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鶴宮 千次 from fanbox
鶴宮 千次

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過去作 【葛藤】+小噺

【はじめに】

 この記事は過去作【葛藤】という24Pイラスト集に

 キャプションを添えた記事になります。

 当時怨嗟を込めに込めて塗りたくった怨恨1P1Pに

 キャプションを付けていくのでとても長いです。

 

 では、禍根を煮焦がして固めた闇をお楽しみください。




【表紙】

この本の顔となる1ページですね。

葛藤というものは心に宿るものであり、

正しいものを認めたくない己のプライドとの拮抗の表れでもある。

自己を守ろうと心を抱えるけれども、その抱える心にはヒビと歪みが発生し始め

その歪みを何とか必死に誤魔化そうとするような張り付いた笑顔に

涙を描くことで歪みを誤魔化しきれず今にも壊れそうな心情を表現したのがコレですね。


背景色は穏やかな暖色系だけど、細い線で乱すことによって猥雑さを出してたと思う。

今にも割れそうな心を抱えて崩れないようにするって意味にもできますね。

心の黒い線は擦れてザラザラになって、

大きな堀跡傷跡切り跡を表現したかったんだと思う。


セーラー服はシンボル的なもので着せてるので結構適当です。






【目次】

表紙の次のやつですね。

これはシンプルに絵の題名だけ記した案内みたいなやつで

それ以上でもそれ以下でもありません。

このページのイメージは、

ゲームのタイトル画面の次に出てくる無音のセーブデータ選択画面(コンテニュー)です。

当時ゆめにっきが好きだったから結構影響された気もする





【ゆめうつつ】

これ実は卒業制作の1Pなんですよね

システム手帳を手製本したんですが、それの8月の扉絵がこれで

Aはオーガスト(8月)のAなんですよね。


不眠と寝不足が続き、夢と現実の境が曖昧になり

悪い夢が現実に侵食してきてる様を描いたページであり、

これを1ページ目に持ってくることによって、本全体を一つの世界として

これから夢が侵食して世界が終わるのを表したページになります。


そしてここから先は夢かもしれないし、現実かもしれない。

そう言った意味合いでの1ページ目でございます。

当時はカケアミっぽいやつで煙を描いたり、四角形で水を表現するのが好きだった。






【お腹は減らない】

拒食と虚飾を掛けて描いたページですね。

世にあふれたものはマヤカシではあるけど、それ故誘惑が強いというもの。


正しいものだけ食べていては本当は毒を知ることは出来ないんですよね。

何事も程々が肝心。過ぎたるは及ばざるが如し。

プライドというのは基本的に必要のないものなので捨てましょう。






【不可逆】

タイトルの通りですね。

不可逆、その通りです。

過ぎたことは砂時計のように積み上がり、ひっくり返しても元には戻らない。

そして閉鎖された空間にも刻限は存在し、

残されたわずかな時間で在りし日を思い返しながら埋もれて終わりを待つだけの存在。

上にある一方通行は不可逆を意味し、外にある進入禁止は他者の介入ができない

閉鎖空間であるのを意味している。





【こんなにも】

これは確か偏執的な愛を描いたページだったかな。

ぶっちゃけ当時でも失敗したなってページなので今でもそんな見たくなかったりしますが

下手なりにも綺麗に見せようとするけどうまくいかず、

それでもやらなければいけないって言う

見事【葛藤】という意味を表していて、実はこの本で一番タイトルを表してると思う。


絵自体はメンヘラちゃんが

好きな子のパーツをめちゃくちゃに集めて飾ってはそれらを楽しんでるという絵です。

ハート目のつもりだったけど瞳孔が上にあるみたいな感じに見えるね。






【私だけ】

私だけがうまく出来ない

私だけが見にくい

私だけが失敗する

私だけが叱られる

でも、薬があれば、これがあれば私だって        

ああ、でも私には無理だった

私だけがいつも。


日々の呵責に耐えきれず、縋るように薬を摂取するもそれすら合わず嘔吐して嗚咽する

苦しみを描いたページになります。

矢印は全ての落ち込みの表れ。

これが一番好きな絵。






【ごめんね】

壊れた心は元に戻らない。じゃあ壊れた後は?

