ボクの考えた無様敗北計画は着実に進んでいる。クグツの封印された呪符に霊力を過剰に吸い取る効果を付与し、ボクが召喚する度に『ボクを性的な存在と認識する』ように彼女の意識を誘導する。 クグツの意識を完全に支配するのはボクの理想に反する。なによりボクは弱ったところを最強の鬼に下剋上され、みっともなくオシッコを漏らしながら命乞いしたいのだ。 そのために霊力を使用する呪術を応用し、例えば『一時的に霊力を消失する』という呪いを意図的に浴びたり、『式神の性欲を無尽蔵に高める存在になる』っていう呪いの実験も行っている。 それに古郷家の分家は虎視眈々と次期当主たるボクの存在を狙っているし。うかうかしていたら、クグツに無様敗北する前に年上のキモいオッサン達のお嫁さんにされるかも知れない。 流石にボクも二回り以上も年上のキモいオッサン達と結婚するなんていう結末は迎えたくない。……まあ、それもそれで最高に無様かも知れないけど。 そういうシチュエーションは好みじゃない。 「明久よ、最近何やら霊力が乱れてるな」 「ちょっとした術の開発に手間取ってるんだ。まあ、クグツには関係ないかもだけどね」 ボクの背後に現れたクグツに対して、わざと冷たい態度を取ってみると「……霊力だけの雌が粋がるなよ」と呟く声が微かに聴こえてきた。 だんだんとクグツのボクに対する認識も仕えるべき主人ではなく自分の力を借りているだけの脆弱で貧弱なか弱い人間の雌だって理解し始めている。 「うるさい。さっさと戻れ!」 「フン。言われずとも戻るさ」 「…………」 ゆっくりと呪符の中に戻るクグツの感情がだんだんと変わり、ボクの命令に背くのも時間の問題だ。はやく、はやく、ボクを滅茶苦茶に犯してほしいな♡ そんな卑猥なことを思いながら呪符を着物の胸元に仕舞い込み、今夜の任務でボクは完全に立場をひっくり返され、みっともなくチン媚び命乞いする♡ ◆ 「はあ、はあっ」 普段なら簡単にこなせる任務。 その任務でボクは手傷を負い、退魔師としての制服に選んだ巫女服の大部分が切り裂かれ、生足も胸も少し露出した状態で地面にへたり込んでいる。 そんなボクを楽しそうに見下ろす妖魔を何とか倒そうとしたところで、予め妖魔に仕込んでいた『一時的に霊力を消失する呪い』を発動させる。 「グッ、あぁぁあぁあッ!?」 ボクの霊力を根こそぎ奪った妖魔は仕込んでいた通りに逃げていき、それと同時にケンカしたクグツの呪符の封印が緩み、彼女がこの世に顕現する。 「ククッ、随分と情けない姿だな」 「う、うるさい、だまれ!」 ボクの目の前に佇んでボクを見下ろすクグツの目はギラギラと怪しげに輝き、ゆっくりと尻餅をついたまま後ろに後退りするボクに近付いてくる。 このまま襲われるのも良いけど。 ボクは無様敗北したいんだ。 「こっちに来るなっ!」 「……チッ、この雌がッ!!」 だから、手元に残っている低級の攻撃呪符を封印の解けたクグツに放つ。勿論、この攻撃呪符にも『怒りを偶発させる』という効果を付与しており、少しでも掠れば一瞬だけ怒るのだ。 クグツが片足を踏みつけた瞬間に激しい地鳴りと轟音が響き、ボクの目の前の地面にクレーターとスゴいひび割れが生じ、ギロリとボクを見下ろすクグツと目が合う。 「ひっ、ひいぃぃぃっ!!?」 あまりの恐怖にボクはオシッコを漏らしながら身体を強張らせ、みっともなく後ろに逃げようとして、地面に頭から倒れ、ぐっちょりとオシッコで濡れた袴もクグツに見せつける。 「……プッ、ククッ!なんだ、その声は?まさか天才退魔師なんぞと呼ばれとるクセに死ぬのが怖くなったのか?しかもお漏らしに、その情けない表情も中々に唆るぞ♡」 「や、やめっ」 「あァ?私に口答えするつもりか?いっそのこと殺してしまおうか」 「ひっ!?そ、それだけはッ!」 ニタリと嗤うクグツの足元でボクは頭を地面に擦り付けるように土下座した、土下座しちゃった♡古郷家の次期当主なのにっ、式神に土下座しちゃってる♡ 「ククッ、普段の生意気な態度を考えると土下座だけでは足りんな」 「そ、そんな…!」 「死にたくなければ裸になれ」 圧倒的な強者の言葉にボクは涙や鼻水を垂らしながらボロボロの巫女服を脱ぎ、下着姿になる。 ───が、すぐに「チッ、この愚図が。さっさと下着も脱がんか!」という怒号に慌てて、何度も転びそうになりながらブラもショーツも脱ぎ、足袋を履いている以外、なにも身に付けていない全裸になる。 いよいよ、無様敗北するんだ…♡