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隊長 from fanbox
隊長

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高嶺の花のひとしずくIF

ようやく迎えた5時間目の終わり。華は号令のあとすぐ、間髪入れずに駆け出した。 1歩進むごとに下腹部を鈍い痛みが襲い、しゅるしゅると熱い雫が漏れ出す。 しかしもう、ゆっくりしていられる余裕もなかった。多少零してしまってでも駆け込まなければ、力尽きてしまいそうだった。 しかしそんな決死の思いで走っても、普通の生徒にくねくねと腰を揺する華が適うはずはなく、今までどおりトイレに先回りされてしまう。 「ど、どいてっ……!どいてええぇっっっ!!」 「あれーどうしたの高峰さん、そんなに慌てて」 「おねがい通してっ……!通してよおおおぉ!!!」 もう冷静さの欠片も残っていない華はいじめグループの作った壁に突撃していくが、当然に押し返されてしまう。 必死の形相で喚き散らす華を嘲笑いながら、いじめグループは昼休みと同様に何をしに来たか問いただす。 答えなければトイレに行けない。そのことが華に屈辱的な懇願を選ばせた。 「おねがっ……!おね、おねがい…………おといれ……ぉ、ぉしっ、おしっこっ、おしっこ、させてえっ!!もうがまん、できなっ……はやくっ、はやくううぅっ!!」 「あれれ、大変だねー高峰さん。おしっこ我慢できないんだねー」 「でもぉ、さっきも言ったけど高峰さんのおトイレはぁ……」 「あれでいいからっ!もうあれでいいからぁっ!!」 もう華は限界だった。1分、1秒の遅れでさえも致命傷になりかねないほど。 恥ずかしいセリフを喚き散らしてでもトイレに入らなければ、廊下で漏らしてしまう。その思いが華に屈辱の言葉を言わせていた。 「あれでいい、じゃないよね高峰さん?高峰さんのためにわざわざ用意したんだからね、あれ」 だが、屈辱に塗れながらトイレを懇願する華に対していじめグループのとった反応は、余りにも無情なものだった。 あるいは加減を知らないゆえか、華がどれだけ辛いか理解していないのか。 ともかくとしていじめグループは、華の細かな言葉の揚げ足をとってさらなる苦痛を与えるつもりでいた。 「いいからはやくっ……!はやくっ、はやくぅっ!!もう、もう私ぃぃっ……!」 「ほら、礼儀って大事じゃん?だからほら、ちゃーんとお願いしなくちゃ、ね?」 「そ、そんなのっ……!だってもう、もれっ…!お、おねがいしますっ……おねがいしますぅぅぅっ!!」 「だめだめだよそんなんじゃ。いくら漏れそうだからってそこはちゃんとしなくちゃ。ほらりぴーとあふたみー?『もう二度と逆らいませんからバケツにおしっこさせてくださいおねがいします』はい、言ってみてー」 「も、もう、にどとさからいませんからっ、ば、ばけつに……ぉしっこ、させて……」 「あ、ごめんねー忘れてた。最初に『おトイレも我慢できない無能でごめんなさい』もつけてね」 これから言わされようとしている言葉のあまりのひどさに目頭が熱くなる。しかしこれを屈辱に耐えて言わなければ、さらなる屈辱的事態は免れない。 唇をぎゅっと噛み締めて、華は屈辱のトイレ懇願を口にする。 「お、おトイレもがまんできない無能で、ごめんなさいっ……!もうにどと、さからいませんっ……だからっ……!」 「だ、だから……ばけつに……!ばけつに、ぉしっ……」 キーンコーンカーンコーン…… だが、華のその懇願は途中で打ち切られた。間に入り込んだものは、6時間目の始まりを告げるチャイムの音。 すなわち、トイレも含めた休憩時間が終わったことを告げていた。 「あーあ、残念だねー高峰さん。時間切れだねー」 「そ、んな……うそ……」 「ほら、教室戻ろ?委員長がサボっちゃだめだよ?」 「い、いや……いや……!むり、そんなのむりぃ……!」 