かろりゐ流 版権肥満化SSの書き方
Added 2023-06-30 08:30:33 +0000 UTC今月の肉の日は、かろりゐ流の版権肥満化SSの書き方をご紹介します。ブログ風のかっこいいレイアウトや段落分けは得意ではないので、メッセージとして受け取って頂ければ幸いです。皆様からお寄せいただいた質問を交えて、かろりゐがどのように版権肥満化SSを書いているのかを記していきます。※頂いた質問は原文のままではない場合があります。語尾や質問順を整理しています。
参考にしていただくのは構いませんが、役に立ったと思ったときは一言でも良いので知らせて頂けると嬉しいです笑
SS作成の流れ
0.どの作品の誰を太らせたいか決める(核を作る)
1.扱う原作、登場するキャラクターについて整理する
2.おおまかな方向性を決めて、物語を考える
3.本文を書きはじめる
0.まずは、どの作品のどのキャラクターが登場するかを決めます。このあたりはふんわりと「FGOのダ・ヴィンチちゃんとマスターのなんかやってるやつ見たいな」など日常的に思う事がきっかけになることも多いので、その時点を0番目の手順、SS作成のスタートとしています。この時には注意点はありませんが……「歴代プリキュアが全員登場して、それぞれの敵役に太らされるSSにしたいな……」など、あまりにも登場人物が多い思い付きは実現が難しいことぐらいでしょうか。
なにかを思いついて、書いてみたい!と思ったなら、作品、登場人物とその人数、誰が太るのか、誰が(何で)太らせるのかなど、SSの中核となる部分を決めましょう。リクエストの場合は、このあたりが決まっていることがほとんどですので、それに沿って書きます。
1.SSの核が決まった後は、それぞれの要素について考察します。知名度を考慮して、ここではドラえもんのしずかちゃんとしましょう。この、ドラえもんとしずかちゃんから、思いつくキーワードを拾っていきます。
しずかちゃん→一人称:あたし 学生、バイオリン、焼き芋、ヒロイン、お風呂
ドラえもん(原作名)→だいたい現代日本、ひみつ道具、未来、のび太、ジャイアン、スネ夫、ドラえもん、ドラミ、空き地、学校、どこでもドア
太字にした部分は、肥満化要素が含まれそうでワクワクしますね。更に、学校、しずかちゃんの部屋、空き地、のび太の部屋など……場所の候補も思いつくとグッドです。どういった場所ここで意識すべき点は、肥満化に関わるキーワードを探すのではなく、キーワードを最大限出してから肥満化に関わるものを拾い上げる事です。執筆が行き詰った時に見返すことで、助けになる可能性があります。
加えて、肥満化する仕組みも拾えていると楽になります。焼き芋の食べ過ぎ、秘密道具で太るなど、ほとんどの版権作品には肥満化につなげられる要素が眠っています。
FGOのような、どの時代のどの場所も舞台となり得る作品の場合、サーヴァントの要素に寄せることで選択肢を絞り、雰囲気がぐっと高めることができます。和風のサーヴァントなら下町、旅館、妖怪、騎士風のサーヴァントなら街、城、亜人など……出せるだけ出しましょう。
キーワードを出し尽くしたら、登場人物の口調や一人称、お互いの呼び方、性格について考えます。肥満化に関連する台詞を、いくつか考えてみます。一度書いているので、FGOから茨木童子を例に挙げます。
「お腹が空きました」→「腹が減った(ぞ)」
「もっと食べたいです」→「もっと寄越さぬか」
「私を見ないでください」→「吾を見るな」
この時点で台詞が浮かんでこない場合、そのキャラの事をもっと知りましょう。版権SSの良い所は、原作があるところです。原作に触れる機会を増やして、内容をよく理解して、自分なりに解釈する時間を設けてください。
とにかくキーワードを増やし、それらの事を自分がどれだけ知っているかを整理することで、SSを書く準備をします。
