、甘い下味を擦り込まれた少女の媚肉がゆっくりとほぐれていく。
甘く、甘く、何もかもが蕩けるようだった。まるでルナ自身が砂糖細工の人形であるかのように、表情も、華奢な身体も、蜜まみれの秘部も、ぐずぐずに溶けていく。
「あはぁンっ、はうっ、んぅぅぅ……ふあ、ぁぁ……っ! 気持ひいい……気持ひいいのぉ……からだじゅう、ふわふわして……こんなの、だめなのに……全部溶けひゃうぅ、溶けひゃうのぉ……!」
敏感な場所に重くからみつき、まとわりついて包み込む蜜越しの愛撫は、乱暴で直接的な接触とは違う、ふわふわともどかしい刺激で――だからこそ、普通なら痛みを感じるくらい強く胸の膨らみをしごかれ、押し潰されても、すべてが甘い感覚に変わってしまう。湿って黒く変色し、揉みくちゃにされたマジックドレスの布地の下で、まるでパン生地のように強く乳肉を捏ね回されて、そのすべての刺激がルナを悶え狂わせる。
胸を揉まれ、秘裂を弄り回され、首筋やわき腹や太ももや、その他あらゆる場所に甘い蜜を塗り込まれたルナは激しく全身をくねらせて――。
「んひゃあっ、はひぃっ、そんなに強くぅ……だめぇ! 甘いの、もう嫌、だよぉ……ひぅっ、あっあぁっ! だ、めぇ、これ、イっひゃう……からだの奥から、気持ちいいのが、来る、来るの、来ちゃうの……んふぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁ……っっっ!!」
ビクンっ!
強く全身を弓なりに反らせて、蜜だらけのマジックドレスのまま絶頂に落ちる。体中をどろどろの蜜に覆われての愛撫アクメは激しく突き抜けるようなものではなく、乳首や胸の膨らみ、ワレメや膣奥から湧き出した快感の渦がゆっくりと、内側から全身に染み渡って呑み込んでいくような、遅効性の快楽だった。まるで快感そのものもハチミツのように、ゆっくりと未成熟ボディを満たし浸潤していく、陰湿な悦楽の波。
だからこそ、絶頂を迎えても、すぐに快感が去ることがない。長く後を引く絶頂感に捕われて、呆けたイき顔のままビクビクと何度も身体を震わせる淫蜜少女。
けれどもちろん、ルナの状態など陵辱者たちが気遣うはずもない。強いアクメ余韻に翻弄される身体を、さらに蜜まみれの愛撫で追い立てていく。ヒクヒクと痙攣するワレメにハチミツをもっと擦り込んで、イったばかりの敏感乳首をドレスの裏地で捏ね回して。
「ひンっ!? やぁっ、だめっ、今はだめぇ……っ! イくの終わってないからぁ……! くぁぁっ、んあっ、はぁンっ! ハチミツ、肌に沁み込んでくる、みたいでぇ……はひっ、ひゃあうぅ……っ! また、イくぅ……ふあぁ! あぁっ! んぁっ、あンっ! イ、くぅっ、~~~っ、ぅぅっ……だめっ、これだめぇ……イくのが、いっぱい来るぅ……私のからだ、どうなっちゃったの……っ?」
ゆったりと、数分スパンで高まってくる絶頂の波に押し上げられて、イき終わらないうちに次の絶頂感がハチミツ愛撫から続々と送り込まれてくる。そうして、身動きもできないほどに、ただイき続けるルナ。
敏感になり過ぎた身体は、もうどこに触れても甘く痺れてしまう無防備な的だ。そこに複数の男からの愛撫が殺到するのだから、気丈なルナでもひとたまりもない。喘ぐ吐息まで甘く、ただ蜜の海へ沈んでいく。
「ルナ、ちゃん……! このままじゃ負けちゃう……わたしが、頑張らなきゃ……!」
手も足も出ないまま蜜漬けにされていくルナを横目に、宝珠の光を周囲へ撒き続けるルリの表情は、焦りで引き攣っていた。けれど陽光珠は心の集中と、詠唱を終えた万全の魔法があってこそ真価を発揮する――たった一人で周囲を囲まれた今、できる事はあまりに少なくて。
そして敵はルリたちよりも、何倍も狡猾なのだ。
《そっちの白い子も、必死でカワイイわぁ。でも、そろそろ大人しくなってもらおうかなぁ?》
パティシエ影霊がそう言って笑う、笑いながら手を軽く前へ伸ばす。
呼応するように。
「ひゃっ! うそ、どうして……!?」