この状況でなおトイレに向かおうとするが、限界尿意に震える状態で数人相手に適うはずもなく、華は教室へと連れ戻されてしまう。 今にも漏らしかねない状態での五十分。絶望的な「延長戦」が幕を開けた。 _________ 静まり返った教室に教師の声と筆記具の音のみが響く。 生徒によっては睡魔に屈し、そうでない生徒も多少なり気が緩んでくる時間。 そんな中で1人、片時も気を弛めることのできない状況の生徒がいた。 (で、ちゃう……もれちゃう、といれ……おしっこ……) 学級委員長にして生徒会長、成績優秀容姿端麗の完璧美少女、高峰華。彼女はいま、朝から解放を許されなかった尿意との最後の戦いに挑んでいた。 霞んだ視界に黒板はもう映っておらず、教師の声もただ雑音のようにしか聞こえない。 今の彼女にあるのは、尿意をどう耐えるかという微かな理性と、それを遥かに上回る絶大な排泄欲だけだった。 (し、たい……!だしたい……おしっこ、ぜんぶ……) (……っ、だめ……!がまん、がまんするの、がまんがまんガマンガマン……!) ぎしぎしと座る椅子を軋ませて、天板に排泄孔を押し付けて、全体重を両手に乗せて股間を押さえつける。 もはや誰が見ても明らかなおしっこ我慢のポーズを披露しながらも、そこまでしてなお耐え難い尿意に苛まれていた。 呼吸による僅かな腹筋の上下、生理現象として排泄を促す膀胱の収縮。それらが高潮のように華の堤防を痛めつける。 ぶじゅうっ、びじゅいいっ……! 「あ、は……、あぁ……!」 濡れた布を絞るような微かな音と共に、熱い感覚が出口を通り抜けていく。 下着を突き抜け椅子の天板を濡らすほど先走ってしまったそれは、全体の量と比べるとほんの僅かに過ぎない。 だがそれでも、朝からずっと耐え続けてきた華にとって、たとえ少量でもその放出がとてつもなく心地よいものに思えた。 その余りの気持ちよさに、このまますべて出してしまいたくなる衝動に駆られてしまうほど。 (だめ……!だめ……、がまん……!) そんな悪魔の甘言を、すんでのところで跳ね除ける。 しかしもう、華の残り時間は僅かしか残っていない。全解放の誘惑にも、いつまで抗い続けられるかわからない。 プライドの高い華にとって、できるなら採りたくなかった手段。あるいはプライドが高くなくとも、思春期の少女なら大抵は嫌がるであろうこと。 授業中に手を挙げて、クラス中の注目が集まる中で、「トイレに行きたい」と言うこと。普段なら絶対にしないことでも、しなければ最悪の事態を迎えかねない。 6時間目が始まってから15分。とうとう華のプライドは尿意に屈することとなった。 おずおずと股間から手を離して、頭の上あたりまで手を挙げていく。あとははっきりと要求を口に出すだけ……のはずだった。 「す、すみませ……」 「せんせー、ちょっとトイレ行きたいでーす」 「あ、あたしもー」 「うちも、ずっと行きたかったんですよねー」 「すいませーん、あたしもー」 「私も行きたいー!」 「ぇ……?」 華がそれを口にする前に、いじめグループが割り込んできたのだ。それも複数人で。 それを聞いた担任は、呆れた顔をしながらも彼女らを教室から送り出した。ちょうどトイレの個室の数と同じ、5人の生徒を。 元より授業を真面目に受けてなどいないいじめグループにとって、授業中も華を監視し続けることは容易い。だからこそ、華がおずおずと手を挙げたのを見計らって割り込むことができた。 華が尿意に屈してトイレに行こうとするタイミングを見計らい、先にトイレに入って個室を埋めてしまうこと。これこそいじめグループの行う、最後にして最悪のいじめだった。 もしもこのいじめの対象が華以外であったなら、ここまでの成果は挙げられなかっただろう。 休憩時間のトイレを塞ぐのも、授業中にトイレへ行くような子であれば問題はなかった。今のように先回りするにしても、これほど限界になるまで追い詰められていなければ授業終了まで我慢できたかもしれなかった。 