【小説】わたしとわたしの可愛い依代
Added 2024-08-19 13:12:03 +0000 UTC【こちらはskebリクエスト作品です。ご依頼ありがとうございました】
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「ん〜、おいしい! やっぱりこの時期はアイスに限るわ〜」
冷凍庫で冷やしておいたアイスを口いっぱいに頬張ると、頭の中に声が響く。
(ちょっと! 私の身体でそんなに甘いものばっかり食べないでください! また太っちゃうじゃないですか!)
わたしはヒステリックに叫ぶその声を聞いて口の端を吊り上げた。
「なーに言ってんの? わたしが自分の身体をどうしようとわたしの勝手でしょ?」
(私の身体です! あなたのものなんかじゃありません!)
頭の中の声は尚も叫び続ける。
相変わらず面白い子だ。
そう、実はこの身体は本来はわたしこと、幽谷霊華のものではない。
元々はなんの関係もない他人の身体だったものをわたしが憑依して乗っ取ったのだ。
名前は、えーっとなんだったっけ。
まあどうでもいいか、そんなことは。
まだこの身体が小さい子供だった頃に見初めていい感じに成長してくれたタイミングで乗っ取ったわけだけど、長い時間待った甲斐もあってそれなりに気に入っている。
「ほら、この身体だってアイスおいしーって喜んでるでしょ? それで太るなら本望でしょ」
(人の身体の気持ちを勝手に語らないでください! もう、とにかく食べるのやめてください!)
こうやってなにか言うたびに反応が返ってくるものだから楽しくなってつい弄んでしまう。
ちなみにわたしは霊力を使って身体の体型を弄るくらいなら簡単にできるので、多少太ったところでなにも問題ないんだけど面白いから黙っておこう。
「しっかし、本当にあっつー……こうも暑いとさー、服なんて着てたくないよねー」
わたしはわざとらしく声に出しながら着ていた部屋着を誰かに見せつけるように脱ぎ始めた。
この身体は周りからは清楚とか言われていたみたいだけど、わたしが入っている今の状態を見てそう言える人間はどれだけいるのだろうか。
するとすかさず、頭の中で声が響く。
(な、なにやってるんですか! この変態!)
「別にいいでしょ? 全裸になったところでどうせ誰も見てないんだから」
(そういう問題じゃありません! 人の身体で勝手に変なことをしないでくださいって言ってるんですよ私は! 何度言ったらわかるんですか!?)
何度言われたところでわたしがそんなことを気にするわけがないんだけど、この子には未だにそれがわからないらしい。
「変なことって例えばー、こういうこと?」
わたしは下着を脱ぎ捨て露わになった胸を下から両手で持ち上げ、ワキワキと指を動かして揉みしだいた。
柔らかい胸に指がよく食い込む。
「んっ……結構、感度良くなってきたんじゃない? ほら、もう乳首も勃ってきた……」
(だから、そういうことを、やめてって私は……言って……んっ……)
頭の中に響く声が、だんだんと艶かしいものになっていく。
それはそうだろう。
身体はこんなにも気持ち良くなっているのだから。
わたしはあくまで身体に憑依しているだけ。
同じ身体を共有しているなら当然その感覚もまた共有される。
この身体が昂れば昂るほど、その快楽から抗えなくなっていくのだ。
「あっ、んっ……乳首、いじいじってしてるだけで、じわじわーって気持ちよくなって……これ、すきぃ……」
(そ、それ……やめっ……んんっ……! 手、止めたいのに……勝手に……動い、て……あっ……)
乳首の先端を指で執拗に抓ると、仄かな熱と心地よさが全身に広がっていく。
頭の中に響く声も蕩けるような嬌声に変わり、わたしと同じ快感に酔いしれているのが伝わってくる。
「さーて、それじゃあ次はこっち……」
(ま、待って、くださ……そこ、は……)
わたしは右手を、自分の股の間に伸ばした。
乳首だけでこんなに感じる程なのだ。
より敏感なこちらを触ったらもっとすごいことになるだろう。
わたしの指先が、そこに触れようとしたそのとき。
「ピンポーン」
突然家のチャイムが鳴った。
これからというところだったのに、少し興を削がれてしまった。
「もう、いいところだったのに……」
わたしはため息をつきながら、仕方なく玄関へと向かった。
(え、ちょ、ちょっと待ってください! どこ行くんですか!?)
