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絶壁さん from fanbox
絶壁さん

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【閲覧注意】侮蔑と嘲笑【Pixivリクエスト】

※タイトル通り、閲覧注意です 何でも大丈夫な方向けです ロドス本艦 医薬品倉庫 ロドス女性医療職員「ぅ……う…っ。」 血まみれの山賊「抑制剤、鎮痛剤に麻酔薬に……」 血まみれの山賊「ハハッ!マジで宝の山だな、こりゃ!おい、そっちの部屋はどうだ?」 粗暴な山賊「……よく分かんねーけど、高そうなブツがめちゃくちゃあるぜ。」 粗暴な山賊「あっちの妙に綺麗な機械なんか、クルビア辺りで売れば相当な金になるんじゃねーか?」 血まみれの山賊「ほう?どれどれ―――って、お前、バカか?」 粗暴な山賊「……?」 血まみれの山賊「金になりそうなのはたしかだが、あんなデケェもん、どうやってここから持ち運ぶ気なんだ?」 血まみれの山賊「俺たちのポケットには限りっつーものがあんだから、もっと効率よく稼げそうな、こういう薬とか貴金属みてぇなモンをだな―――」 ロドス男性医療職員「ふ……ふざける、な……っ!!」 ロドス男性医療職員「その薬から……手を放せ、この、クズが……!!」 血まみれの山賊「……あ?」 ロドス男性医療職員「その薬……フロストノヴァは……」 ロドス男性医療職員「お前たちのようなクズ共の、金儲けの道具なんかじゃ―――」 ザシュ―――ッ!! ロドス男性医療職員「がッ―――!?」 ロドス男性医療職員「あ……が……っ……」 ロドス女性医療職員「―――っ!」 ロドス女性医療職員(こっ、声……抑えなきゃ…っ!) ロドス女性医療職員(見つかったら、きっと、わたしも……!) 血まみれの山賊「おーおー、ありがとうな、先生。」 血まみれの山賊「俺はウルサス語はさっぱりだからな……わざわざコレの名前を教えてくれて助かったぜ。」 ザシュッ。 ザシュッ。 ザシュッ。 ロドス男性医療職員「ぁ…ッ……」 ロドス男性医療職員「―――。」 ロドス女性医療職員「……っ。」 ロドス女性医療職員(どうして……こんな……) 血まみれの山賊「しかし『フロストノヴァ』、ねぇ……随分と変な名前を付けたモンだな。」 粗暴な山賊「……いいこと思いついたんだけどよ?」 粗暴な山賊「さっきのあのデケェ機械を……こいつみてぇに、細かくバラしちまうってのはどうだ?」 粗暴な山賊「使えそうなパーツごとに引きちぎって、それをジャンク屋辺りにでも……」 血まみれの山賊「あー、バラ売りしちまうって訳か?」 血まみれの山賊「たしかに、それも悪くなさそうだが―――」 ロドス女性医療職員(こんな……ことに……?) ロドス女性医療職員(ただの、ちょっとした『山賊退治』だったはずじゃ……) 二日前 ロドス本艦 作戦会議室 ケルシー「……以上が、今回の任務の大まかな概要となる。」 ケルシー「何か、質問がある者はいるだろうか。」 ブレイズ「あー、はいはい!任務の内容について、すこーし気になるところがあるんだけど―――」 ブレイズ「この『盗まれた薬品の奪還または破壊』ってとこ。奪還は分かるけど、大事な薬を破壊なんてしちゃってもいいの?」 ケルシー「無論、回収が可能であればそれに越したことはないが……」 ケルシー「……我々が今最も恐れるべき事態は、『ロドス製』の薬剤が闇市や不当な稼業に誤った方法で利用され、『ロドス』自体の信用と正当性が失われてしまうことにある。」 クロージャ「認可の下りてない都市で使われちゃったり、変に扱われて万が一の事態でも起こされちゃったら、最悪ロドス自体が立ちいかなくなりかねないからねー……」 クロージャ「いろいろともったいないしムカツクけど、最後の手段として、みんなの頭に入れといてほしいな。」 ブレイズ「……了解。」 ケルシー「ほかに、質問がある者は?」 ニアール「……私からも、ひとついいだろうか。」 ケルシー「ああ。」 ニアール「では……今回の任務概要は『山賊に薬品を盗まれたために、それを奪還する』という話だったが……」 ニアール「そもそもその薬品は、『どうやって』盗まれたというんだ?」 ニアール「部外者がロドスに侵入することすら難しいというのに……賊はそのうえで厳重な管理下にある倉庫内から、怪我人も、目撃者の一人も出さずに大量の薬品を盗み出していったと?」 ブレイズ「……それ、私も気になってた。」 ブレイズ「どんな凄腕の山賊だか何だか知らないけど、そんな無茶苦茶なこと、到底できるわけ―――」 ケルシー「………」 クロージャ「………」 ニアール「む……すまない、何か見当違いな発言をしてしまっただろうか……?」 