左上から色の濃いとこをなぞるとそれっぽいストーリーになります。

この子が死ぬのかはたまた誰かを殺めるのか。

ご想像にお任せします。


背景全体をガラスに例えヒビを入れ分割して、

その中に割れた心と流血のメタファーを含めることで

全てが砕けて取り返しがつかない状態を表現し、

顔には笑顔の紙を張り付けて隠しきれない表情を無理やり隠すけど、

感情は溢れて止まらないというページでございます。

覆水盆に返らず。

ガラスって意外と見た目よりは耐えるけど、

ちょっと違う方向から力を入れると簡単に割れますよね

そう言う事です。






【大丈夫だよ】

「大丈夫だよ!」

本当は今にも崩れて死んでしまいそうなのに、

つい虚勢を張ってしまうのはどうしてでしょうね?

本当は全然大丈夫なんかじゃなくて、今すぐ助けてほしいのに…

でも他人には迷惑を掛けられないかけたくない……

そうして滅んでいくページですね。

余談ですが、上のページの子と同じデザインだったりします。


この本に置いてキャラはシンボルみたいなものなので一貫性はないんですけど、

今思えば物語性的には順番が逆ですねコレ。


ちなみにこの子はデザインとしてまだ生きていて、

今はキョーコって名前で喫茶店にいたりしてね…











【うつくしい】

世界はあんなにも汚れて薄汚いのに、自分の中身はこんなにも美しい。

斬りつけた傷みと世間からのやっかみと

こんなことをしてしまった情けない自分に涙をこぼしてしまう

食物連鎖があるように、世の中の階級連鎖には逆らうことができない

なら、せめてもの逃避はしたい。

…それで少しでも救われるならね。


でもこの絵はそんな意味なかった気がする(

でも絵としては気に入ってるのでまた登場します。





【お薬があるから大丈夫】

大丈夫。お薬があるから。声なんてしないわ。お薬を飲みましょうね。だから大丈夫。外は暗いわ。星が見える。怖くない。…?……?誰も来ないわ。


とある診断メーカーが元ネタの奴ですね

がんじがらめになっていても薬さえあれば大丈夫。

全てを放棄して薬に身をゆだねれば苦しい事なんてない。

私には薬があるもの……

何があっても薬を飲み続け全てを誤魔化し、

一切報われることも無く退廃的に終わってく体と心


すでにどうしようもなく滅び、取り返しがつかなくなっているが、

それを知らないという事はなんと幸せなことだろうか。

当人が幸せならばどの様な状況であれ、彼女は幸福なのだ。


ちなみに背景が傾いてるのは気付かなかっただけで意味はないです……

当時はクリスタなんかなくてSAIだったからね……

パソコンも貧弱でB5350dpiを動かすのは結構大変だった。



【×----キリトリ----×】

カジュアルなものに潜む暗闇を表現したかったページ

世の中はいつだって当たり前を繰り返し、何事も無いようにすぎていくけれど

闇や泥沼はどこにだって潜んでいる。

ボクたちキミたちが知らないだけなんだ。


死ぬのは苦しいですよって話

首吊りってただ高い所から吊るだけだとめちゃくちゃ苦しいって聞きますけど

実際のところどうなんですかね?

試したことがないので分かりませんね。


いつの日か某所で受けたコレのパロですね。

死ぬのには時間がかかりますよって皮肉。

これを知ってる人は本当に古い人なので、これを知ってることを誇っても良いですよ(?)