「どこって、チャイム鳴ってるんだから出ないといけないでしょ?」
(そうじゃなくて! なんで裸のまま向かってるんですかっ!?)
わたしは一糸まとわぬ姿のまま歩いていく。
胸がたゆんと揺れ、股間には直接空気が触れるのを感じる。
全裸で歩いたときにしか味わえないこのゾクゾクするような感覚がわたしは好きだ。
「はいはーい、どちら様ですかー?」
(待ってくださいっ! やめて、ダメーっ!)
頭の声を無視して玄関の扉を開くと、段ボールを抱えたお兄さんが立っていた。
「宅配でーす。お荷物の配達に……え……」
「あ、お疲れ様でーす」
お兄さんはわたしを一瞥した瞬間、思考が止まったように呆然としていた。
「ここにサインすればいいですか?」
「あ、はい……えっと……え……?」
(はわわ……見ないでください、見ないでくださいっ!)
全裸のまま出てきたわたしがあまりにも普通にしているので、お兄さんは明らかに混乱していた。
キョロキョロとあたりを見回し、面白いくらいに挙動不審だ。
露骨なほどにわたしの方を見ないようにしているのだけど、頭の声の主はパニックに陥っていてそれには気付いてない様子。
「お荷物受け取りましたー。あ、そうだ。お兄さん、せっかくですし少しわたしと遊んでいきませんか?」
「え!? いや、その、僕は……」
(なに馬鹿なこと言ってるんですか!? この変態! 変態っ!)
段ボールを受け取りながら耳元で囁くと、お兄さんは顔を赤くしながら取り乱していた。
わたしはそのままお兄さんの身体に密着していく。
片手をそっとお兄さんの下半身に添えながら、わたしは更に囁く。
「わたしと一緒に、気持ちよくなりませんか?」
「あ、いや、その……しっ、失礼しますっ……!」
お兄さんはバッとわたしから離れると、そのまま走り去っていった。
残されたわたしは仕方なく段ボールを抱えて部屋の中に戻った。
「つまんないなー。とんだ意気地なしだよ。あ、もしかして童貞くんだったのかな?」
(いきなりあんなことされて引かれないわけないじゃないですか! あれじゃあまるっきり痴女ですよ! この家の人間が痴女だって噂が広まったらどうしてくれるんです!?)
「大げさだって。そんなことより、この荷物気にならない?」
わたしは段ボールを開き、中に入っていたものを取り出した。
ピンク色の長い棒状のモノ。
まるで勃起した男性器のような形状のそれは、誰が見ても女性用のバイブレーターだとわかるだろう。
「じゃ〜ん! 可愛いでしょ?」
(こ、こんな卑猥なものが可愛いわけないでしょう!? いつの間にこんなもの買ったんですか!?)
「あなたの意識が眠ってる間に通販で買ったの。これ6000円もしたんだからもっと喜んでよ。あ、もちろんあなたのクレジットカードで買ったんだけどね」
(勝手に私のお金使わないでください! こんなものに6000円もかけるなんて馬鹿じゃないですか!?)