クロージャ「あー……いや、実は……」 クロージャ「見当違いどころか、『そのこと』が最も重要な問題というか……」 ニアール「……?」 クロージャ「うぅ……」 クロージャ「……実は―――」 イネス「―――『裏切り者がいる』、でしょ?」 クロージャ「……!」 ニアール&ブレイズ「「!!」」 ブレイズ「裏切り者って……!!」 ブレイズ「『ロドスの中に、山賊に薬を横流しするような人がいる』って、君はそう言いたいわけ!?」 イネス「……別に、あり得ない話でもないでしょう?」 イネス「どれだけ小さい集団であっても、影というのは切り離せないモノだもの。」 イネス「ロドスほどの規模の集団ともなれば、そういった輩の一人や二人が現れても、何らおかしくないと思うけど?」 ブレイズ「新参者の君が、いったいロドスの何を知っているっていうの……!?」 ブレイズ「お金にうるさい企業とか、野盗まがいの組織ならそうかもしれないけど、ロドスに限ってはあり得ないよ!」 イネス「……フッ。『新参者』ね。」 イネス「いいわ。それじゃあ、新入りとして先輩にお聞きしたいのだけれど……」 イネス「いったいどんな手を使ったら、誰にも目撃されずロドス内部に侵入し、厳重な警備と監視をかいくぐって倉庫から物品を持ち出せるというの?」 ブレイズ「……っ!!」 ブレイズ「そっ、それは……」 ブレイズ「……分からない、けど……」 ブレイズ「でっ、でも……!裏切り者だなんて、そんな……」 イネス「……はぁ。」 イネス「相変わらず趣味が悪いわよ、ケルシー。」 イネス「黙っていないで、そろそろあなたの口からも言ってやったらどうかしら。」 ケルシー「………」 ブレイズ「……え……?」 ケルシー「……ブレイズ。すまないが、イネスの言うとおりだ。」 ブレイズ「け、ケルシー先生……?それは、どういう―――」 ケルシー「裏切り者……『内通者』は、ほぼ確実に存在している。」 ブレイズ「―――!!」 ブレイズ「は、はぁ…っ?ケルシー先生まで、そんなこと……」 ケルシー「………」 クロージャ「ケルシーも、あたしも考えたくもないけど……もう、それしか考えられないんだ。」 クロージャ「ロドス内で自由に行動できるだけでなく、警備の時間や、あたしの監視カメラの位置すら把握できてるなんて、それしかさ……」 ブレイズ「……っ!!」 ブレイズ「そ、そんな……」 ブレイズ「ロドスの中に、本当に、そんな人が……?」 ニアール「私も、にわかには信じ難い話だが……」 ニアール「……!」 ニアール「待ってくれ、ケルシー先生、クロージャさん……!」 ニアール「その話を我々に打ち明けたということは、もしや、我々の真の任務は……!」 ケルシー「……ああ。」 ケルシー「ニアール、イネス、ブレイズ。君たちには……」 ケルシー「ロドス内部に潜む内通者を、秘密裏に見つけ出してもらいたい。」 ニアール&ブレイズ「「……!!」」 イネス「……なるほど。」 イネス「どうりで、たかが『山賊退治』に部隊を三つも送り込むはずだわ。」 イネス「怪しいと睨んでるやつを三つの組に分けて、私たち三人にそれぞれ監視させようってことね。」 ケルシー「そうだ。君たちには、内通者の可能性がわずかでもある者をそれぞれ十一名ずつ引き連れ―――」 ケルシー「この、ドローンが発見した、山賊の根城と思わしき廃墟へと突入してもらう。」 クロージャ「十一人かける三チームで三十三人……その中に本当に内通者がいるとしたら―――」 クロージャ「きっと道中、山賊たちに何らかの手段で状況を伝えようとするだろうから……」 ニアール「その瞬間に、その人物の身柄を拘束する、というわけか。」 クロージャ「……うん。」 クロージャ「実際のところ、その決定的な瞬間を抑えることは難しいと思うけど、合図にしろ連絡にしろ、確実に何らかの『証拠』は残るはず。」 クロージャ「仮に連絡時のデータを消されたとしても、あたしならそれを復元できるし―――って……」 クロージャ「……はぁ。」 クロージャ「なんか、考えれば考えるほど憂鬱になっちゃうね。」 クロージャ「よりにもよってロドスの仲間に対して、こんなことしなくちゃいけないなんてさ……」 クロージャ(そもそもあたしが内通者だから、全部無駄になる作戦なわけだし……) ケルシー「……だが、必要なことだ。」 ケルシー「我々ロドスが、今後いかなる目的をもって、どのような行動を取ることになろうとも……」 ケルシー「その時、内通者がいる恐れなどを抱えていては、何も為すことはできないだろう。」 ケルシー(窘めと慰めを以て、内通者探しに意欲的な姿勢を見せる……) ケルシー(……よし。これで、私主導での調査が続く限りは、私が内通者であると露見する可能性は限りなく低いものとなったと考えていいだろう。) ブレイズ「……そう、かもしれないけどさ……」 ブレイズ「やっぱり……私にはまだ、割り切れないよ……」 ブレイズ(ふふ…っ!