壁を背にして戦っていたルリの両腕を、背後から掴まれた。あり得ない方向から拘束された腕を慌てて見れば、まるでスライムのように自在に動き出したハチミツが人の腕の形になって、ルリの両腕を鷲掴みにしていて。
咄嗟に振り払って離れる。大した強度はなく、粘液の腕はルリの力でも簡単に引き剥がすことができた――けれど周囲に迫った男たちが陽光少女を捕らえるには、そんな隙だけでも十分過ぎた。
「やっ、放して! あっ!」
ステッキを無理やり手からもぎ取られ、左右から男たちに二の腕を掴まれたルリ。その目の前に、パティシエ影霊が悠々と歩いてくる。無尽蔵に天井から垂れ落ちてくるハチミツで、もう床一面が甘い粘液に満ちており、くるぶしまで蜜に浸からなければ歩くこともできない状態だ。
そんな蜜をかき分けて正面に立った影霊が、無造作に、ルリのマジックドレスの胸元をずり下ろして来た。まだ膨らみかけの小ぶりな乳丘はパウダーをまぶしたようにさらさらで、なめらかで、生まれたばかりのような無垢な肌だった。ドレスを剥ぎ取られると同時に、心細げにふるふると揺れる姿がいじらしいほどだ。
全身を蜜で覆ったパティシエ影霊が、思わず目を細めていた。
《きれいな肌ね、まるでメレンゲみたいだわぁ。うふふふ……もっともっと、甘ぁく味付けしてあげたくなっちゃうわね》
「……く、ぅぅ……放して! わたし、負けるわけには……!」
影霊と周囲の男たちに胸を見られて初心な頬を染めるルリは、それでも精一杯の勇気で敵を見つめ返す。ステッキは足元のハチミツ溜まりの中へ沈んでしまったけれど、まだきっと、チャンスが……。
《怖い顔しないで、もっと全身で、甘い味を楽しむの……どうせすぐに、勝ち負けなんてどうでも良くなっちゃうわぁ》
背後から現われた別な男たちが、影霊に白い袋を渡す。先端に金属の搾り出し口を持ったそれは、ホイップクリームを入れた絞り袋だ。
両腕を掴まれ動けないルリの胸に、
「ひゃうぅぅ……っ!」
冷たい生クリームが、遠慮のない勢いで噴き出されてきた。たちまちのうちに、少女の柔肌が甘いホイップクリームでデコレートされていく。慎ましい膨らみの側面、首筋ちかい上側、そして乳首の周りを囲むように。
「んっ、くぅぅ……変な、こと、しないでぇ……ん、ふぁ……あんっ、あぁ……くふぅンっ」
精一杯、強気に敵を睨み返すつもりだったルリの瞳も、徐々に蕩けていく。もう周囲の床も壁も、ルリ自身の身体もあちこちがハチミツだらけだ。そして厨房全体を濃厚な甘い香りが満たしていて、ほとんど息苦しいほど。
それら鼻腔の奥に粘りつくかと思うほど濃い香りを吸い過ぎたせいか、少女の身体をどうしようもない倦怠感が包んできていた。頭の中に霧がかかったようにぼんやりして、自分が今どこで何をしているかさえ曖昧になってくる。
いつの間にか、男たちの腕が離れている。どこも拘束されておらず、誰にも行動を制約されていない、それなのに棒立ちになったままの陽光少女は、逃げることも反撃することもせずに、ぼうっと影霊の顔を見つめている。
性感帯を晒したまま立ち尽くす獲物を見逃す影霊ではない。パティシエ姿の魔は生クリームによるデコレートを終えると、慣れた手つきでルリの膨らみかけの乳丘に指を這わせていく。たっぷりと添えらえた白いクリームを巻き込みながら……。
繊細な砂糖細工やデコレートをこなしてきたお菓子職人のしなやかな指が、ルリの胸の膨らみ、その表面を優しく撫で上げる。その、たったの一動作で。
「んふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ」
甘く甘く溶け落ちるような吐息が、陽光少女の小さな口から漏れ出た。そのまま、むしろ敵に自らの身体を差し出すかのように、影霊の愛撫に身を任せて喘ぎ始める、蕩け顔のルリ……。
「あぅぅっ、ふぁあっ、あンっ、ひゃあっ。それ、だめぇ……ふわふわって、したの、塗り付けられて……ルリのおっぱい、ぜんぶふわふわって、なっひゃうのぉ……あんっ、あふぅっ、ひ、あぁ……んくぅぅっ!」