2.SSの核が定まり、関連する要素の整理が済んだら、出来る限りキャラクターを引き立てるように(依頼主様の好み、ご要望に合うように)物語を考えていきます。密室を舞台にしたい場合は、原作にあり得そうな密室を見つけ出し、強制肥満化を採用する場合には、そのキャラが強制されるぴったりな理由、手段を見つけ出して、キーワードたちに物語を与えていきましょう。
FGOなら入り口をロックしたいずれかの部屋、特異点内の密室。強制肥満化の手段は令呪による命令、エネミーの襲撃など。書きたいものと、用意したキーワードの関連付けが上手くいくほど、版権肥満化SSは書きやすくなっていきます。逆に、書きたいものがブレていたり、キーワードがあまり挙げられていないと、苦しいです。
この時点で、物語の発端、誰が、誰と、どこで、誰に、太る、太らせる、太らされる、太って何をする、物語の結末あたりまで構想が練れているのが目標です。原作の流れに沿って進むSSなのか、とにかく抜けることを目的としたSSなのか、キャラクターの肥満化に徹底したSSなのか、ここでSSの方向性を決めておくことが極めて大切になってきます。「今から◯◯なSSを書くぞ」と決める段階です。
3.SSの方向性が定まったら、遂に本文に着手します。いきなり肥満化させてもいいですし、原作がゲームならイベントシナリオの起承転結を模倣しても良いと思います。かろりゐの場合は、抜けることを大前提にしつつ、物語で抜き所を盛り上げるSSを書くことを方向性として定めているので、ほぼすべての要素はエロシーンを引き立てるために、読者を焦らしたり、登場人物や核心に迫る要素をこっそり仕込んでいます。
SSの流れは、日常→発端→調査開始→肥満化→肥満化して行為→ふたりきりのエピローグ→全体のエピローグとすることが多いです。最後のエピローグの順番が逆になることもありますが、ふたりきりのエピローグは採用できるなら必ず入れるようにしています。
肥満化シーン以降がメインディッシュになるので、日常パート、発端パート、調査開始パートで物語を進ませながら、どんどん理想のシチュエーションを作る準備をします。サーヴァントとはぐれてしまったり、密室に閉じ込められてしまったり。密室でブクブクに太るふたりという状況を作る場合には、登場人物に次々とレッドカードを叩きつけて退場させていきます。アイドルグループが集団肥満化を起こすという状況を作るには「感染したな」と誰が読んでも分かる描写をめいっぱい入れます。これらの仕込みは、序盤のキモです。
仕込みが済んだら、あとはどう太らせて、太った姿をどう書き表して、もっと太らせたり、好き勝手やれる一番書いていて楽しい場面が来ます。その順番や手法は、作者の色が良く出る部分ですので、書き手の肥満化愛を爆発させればいいだけです。
いろいろな事が終わり、物語を締めくくるときは、痩せて終わるか、太ったまま終わるかも選ぶ必要があります。かろりゐは密室で共有した秘密を日常に持ち帰るのがクッソ好きなので痩せ終わりを選ぶことが多いですが、ふたりの肥満化してぶくぶくぶにぶにしあった思い出は絶対に消えることがないので、それで悶々するように描写しています。ダイエットして痩せて、今後太る可能性が一切ないとか、太ったことも全てきれいさっぱり元に戻っていたりすると、寂しい気持ちになるので、そういう展開のときは指が動かなくなります。この二人は、肥満化の思い出を抱えてたまに思い出したり、そのことを二人でしゃべったりするんだろうなぁ…という終わり方であれば、また何らかのパワーが作用して太る可能性が残されていますからね。
というところまで書き終えると、肥満化SSが完成します。ここまできて初めて、かろりゐは修正目的で始めから終わりまで読み返します。完成前の修正作業は本当に変なところだけ直すようにしています。終わりまで書いてからの方が、情報が増える事が無いので、修正しやすいためです。
修正も読み返しも終わったあと、1日の間、そのSSの事を一切考えない時間を取ります。(この間、自慰行為も封印する場合もある)
