尿意に比例して力が高まる巫女さんのお話
Added 2022-10-12 09:47:01 +0000 UTC深夜。住宅街の中心に位置する小さな公園。 そこに、場所と不釣り合いな格好をした成人女性がいた。 赤い袴に白の小袖。典型的な巫女装束を身に纏う、豊満で黒髪の妙齢女性。 深夜の公園を歩く格好としてはあまりに不似合いだが、それには理由があった。 (依頼があったのはこの公園……ですが、まったく霊気が感じられませんね) 御幣を携え、公園を隅から隅に歩き回る。その目的はこの公園にいるとされる、悪霊の除霊である。 技術の発達に伴い軽んじられるようになった霊的なるもの。事実、これまで霊の仕業と呼ばれていたもののいくつかは科学的にそのメカニズムが解明されてしまっている。 しかし、それでも厳然としてそれは在るのだ。大にしろ小にしろ、科学で説明のつかない超自然的現象。いわゆる心霊現象というものは。 例えば特に見晴らしが悪いわけでもないのに交通事故が多発するようなものは、そこで亡くなった人の怨念が他者を引きずり込もうとしている場合が考えられる。 (道路の見晴らしも良く、道が狭いわけでもなく、事故が起きやすい要因は特にないのに事故多発……典型的な悪霊の仕業ですね) (500年の歴史ある緋ノ宮家跡取りとしては、このような弱小な依頼など気が進みませんが……背に腹は代えられませんし……) 科学的に考察して答えが出ないのならば、非科学的な発想に縋るのは人の性。特にそれが身近で起こる危機ならばなおさら、これまで蔑ろにしてきた霊媒師に救いを求めるようなこともある。 ここにいる彼女、緋ノ宮朱里もまたそうして呼びつけられた者なのだ。 歴史ある退魔師の家系ながら、時代の変化により仕事は激減。弱小な悪霊を祓う仕事も率先して引き受けなければ生活が危うい。 両親は年金生活、1人で暮らす彼女もまたフリーターとして働く傍ら退魔師の仕事をして日銭を得ている。 今日もまたお昼は特売のうどん一袋で凌いだ彼女の、明日の食い扶持はこの仕事にかかっているのだ。 ぐうううぅぅーー…… 「…………うぅ……おなかが……」 (諸行無常とは言いますものの、やはり世知辛いものです……お父様やそれより前の時代には、緋ノ宮のお家といえば相当な力があったと聞き及んでおりますが、今となっては……) (いえ、嘆いても仕方ありませんね。まずは目の前の依頼に向き合わなくては) さっさと終わらせて温かいご飯にありつきたい。その一心で彼女は悪霊の探知に取り掛かる。 除霊するうえで大事となるのが、目に見えない存在である霊の感知だ。 退魔巫女である彼女にとってさえ、霊能力が高まっていなければ霊視は難しい。そのため基本的には霊気を辿り、霊の居場所を突き止めて除霊するのが定石となる。 それはさながら匂いを頼りに犯人を突き止める警察犬のようなもので、見えざるものと見えないまま対峙するのが退魔巫女の戦いなのだ。 だがそれには一つの大きな問題があった。 (…………うぅ、相手が弱すぎるからか気配がまったく感じられません……) 霊気で相手を察知して除霊するのが定石。であるなら、察知できないほど小さな霊気の相手というのは存外に厄介なものなのだ。 むろん居所さえ突き止められれば除霊は容易いのだが、そこまで至るのが面倒になってしまう。 逆に強大な悪霊は簡単に居場所がわかる反面、生半可な退魔師では返り討ちに遭いかねない。 朱里は実力があるので後者の相手はしやすいが、前者の場合はなかなか手間がかかってしまう。 (……仕方、ありませんね) そこで朱里は敵を見つけるため、自身の霊力を高めるための策を実行する。 退魔師はそれぞれ自分の属性を持っており、その「気」を取り入れることで己の力を高めることができるのだ。 例えば火の気であれば自身の体温を高めることで、風の気であるならば特殊な呼吸を行うことで、土の気なら大地の力を取り入れることで、金の気ならその身に金属の物品を身に纏うことで、それぞれ己が持つ霊力を高めることができる。 そして朱里の属性は水。すなわち水分を摂取し、体内のひじり水とすることで霊力を高めるのだ。 (あまり気は進みませんが……) 仕事の際には必ず持ち歩く、大容量の水筒。 