プライドが高く我慢強い華だったからこそ、手遅れになるまで授業中にトイレへ行こうとせず、先回りしてトイレを塞ぐことが効果的となったのだ。 「あ、あぁ……!」 そしてこれが、華の心の芯をへし折る最後のとどめとなった。 (もう、むりだ。もう……) 朝からずっとトイレに行けなかった。だからプライドを捨てても授業中にトイレへ行こうとした。それさえもできなかった。 ならばもう、どうしようもないじゃないか。 そんな諦めに支配されて、心折れて、すべてを終わらせようと思った。 「す、すみません先生!高峰さん、具合が悪いみたいです!」 だがその時、隣の席にいた男子生徒が手を挙げた。 それは線の細く気弱そうな、いかにもいじめの対象になりそうな少年だった。 「なに?しかしさっきたくさん出ていったばかりだし……いや、まあ調子が悪いのは仕方ないな。保健室に連れて行ってあげなさい」 「ありがとうございます!……立てる?高峰さん」 「ぅ、ぁう……!」 心折れて、もう出してしまおうとしていた華にとって、再度の我慢はとても辛いことだ。しかし、それでも。 それでも、華は震える両脚に喝を入れて、支えてくれる男子生徒に身体を預けて、気合いを振り絞って両手を股間から離した。 それは少女として最後の意地の為せる業で、なんとか彼女は尿意限界の生徒としてではなく、体調不良の生徒として教室を出ていった。 そして教室を出るなり華は、だんだんと足踏みをしながら男子に言った。 「あ、あのごめんね、わたし、その、具合がわるいとかじゃなくて、その……っ!」 「大丈夫だから、着いてきて……!」 恥ずかしさから前を押さえられず、その分激しく身動きする華を引っ張って、男子はこのフロアにあるトイレに向かう。 ピンクのタイルが目を引く、華にとっての桃源郷。しかしそこは悪魔の奸計により、もはや立ち入ることができない。 「えっと、でも、トイレはっ……!」 「そうだよね、たぶん使えない……だから、その……」 申し訳なさそうにしながらも男子生徒が指さしたのは、使用不能な女子トイレの隣。 水色のタイルに覆われた、男子用トイレだった。 「え、ええっ!でも、それは……!」 華の反応は当然のことで、思春期の少女にとって許しがたい行為を勧められている。だがもう、それ以外に方法がないのも事実だった。 華に残された時間などはほとんどなく、他の階のトイレに行っている余裕などありはしない。男子トイレで用を済ませるのでなければ、盛大に床へぶち撒けるしか選択肢が残っていないのだ。 見張っているからと、精一杯の勇気を振り絞っているのだろう男子生徒の好意もまた無碍にはできない。 恥ずかしさに茹だってしまいそうな頭をフル回転させて、華の出した結論。それは男子生徒の言う通りにすることだった。 「……っ、わかっ、た……。ぜったいに、離れたりしないで……。ちゃんと、見張ってて……!」 それだけ言うと、男子生徒の返答を待たずに駆け出していった。 見慣れない青タイルのトイレに入り、華はすぐ個室へと駆け寄っていく。 だがそこで彼女が見たものは、絶望的な光景…… 鍵のかけられた扉だった。 (なんでっっ!?なんでっ、なんでええぇっっ!!) きつく股間を握り締め、だんだんと床を踏みつけながら、華は心の中で絶叫する。 狂ったように激しく扉を叩きつけるも返答はない。 (なんでっ、なんで、こんなああぁ!!) 尿意限界の少女に突きつけられる残酷極まる現実。女子トイレでも、男子トイレの個室でもおしっこをすることができない。 朝から解放を許されず、昼に食べた半玉分にも及ぶスイカの水分をも受け止めて満水の膀胱が、断末魔の悲鳴を挙げる。 出口がぴくぴくと引き攣り、断続的に黄色い雫を噴き出していく。 限界を超えた尿意が溢れ出す間際、少女の強固なプライドがついに、完全に崩れ去った。 おもらしは、おもらしだけはと最後に少女が縋ったものは、壁に備え付けられた白い陶器の便座だった。 「っっっ……!