「いやでもこれ機能いっぱいついててすごいんだよ? 加熱機能で人肌まで温められるし、全10種の振動バリエーションもあるんだって」
わたしは箱を開封し、バイブを取り出す。
根元についているスイッチを押すと、徐々にバイブが温かくなっていくのがわかった。
「急におまんこの中に冷たいバイブ挿れたらびっくりしちゃうでしょ? だからこうやって温めるの。よくできてるよねー」
(そんなこと、別に知りたくもないです……)
わたしの手の中でじわじわと温かくなっていくバイブ。
もちろん機能はこれだけじゃない。
「このバイブ、挿入して遊べるだけじゃなくて、クリの吸引機能もついてるんだよ。見てこれ」
バイブの根元から枝分かれしている先を指差す。
その先端に指を近づけながらスイッチを入れると、機械の駆動音と同時に指が弱い力で吸われる感覚が伝わってきた。
「膣内をバイブの振動で気持ちよくしている間にクリも吸引で気持ちよくできちゃうんだよ。どう? 使ってみたくなった?」
(私は、そんなもの使いたいなんて思いません)
頭の中の声はムキになったように否定してくるだけだった。
やれやれ、そんな強情になったところで意味なんてないのがまだわからないようだ。
「わたしは早く使いたくてウズウズしてるよ。ほら、おまんこ濡れてきてるのわかるでしょ? もう簡単に飲み込んじゃいそう……」
(……っ!)
バイブの先端を股間に添えるだけで背筋がゾクゾクしてくる。
身体の方はもうすっかり出来上がっているようだ。
「んっ……ああもう我慢できない……それじゃあさっそく……」
バイブの振動をオンにして、割れ目に当てがう。
ぶぶぶっ、という振動音を鳴らしたそれが触れた瞬間。
「んああっ! これ、いいじゃん……」
(んッ……!? くっ……!)
くすぐったさと心地よさの入り乱れた刺激が身体の中を駆け巡る。
思わず声が漏れ出てしまったけど、それはわたしだけでなく頭の中の声の主も同じようだ。
「触っただけでこれなんて、挿れたらどうなるんだろうね?」
(あっ……ま、待っ……ッヒ!?)
答えが返ってくる前にわたしは自分の膣内へじゅぷりとバイブを突き挿した。
そのあまりの強烈さに、わたしは目の前がチカチカと明滅するのを感じた。
身体の内側から直で伝わってくる振動に共鳴するように、わたしの身体も小刻みに震えてしまう。
「あ゛〜、これっ、ちょっと……んふっ……すごっ、あっ……」
(んんっ、私の、中に……入って……あっ……なに、この……異物感……くる、し……)
「くるしい? ……んっ、そんなわけ、ないでしょ。この感覚は、気持ちいいっていうの」
わたしは振動するバイブをぐりぐりと動かした。
圧迫感を身体の内側から感じるけれど、そこにあるのは不快感ではなく身体を芯から昂らせる情欲の発露だった。
わかっているくせに目を逸らすのなら、もっと徹底的にやらないといけない。
「こうして、んっ……奥に挿しこんで……ほーら、お待ちかね。クリ吸引のお時間ですよ、っと……んんッ!?」
(んあッ!? な、なにこれ、吸われ……んヒィッ!?)
既に充血してピクピクと勃起していたクリトリスが、凄まじい勢いで吸われていく。
いや、実際には大した力ではないのかもしれないけれど、クリトリスなんて敏感そのものな器官がピンポイントで吸引をされれば、その刺激は他の部分から受けるものの比じゃない。
「あっ、アッ……これ、すごい、膣内で振動して、クリは吸われて……あはっ、このオモチャ、おもしろ〜い……んんっ!」
(あ、あ、ア、だ、だれか、止めて……! んっ、ダメ、おかしくなりそ、んッ、やだっ……!)
頭の中から必死にスイッチを止めたがるのが伝わってくる。
もちろん、まだまだ止めるわけがない。
もっと、もっと、一緒に気持ちよくなろう?
「んっ、実は、もう一つ、機能がついてて……このスイッチ、押すと……」
(んんっ……えっ、なに……んぐッ!? な、中で動いて……んアッ!? 奥、突かれてるっ……!?)
このバイブには伸縮機能がついている。
膣内に挿れた状態で使えばこの通り、奥の奥をグイグイと突いてくる。
普段触れられることのない大切な場所がバイブなんていう無機物の塊に無理矢理こじ開けられるようなこの感覚、本当に堪らない。
「んっ、ふうっ、んっ……ど、どう? きもち、いいでしょ?」
(んっ、あっ! わ、わかりましたから……き、きもちいいですっ! だから、もう、とめてぇっ……!)