ほんと、おバカさんたちばかりで助かっちゃうなー……!) ブレイズ(『裏切り者を炙り出そう』って、その作戦の中に、まんまとその内通者を入れちゃってることにも気が付かずに!) ブレイズ(……やっぱり、『エリートオペレーター』って肩書が効いてるのかな?) ブレイズ(『彼ら』の侵入をサポートする時にも、この肩書のおかげで、いろいろとやりやすいところがあったし。) ニアール「……たしかに、割り切れない、納得が行かないことではあるが……」 ニアール「しかしそれでも、納得が行かないからこそ、やるべきだろう。」 ブレイズ「……え?」 ブレイズ(はぁ……?何ワケ分かんないこと言いだしちゃってるの?こいつ……) ニアール「さきほどケルシー先生は『ほぼ確実に』と言っていた。」 ニアール「つまり、まだ……内通者など存在していない可能性も、あるということなのだろう?」 ブレイズ「……っ!」 ケルシー「……本当に、わずかな可能性ではあるが。」 ケルシー「理由や行動原理はともかくとして、サルカズの王庭や、龍門の黒簑といった組織による工作という線も、考えられないわけではない。」 ケルシー(……ごく当たり前に、私が『彼ら』の侵入記録をもみ消しただけなのだがな。) ニアール「……であれば。」 ニアール「ロドスのみなを信じ―――仲間の潔白を証明するためにこそ、この作戦は決行されるべきだと私は思う。」 ニアール(どうだ……?少し、露骨にやり過ぎただろうか……?) ブレイズ「……うん。」 ブレイズ「うん……!そう、だよね!」 ブレイズ「これは、仲間を疑うためなんかじゃなくて―――むしろ、信じるためにやるんだ…っ!」 ブレイズ(情に熱い感じで行くなら……こんな感じ?) ブレイズ「ありがとう、ニアールさん。私もようやく……決心がついたよ。」 ブレイズ(うんうんっ。これならもう、私が疑われるような流れにはほぼならないはず……!) ブレイズ(本当にありがとうね、クソバカなニアールさんっ。) ニアール(……よし。少し『寒く』行き過ぎたかと思ったが、中々好感触だな。) ニアール「……礼になど及ばないさ。ブレイズさん。」 ニアール(これなら、まさか私がクロージャの気を引いて『彼ら』の侵入を手引きした内通者だなど、誰も夢にも思わないだろう。) イネス「……もういいかしら。」 イネス「話がまとまったのなら、次はそのリストの三十三人をどう振り分けるか、さっさと話し合うべきだと思うのだけど―――」 イネス(下手に話を掘り返されて、『あの時、お前はどこにいた』だの何だの聞かれても面倒だしね。) イネス(……フッ。) イネス(まあ、こいつらの間抜けぶりなら、バカ正直に倉庫にいたと言っても、勝手に仲良く邪推してくれそうではあるけど……) ケルシー(メンバーの振り分け、か。) ケルシー(……ふん。正直、適当な人材を寄せ集めただけのリストに、これ以上無用な手間をかけるよりも……) ケルシー(今後、どのようにして『彼ら』の本隊をロドスへと侵入させるかを考えたいところなのだがな―――) クロージャ(監視映像の方は消してあるから、『彼ら』の侵入がバレることはないだろうけど……) クロージャ(一応、この中でも特に面倒そうなイネスの班に、それっぽい人でもいれてかく乱しておいた方がいいかなー……) クロージャ(マンティコアとかシラユキとか……うん。) クロージャ(あいつらみたいな目立たないタイプなら、最悪適当な映像をでっちあげて、内通者に仕立て上げることもできそうだし―――) ニアール(ふむ……運良く部隊長の立場にまで紛れ込むことができた以上、編成には御しやすく、『彼ら』が気に入りそうな見目良い者を入れたいところだが……) ニアール(……ううむ。とすると、やはりマリアやゾフィア、それにリズあたりがよいだろうか……?) ニアール(こいつらであれば、私の発言を簡単に信じ、円滑に罠にかかってくれそうで―――) ブレイズ(チッ……このバカ、いちいちどうでもいいことを……!) ブレイズ(良いお姉さん面し続けるのも、いい加減疲れて来たってのに……) ブレイズ(……はぁ。ほんっと、こんなしょーもないとこ早く抜け出して、『彼ら』のとこでお酒でも飲みたいなぁ……) 【環境 : 離反者】 特定の職員、および女性オペレーターが離反し、自身を『山賊』のスパイだと認識する 【特化 : 侮蔑】 全ての離反したユニットが味方を侮蔑するようになる 【特化 : 堕落】 全ての離反したユニットの倫理観-90% 【特化 : 忠誠心】 全ての離反したユニットの敵への忠誠心+300 ---------------------------------------------------------------------- 一日前 ロドス本艦 食堂 ブレイズ「よーし、皆、ちゃんとグラスは持ったー?」 