もうひとつの序章
Added 2021-01-25 04:55:08 +0000 UTC1月の、28日。
その広大な施設にぴったりな、厳かな応接間。
彼女がジャーナリストとして初めて臨む、単身での取材が行われようとしていた。
「えっとォ…コノミ様、でしたか?」
『は、はい…!本日は、よろしくおねがいします!』
初々しいジャーナリストを目の前に、綺麗な長髪をかき上げながらそれに応える、とびきりに美人な女性。胸は一目で見て女性の平均値を大きく上回るサイズだと分かり、その上でくびれたウエスト、そして、とどめに大きくたるみの無いヒップ。一言で表せば砂時計のように極端なスタイルで、まるで海外のAV女優だ。
『で、では、さっそく……』
「ええ、始めましょうか」
『御社では肥満化レンタル施設を経営しているとの事ですが、いったい、どうやって、一晩にしてここまで大きい施設を作り上げたのでしょうか?』
「(もしやと思って、断らずに招いてみたけど…やっぱりこの娘は………。どうせ後で"教える"んだから、今答えるのも無駄ね)」
「それに関しての回答は、控えさせていただきます」
『…なんとか、お聞かせ願えないでしょうか?』
「誠に申し訳ありませんが…」
『…うぅ、はい、分かりました…』
肥満化レンタル施設の重役と思しき女性に威圧され、同じ質問をすることが出来なくなってしまったコノミ。チラチラと顔色を伺いながら、続いての質問を投げかける。
『でっ、では…人が突然太りだすメカニズムや、安全性については、いかがでしょうか』
「弊社では、人体に害のない肥満化システムを採用しており、後遺症などは一切ありません」
沈黙する両者。間に流れる空気は冷たくなく、熱を帯びている。
『(肥満化システムって…だから、なんで人が太るのか知りたいのに!)』
「(当り前よね…人間の常識じゃ、人が急に太りだすことは決して無い。だからこそ、その疑念が快楽を邪魔しないように、術をかけてあげているのに……可哀想、可哀想だわ…)」
「コノミ様、申し訳ありませんが、そろそろお時間が…」
『えっ!まだ、予定していた時間よりも20分も早いですが……』
飽きたのか、早々に切り上げようとする重役。負けじと食い下がるコノミ。秘密を洩らせない企業側と、何としてもネタを掴みたい記者のやりとりとしては、ごくありふれたもの。だが、それは人と人が対等な種族である場合に限る。
「おだまり♪」
そう言うと、女性はコノミの額を指でつついた。瞬間、コノミの目から光が消える。
『…、本日は、取材、ありがとうございました!』
「はい♪ 是非、よろしくお願いします」
嬉しそうに、応接間を後にするコノミ。
「帰ったかしらね。ふぅ……ここまで身体を絞るのは…疲れるわね……、…っ、んむっ!、ん、ぶはぁ、んぶぁ、ぶふぉーっ!」
先ほどまで抜群のスタイルを持っていた女性が、突如として太り始める。今にも折れそうだった砂時計の中心部は、逆に最も幅の広い部位となる。もともと大きかった胸と尻が、更に倍ほどに大きくなった。
「ぶはあぁあ~、やっぱり、おちつくわぁぁ…」
これが本来の身体であるように、一息つく女。その身体はどうみても400㎏以上はあり、どうみても立って歩ける体型ではない。が、それも人間の勝手な常識、と言わんばかりに、立って、歩いている。
サキ「あ、社長!取材、お疲れ様です♪ その様子を見ると…アタリでした?」
「ぶふっ、そうよぉ♪」
サキ「ホントに居たんですねぇ、私たちの血が混ざったヒトなんて」
「長い歴史があるもの…。…その血が目覚めるまで見つけられないから、珍しく感じるだけよ…んふぅーっ…」
サキ「あともう少し増えてくれると、新しいコーナーが作れそうなんですけどねぇ~」
「その時を待ちましょう…一人増えれば、あとは彼女が呼び水となるから…」
サキ「じゃあ、迎えには私が行きます、その後は、社長に任せますね♪」
「ええ、そうして頂戴…私が血に働きかけたから、きっと2週間程度で、素敵な身体になってるはずよぉ……ぶふぅ~…たのしみだわぁ…♪」
応接間のとびきり大きい椅子に、どっかりとその巨体を埋める社長。それを見届けて、サキは自分の手帳に"迎えに行く"とだけ書き足した。
そして、2月20日。
とあるマンションの一室。
サキは、社長がコノミに埋め込んだ魔力をたどり、そこまで来ていた。