2リットル近くも入る、肉体労働者などが良く使う大きな水筒。 その中には彼女が作った特製の霊水。すなわち古来から伝わる霊気を溜めやすい薬草を煎じ、それを大量の水に溶かしたものが収められていた。すなわち利尿作用が極めて高い飲み物である。 そのうちいくらかを飲み、あとはこれが自身の体内に取り込まれるのを待つだけだ。 深夜の公園で、退魔巫女の戦いが始まった。 _______________ 除霊開始から30分…… 「…………まだ霊気は感じられませんね。さらに霊力を高めなくてはなりませんか」 30分が経過し、体内にひじり水として取り込まれた霊水。それは彼女に力を与え、引き換えに若干落ち着きを奪っていた。 もじ、と軽く身体を揺らしながら、しかし彼女は追加の水を口にする。 それはひとえに弱小な敵を探すため、更なる探知能力を得るために。 (探知はあまり得意ではありませんので仕方なくはあるのですが……) 退魔師には属性の他に得意とする役柄もあり、直接的に除霊を担当する者と探知を担当する者とがいる。 大がかりな除霊であったり、大昔のように退魔師の存在感がもっとあった頃ならきちんと役割分担ができていたのだが、今ではそれは望めない。退魔師そのものが激減しているうえに依頼も少なく、取り合いが起きているためだ。 朱里が得意とするのは当然除霊の方で、霊との戦闘は得意だが霊を探すのは苦手である。 特に霊視の方は絶望的で、相当に霊力が高まっているか相手が視やすい相手でもなければ霊を肉眼で視認することはできない。 そして今彼女が相手をしているのは高い探知能力が求められるタイプの霊。残念ながら相性は最悪に近い。 それを補うためにも更なる霊力の増強が必須だった。 (できれば早く見つかって欲しいですね……) 心の中で祈りながら、朱里は水筒に口をつけた。 除霊開始から1時間…… 「ううぅ……!」 (まだ……見つからないのですか……?) もじもじ、とんとん、落ち着きなく身体を揺すりながら朱里は夜の公園を探索する。 霊気の探知は本人の霊力もさることながら、相手との距離も大きなウェイトを占める。 匂いと同様、近ければ近いほどそれを感じ取りやすくなる。そのため自らの脚で歩き回るのはとても有効なのだが…… しかしこれも匂いと同様、いくら近くにいても感じ取る能力が低ければそれを感知することはできない。 朱里の探知能力は相当低い部類に入るので、さながら鼻詰まりのまま臭いの元を辿るかのよう。まずは鈍い感知能力をなんとかしないことには話にもならないのだ。 ぐるぐると小さな公園を何周も歩き回り、現時点での獲物の探知は不可能と判断。やむなく朱里は水筒に口をつけた。 ごくごくと中身を飲み干し、今はおおよそ半分くらいが身体に納められている。 このまま追加で飲むことなく依頼を完遂したい。そんな願いを抱えながら朱里は霊力の高まりを待つ。 除霊開始から2時間…… 「ふぅっ……!ううぅっ……!」 (なんで……!なんでまだ、見えないのですっ……!!) 人気ない夜の公園で、20代後半の女性が前かがみで腰を揺らす。見ようによっては煽情的と言える光景。 これが退魔巫女による除霊の様子だと誰が思うだろうか。 自分以外誰もいないがため、やや大胆な仕草を見せる朱里。大きなお尻を左右に振り、太股をぎゅう、と締め付ける。 突き出された緋袴の腰部分に浮き上がる安産型。もしもここにやましい男性が通りかかったなら邪な感情を抱かれかねないだろう。 さらにその袴の股間部分に、うっすらと染みが浮かんでいるならなおさらに。 しゅ……しゅうっ……! 「ヒ……!?う……!!」 (ま、また……すこし、出て……!?) 誰から見てもわかる明らかな痴態を演じてながら、それでも公園中の探索を行う朱里を襲う試練。 霊力と比例して高まる尿意が、もう辛抱たまらないと言わんばかりに漏れ出てゆく。 巫女の伝統がゆえ、下半身には袴以外は何も身に纏っていないこともまた悪影響をもたらしていた。出口を抑えるものが何もない解放感と、外気の触れる感触はとてつもない猛毒だ。 ことに今の先走りで濡れた温かいもの。それが空気に触れて冷えたなら、彼女の我慢にいかな影響を及ぼすだろうか。 