そして、新鮮な気持ちで完成したSSを読み返し、問題が無ければ、そこで初めて投稿可能な状態になります。これが、かろりゐ流の版権肥満化SSの書き方です。
このように書くと一度も手を止めていないように見えますが、いざ書きはじめるとたびたび手が止まってしまうのが版権肥満化SSの難しいポイントです。あそこまで用意してなお、手を止めてしまう原因は、いくつかあります。それを解消する方法も合わせてご紹介します。
原因① 言わせたい台詞の、口調が分からなくなる
原因② 原作設定との齟齬が発覚してしまった
原因③ 伝えたいことを書くと文章が読みづらくなる
この3つです。ひとつずつ詳しく見ていきます。
原因① 言わせたい台詞の、口調が分からなくなる
キャラクターが様々な現象や心理を話していると、魅力が出てきます。ですが、いざ台詞を考えようとすると、語尾が分からない、そのキャラの持つボキャブラリーの程度が分からない、このキャラクターはそんなこと言わない、など、書いている途中でそのキャラクターの事が分からなくなる時があります。
その時は、改めてキャラクターと向き合う必要が出てきます。この原因に対しては、一度手を止めて、キャラクターを学び直し、じっくり生み出すしかありません。フィーリングや経験に任せて書く方がかろりゐは好きですが、傾向をしっかり把握して見ることも大事です。ここでは特別に、キャラクターの捉え方の一例をお伝えします。
①ボキャブラリー 幼い・若い・大人・古風
どれだけ難しい言葉を使うのか、言葉を知っているかの指標です。
例:ごはん・ご飯(食事)・時期+食(夕食など)・夕餉
②口調:年代 幼い・若い・大人・古風
話し方に感じる年齢です。幼いは女児、若いは女の子、大人は女性、古風はロリババア、人外などです。
例:おいしいね・おいしい・美味しいわ・美味じゃのう
③口調:気質 弱気・普通・元気・強気
キャラクターの気質、性格です。元気はハイテンション、強気はツンデレのツンにも相当します。
例:いやよ…・いや・やだ・嫌だ!
④口調:態度 小さい・普通・大きい
キャラクターの態度です。うじうじしている、反発しがちなど。
例:太っててすみません・太っちゃった・太ってて何が悪いんだ
⑤言葉づかい 丁寧・普通・荒い
読んで字の如くです。判別は一番簡単かと思います。
例:おかわりを頂けますか・もっと食べたい・早く食わせろ
前提として、ボキャブラリーが幼いとどういった言葉になるのか、年代が古風だとどの語尾を使うのかなど、そのあたりが出来ていなければこの方法は向きません。その場合は、キャラクターと向き合ってシンクロ率を高める方法にシフトしましょう。
次に、この①から⑤まで、キャラクターがどれに相当するか考えます。FGOのマシュの場合は、上から、大人、若い、普通、普通、丁寧と言ったところでしょうか。あまり砕けた言葉を言いすぎないようにして、ネガティブとポジティブの両方に偏ることなく、ですます口調で話して貰えば、そうそう違和感は生まれません。
次は、原神のクレーを見てみましょう。かろりゐから見たクレーは、幼い寄りの若い、幼い、元気、普通と大きいの間、普通、となります。まるで語彙が少ないと言うことはないが、喋り方は女児のそれで、基本的に彼女は元気です。尊大な振る舞いはしませんが、子供らしい奔放さがあるので、普通と大きいの間としています。言葉づかいに幼さが見えるものの、口汚い言葉や敬語を使うことはほぼないので、普通となります。幼い年代の話し方は「~~なんだよ」「~~なの」といった口調を意識したり、太ったことを指摘されたときには、「クレー太ってないもん!」と強めの反発があると、元気さと態度のあり方を表現できそうです。
ここで、頂いた質問で関連するものを紹介します。
――――――――――――――――――――――――
Q.キャラの一人称は何となく把握できたんですけど、なんとなく喋り方とか話す内容がコレジャナイ感があって、かろりゐさんが二次創作でキャラのセリフ書く時に何か意識されてることってありますか?