本当に古い作品でそこでしか公開してなかったので……





【後書き】

これ初刷り分ではここで終わりだったんですよね。

なので普通の後書きが存在してました。

当時ゆめにっき派生ゲームの.flowってのがめちゃくちゃに好きで

それのパロみたいな感じで上手い事既存の文字も崩してそれっぽくしたような気がします


ちなみに後ろにうっすら見えるのは「本当の表紙」

化けの皮が剥がれて無情にさらされた心が垣間見えるページですね。





【第二世界】

侵食された夢からあぶれた裏の世界。

夢の裏というものを今ご覧に入れてみせましょう。


これは確かアリスマッドネスリターンズの閉鎖病棟の影響だった気がする。

今にも終わりそうな緑色、好きなんですよね。





【無情】

もはや葛藤すらなくなった心。

悲しみや痛みすら感じなくなった証左

色が抜けた世界。

貼り付ける笑顔すら必要なくなってしまったのに何故かこぼれ落ちる涙。

君はもう人ではないのに。

人になることに失敗したのに。

そこまでしてまだ人の心を抱えようとすることの、なんと愚かな事か……


無情である。


これも確かアリスマッドネスの影響元だった気がします。

葛藤を通り越してスカスカになり、もはや何も残らなくなった心と情景を表すために

色を抜いて文字を描き直したりしました。

崩れはしなかったけど、壊死して石になってしまいましたね、心。





【また明日.】

また明日。

よくある言葉よく言う言葉

何気ない言葉でも約束や保証はない。

今この状態においてもそうだ。

終わりというのは音を立てずに突然やってくる。


でも彼女の場合、”自分から”かもしれないね。


目線を隠すと大分情報量が削れるって教えてもらったので施行したページ

遺影にすらみえてこれはこれでいいですね。





【いただきます】

前の絵に対しての視点変更でのページになりますね。

彼女は、捕食される側です。

世間の流れに負け飲まれ、そして今は贄となり、今日の晩御飯でございます。


命をありがたくいただきましょう。

彼女?あぁ、忘れてました。今日のおかずはあの子でしたね。

では、「いただきます。」




【緩慢な死】

心臓が止まってなければ。

脳が死んでなければ。

呼吸が止まってなければ

冷たくなければ。

死んでないということにはなるけれど、

それらを満たしてない状態ははたして生きてると言えるのか?


回復する見込みのない夢うつつ

ならばいっそのこと溺れてしまえば楽なのにそうすることも出来ず

ただただ””生かされて”””いる

それを死と呼ばずになんと表現しようか……


これは確か.flowが元(?)

ゲームとしての真っ白い世界での病院ってすごい好きなんですよね。

無音だったり単純な連続音しか聞こえなかったりね。

こう、ホントにもう救われなくて、ただただ滅びを待つような状況。

”ゲームとしては”本当に好きです。




【それでは。】

そして終わる夢の世界。

快楽や時間、エンターテイメントには必ずしも対価が発生しますよね。

現実に引き戻された時、あなたの体はどうなっていますか?

夢の対価は払いきれましたか?


夢の裏側快楽のよそ。

裏というものは表から隠すために存在するモノであって、

それを覗こうというのであれば、裏で何が行われてようが

自身に何が起きようが、保証することはできないですよね?

だって自分から覗いているのですから…




後書き

これが本当の後書き。

夢がおわりちゃんとした現実に戻ってきた感じのアレですね。

もしくはゲームオーバーになりタイトル画面に戻されたアレ

無音のセーブデータ選択画面でございます。

あなたは良い夢は見れましたか?

ちゃんと体は無事ですか?

その体は本当に自分のものですか?


―—おっと、失礼いたしました。

それでは、またのご来場をお待ちしております……。




じつはコレ、冊子の方だと前の後書きをガイドにしてたレイヤーが消えてなくて、

後書きの裏にうっすら前の後書き文章が残ってるんですよね((

紙の本を持ってる人は是非確認してみてください

マジでうっすら文字が残ってます()

そしてもう在庫も無くなって世界に50冊しかない本なので、

持ってる人は大事にしてください(

ちなみに掲載してるブログはもう死んでます。


以上、ですかね…

確かもうこれ6-7年前の本だったかな…

今となってはこんなのでもって感じだけど、

当時はめちゃくちゃ頑張って作り上げてたなっておもうと

何とも感慨深いですね…

はじめての締め切りに怯えたりしながらね…w

とても懐かしい。

締め切りの怖さは今でも変わらないけども((


今はもう漫画をかくこと覚えちゃったので

イラスト本を書くことはもう無いかもしれませんが

似たようなことはどこかの折でやってみたいですね。


過去作公開と同時にこの記事を一つの作品として練り直してみたもんですが、

後書きにちょろっと書いてある通り、

改めてこれを見て何か感じるモノがあれば嬉しいですね。



おやすみなさい。

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Comments

凄く良かったです

いくゆむ


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