サキ「ここだね、もうすぐ仲間になれるよ、コノミちゃんっ♪」
『ぶぐふぅぅぅぅ……おぶっ、おぉおおぉぉぉ……』
サキ「いやぁ~見事な肉塊っぷり…部屋いっぱいに太っちゃって、すごい…」
彼女がコノミと呼んだそれは、おおよそ3000㎏もあろう肉塊だった。油でべとべとの日記帳を胸らしき贅肉の上に乗せ、野太い唸り声を出しつつも、今も肥満化し続けている。
『ぴざぁぁぁぁぁ……げぷっ、ごぇぇぁぁぁぁぁ……ぶどりだぁあいいぃ……』
サキ「異常な速度で進む肥満化で、超常に慣れさせる。それから、身体を暴走させて自我を贅肉で押しつぶす…。それを体験させて、改めて話をさせるなんて、ウチの社長も荒っぽいと言うか、やることがエグいよ……」
目から光を失い、わずかにぱくぱくと口を動かしながら、うわごとを繰り返すコノミ。顔は肥え太り、首は全て埋まり、立ち上がることも不可能なほどに肥大化した身体。口を動かすだけでも、身体がぶるぶると震えるほどに、贅肉と贅肉が繋がっている。
サキ「これ以上見ててもしょうがないし、やっちゃいますか……それ、転移♪」
サキがコノミに手をかざし、転移、と唱えると、二人はその場から消え、次の瞬間にはあの応接間に居た。
サキ「社長!ただいまです♪」
「良くやったわね、もう下がってもいいわよ」
そこで待っていた、また痩せた姿の重役。社長と呼ばれた女性。
サキ「半魔の懐柔を見るの、初めてなんで…見ててもいいです?」
「ええ、構わないわ」
『うぶぉぉ、ぴざ、ぴざぁぁぁ……』
場所が変わっても、ひたすらに食べ物を求め、狂うコノミ。
「…」
パチン、と指を鳴らすと、コノミの身体は一瞬にしてやせ細り、元の体型に戻っていた。
『……!?…ここ、って、私、服は…!?』
当然、状況が分からない。
「そのまま聞いて頂戴。先日の返答をあげるわ」
『え!?…あ、はい…』
好奇心か、何かしらの力が働いたのか、全裸で座り込んだまま話を聞こうとするコノミ。
「肥満化レンタル施設は、太りたい人たちの夢をかなえる施設。欲望を満たせる場所。その夢をかなえているのが、私たち。魔法を使って、ね。」
『…魔法?』
「そうよ、私たち…人間じゃないの。詳しく言っても分からないだろうけれど」
『たち?私は、れっきとした人間ですけど…』
「不思議に思わなかった?これまで生きてきて…。身体が太りやすかったり、太った身体を見られたとき、興奮したり…」
いいえ、とは言えないコノミ。彼女自身、不思議な事であった。宅配に来た男性にも、ピザを運んでくれた従業員にも、その巨体を見られ、何かを感じていた。
「混ざってるのよ。あなたと、私たちの血が」
『じゃあ、私がこんな体質なのは…』
「そうよ、あなたの家族か、遠い祖先に、私たちと関わりをもった人が居る。その時に混ざったものが、あなたの代で顕れた。食べたものが人間としても、魔族としても吸収されるから、ものすごいスピードで太っていく」
『そんな話……っ』
「信じられないことはないでしょう?ついさっきまで、あなたは何kgあったと思ってるの?」
『…………。』
「3000㎏よ。死んでしまうわ。施設内の加護なしに、そんな体重になってしまっては。分かるでしょう?」
『………だったら、なんだって言うんですか。私にはここまで生きてきた人生があるし、仕事だってある』
「その通り、あなたには人生もあるわ…人間としてのね。でも、こっちの世界も、楽しいものよ…?辛くないのかしら?仕事や、人間関係で…苦しんで…」
『……』
「それに……………」
コノミの身体が太りだす。45㎏に戻った体重が、60、80、100と増えていく。気づけば、応接間にはビデオカメラが置かれていて、太っていくコノミの映像は施設内に用意されたシアターに中継されていた。応接間に置かれたモニターには、シアターに集まった成人男性が一斉にズボンを下ろし、そのマラをしごきはじめる様子と、シアターに大きく映し出された自分の姿が映し出されていた。
『ちょ、やめて…ッ!あ…………//////////////』
コノミの身体が跳ねる。その光景を見ただけで、絶頂に達したように、脳内がとろける。
『ふぁっ…あ、やぁ…ん//// きもちっ…いい…んあっ!…ひッ…////////』
<私たちはね、デブ専の性欲を食べて生きてるの…どう?美味しいでしょう?イっちゃうぐらい…♪>