このキャラはこんなこと言わない(考えない)んじゃ無いか、とか口調が上手くトレースできなくてそのキャラが自然に喋ってるように書けません。
A.口調の再現に関しては、とにかくそのキャラと向き合ってください。原作者が明確な基準を持って作品(キャラクター)を作っているからこそ口調のブレがなく、キャラクターとして私たちに浸透していきます。キャラクターを知るには、広く浅くよりも、深さが大切です。発言や台詞を全て暗記することよりも、そのキャラの生い立ち、登場人物との関係性、性格について知ることの方が何倍も大切で、台詞の創造に効果的です。
――――――――――――――――――――――――
キャラクターには様々な背景があります。狼に育てられたとか、男ばかりの傭兵団にいたとか、数百年の孤独を過ごしたとか……その経験があれば、きっとこう思うはず、きっとこうするはず、というのを作者の頭に浮かんでくるようにしましょう。そうするには、そのキャラクターの事を四六時中考えることが意外にも効果的です。作者が日常生活で触れるあれこれを、そのキャラならどうするか、をいちいち考えてみてください。あなたの中のそのキャラ像がクッキリしてくると思います。
どれだけキャラクターを知っても違和感が出る場合
キャラクターのことについてはこれ以上知りようがないのに、台詞がしっくりこない、どうしても違和感があるという場合は、そのキャラクターと、用意した肥満化SSのギミックや物語の流れに合わない可能性を考えましょう。
ドジな印象が強いキャラクターには、ハプニングやミスが絡む肥満化が合わせやすく、逆に作中でシャレにならないレベルの強さを持つキャラには、うっかり系の肥満化は合いません。
前者は「ふええっ!?唱える魔法間違っちゃったぁ!? いやぁ…」となり、後者は「む………私としたことが、道に生えたキノコを食べるなど…」となります。
ドジな子の場合、読者も受け入れやすい肥満化が起こっていますが、強い子の場合は作者や読者の中にとても強いキャラクター像があります。故に「このキャラはこんなミスしない」「私としたことが、なんて言わない」という違和感やコレジャナイ感がとても発生しやすくなってしまいます。
このように、シチュエーションとキャラクターの相性が悪いという可能性も考慮しましょう。いかにそのキャラが陥りやすい肥満化を準備するかが、作者の腕の見せ所になります。
それでも無理な場合
SSの流れを変えるには遅すぎる、どうしても肥満化させたいキャラが居る、絶対言わないけど言わせたいという場合の裏ワザ、実はあります。これしか言わせようがないという台詞に合うように、キャラの方を歪めます。が、代償を伴います。
①登場人物を増やす
しっかり子+ドジ子→しっかり子をドジ子のミスに巻き込む
最強キャラ+弱キャラ→弱キャラを護衛させて隙を作る
いわゆる、足をひっぱる形で肥満化に持ち込むとやりやすいです。ですが、キャラを増やしたことで関係性を表すセリフを作る必要があり、そのカップリングやモブとの接し方が分からない場合、余計に苦労します。
②キャラの公式弱点を突く
キャラクターのプロフィールに嫌いなもの、の欄があればしめたもの。徹底的に嫌がらせをしかけましょう。毛虫が嫌いな姫騎士には毛虫で驚かせてその隙に肥満化毒を盛る、弱虫が嫌いな女神には弱虫でイラつかせてストレス太りさせる、などなどです。が、この嫌いなものが原作中に克服されたり、作中で一切触れられていないと、結局嫌いなものに直面したキャラの台詞を考えざるを得なくなり、そっちで詰む場合があります。好きなものが食べ物だった場合、食べ過ぎシチュも出来なくはないですが、食生活がしっかりしているイメージが強いと失敗しやすいです。
③弱体化させる
酒を飲ませる、ドラゴン族・封印の壺を使う、厄介な敵を出す、人質を取る、幻覚を見せる、脳をいじる、快楽で堕とす…などです。
「私に勝てると思うな」と、キリっとした女騎士の主将みたいな人に、「ぶふううぅぅ…もっと太りたいのぉ…」って言わせたいですよね? そこで、弱体化を使います。一度効きさえすれば、内側からじわじわと蝕んで、放題できるようにしましょう。