邪悪な愛撫も、ホイップクリームの柔らかな感触によって甘い快美へ変換されてしまう。指を離せばツンっ、とツノが立つクリームは、ふわふわの弾力で少女の敏感突起を覆い、悦楽によって包み込んでしまう。
何の抵抗もできないまま。
「はひゃあっ、んあぁっ、あぁ……んあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」
胸への愛撫だけで迎える、軽い絶頂。突き上げるような激しいものではない、むしろ全身の力が抜けていくような、溶け落ちるようなアクメ。
そのまま後ろに倒れ込みそうになったのを支えたのは、影霊の力を受けた男のパティシエ、その胸板だった。赤い瞳を輝かせた敵に身体を預けるように寄りかかったルリへ、男たちの手が伸びて来る――手に手に新たなホイップクリームをすくい取って、少女の身体へ塗り付けていく、追加の愛撫だった。
スカートをめくりあげ、タイツとパンティをずり下ろされれば、ルリ自身の分泌した蜜がとろりと糸を引く。恥ずかしい気持ちはあるのに、甘美に冒された身体は言うことを聞かなくて、かすかに緩み開いた秘裂を隠すこともできない。
そして無防備に晒されたワレメへと、生クリームが塗り付けられて。
「ひゃんっ! う、あぁぁぁ……やだぁっ、冷たいふわふわ、おまんこにぃ……んあぁぁっ、はぁうぅっ! いっぱい、塗り付けられてぇ……ダメぇ、こんなの、えっちすぎるよぉ……! あんっ、あぁぁっ、ひゃうぅンっ……溶けひゃうのぉ、おまんこ、とろとろってぇ……こんなに感じるの、おかひぃよぉ……!」
少女ボディの敏感なところをデコレートされて、どこまでも甘く味付けされて、恍惚とした喘ぎに震えてしまうルリ。まるで、下の口でも味覚を感じているかのように、塗り込められた生クリームの甘さがジンジンと疼いて、気持ちいいのが止まらない。だらしなく開いた口から涎をこぼしつつ、弛緩しきった表情を敵に晒してしまう敗北陽光少女。
クリーム塗れの愛撫の手に囲まれた華奢な身体が、ひときわ大きく、ビクリと跳ね上がって。
「ひゃあうぅぅっ! んあぁぁぁぁっ、あはぁぁぁンっ! だ、めぇ、溶けひゃう、からだ全部、ふわふわってして……ふわふわで、イっひゃうのぉぉっ……! かひっ、あはぁっ、んぅぅぅ……イ、っくぅぅぅ、ふあぁぁっ、あぁぁぁぁぁっ……イくの、止まらないのぉ、イっひゃ……うああぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」
ぷしっ、じょろろろろろろ……。
全身の力が残らず抜けていくような深イキに呑み込まれて、断続的にビクビクと震える、そんなルリのはしたない秘裂から、温かく酸味の強いレモンジュースが流れ出て、タイツや白いブーツも濡らしていく。影霊と男たちに囲まれ、全員が見つめる中での恥辱失禁に耳まで赤くなったルリの、そんな羞恥がさらに少女の心をぐずぐずに蕩かせて、甘い淫獄の底へ敗北陽光少女を引きずり込んで……。
《あはははははっ! 影霊を狩る宝珠の使者、なんて言うから、どんなものかと思ってたけど……ワタシの手にかかれば甘い物大好きなただの女の子ねぇ。ふふふ……まだまだ、たっぷり味わわせてあげるわぁ》
蜜だらけの顔を歪めて笑う影霊。その言葉に反応する余力は、魔法少女たちには残されていなかった。
※
「ひあぁぁっ! くぁっ、あぁぁぁぁぁ……いひぃンっ! もぅ、もぅ射精さないでぇっ! おなかいっぱいだからぁ!」
「んあぁっ、きゃふぅぅぅぅっ……! あんっ、あんっ……やだぁ、それもうやなのぉ……おまんこの奥ぅっ、甘いのでくちゅくちゅってするのだめなのぉ! これ以上むりらよぉ……おちんちんじゅぷじゅぷってぇ、いっぱいじゅぷじゅぷってぇ……!」
魔法少女が二人、キッチンのステンレス台の上に仲良く並べられて、パティシエ男たちの肉串を打たれている。ハチミツをたっぷりまぶした、反りかえった男根が少女膣に容赦なく押し込まれ、黄色いハチミツが泡立つほど激しく肉壺を掻き回す。
全身、甘い蜜を浴びていない場所などない状態のルリたちは、下半身に叩き込まれる強い快感に苛まれるたびに、蜜溜まりの中で全身を悶えさせ、のたうち回って、何度も何度もイき狂わされていた。