映像に乗らぬよう、脳内に直接語りかける社長。
尋常ならざる快楽を感じつつも、コノミの身体はどんどん太らされていく。
『ぶふぁっ…わたし、太って…み、みられてぇ…っ//// ぶほっ////』
110…120…150…200…コノミが自らの贅肉に埋もれていく。それを見た男たちは更に興奮し、右手を早めていく。その様子を見るほど、コノミは狂っていく。
<その快楽が、私たちの食べ物…。でも、ちょっと私たちは"特別"でね…貰うのは性欲だから、殺したりはしないの。こんなに気持ちよくなっちゃうほど性欲を貰っても、太った人間への欲望は、尽きることがないのよ…えっちやオナニーをして、霧散してしまうようなチンケなものじゃない…もっともっと深くて無尽蔵なものなの…>
『あひ、ぁ、ぶくぅぅっ、んぁっ//』
快楽の波に飲まれて、返事も出来ないコノミ。
「…………。」
ぶつん。
モニターが消灯され、コノミの肥満化が止まる。よだれをたらし、身をよじりながら抵抗していた彼女の動きも同じように止まった。
『あ、あれぇ……な、なんでぇ……?』
そして、徐々に痩せていく身体。200㎏ほどあった巨体は、するすると痩せていき、あっという間に45㎏のコノミに戻ろうとしていた。
「あなたが人として生きるなら、ここで帰りなさい。今日あったことは全て忘れるわ。私たちとはもう二度と関わらなくてもいい…。取材に来た日に戻してあげる」
『……』
悩むコノミ。あんなに興奮していたのに、なぜ悩む必要があるのかと苛立つ社長は、次の手を打つ。
グググ……
『!?』
コノミの身体が、更に痩せていく。筋肉も脂肪も減り、30㎏ほどしかない痩躯の、みすぼらしい身体に変化した。
『あ、ああ……』
「(豊満を良しとする我々の血は、その肉体を受け入れられない…さぁ、早く楽にお成り……)」
その身体は、一片の脂肪もなく。女性らしい膨らみは全て失われ、肌が枯れていく。ショックを受けたコノミは、目に涙を浮かべながら、懇願する。
『お、お願いです…あなたたちの、仲間にしてください…は、はやく、この身体から、もどして…お願い……嫌……』
まるで命乞いを思わせる悲痛さで訴えるコノミ。彼女の中に流れる血が、骨と皮の肉体を否定した証拠である。
「いいわよ、家族になりましょう…コノミ」
ぶぅん、とモニターが点灯し、同時にコノミの身体が太り始める。
<いっぱい食べなさい♪ 今日はお祝いだから、気が済むまで…>
ぷく、ぷく…
ガリガリの肉体に脂肪が芽生えていく。瞬く間にふっくらとした肉体になったコノミは、ノータイムで太っていく。
『あ、あ、きた、ぁ…太る、ぅ…////』
男たちの視線をシアター越しに感じ、ビクビクと身体を痙攣させながら
『み、見て、私の太っていくところ…………』
ブクブクブクブクブクブクッ!!!
『あ、んむっぶはぁっ!!んぶぅっ!ぶふぁぁぁぁああああ//////』
ダムが決壊したように、身体の内側から贅肉の洪水が巻き起こる。60㎏前後まで来ていたコノミの身体は瞬間的に500㎏前後まで太り、身動きが取れなくなった。胸も腹も、もともと与えられた形があるはずなのに、それを全て無視し、贅肉を貯蔵するだけの部位としてぶよぶよに膨れていく。その姿はまるでスライム状のモンスターのように、骨もなにもかもを置き去りにして、肉の山がつもっていく。
『ぶほぉぉぉぉ、コノミのおにぐぅう、みでぇぇぇぇぇ//////』
まだまだ太る。立てなくなってなお、500、600、700、800、900、1000…勢いは止まらず、巨大な肉塊と化していく。人間として正常な部位は顔のみが残り、二重あごとも、胸とも、腹とも分からない脂肪の塊が前面に、後頭部からお尻まで、ぶよぶよの贅肉で建てられたピラミッドのようなものが今のコノミを成り立たせていた。
男たちは次々と絶頂し、そのたびにコノミの全身に快楽が駆け巡る。
『お゛ぅっ!あっ、ぶひぃっ、ぶごぉぉおおおおぉぉぉ//////』
1000㎏からも、更に太り続ける。身体に快楽を感じるだけ、その肥満化は止まらない。
『ぼぉぉっ、おおっ、ぶほぉぉぉぉぉぉぉぉ…………////』
声帯や気管が押しつぶされ、人とは思えない、ケモノのような太く、重い唸り声で喘ぐコノミ。