ですが、出来るだけあり得そうな流れを探すのが大変です。酒も嗜まない、人質を見捨てる、弱点がない、性欲が微塵もない、呪いに強い耐性がある、ドラゴン族ではない、勝ち目のある敵が出せない、一見詰みに見えますね。ですが、そんなキャラでさえ、夢の中や、他人の妄想の中では丸裸同然です。どうにかして寝る流れにもっていってもいいですし、騎士団の下っ端の妄想話を差し込んでしまうものアリです。
更に夢から覚める力がある、そもそも夢を扱う力がある場合でも、諦めません。彼女が身に着けている武具や祝福に宿っている精霊が装着者を太らせるいたずらをする、国まるごと肥満化霧に包まれる、国民を肥満化矢から守るために犠牲にならざるを得なかった(常人なら1本で肉塊になるレベルの毒矢を100本受けてやっと効き目があった)などなど、これならあり得るな、というシチュを血眼で探してください。
続いて手が止まる原因二つ目です。
原因② 原作設定との齟齬(食い違い)が発覚してしまった
あれ?そもそもサーヴァントって太らないのでは?
このキャラが肉塊化したら誰が国を守るんだ?
そもそもヒトって1000㎏に太る前に死なないか?
このような考えが頭をよぎり、作品丸ごと否定されたような気分に、作者自身が陥ってしまう時があります。
ですが、作者であるあなたが定めたSSの方向性はどんなものでしょうか。キャラが強制肥満化するSS、肥満化したキャラと触れ合うSS、とにかく抜けるSSだと定めているなら、心配要りません。大丈夫です。サーヴァントは太ります。国は守られます。どれだけ太っても死にません。ただ、まるで原作が肥満化エピソードを扱ったような精巧な再現度のSSと決めたのなら、原作設定は守るべきかも知れません。
例えば、推理やロジカルな要素がある原作を元にして「とにかく抜けるSSにする」と決めているとします。
ここで、「原作がそうであるから」と謎解き要素を入れてしまうと、書き手も書き辛く、読者にも意図が伝わり辛くなってしまいます。言いかえれば、抜きづらい作品になります。自分が決めたSSの方向性に合わない要素とはどういうものがあるかを考えること、齟齬を生むような原作の要素を切り捨てる判断力が、版権肥満化SSにおいて大切なことのひとつです。
SSの方向性を定めたのなら、それに従って書くことが作者の使命です。原作のキャラクターたちを肥満化から守る様々な理由を叩き潰し、あるいは無かったことにしてください。いいですか?あなたが見つけてしまったその齟齬は、あなたの文章力と創作力で叩き潰してください。特別な空間だから太る、外の世界の毒物だから耐性がないなど、その原作にいかにもありそうな理由で肥満化につなげましょう。
冷静に読むと、かろりゐの版権肥満化SSにもツッコミポイントは沢山あります。なぜ戦闘メンバーを呼び出さないのか、どうして毎回通信出来ないのに存在証明が立てられているのか、そもそも黒幕が曖昧なまま終わり過ぎていないか……イテテテテ、この辺にしておきます。しかし、これら全部、「そうなっているし、その方がえっちだから」で片づけていきましょう。
ただ、脈絡がなさすぎるのは困るので、潜伏任務だから呼び出せないとか、視覚と聴覚だけを遮断する領域が展開されているとか、サラっとでもいいので触れておいて、その理由などを深堀りしないことで、肥満化SSの本筋を邪魔せずに済みます。
原作を知っている読者の皆さんに納得してもらえるように、齟齬を作家パワーで捻じ伏せる。大切な事です。
次が、最後の手が止まる原因です。
原因③ 伝えたいことを書くと文章が読みづらくなる
これは版権SSに限らないので、扱うかどうか悩みましたが、版権では原作との齟齬を打ち消す展開も用意すべきと原因②で触れているので、頂いた質問をとりあげつつ、説明します。大抵の場合、読みづらい文章は台詞だけに偏っていたり、スピーディーなシーンに長すぎる地の文が書かれていることが多いです。
――――――――――――――――――――――――