ブレイズ「……うんうん、大丈夫みたいだね!」 ブレイズ「それじゃ!私ももう待ちきれないし……三、二、一―――」 ロドス職員たち「「「―――かんぱーいっ!!」」」 ブレイズ「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ―――ぷっはぁぁ~~っ!!」 ブレイズ「お仕事時間中に飲むお酒…っ!!最っ高ぉ~~!!」 ロドス前衛オペレーター「はぁぁ…っ、ほんと、身体の芯から染み渡りますね……!」 ロドス前衛オペレーター「ここのところ結構厳しめな任務続きで、中々纏まった休みも取れませんでしたし……」 ロドス前衛オペレーター「私、何だかお酒そのものが久しぶりな気がします。」 ロドス狙撃オペレーター「チェルノボーグに龍門、カジミエーシュからヴィクトリアっと、めちゃくちゃ大変だったもんなぁ……!」 ロドス狙撃オペレーター「お前やブレイズさんほど出撃してたわけじゃないけど、俺も『こういうの』はすげぇ久しぶりな気がするよ。」 ロドス狙撃オペレーター「―――ぷはっ、あー、マジでうめぇな……って……」 ブレイズ「~~~~~っ!!」 ブレイズ「次つぎっ、もっと持ってきてぇー…っ!!」 ロドス狙撃オペレーター「い゛ぃっ!?もっ、もう三本目!?」 ロドス狙撃オペレーター「ブレイズさん、いくらなんでもそりゃペース早すぎじゃないですか……!?」 ロドス補助オペレーター「わわ…っ、ヤバいですよ、ブレイズさん!」 ロドス補助オペレーター「医療部の方々が、すごい眼でこっちを睨んでます……!」 ブレイズ「えへぇ~~~?どれどれぇ~~~…?」 セイロン「………」 アンセル「………」 マルベリー「………」 ブレイズ「あはっ、ほんとだ~!すっごい睨まれてるー!」 ロドス前衛オペレーター「ちょっと……笑いごとじゃないですよ、ブレイズさん。」 ロドス前衛オペレーター「いくら飲酒が許されてるからって……一応これは『決起会』という名目なんですから、もう少し節度を持っていただかないと。」 ロドス前衛オペレーター「特に、あなたはエリートオペレーターという立場でもあるのですし……」 ブレイズ「え~?そんなこと言われたって―――」 ブレイズ「だって、今回のコレは他でもない『あの』……あ・の!ケルシー先生がOKを出してくれてるんだよ?」 ブレイズ「こんな激レアな大チャンスに……私が、節度なんて気にしてられる訳ないでしょー?」 ロドス狙撃オペレーター「ほんと、激レアですよねー。」 ロドス狙撃オペレーター「ワルファリン先生どころか、ケルシー先生まで、こうして酒飲みを大目に見てくれるだなんて……」 ロドス狙撃オペレーター「……やっぱ先生方も、疲れすぎてぱーっと飲みたくなっちまったのかな?」 ロドス狙撃オペレーター「さっきも言ったけど、ここのところ大変なことがずっと続いちまってた訳だしさ。」 ロドス前衛オペレーター「……『先生方ご自身が飲みたくなって―――』というのはともかく、我々のことを労ってくださっているのは確かだろう。」 ロドス前衛オペレーター「お前の言う通り、最近は本当にいろいろとあり過ぎたからな……」 ブレイズ「そーそ~!たぶんそういうことだから、今日はもうじゃんじゃん飲まないと損だよー!」 ブレイズ「ほらっ!ハンチ君もそんな浮かない顔してないで、さっさと飲んだ飲んだ~!」 ロドス補助オペレーター「……うーん。」 ロドス狙撃オペレーター「……ん?どうした、ハンチ?」 ロドス補助オペレーター「いや、その……それにしても、ちょっと変だな……って……」 ロドス狙撃オペレーター「『変』……?何がだ?」 ロドス補助オペレーター「何というか……タイミングが変?じゃないですか……?」 ロドス補助オペレーター「ロドスの職員を労ってくださってのことであれば、それこそ、他でもないドクターやアーミヤさんがお戻りになられてからの方がいいと思うのですが……」 ロドス狙撃オペレーター「あー……まあ……」 ロドス狙撃オペレーター「一番大変な思いをしてるであろうドクターたち抜きで、こんなパーティをしちまうってのは……確かに変っつーか、申し訳なくは思うけどよ……」 ロドス前衛オペレーター「……あのお二人は、ロドスでも特別お忙しい方々だからな。」 ロドス前衛オペレーター「お二人にこそ休んで欲しいというのは最もだが、やはり、どうしても難しかったのではないだろうか?」 ロドス補助オペレーター「そう、なんでしょうか……」 ロドス補助オペレーター「うーん……それと、このパーティも……何か、おかしくないですか?」 