ようやく素直になってきたみたい。
股間に震えるバイブ突き挿して、クリトリスを吸引され、膣の奥を強引に突かれて。
これが気持ちよくないわけがないんだから。
なんなら普通にセックスするより気持ちいい。
「んんっ、バイブでオナニー、さいっこー! ほんと、んっ……きもち、よすぎて、クセになっちゃう……んあっ!」
(もうやだ、きもちいいのやらぁっ! おねがいですっ、きもちよくしないれ……んんっ! あっ、ダメっ、なんか、きちゃっ……!)
もう身体の方が限界を迎えそうだ。
わたしは両足をピンッと伸ばしながら、両手でバイブを抑えつけた。
その瞬間、振動が全てダイレクトに敏感な膣とクリトリスに伝わり、快感が爆ぜた。
「んんっ、あッアッ、あああぁあぁッ!!?」
(んんっ、あッアッ、あああぁあぁッ!!?)
自分の声と頭の声がシンクロすると同時に、わたしたちの身体は絶頂を迎えた。
全身に力が入り、わたしは大きく仰け反った。
股間から、ビシャアッと液体が飛び散っていく。
この身体、潮なんて吹いちゃうんだ。
ピクピクと震えるはしたない身体に、思わず笑いそうになってしまう。
「んっ……ふぅ……清楚だなんだって言われてたけど、こんな身体のどこが清楚なの? ねえ…………あら?」
(あ、あひゃ……きもち、いい……んっ……)
あまりの快感に伸びてしまったようだ。
快感に対して素直になれたのはいいことだけど。
「んんっ……気持ち良かったし、面白かったけど……なんか飽きてきたなー……」
意識を失わせるほどの快感を味わってしまったとなっては、この身体でやりたいこともいよいよなくなってきた。
ここらが潮時かもしれない。
「それじゃそろそろお暇しますか……」
わたしは霊体になり、身体から抜け出した。
ふわりと宙に浮かび上がると、眼下にはバイブを突き挿したままピクピクしている身体が転がっている。
「……あっ……んひっ……」
(幸せそうな顔。それじゃあね。色々楽しかったよ。バイバーイ)
わたしは快楽を共にした身体に別れを告げて家から飛び去った。
あの身体はこれからどうなるだろう。
元の清楚な存在に戻るのだろうか。
それとも知ってしまった快楽の虜になって堕落していくのか。
その行く末にはちょっと興味があるし、たまには観察しにくるのも悪くないかもしれない。
(さて、そんなことよりも……お? あそこにいる子……)
空から街を見下ろしていると一組の男女を見つけた。
仲睦まじそうに談笑している。
「それじゃあまた連絡するから。今日は楽しかったよ」
「うん、あたしも楽しかった。またね!」
初々しいカップルだこと。
まだまだこれから関係が深まっていくって感じだけど、そういう実りかけの果実のような子の美味しさっていうのもまた格別だっていうことをわたしは知っている。
次の目標が決まった。
(あはっ、お邪魔しまーす)
わたしは、男の子と別れて一人帰ろうとしている女の子の背後から自分の霊体を潜り込ませた。
すると、ずぶずぶと女の子の身体に霊体が飲み込まれていく。
「んんっ!? な、なに……これ……」
女の子の恐怖に染まった声を聞きながら、わたしは霊体を沈み込ませていく。
わたしの侵食を受けて、女の子の瞳は緑に変色し、髪もワインレッドに染められていく。
あと、少し。
「いや、身体が……うごか……………んっ……あはっ……」
怯えた表情を歓喜に満ちた笑みへと歪める。
憑依成功。
もうこの身体はわたしのものだ。
(な、なによこれ……あたしの身体、どうなったわけ!?)
頭の中から声が響いてくる。
身体を奪われた哀れな元持ち主の声。
わたしは口角を吊り上げて告げた。
「初めまして。この身体の新しい主人の幽谷霊華っていうの。まあ、これからよろしくね」
Comments
いい!抜けられた後どうなったのかも気になるし、続きも気になる!ありがとうございました。リクエストした人もありがとう
ちゃん
2024-08-19 17:02:59 +0000 UTC