Q.台詞を読みやすくしたり、話の展開の仕方など知りたい(無理くり詰め込んだ感と読みづらさがある)
A.喋らせる量を減らす、または分散させて、それ以外の部分で情報を補うと効果的です。話の展開の仕方については、会話と地の文の区切りが大切です。
版権SSで、しかも肥満化となると、入れるべき情報が多くなりがちです。原作のどの要素が肥満化と絡むのか、肥満化する仕組みはどうかのか、肥満化する、される原因や動機は何か。これらの情報を、全てキャラクターの発言のみに詰め込んでしまうと、説明口調や長い台詞になり、台詞が読みづらくなります。結構、よくあることです。
――――――――――――――――――――――――
実際に説明口調で詰め込まれた台詞を手直ししてみます。
ここでは、誰が誰になにをして、どうなるかを伝えたいとします。
「私がこの肥満化銃をあなたに向けて撃つと、あなたの全身の脂肪が倍増するのよ」バンッ
『いやああぁぁ!』
少女の身体が太っていく。
↓
「これを撃つと、どうなると思う?」
彼女は懐からピストルを取り出し、少女に向けて引き金を引いた。 バンッ
『いやああぁぁ!』
「…全身の脂肪が倍増するのよ」
少女の身体が太っていく。
修正前の台詞を、地の文(ナレーション)に逃がしたり、発言するタイミングをずらすなどして、詰めこまれた台詞を解消しています。それぞれの文と台詞が短くなるため、テンポよく読むことが出来ますね。彼女が少女に銃を撃ち、全身の脂肪が倍増するという意味は、しっかりと伝えられる形になっています。
話の展開についても、台詞と地の文を分けることで情報が整理され、先に進みやすくなります。上の例で行くと、少女が肥満化に抗う、彼女が追い打ちでもう一発撃つ、少女の抵抗により彼女にも肥満化銃が当たるなど、あり得そうな流れを探してみてください。
文章が読みづらい時には、シーンのテンポ感も見直しましょう。戦闘シーンにとても長い地の文は似合いませんし、女の子どうしが話すガールズトークは会話のターンの移り変わりが早いものです。弁論大会のような長文のやりとりは、あまり用いられません。会話シーンは、原作内にたくさんヒントがあります。採用するカップリングについて、探してみてください。
質問と回答
本文中に組み込まなかった質問を一挙に回答しています。おひとりずつ詳しくお話を伺っていないので、きちんと答えられていない場合もあるかもしれませんが、ご了承ください。
Q.キャラクターの台詞をどうにかしたいです。細かい会話が苦手でナレーションを長くしてしまいがちで長文ができません。
A.キャラクターの台詞が浮かばずに、細かい会話が出来ない場合は、キャラクターがそのとき起こっていることに何を感じているかを話させましょう。肥満化一つとっても、視覚的変化、嗅覚に感じる事、動き辛さ、太った感想など様々あり、これについて、自分だけが太ったのか、相手だけなのか、お互い太ったのかなど、状況を見たキャラクターが何を言うのか、考えてみると台詞が浮かびやすくなります。
ナレーションが長くなってしまう場合は、その分のいくつか台詞に分けてあげましょう。セリフとナレーションの割合は、ナレーション側に偏り過ぎないようにすると読みやすくなります。
長編の作品を書く場合は、テンポをゆっくりにするか、出来事を多くすれば自然とそうなります。キャラが太っていくところをじっくりと長文で表現し、太ったあとの反応、心理描写、太ったことで出来なくなったこととその反応など、文章化できる部分を多く見つけるのがコツです。 出来事を多くすると言うのは、太った後にこういう事が起きて、更に関わったひとが太り、最終的に太った人たちで…と言うように、物語に複数の展開を作ることで、どんどん長くなっていきます。お試しください。
Q.太る過程を書く際に「どのようなシーンと描写を入れるか」という事を考え、それらが書いている作品にふさわしいかを判断して執筆すると思うのですが、一次創作と二次創作でその判断に違いはあるのでしょうか?また、版権肥満化SSにおける性的描写の必要性、採用する場合の要点、採用しない場合の理由はありますか?
