オレの名前はクロプケル。 普通の人間として生きた記憶を持つ、いわゆるTS転生というライトノベルなど近代小説のポピュラーかつ古典的な不思議な現象を体験した女悪魔だ。 「クロプケル、また契約を断ったそうだな」 「……だって。あのオッサンはキモいし」 そう言ってオレを見下ろす170センチメートル越えの女悪魔であり、基本的に異性──彼女やオレのような女悪魔の場合は男と契約するのは魔界や冥界のバランスを保つ基本業務の一つだけど。 まだ男としてのプライドも価値観も捨てきれていないオレにとって男と契約し、相手の生命エネルギーをセックスで搾り取るという行為は抵抗を感じるのだ。 「……はあ、まだ新人のお前に任せるのは不満だが、このまま精気を吸えずに飢え死にする後輩は見たくない。クロプケル、少しばかり特殊な業務になるが、この女と契約してこい」 「えっ、お、女の子ですか?」 思わず、そう聞き返してしまったものの。 「あまりオススメはしないぞ」 「やる、やります!」 「む。そうか、なら仕事の準備をするように」 「はいっ」 オレは女悪魔の先輩の手渡してくれた資料を読む。うわっ、日本人の女の子だ。ちょっと根暗っぽいけど、オッパイも顔も悪くない。 やったぜ、女の子とセックスできる♡ しかし、ルンルン気分のオレを見て、なんとも不安そうに溜め息を吐く先輩の反応に違和感を抱きつつ、オレは絶対に彼女と契約する決意を固める。 そろそろ契約しないクビになる。 「(けどまあ、こんな根暗っぽい子と契約したところで生命エネルギーなんて微々たるモノなんだろうな。いや、余計な事は考えず、彼女の生命エネルギーを搾り取ることだけ考えよう…!)」 オレはしっかりと資料を読みもせず、たぶん契約に使うだろうと沢山のエッチなオモチャを異空間ボックスに詰め込み、女悪魔の先輩に報告する。 どうやってセックスまで持ち込んでやろうかと考えるオレの思考を読んだのか。 女悪魔こ先輩は深い溜め息ととも「「あまり無警戒に近づかず、普段と同じようにしておけ」とだけ言い、オレを女の子の部屋に転移させてくれる。 ◆ ちょっとだけ蛍光灯の光が弱くて薄暗い、ほんの少し汚れた部屋の真ん中に着地したオレを資料に記載されていた女の子は呆然と見上げている。 「はじめまして、オレの名前はクロプケル!本日はふわとろサキュバス♡リラクゼーションのご勧誘および契約のご説明に伺いました」 いつものようにオレの勤務するサキュバス会社の常套句を話しながら、いそいそと契約書やサキュバスと契約してもらえる恩恵やスキル等の説明書をテーブルに並べていく。 未だに状況を飲み込めずにいる女の子の呆けた顔に笑いそうになりつつ、オレは彼女が意識を取り戻すまで部屋の中を物色する。 うわっ、エロ本まみれじゃん。 下着も服も脱ぎっぱなしで、なんかティッシュのカスも多いし、ここまで生活能力低いやつは初めて………でもないか。たまに契約してる先輩もいるし。 「……あ、えと、クロプケル、さん?」 「うん。どうかしたか?」 「その、この契約書の『異性と正式に契約を結んだ場合、サキュバスと主従関係を築けます』っていうのは?」 「ああ、その部分ね。オレ達と契約したら生命エネルギーをノルマ数まで搾り取るんだけど。正式に契約、この場合はサキュバスと親愛関係を結んだり、そのまま人間と一生を添い遂げても良いかな?って思えるサキュバスがよく結ぶ別口の契約だよ」 そうオレは女の子に説明しながら「まあ、オレは一回も男と契約したことないから、そういうのは無関係だけど」と言った瞬間、ピクリと彼女の肩が跳ねた。 「ま、まあ、処女のサキュバスっていうのが変なのは分かってるけど。そこまで変なものを見る目を向けるのはやめてもらえるかな?」 「え、うあっ、す、すみません」 「あ、そういえば名前聞いてなかったっけ」 「あ、えと、藍野エリカです…」 そう照れくさそうに自分の名前を呟くエリカに「うん。よろしく」とそのまま返事を返して、しっかりと契約書と説明書を読み込んでいる彼女の横顔を眺めたり、ちょっと生臭いベッドに寝転んだりする。 ◆ 突如、私の部屋に現れた悪魔の女の子───クロプケルちゃんをコッソリと盗み見る。 真っ黒なボンテージを彷彿とさせる布面積の少ないコスチューム。ちょっと胸の布を剥がせばオッパイは丸出し、V字になったパンツにも見える衣装からはみ出た揉み心地も撫で心地も良さそうなデカケツを、ふりふりっ♡とエッチに揺らしながら私の部屋を物色している。 顔もテレビに出るアイドルや女優より綺麗で可愛いけど。 頭の両端に生えたウシみたいに真っ黒で手入れの行き届いたカッコいい角、絶対におちんぽをしゃぶらせるときにハンドル代わりに使うヤツだと私は興奮してしまう。 「(こっちの契約書の方はクロプケルちゃんをサキュバス以下の性処理道具にして、完全にメス堕ちオナホにすれば死ぬまで私専用の生ハメガチ交尾できるようになる♡)」 しかし、私に悪魔であるクロプケルちゃんを押さえつける能力もなければ強力な魔除けアイテムもない。そんなことを考えながら説明書を読んでいた、その時だった。 『ふたなり専用サポートオプション』という項目を見つけ、さらに「この文章を認識できるのは『ふたなり』の契約者さまだけです」という文字を見つけてしまい。 思わず、「やったー!」叫びそうになる。 ゆっくりと平静を装いつつ、私はクロプケルちゃんとにバレないようにふたなり専用サポートオプションのスキルを生命エネルギー、つまるところザーメンを対価に購入していく。 「くひひっ♡」 こ、これからクロプケルちゃんとセックスするんだ♡私のふたなりおちんぽを、あのクソ生意気にケツ振り誘惑するドスケベサキュバスのおまんこ生ハメしまくって、私のおちんぽの形にしてやるっ♡