ロドス補助オペレーター「『ロドスの更なる事業拡大を願って』とのことですけど……」 ロドス補助オペレーター「どこかケルシー先生らしくない理由ですし、先日にあんな事件があったばかりで、違和感があるというか……」 ブレイズ「……!」 ロドス前衛オペレーター「……例の、薬品の盗難事件か。」 ロドス前衛オペレーター「そう言われてみれば……確かに、あんなことが起きてしまったばかりで『更なる事業拡大』とは、何か違和感を覚えなくもないが……」 ロドス補助オペレーター「ですよね……!?」 ロドス補助オペレーター「そもそもそういった名目なら、明日の山賊退治の後に、盗まれた薬品をしっかりと確認してから―――」 ブレイズ「……っ。」 ブレイズ「……ハーンーチくぅ~~んっ!!」 ロドス補助オペレーター「―――わわっ!?ぶっ、ブレイズさんっ!?」 ブレイズ「そんな難しいことばっかり考えてないでさっ?ほらっ、今日はもっと気楽に……楽しくっ!いっぱいいっぱい飲んで、一緒に疲れを吹き飛ばしちゃおうよ~っ!」 ブレイズ「ハンチ君が言うケルシー先生だって、きっとこうやって皆がわいわいできるように、このパーティを開いてくれたに違いないんだから―――」 ロドス本艦 作戦会議室 ブレイズ『えーっと……?つまり……』 イネス『―――その、決起会とやらの最中に怪しい挙動を見せた人物へと接触し、可能であれば拘束する……』 イネス『……それでいいんでしょ?ケルシー。』 ケルシー『……ああ。その通りだ。』 ケルシー『昨日の今日で奪還作戦が立案されたとなれば、内通者も、自らの立場を守るため動かざるを得ないだろうからな。』 ケルシー『ゆえに君たちには、明日行われるその決起会と銘打たれた会食において、君たちが『不審な行動を取った』と判断した人物を監視し……イネスの言った通り、可能であれば、そのままその者の身柄を拘束してもらいたい。』 ブレイズ『……つまりは……はぁ。』 ブレイズ『ほんと、めちゃくちゃ気乗りしないなぁ……楽しくご飯を食べてる皆を相手に、そんな疑いの目を向けながらお酒を飲まなくちゃいけないなんて……』 クロージャ『……気持ちはわかるけど、これもロドスのためだと思って……って、いやいやいや!』 クロージャ『ブレイズってば、何さらっとお酒を飲む前提で話してるの!?』 クロージャ『これはあくまで調査の一環で行う大事な秘密の任務なんだから、お酒なんて絶対―――』 ケルシー『―――いや、飲んでもらって構わない。』 クロージャ『そうそう!絶対ダメに決まって―――』 クロージャ『………』 クロージャ『……え?えぇぇっ!?いいの!?』 ケルシー『ああ。問題ない。』 ケルシー『明日行われる会食は、先ほども言った通り、名目上は『決起会』と銘打って行われるものとなるうえに……』 ケルシー『………』 クロージャ『……?『うえに』?』 ケルシー(……お前たちのような偽善的で、脳まで源石に侵されているような間抜け共と、ようやく別れられると言う素晴らしい日の前日を……) ケルシー(……酒で祝わずになどいられるものか。) ケルシー『……酔っていないブレイズなど、かえって怪しまれるというものだろう。』 クロージャ『!』 ニアール『……ふっ。はは……』 ブレイズ『あはははっ!さっすが、ケルシー先生は分かってるなぁ~…!』 ブレイズ『楽しい楽しいパーティで私が素面だなんて、絶対あり得ないからねー!』 クロージャ『まあ……それも、そっか。』 クロージャ『みんながわいわい飲んでる中で、もしブレイズがお酒を断ったりしてたら……うん。確かに、めちゃくちゃ怪しいかも……』 クロージャ(まあ、それはそれで、このバカフェリーンを『内通者』ってことにできていいかもだけど……) ブレイズ『でしょー?』 ブレイズ(やったーっ!!酒酒酒さけぇーっ!!) ブレイズ(こんな気持ちの悪い奴らとのパーティだなんて、お酒がなきゃ絶対無理だもんっ!!) ニアール『そういうことであれば、我々も、皆から違和感を抱かれない程度には飲んでおいた方がいいだろうな。』 ニアール(これは、思わぬ好展開になったな……) ニアール(前向きな目的を掲げた酒の席ということであれば、マリアやゾフィア……上手く事が運べばリズさえも、酔い潰すことができるかもしれない。) ニアール(……そして、酔い潰しさえしてしまえば……) イネス『ケルシー……私が『そういう場』を好んでいないことなんて、もう分かり切っていることでしょうに。』 イネス『その趣味の悪さ……正直、いい加減にしてほしいわね。』 イネス(『彼ら』にとっても、邪魔にしかならないでしょうし……この化け物女、この機に本当に殺してやろうかしら。) ケルシー『……君のことは信頼している、イネス。』 ケルシー『すまないが、頼んだぞ。』 イネス『……はぁ。』 イネス『あなたが信頼しているのは、私ではなく私のアーツの方でしょう……まあ、いいわ。』 