A.違いはあります。一次創作の場合は特に意識せずに筆の乗りで決めていることも多いですが、二次創作の場合はキャラクターの事を考えた上で、肥満化シーンと描写を取り入れています。
版権肥満化SSにおいて、性的描写が必ず必要だとは思っていません。絶対にえっちな事をすると決めていると、かえっていかがわしい雰囲気に持っていかざるを得ず、キャラクターの性格や持ち味を活かせないことがあるからです。性的描写を採用する場合は、そのキャラクターらしい性的描写を心がけます。大人のキャラクターにまるで性知識がなかったり、気弱なキャラクターが脈絡なく豹変してしまうようなことは、しないようにしています。採用しない場合は上述の通りで、キャラクターに合わない場合は採用を見送ります。
Q.キャラクターを強制肥満化させる話の展開の作り方、またデブ声で台詞を作る時のコツなどを教えていただけるとありがたいです!
A.強制肥満化など、太らせる話の展開の作り方は原因①で触れた通りです。おさらいしますと、キャラクターの弱みを握ったり、弱らせたり、犠牲にならざるを得ない展開を探し出しています。最も簡単な方法は、キャラをピンチに陥らせたり、悪者に屈する展開ですね。
デブ声で台詞を作るときは、優先順位をつけて製作しています。
まずは、違和感を覚えない台詞にすること。次に、(固有)名詞をいじり過ぎないこと。それらをクリアしてから、頬肉がこれだけついているから…など考えて、デブ声のレベルを設定しています。
「五行山・釈迦如来掌(ごぎょうさん・しゃかにょらいしょう)」を例に挙げます。
「ぶふうぅっ…ご、五行山っ…しゃ、釈迦如来掌ぉぉっ……!!」という感じにしています。一目で内容が分かる事、固有名詞であることを確認できるところがポイントです。
「ぶふうぅっ…ご、ごぎょ、うざんうぅっ……じゃがぁあっ…にょ、にょらい゛……じょおおおぉおっ……!!」
こちらの方が好きと言う方も多いと思います。表現のみの比較をするつもりが、さっきよりもずいぶん太った感じになってしまいましたね。あくまでもサーヴァントとしてのカッコよさを残したい場合は前者、ただの肉塊がなんかやってらぁ感を出したい場合は、後者がいいかなと思います。シーンと肥満化具合、表現に合わせたデブ声を作れるとシコリティが増すので、デブ声の幅を増やすことが良いデブ声出力のコツと言えます。
Q.ぐだ男の主観視点でSSを書く際に、ぐだ男の台詞や地の文で気を付けている事や意識している事があれば解説してもらえますとありがたいです!(特にぐだ男自身が太るシーンや女鯖との本番のシーンでの書き方が知りたいです…!)