その状態で数分経ったかと思えば、その身体は5000㎏ほどまで肥大化していた。足は骨ごと肉に埋まり、腕の位置も定かではない。その姿はまるで、大きな湖で、顔だけ出して浮かんでいるような状態。しかし、彼女の顔はブクブクに脂肪で押しつぶされ、浸かっているそれは水ではなく、彼女自身の贅肉そのものである。
「まだまだ食べたりないみたいね…良いわよぉ…いつまでも見守っててあげるから…」
そして、シアターの男たちがその日の体力を使い果たし、一人残らず気を失うほど果ててやっと、コノミの肥満化は止まった。
現在の体重は、推定30トン。30000㎏。もはやヒトとは呼べないサイズに巨大化、肥満化したコノミは、太る身体と、男たちのデブへと向けられる性欲で幸福の絶頂にいた。
『ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……………………///////』
どうやっているのか、その巨体を震わせて、余韻に浸るコノミ。
そのまま、コノミは眠りに落ちてしまった。
『ん、あ、あれ……?』
気が付けば、そこは寮のような、でも、ホテルのような豪華さの部屋。
『えっと………うっ、…!』
寝ぼけた頭が、徐々に何かを思い出させようとする。
『そ、そうだ、私…良く分からないぐらい太って、きもち良くて…寝ちゃったんだ…多分』
『って、なにこれ』
ぼいんっ
むにぃ
ぼむんっ
巨大な肉の塊となった後、目覚めたコノミの身体は、痩せていた。否、肉の山よりは痩せていたが、かつてのコノミの身体からすれば、充分に太っている。それに、ちょっとオトナな下着を着用していた。
『ええ…?』
胸は大きく、重たかった。きっと、今の身体でランジェリーを買いに行っても、特注品になってしまうだろう。これは…おそらく、Jか、Kカップぐらいはある。
お腹は、デブとは言えないまでも、ぽっちゃりし始めぐらいの、なんともむっちりしたお腹になっていた。胸やお尻を売りにしている女優の、油断した腹部と言えば、最も的確だろうか。
そして、まさしくお尻はそのような女優を思わせる、暴力的なサイズだった。100cm超えはカタイだろう。腰は横に張って、ふとももとの間には1ミリも隙間が無い。
『すごいむちむちになってるんですけど……。』
しかも、下腹部には、紋章のようなものが浮かんでいた。
『そうだ、私、人間じゃないんだっけ…』
社長と呼ばれた女性に言われたことを思い出す。デブ専の性欲を栄養とする魔族の血が半分流れているのが、私、コノミなのだと。
置かれた状況に疑問が残るものの、コノミはそのままの姿で、部屋から出てみた。
そこに広がっていたのは、大き目のリビングのような場所。近くのソファには社長が腰かけていた。その姿は、またすこしちがっていて、太った美女と言う感じだった。だいたい120㎏ぐらいだろうか、極めて肉感的な見た目をしている。
「ごきげんよう、コノミ。プレゼント、気に入ってくれたかしら?」
同じようにオトナな下着姿の社長に話しかけられた。
プレゼント。
この肉体の事だろうか、それとも、下着?または、この部屋?
「ふふ、全部よ」
『え…』
何も言わずとも、ことごとく見透かされていた。
「この部屋も、下着も、その素敵な身体も、全部あなたのもの。ここで暮らしていくの」
『…私の家族とか、仕事は……?』
「そのままよ。あなたという人間が居なくなったわけではないもの。でも、仕事場ではあなたが最初からいなかったことになっているし、家族は、あなたが肥満化レンタル施設に就職して、頑張っていると認識しているわ」
『なんだか、なんでもアリなんですね……じゃあ、家族に会いたくなったら、いつでも会いに行ってもいいですか?』
「ええ、もちろんよ。私たちは形式上あなたを雇うけれど、そう縛りが強いものではないの。ただ、半分人間のあなたにしかできない仕事は、頼もうと思ってるけどね」
『そう、ですか』
「飽きちゃったり、つまんなくなったらいつでもこの部屋で休んでもいいわ、映画も、ゲームも、なんでも好きになるようになってるから。でも、その必要が無いぐらい、快楽を感じて働きたくなっちゃうかもね…?」
『…………』
自分が肉塊になった時のことを思い出し、生唾を飲みこむコノミ。要するに、この施設で働いて、好きなときにこの豪邸で休んでいい。という事なのだ。それは、俗世から解放され、快楽のままに生きていけることを意味していた。
『私、頑張ります。よろしくお願いします、社長!』