長期戦になるほど不利であるにも関わらず、未だ敵の影も形も捉えられていない。焦りが胸を焦がす。 (お、おか、おか……しいっ……!いつもなら、霊視、できてるはずなのに……!) だがここまで水の気が高まっているのなら、もう霊の姿が見えていてもおかしくない。なのにまだ彼女の眼には敵が見えず、またその発する気も捉えられない。 まるでここに何もいないのではないかと思えるほどだが、依頼があった場所はここで間違いない。 激しく気が進まない中、やむなく朱里は追加の霊水を飲むしかなかった。 除霊開始から2時間半…… 「な、んで……っ!?どうして、まだぁ……!!」 すっかり深夜の丑三つ時。霊気も霊力も高まるこの時間にあって、朱里は未だ敵を見つけられずにいた。 その我慢のしぐさは時を追うごとに激しくなっていて、今やその手は股間から離れることがなくなっていた。 だんだん、地面を強く踏みしめて ぎゅうぎゅう、出口を強く押さえつけて まるで子供がそうするような、あからさまな尿意のしぐさを披露するアラウンド30。 まだ20代ではあるものの、それでも学生や新卒と比べると複雑な年頃の大人。 そんな彼女が幼稚なしぐさで尿意を耐える。それほどにまで追い詰められているのだ。 その理由は言うまでもなく、彼女の霊力属性にある。体内の水気が多いほど力を増す彼女の特性に。 しかし今の彼女の尿意は前代未聞レベルで、霊力も過去最大に高まっている。霊視も当然できてなくてはおかしい。 というより霊視自体はもうすでに可能となっていて、その辺りを漂う無害な浮遊霊をも視界に捉えられるようになっていた。なのに敵だけが不自然に隠されてでもいるように見えないのだ。 「視えない……!視えないぃぃ……!!?」 (お、お手洗い……!お小水……!!) なら、隠れていても見えるくらいにまで霊力を高めるしかない。 もう限界だと訴える身体に鞭うって、彼女は水筒に口をつけた。 それは依頼遂行のため。ひいては明日の食い扶持のために。 朱里は最後の一滴までをも飲み干して、最後の戦いに打って出た。 除霊開始から3時間…… 朱里が最後に用を足したのは、除霊に発つ5時間前だった。 霊力属性の性質上、体内の水気を出していては力を発揮できない。そのため彼女が除霊に赴く際は、その数時間前からトイレを絶つのがふつうだった。 それから何時間経っただろうか。除霊を始めてから3時間。それまでしていない時間と足したら8時間。フルタイム勤務に匹敵するほどの時間だ。 「……っふ……!ふぅっ……!」 (……シッコ……オシッコ……!オシッコ、オシッコオシッコ、オシッコぉぉぉぉ……!!!) 彼女も普段はフリーターとして勤務している身。フルタイム勤務の間、2回や3回はトイレに行くのが普通である。 特に昼休憩の時などは必ず行く。それが普通である。 それが利尿水を大量に飲んだうえ、勤務の最初から最後まで一度もトイレに行くことを許されなければどうなるか。膀胱内に溜まった大量の小便が今か今かと出口に殺到し、必死に閉じる尿口をこじ開けようとする。 持っていた御幣すら取り落とし、両手で股間を押さえつけてそれに立ち向かうも、もう堤防が決壊するのは時間の問題だ。 思考のほとんどを尿意に占められながら、朱里はがくがくと震える脚で公園をのろのろと歩き回る。 暴力的なまでの尿意がもたらす過去最大の霊力。それを悪霊にぶつけるために。 「あ……れ……?」 (気のせい……?いえ、違う……トイレの中から何かを感じる……) そして今、ようやく彼女は敵の手がかりを感じ取った。 極限まで高まった彼女の探知能力が、ようやく敵の霊気を感じ取ったのだ。 地面にぽたぽたと雫を垂らしながら女子トイレに向かう。トイレの中は彼女にとっても盲点であり、一度も見に来ていなかった。 多発しているのが交通事故であるがため、悪霊は交通事故で亡くなった誰かだと思っていた。 たとえば公園で遊んでいて、道路に飛び出した子どものような。 そのためトイレは無意識に除外してしまっていたのだ。 改めてそこに入ってみると、用具入れには意味深なお札が貼られていた。 恐らく誰かがおまじないとして貼り付けたのだろうそれからは確かな霊力が感じられ、それが良くも悪くも相手の霊気を抑え込んでいたのだ。 