A.あんまり言うと恥ずかしいんですが、FGOの地の文らしくなるように、語句の説明をたびたび入れてみたり、短い単語を句点といっしょに並べて、それっぽさを出しています。語彙なども、ノベル作品らしいものを用いている…つもりです!普段のSSよりも状況や雰囲気を特に重視して、そこを文字に起こしていることが多いと思います。藤丸立香という名称を用いないのは、読者のひとりひとりがプレイしているFGOにおいて、必ずしも同じ名前とは限らないためです。ですが、マスターの呼称を限定しているため、かろりゐのSSの中のぐだは立香でもあり、皆さんのスマホの中のマスターの名前と同じでもあります。読者を冷めさせない方法として、取り入れています。
あとは、読者にかわいいと感じてほしい所はぐだ男も可愛いと感じ、えっちだと感じてほしい所はぐだ男にも興奮してもらいます。
そして、ぐだ男が太るシーンや女サーヴァントとの本番のシーンについてです。
基本的に、ぐだ男は性欲を抑えようとする分、決壊した時にはちゃんと堕ちるようにキャラ付けしています。性欲と言う荷物をカバンに詰めようとして、ふたを閉めたら口が開いて、溢れて来てしまう様を、性欲と膨れ上がる肉体の双方のイメージとしています。ぐだは読者の皆さん自身である可能性もあるので、SSの盛り上がり=ぐだの体重=性欲となるようにしています。肉体だけ太って意識がすこしも変わらず明瞭であるとか、痩せたまま思考が肥満一色になるような事はあまりしていない…はずです。
初めて頂いたぐだ男の登場するリクエストでは、太った女性が好きだが、自分が太るのは恥ずかしいと言う設定でした。その設定から色々と膨らませて、理想とされている力強い男性像からかけ離れていく様子や肉体が膨らんで行く様子をめいっぱい恥ずかしがってくれるように心がけています。また、その恥ずかしさをより煽るために、大げさに無能感を足しています。
女性鯖と関わるときは、サーヴァントとふたりきりの場面が多いので、彼自身の視点がどこに置かれているか、五感のうち、どれが一番興奮する要素を拾っているかを気にしています。太っている様子なら視覚、肉体の匂いなら嗅覚、抱き合っているなら触覚、デブ声なら聴覚、キスや授乳プレイなら味覚といったところです。そこに、自分の身体が太っていく感覚と、太っていることを指摘されたり、気づくことによる恥ずかしい感覚を加えて、これらの描写を取り入れています。お気づきかと思いますが、その時点でその感覚が受け取った情報を差し込むのが、一番えっちだと思うからです。
あとは、シーンや行為が盛り上がってきたときは、あんまりぐだ男の台詞がうるさくないようにするのは、とても気をつかっています。具体的には、相手の名前以外の名詞を喋らせない、喘ぎ声も短めにする(女性側にボリュームを増す)、発言回数を減らす。という3点です。個人的に、AVや同人誌などで男性が余裕ブッこきながら女性を言葉で責めるフィナーレが得意ではないので、こうしています笑 最後の方は喘ぎだけ、獣みたいなまぐわりに魅力を感じているからですね。その時の気分や依頼内容によって変わる部分なので、かろりゐは良く喋る竿役が地雷なんだ!とは思わないでくださいね笑 太ったことと揺れる肉の事について責められながら犯される女性も、非常に趣深いものがあります。
最後に
本投稿の内容は、活用いただく分には構いません。ですが、感想に見せかけた内容の流出などには、発見次第、削除するしないに関わらず、しかるべき行動に出ます。支援者の皆様への特別なものと言うことを、どうかご理解ください。
Comments
お読みいただきありがとうございます(^ω^) 感覚に頼って書くことが多いので、改めて言語化できたのは質問を頂けたおかげです(o^^o)
2023-07-03 15:49:38 +0000 UTC投稿お疲れ様です! 質問に答えていただきありがとうございます!かろりゐさんの書くぐだ男と女性鯖の肥満化SSが大好きで、かろりゐさんがどのようにそれらのSSを書いているのかずっと興味があったので、今回詳しく解説していただけてとても参考になりました!本当にありがとうございました!
バットム
2023-07-03 12:03:05 +0000 UTC