ぅぅぅううっっっ!!!」 まるで数ヶ月ぶりに会う恋人に駆け寄って熱い抱擁を交わすように、華は無機質な便器にしがみつき、腰を突き出して、噴射寸前の出口を下着から解放した。そして…… ぶっしゅうぅううううぅぅぅぅううう!!!じゅびびびびっ、ぶっじゅおおおおぉぉぉぉぉーーーーー!!! 「はぁっ…………!ぁ……!!」 堰を切って熱水が溢れ出した瞬間、華の視界が白く明滅した。 長い長い我慢からの解放が彼女にもたらしたものは、視界が白むほどの圧倒的な快感だった。 けたたましいほどの噴射音を放ちながら打ち付けられる極太の尿線は、敏感になった尿道を擦り震わせていく。 「はぁ…………!あぁぁ……!」 だらしなく口を開いた、蕩けた顔を晒しながら華は半日分のおしっこを男子便器に打ち付けていく。 トイレ中に響き渡る轟音は長きに渡る我慢を物語り、運動部などが勢いのいい小便を放つ男子トイレにおいても類を見ないものだった。 その勢いのほどは、便器に当たって跳ね返ったしぶきが足元に水たまりを作るほどだ。 量も勢いも超一級品の大放尿は、少女の膀胱が空になるまで続くのだった。 _________ 「……あの、終わったよ」 華がトイレに駆け込んでからおよそ10分、床の掃除などを終えて男子生徒の元に戻ってきていた。 個室を埋めていた男子たちはその間も出てくることはなく、恐らく授業を抜け出して個室で寝ていたのだろうことが予想された。 本来は良くないことであるが、今回に限れば寝ていてくれたことは都合が良かった。 もしあの放尿の最中、用を終えた男子が個室から出てきていたら……それを思うと、華の頭はまた茹だってしまいそうになる。 「あ……お、おかえり。大丈夫だった?」 「うん、まあ……大丈夫だった」 事を終えた今、トイレの前にいる必要もない。2人は教室に向かって歩き始めた。 「その……ありがと。助けてくれて」 「ううん、僕の方こそ……高嶺さんには助けてもらったから」 「助けた?そんなことあったっけ……」 「高峰さんの邪魔をしてた女子たちに最初にいじめられてたのは……僕だ。高峰さんは、そんな僕を助けてくれたんだよ」 「僕の教科書を隠してた彼女たちに『そんなことしてるから推薦も受けらんないんじゃん』って言って、僕の教科書を取り返してくれて……」 男子生徒が語ったのは、2ヶ月ほど前の出来事だった。 気弱ではあるが成績優秀だった男子生徒は、その気弱さゆえにいじめの対象となっていたのだ。 それを華が一喝し、助けてくれたこと。それが男子生徒を動かす原動力となったのだ。 「だからずっと、恩返しがしたかったんだ。……勇気が出なくて、こんなに遅くなっちゃったけど……」 「……それにずっと、謝りたかった。高峰さんは凄い人なのに、僕なんかを助けたせいであいつらに目をつけられて……。っ、本当に……!」 「……そういうのは、やめた方がいいよ。きっと私が君を助けてなくても、あいつらは私に目をつけてたと思う。あれはそういうものだから」 「でも……そうね。もし君が私をもっと助けたいと思ってくれるなら……」 そして華は、罪悪感と感謝から行動を起こした男子生徒に、いたずらっぽく微笑みながら耳打ちをする。 それを聞いた男子生徒は目を丸くするも、やがて大人しく華の頼みを聞き入れた。 そして後日____ 「あ゛の、せん゛せっ……!私、ちょっと、お腹の調子が……っ!」 「あ、あたしも……っ」 「うちも……!」 「おいおいちょっと待て。おまえらまたサボる気じゃないだろうな?」 給食の後の授業で、いじめグループの女子が次々と腹痛を訴える。 そんな状況の中で、男子生徒と華はアイコンタクトを交わし、お互いに笑い合う。 (因果応報……作戦は大成功ね) 華の机の中にあるのは、薬剤師を親に持つ男子生徒がくすねてきた下剤。 2人の仕返しは、まだ始まったばかりだ。


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