ともかくして彼女はようやく敵と対面した。今こそ彼女の除霊能力を発揮する時である。 ぶじゅうぅっ!!!! 「ひゃひっ……!!?」 しかしお札を取り出そうと股間から手を離した瞬間、そこから勢いよく我慢限界の小便が噴き出していく。 もはや敵と戦うことすら満足には叶わなくなった彼女は、もう片方の手で堅く股間を抑え、極度の内股でどうにか尿意を抑え込もうと奮闘する。 その甲斐あってか少しだけ尿意の高波は鳴りを潜め、できたわずかな猶予期間に彼女は高めた霊力を手のひらから放出。悪霊を消滅させることに成功した。 「か、勝った……!!オシッコぉ……!!」 そして彼女はすぐさま個室に飛び込むべく扉に手をかけた。 幸いにも戦場は女子トイレ。勝てばすぐできると安堵した彼女を迎えたのは残酷な現実だった。 押しても引いても開かない個室の扉。顔を上げるとそこには「故障中」の張り紙。 ここではできないという、残酷な事実。 「う……そ……」 (オシッコっ、オシッコ、出るゥゥっ……!!ど、どこか!?なにかぁぁっ!!!) 血走った瞳で辺りを見回す朱里。その視線の先に捉えたのは、すぐ横にある男子トイレ。 これまでの調査で公園に誰もいないのはわかりきっている。それだったら。 朱里はすぐさま男子トイレに飛び込み、個室に飛びつく。しかしここでも残酷な現実が彼女に降りかかる。 男子トイレの個室もまた、使用不可になっていたのだ。 「ぁ……ぁぁ……!」 目じりにうっすらと涙が浮かぶ。あんなにがんばったのにどうして、と。 運命の残酷さに心へし折られるも、それでも限界の身体は待ってはくれない。 ここぞとばかりに熱い液体を噴き出させる満杯の膀胱。ばちゃばちゃとトイレの床に熱いほとばしりを放ってしまう中、彼女は最後の恥じらいをも捨ててそれにしがみついた。 それは女子トイレにはないもの。立ったまま小便をするための、女性が使うことなど普通はない小便器。 もうなりふり構ってはいられない。朱里は袴をがば、と捲り上げて濡れた黒い茂みを露にする。 ひくひくと我慢に震える尿口。ばちゃばちゃと飛沫散らす先走りとは比較にならない本流がいま放たれる。 びゅっっっっっっっしいいいぃいぃぃぃいぃいぃいぃいいいいゥゥゥゥウゥゥゥ!!!!!!!!!!びちゃびちゃばちゃ、ぶっしょおおおおぉぉおおおおおおおおぉおぉーーーーーー!!!!!! 「は……!?あ、はふぁぁぁ……」 小便器に叩きつけられる、20代後半女性の限界オシッコ。それはこの便器の歴史上最強の勢いで陶器に打ち付けられる。 トイレの中どころではない。人がいたなら水道管が破裂したかと勘違いするほどの爆音がトイレ外にまで響き渡る。 その渦中にある女性は便器にしがみついたまま、ぶるぶるとその身を快感に震わせていた。 「はあぁ~~~~~…………」 だらしなく開いた口から特大のため息を漏らし、我慢し続けてきたものの解放感に浸る。 これまで重く痛く彼女を苛んできた膀胱がみるみる萎んでいく感覚がどうしようもなく愛おしく、そこから放たれる小便が出口を震わす感覚を骨身に叩き込む。 自慰とも違った心地よさを堪能しながら、朱里は2分に及ぶ長い放尿の余韻に浸るのだった。 ________________ (うぅ……一着しかない袴がこんなに……臭いとかしないでしょうか……) その後、朱里は依頼解決の報告も後回しに帰路についていた。 理由は言わずもがな、先走りで濡れて張り付く緋袴にある。 くっきりとその傷跡を残す袴をそのまま依頼者の元に出向く。それは女性として当然許しがたいことである。 そのため今日はスマホで簡易報告するに留め、詳細な報告は後日とすることになった。 家に着いた彼女はまず風呂に入り、先走りで濡れた身体を清める。その後に待ち構えるのは当然洗濯だ。 明日の詳細報告までになんとしても、この台無しになった仕事着を使えるようにしなくてはならない。 (うぅ……こんな依頼は、もうこりごりです……) 電気代に思いを馳せつつ、彼女は濡れた袴を洗濯。そして洗濯後の袴にドライヤーを夜通しかけ続けた。 翌日、朱里は依頼者の元に出向き無事に終了報告をしたのだが、その時の服はなぜか伝統の巫女服ではなく仕事用のパンツスーツだった。その理由は彼女のみが知る。