イネス『……しっかりと、報酬を用意しておきなさいよ。』 イネス(あなたが死ぬ前に……ね。) ニアール(……グヘヘ……ッ!) ニアール『~~~ッ。ふ……っ。』 ニアール(まっ、まずい…っ!『彼ら』が私を褒めてくれるかと思うと、わっ、笑いが堪えきれん…っ。) クロージャ『?』 クロージャ『に、ニアールさん……?どうしたの?』 クロージャ(うっわ、気持ち悪ぅ……何さっきからにやにやしてんの、こいつ……) ニアール『あっ、ああ…っ!ん゛っ、ごほんっ!』 ニアール『す、少し、むせてしまってな…っ!ごっ、ごほっ!』 ニアール(お、落ち着け……!『耀騎士』…っ、耀騎士ニアールとしての顔を保たなければ…っ!) ――――― ――― ― ブレイズ「―――だから、ねっ?」 ブレイズ「ハンチ君も早く飲もっ?今日は特別に、私が注いであげるからさ~?」 ブレイズ(明日になれば、この仲良しごっこも、お前らロドスのバカ共も全部『おしまい』にできるっていうのに……) ブレイズ(面倒だから、いちいち勘ぐってくんなっつーの!) ロドス補助オペレーター「わぷ…っ!ちょっ、ぶっ、ブレイズさんっ!」 ロドス補助オペレーター「その……あ、当たってます!から…っ!」 ブレイズ「えぇ~っ?当たってるって、何が~?」 ブレイズ(は~ぁあ。胸を押し付けられた程度で慌てちゃって……ほんっと、くだらない。) ブレイズ(『あの人たち』ならきっと、慌てるどころか、私の身体を思いっきりめちゃくちゃにしてくれるんだろうな―――) ブレイズ「―――!」 ロドス補助オペレーター「あ…っ!?」 ブレイズ(……はっ。こんなのでおっ勃たせちゃって。) ブレイズ(もう、しょーもないも通り越してムカついて来ちゃうなぁ~……) ロドス補助オペレーター「す…っ、すみませっ、ブレイズさん……っ!!」 ブレイズ「あっ、あはは~…っ!別に、元気があっていいことじゃない?」 ブレイズ(……こいつ、明日になったら真っ先に殺してやろーっと。) ブレイズ(全身を発火させる前に、まずは、この粗末そうなモノからぶった斬ってやって―――) ---------------------------------------------------------------------- 同日 ロドス本艦 下層エリア リン「(周囲を見回す)」 リン「………」 ロドス特殊オペレーター「……行きましたね。」 チェン「……ああ。」 チェン「あの警戒ぶりと、歩法から推測するに……」 チェン「君の言っていた通り、あいつには本当に、我々に何か隠していることがあるようだ。」 ロドス特殊オペレーター「……残念ですが、そのようですね。」 ロドス特殊オペレーター「……リンさんの秘密が、俺の考えているような秘密でないと……いいのですが。」 チェン「……確かめてみるほかないな。」 チェン「ディッシュ。引き続き、あいつの後を追うぞ。」 リン「(周囲を見回す)」 リン「………」 チェン「―――待て。止まれ、ディッシュ。」 ロドス特殊オペレーター「!」 リン「……この辺りが、いいかしらね。」 リン「(懐から何かを取り出す)」 チェン「ボイラー室……どうやら、ここが目的の場所のようだな。」 チェン「見たところあいつは、何か『箱』のようなものをパイプの上に設置しているようだが……」 ロドス特殊オペレーター「あれは……『救急箱』、でしょうか……?」 ロドス特殊オペレーター「医療部にて用いられているものと、まったく同じ見た目のものに見えますが……リンさんは、いったい何を……?」 チェン「……フッ。パイプの修理を、絆創膏や包帯で行うつもりなのかもしれないな。」 ロドス特殊オペレーター「チェンさん……いくらなんでも、それは……」 チェン「冗談だ。」 チェン「あいつが今何を考え、なぜあのような不可解な行動をしているのかは……直接、あいつ自身に聞いてみるしかないだろう。」 チェン「……戦闘の準備をしておけ、ディッシュ。」 チェン「最悪の場合……我々は、あいつとやりあう羽目になるかもしれん。」 ロドス特殊オペレーター「……!」 ロドス特殊オペレーター「……了解です。」 リン「………」 リン(……こんなところかしら。) リン(あとは、『コレ』のタイマーを、すべて十二時間後に設定して―――) チェン「少し見ない間に、ボイラー技士にでも転職したのか?」 リン「―――!」 チェン「随分と手際がいいようだが……まさか、お前にそんな技術があったとはな。リン・ユーシャ。」 リン「……チェン・フェイゼ。」 リン「……あなたこそ、そんな助手まで雇って人の後をつけて……探偵にでもなったのかしら?」 リン「リーさんの真似事をしてるつもりなら、まったく似合ってないわよ。」 ロドス特殊オペレーター「………」 チェン「……ふん。」 