両手も両足も、何の拘束もされていない。ただ脳に直接沁み込むかと思うほどの甘い味と香りに支配されて、まとわりつくハチミツの粘つきすら振り払う力が湧かないほど、全身が蕩けきっていて。腕で顔を覆い、あるいは胸元にキュッと両手を寄せて……休まず叩き込まれてくる抽挿快感に耐えるしかない切なさに喘ぐ。
《あら? まだまだおかわりはあるのよ? 遠慮しないで、いっぱい味わってね?》
「ひゃあンっ!? やだ、また激しくぅ……ひあっ、あンっ、はひゅぅぅぅ……っ! うぁ、あぁっ、はぁンっ! もう嫌ぁ、甘いのもういらないのっ、いらないからぁ!」
「くあぁンっ! それ、だめぇっ、奥にコツンコツンってぇ! いっぱい突いちゃだめなのっ、あんっ、ひぁぁっ! ひンっ!? やだっ、今お豆触られたらぁ……ひっあぁぁあぁぁぁぁぁっ!! 甘いのっ、甘いの塗っちゃだめえっ、お豆溶けひゃうぅぅ!!」
叫び、感じ入り、喘ぐそばから、全身が新たなハチミツに塗れる。今も天井から新たなハチミツがとろとろと降り注いできて、絶頂痙攣に震える少女たちの全身を蜜びたしにしていた。甘い液に漬け込まれた媚肉は柔らかく、どこまでも柔らかくほぐれて、男たちの剛直で太い肉槍も難なく呑み込んでしまう。激しいピストン運動に少女たちの陰唇も惨めにめくれあがり、そこにもハチミツの粘ついた液が絡みついて、てらてらと輝いている。
少女たちの細い腰を掴み、動き続けている男たちの下半身が動きを加速させていく。もう何度も味わわされている、膣奥への放出が近い――そう思っても、ルリたちに出来るのはただ泣き狂い、身をよじることだけ。
《ほら、またあなたたちの大好きな、熱いシロップを一番深いところに注いであげるわ。さぁ、果てなさい!》
影霊が合図の手を振ったと同時に、陵辱者たちの腰がひときわ強く突き出され――そして激しい痙攣と共に、精を放っていた。凶悪な白い粘液が、ほろほろに蕩けた子宮口に次々と浴びせられて、敗北魔法少女たちを狂乱の絶頂へ追い立てる――。
「ひっぐぅぅぅぅああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! また、また奥にぃ……! 嫌なのぉ、もぅ射精さないでって言ったのにぃ……あぁっ、かひぃぃぃぃぃンっ! だめぇっ、またイっひゃうの、奥に熱いのいっぱい出されてぇっ!」
「やだぁっ、来るっ、来ひゃうぅっ、熱いのびゅびゅうぅってぇ! ルリのおまんこぐちゅぐちゅでおかひくなっへるのにぃっ!! ひゃあっ、来へるっ、あちゅいの奥にぃっ、ビクビクって来ひゃうっ、いっぱいビクビクしひゃうのぉっ!!」
「「イっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!!」」
キッチン中に響き渡る、敗北少女たちの絶頂嬌声。全身のハチミツを振るい落とすほど激しく身悶え、華奢な身体を跳ね上げてイき狂う。接合部でも噴き出した透明な潮が束の間、蜜液を噴き散らすほど激しくしぶいて。
けれどそれも一時的なことだった。すぐに天井から新たに垂れてきたハチミツが少女たちの痙攣ボディに降りかかり、また蜜まみれの無間地獄に戻してしまう。
そして、精を放ったばかりの男たちも、またすぐに腰の動きを再開する。
「……ぅ、あぁ……あはぁっ、んくぅぅぅ……っ! だ、めぇ、これ以上なんてぇ……」
「うぁ、うあぁ……ああぁ……ひぃンっ! まだ、するのぉ……もうムリ、なのにぃ……んあぁっ、ひゃあぁぁぁぁ……っ! やだぁっ、まだおまんこビクビクって、してるのにぃ……っ!」
陵辱の進行は、ルリたちの状況などお構いなしだった。激しい絶頂を迎えたばかりの身体を責められて、再び惨めな喘ぎ声をあげさせられる敗北魔法少女。
ドレスも、顔も、髪も、何もかもを蜜液の中に浸して、甘美な快楽の底へ沈んでいく。
少女たちの淫獄は、終わる気配を見せない。
ぶーメらん
2022-11-01 19:29:21 +0000 UTC