「ふふ、人間は礼儀正しくて、気持ちが良いわね……♪ じゃあ、早速だけど…コノミ、あなたはこの施設の事を知っているのよね?」
『はい、ジャーナリストとして調べていたので、一般の方よりは…。』
「じゃあ、この施設の弱点、分かるかしら?」
『弱点、ですか…』
考え込むコノミ。
肥満化レンタル施設と言えば、肥満化好きの男女がお互いを太らせたり、自己肥育をすべく1人での来館も歓迎している所……。
その上で、半分人間の自分にしかできない仕事があるという社長の言葉…。
『もしかして、相手のいないフィーダーの方を満足させられない…?』
「あたり♪ よくお勉強してるわね…」
『考えてみれば、デブ専だからと言って自分も太りたいとは限りませんから…』
「そうなの、ここまで気づいたら…分かるわよね?」
『私が、お客様に直接太らされる…って事ですね』
「物わかりが良くて、助かるわ…♪ 私たち純血の魔族だと、どうしても人間の接客には向かなくてね……文化や言語は学ぶことが出来るけど、どうにもリアリティがないのよ……なんどかテストしてみたんだけど、嘘っぽいというか、品質に満足いかなくてね…」
ただただ快楽を貪るだけでなく、人間を悦ばせるという過程をないがしろにしない社長の姿勢に、コノミは人間として、この魔族は味方なのかもしれない、と感銘を受けた。
『ぜひ、やらせてください…!私、おしゃべりが好きですし、それに……』
言いかけて、紅潮する顔。言い淀んだとて、社長には見透かされるのは分かっているのだが。
「太りたい、でしょう…?至近距離で欲望を感じて、あなたも狂いたい…」
『はい……////』
「本当に適任な人材が見つけられて良かったわ!でも、くれぐれも狂い過ぎないで頂戴ね。お客様が驚いて、萎えちゃうかも知れないから……あの狂いっぷり、純血でも珍しいわよ(笑)?あなた、もしかして性欲が強い人間だったのかしら?」
『…っ! そ、そんなこと、ないですって……』
「ウフフ、隠さなくたっていいのよ…♪」
「仕事を頼むと言っても、女の子があなた一人では成り立たないわ。もうすこし半魔の子が増えるか、コノミがうちの子を教育してくれれば、新しいサービスとして開始できるから。それまでは、好きに過ごしていて♪ じゃ、私は管理室に向かうから…」
そう言って、黒い霧に包まれた社長は姿を消した。と、次の瞬間。
「あ、そうそう」
霧が集まり、社長が再び姿を現した。
「なんか窮屈だと思ったら、"脱いで"良いわよ。こんな、ふう、にっ……ぶほっ、んんぅ、はぁ…ぶふぅ……」
目の前で、4、500㎏はありそうな肥満体に変貌した社長。
「これぐらいがぁ、やっぱり過ごしやすい体型なのよねぇ…ふはぁ……」
『それ、私も出来るんですか……?』
「ええ、服を脱いだら、そこからお肉が溢れるような想像をしてみてぇ…ぜはぁ……」
『は、はい……んっ、うっ…!ぶくぅ!?ぶわっ、ぶふぅーっ……んふぅーっ…』
ブクブクブクッ!先ほどまでは、むっちりした爆乳のコノミが、一瞬にして社長と同じような体型に肥満化した。
『あ、こ、こぉするんですねぇ…ぶふぅ…はふぅ……』
「そ、上出来よぉ…じゃ、今度こそ…」
先ほどよりも多い霧が社長を包み、コノミは部屋で一人きりになった。
『ん………』
するする…
偽りの皮膚を被るような意識をすると、身体は元のむっちり体型に戻っていた。
『私、ほんとに混ざってるんだなぁ……とりあえず、お呼びがかかるまで、好きに過ごそ…♪ もう体型とか気にしないし、好きなもの食べよーっと……』
つづく
と、言うわけで、支援者の皆様には、知られざる肥満化レンタル施設の裏側をお見せしていきます。いやぁ、驚きですね、夢のような施設には、魔族が絡んでいたとは!彼女らの詳細は、おいおい明らかになります。分かっていることは、デブ専や肥満化好きの欲望を喰らうのみで、決して殺したり、何かを奪ったりはしないということ。大規模な記憶操作をしたり、3000㎏にも太った人を、丸ごと転移させたり…万能とも思える魔法を扱えること。半分人間、半分魔族のコノミを主人公として、裏側の物語は進んでいきます…
Comments
例の日記が肥満化レンタルの取材後のものだったのですね! 少しずつ物語が繋がっていって面白いです! 続きを期待しています!
ビーーーー
2021-01-25 10:42:22 +0000 UTC