チェン「こちらから言っておいて悪いが……私は今のお前と、つまらん駆け引きや問答を繰り返すつもりはないのでな。」 チェン「お前は……私の質問に、ただ正直に答えてくれればいい。」 リン「へえ?珍しく気が合うわね。」 リン「ちょうど私も、あなたと仲良くお話をする気なんて、これっぽっちもなかったところよ。」 リン「ほら。聞きたいことがあるなら、いつもみたいに遠慮も、最低限の礼儀もなく言ってみなさい。」 リン「今日は機嫌が良いから、お望み通り正直に答えてあげるわ。」 チェン「そうか。では、リン・ユーシャ。」 チェン「単刀直入に聞くが……その『箱』は何だ?随分と懇切丁寧に扱っていたようだが。」 リン「……ああ。もしかして、『コレ』のことを言っているのかしら?」 リン「フッ。流石、特別督察隊の元隊長様ともなると、知識に随分と偏りがあるみたいね?」 リン「これは救急箱といって、包帯やピンセットといった、応急処置に必須な道具が詰められたもので―――」 チェン「……つまらん駆け引きをするつもりはないと、そう言ったはずだぞ。」 チェン「私が聞きたいのはその箱の『中身』と……お前が決起会にも参加せず、こんなところでこそこそとしている、その理由だ。」 リン「……はぁ。二つ目の質問は、さっきには無かったと記憶してるのだけど……まあ、いいわ。」 リン「チェン・フェイゼ。そんなにコレの中身が気になるのなら、私に聞かずとも、自分たちの目で確かめてみたらどうかしら。」 リン「……ほら。どうぞ?」 チェン「………」 ロドス特殊オペレーター「……チェンさん。ここは俺が……」 チェン「……ああ。」 チェン「頼んだ、ディッシュ。私はこの女が妙な動きをしないか……こうして、注意しておく。」 リン「……ふんっ。」 リン「さあ、どうぞ?」 ロドス特殊オペレーター「……失礼します。」 ロドス特殊オペレーター「……!!」 ロドス特殊オペレーター「こ、これは……!?」 チェン「……どうした?何が入っていたんだ?」 ロドス特殊オペレーター「ば、『爆発装置』…っ!?」 チェン「!!」 チェン「何だと…っ!?」 ロドス特殊オペレーター「リンさん…っ!!これは……いったい、どういうことなんですか!?」 リン「………」 リン「……チッ。」 リン(……こうなってしまったからには、仕方がないわね。) リン(この目の前の雑魚を無力化して人質にでもして、どうにか、チェンのやつの首を搔き切るしか―――) チェン「……っ!!答えろ、リン・ユーシャっ!!」 チェン「お前は……!!いや―――」 鋭い斬撃音。 ロドス特殊オペレーター「―――が…ッ!?」 ロドス特殊オペレーター「ち、チェン……さ、ん゛……っ!?」 チェン「―――お前『も』、『彼ら』の仲間なのか?」 リン「―――!!」 ロドス特殊オペレーター「これ、は…っ、ま……まさか……チェンさん、あなた、も―――」 チェン「………」 チェン「(刀を深く突き刺す)」 ロドス特殊オペレーター「―――ぁ…が…ッ!?」 ロドス特殊オペレーター「ぞっ、そん゛……な…………」 ロドス特殊オペレーター「………」 チェン「……ふんっ。『戦闘の準備をしておけ』と、確かにそう忠告したというのに……間抜けが。」 チェン「平和ボケした気色の悪い理想を掲げてばかりいるから、お前たちグズは、こうしてすでに後ろに刃が迫っていることにも気が付けないのだろうな。」 リン「チェン・フェイゼ、あなた……」 チェン「……おっと。お前からの質問を聞く前に、私の先ほどの質問に答えてもらおうか。」 チェン「リン・ユーシャ。今すぐに、お前の右の鼠径部を見せろ。」 リン「……!」 リン「……へぇ。特別督察隊の元隊長様ともあろう方が、随分と変態的な趣味を持っているのね?」 チェン「御託はいい。脱ぐのが手間だと言うのなら、いっそ私がこの刃で―――」 衣服が破れる音。 チェン「―――!」 リン「はい。これでどうかしら?」 リン「どうせ、明日には全部『終わり』になるんですもの。」 リン「もう、見せつけてしまってもいいわよね?」 チェン「その『髑髏のタトゥー』は……!」 チェン「……ふっ!」 衣服が破れる音。 リン「……本当に、本当に驚いたわ。」 リン「チェン・フェイゼ。まさか、あなたも『彼ら』のスパイだったなんてね……まったく気が付かなかったわ。」 チェン「ああ、私もだ……」 チェン「ロドスのクソ共からすべてを奪ってやるために、私以外にも、何人かスパイが送られていることは知っていたが……」 チェン「それがまさかお前だったとは、夢にも思わなかった。素晴らしい擬態の精度だな、リン・ユ―――」 リン「『リン』でいいわ。『チェン』。」 チェン「……!」 チェン「……感謝する、リン。君のような優秀な仲間と共に仕事ができて……本当に光栄だ。」 リン「ええ。私もよ、チェン。」 リン「お互いの素性を知らなかったばかりに、今までの私たちの関係は、あまり良好とは呼べないものになってしまっていたけれど……」 リン「……チェン。あなたさえよければ、これからは同じ山賊のしたっぱ同士、仲良くしてくれると嬉しいわ。」 チェン「……っ!」 チェン「ああ……ああ…っ!もちろんだとも、リン!」 チェン「こちらこそだ……これからは仲良く―――まずは手始めに、ここロドスのゴミ共を二人で皆殺しにし……!」 チェン「そして、そしてっ!!共にオヤブンから、お褒めの言葉をいただこうっ!!」 リン「……っ!」 リン「ええ…っ!!必ずや、オヤブンに褒めてもらいましょう…っ!!」 チェン&リン「「……グヘ…ッ。」」 チェン&リン「「グヘヘヘヘヘ…ッ!!」」 ---------------------------------------------------------------------- 同日 ロドス本艦 集中治療室 スズラン「えーっと……!こっちの紐を、こうやって、ここに通して……」 ススーロ「……よし。これで、大丈夫かな。」 ススーロ「そっちはどうかな?スズランちゃん。」 スズラン「そ、そうしたら……今度はこっちの紐が、この下を通って―――」 スズラン「―――!!」 スズラン「でっ、できました…っ!!ススーロお姉さん、見てくださいっ!!」 ススーロ「えーっと、どれどれ……」 ススーロ「……おおっ、良くできてる!頑張ったね、スズランちゃん!」 スズラン「えっ、えへへ……っ!!」 スズラン「ありがとうございますっ!!ススーロお姉さんっ!!」 スズラン「ススーロお姉さんに……それに、Wお姉さんが、すっごく分かりやすく教えてくださったので……!」 スズラン「私でも、何とか作れました…っ!!」 スズラン「これでちゃんと、皆さんのことを殺すことができるでしょうか?」 ススーロ「うんっ、問題なく殺せると思うよ。」 ススーロ「これがただの爆発物なら、『怪我』止まりで終わっちゃうかもしれないけど……」 ススーロ「今回私たちが作ったのは、他でもないWさんが考案してくれた『活性源石爆弾』だからね。」 ススーロ「仮に運よく爆発を受けて生き残ったとしても……その後に発症する重度の鉱石病反応で、確実に『死』にまで至ってくれるはずだよ。」 スズラン「す、すごいですね……!!流石はWお姉さんです…っ!!」 ススーロ「本当に、すごいよね。『患者さん一人一人の点滴に神経毒を混ぜる』……なんて回りくどいことをやっていた自分が、少しバカらしく思えてきちゃうよ……」 ススーロ「……あっ、スズランちゃん!そっちの爆弾はもうちょっと右に置いてくれるかな?」 ススーロ「手術台の位置がここだから……そっちに置いちゃうと、上手く源石片が飛んでこなくなっちゃうかも。」 スズラン「なっ、なるほど……!!分かりました!!」 スズラン「えーっと……患者さんの頭の上で爆発するように、ちゃんとこっちを向けて―――」 ススーロ「……ああ。あと、もう一つ。」 ススーロ「明日にはもう山賊稼業に戻るんだし、このかまととぶったキメェ喋り方もやめていいんじゃねぇかな?」 スズラン「あっ、た……確かに……!」 スズラン「全員ぶっ殺すから、もうバレないようにする必要もねぇですもんね……!」 スズラン「ありがとうございます、ススーロお姉さんっ!」 ススーロ「げひひっ!!『お姉さん』って!!」 ススーロ「スズランてめぇ、随分と『良い子ちゃん』のフリが板に付いちまったみてぇだねっ?」 スズラン「そっ、そういうテメェだって……!」 スズラン「いろいろ混ざって、よく分かんねー喋り方になっちまってますよっ!」 ススーロ「あぁ……?私は別にんなこと―――って、確かに、『私』、なんざ言ってなかったっけか?」 ススーロ「ケッ!あんまりに長ぇことスパイをやってたから、間抜け共の気色悪ぃ喋り方がうつっちまったか?」 スズラン「みてぇですね……私も、どうやって喋ってたのか思い出せなくなっちまいました……」 スズラン「うぅ…っ、このままじゃ、オヤブンさんたちに嫌われちまいます…っ。」 ススーロ「……ま、何人かぶっ殺してりゃ、きっとそのうち思い出せるだろ。」 ススーロ「オヤブンにだって、本気でスパイしてたって、むしろ褒めてもらえるかもしれないし……」 ススーロ「……うんっ。前向きに考えよう?スズランちゃん。」 スズラン「そう……そうかも、ですね……っ!!」 スズラン「オヤブンさんたちに、私たちが『本気で頑張ってた』って思ってもらえるように……」 スズラン「いっぱい殺して、いっぱい盗まないとですねっ!!はいっ!!」


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